伝染性紅斑(リンゴ病)について

更新日:2025年06月09日

伝染性紅斑(リンゴ病)とは

伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。

小児を中心にみられる流行性の発しん性の病気です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。

2025年第20週に全国の1定点医療機関あたり2.05人と警報レベルになりました。(警報解除は1定点医療機関あたり1.0を下回るまで)
兵庫県においても、ここ数年で最も多い流行の経過を示しています。

過去に感染したことのない妊娠中の方は、特にご注意ください。

主な症状

約10~20日の潜伏期間ののち、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような境界鮮明な赤い発しん(紅斑)が現れます。

続いて、体や手・足に網目状やレース状の発しんが広がります。これらの発しんは1週間程度で消失します。

成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。

厚生労働省りんご病イラスト

感染経路

感染経路には、飛沫感染と接触感染があります。

多くの場合、頬に発しんが出現する7~10日くらい前に、微熱やかぜのような症状がみられ、この時期にウイルスの排出が最も多くなりますが、発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。

飛沫感染

感染した人の咳のしぶき(飛まつ)を吸い込むことによる感染。

接触感染

感染者と接触したりすることによる感染。

妊娠中又は妊娠の可能性がある方へ

これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。

熱や倦怠感が出現した後に発疹が出るなど、伝染性紅斑を疑う症状がある場合は、医療機関に相談しましょう。

また、感染しても症状がない場合(不顕性感染)もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診の際に、医師に伝えてください。

伝染性紅斑の家族がいる場合や、流行している地域で多くの小児と接する機会がある職業の方などは特に注意が必要です。

予防

伝染性紅斑を予防するワクチンや薬はありません。

かぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防を行ってください。

かぜ症状のある方は、こまめな手洗いや咳エチケットなどの一般的な感染対策が有効となります。

関連リンク

厚生労働省(伝染性紅斑)(外部サイトへリンク)

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部保健医療推進室健康政策課
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