「その香り、困っている人もいます」~知っておきたい香りのマナー~

更新日:2024年10月11日

令和6年(2024年)10月15日号の広報伊丹に掲載

はじめに

柔軟仕上げ剤は、衣類の風合いを柔らかく保ち、静電防止効果を持つものです。近年では芳香性を工夫して、香りの種類や強さを選択できる様々な商品が販売されています。好みの香りを選択できる一方で、他人の衣類や隣家の洗濯物の香りで化学物質過敏症を発症するなど、香害で困っている人もいます。

香り

事例

・隣家の洗濯物の柔軟仕上げ剤の香りで気持ちが悪くなる。
・同僚の柔軟仕上げ剤の香りで頭痛が起こる。マスクをしても防ぐことができない。

化学物質過敏症とは、少量の物質でも過敏に反応して、頭痛や全身倦怠感、不眠など様々な体調不良の症状が現れる疾患です。

同じ環境でも発症する人としない人がいるなど、個人差が大きく未解明の部分が多い疾患ですが、誰にでも発症するリスクがあると言われています。

香りのマナー

1)香りの感じ方には個人差があります。自分にとっては快適な香りでも、他人は不快に感じ、なかには体調を崩す人もいることを知っておきましょう。

2)嗅覚には順応性があり、同じ香りの柔軟仕上げ剤を使い続けると香りが弱くなったように感じられて使う量をつい増やしてしまいがちです。しかし、独立行政法人国民生活センターの報道発表資料(令和2年4月9日)によれば、香りの強いタイプの柔軟仕上げ剤を表示の2倍量使用しても、揮発性物質の拡散量が増加するだけで香りの強さには明らかな差は認められませんでした。商品の表示にある使用量をよく読んで過度な使用は避けましょう。

3)商品を選択する際には、商品のパッケージや公式ホームページにある「香りの強さの目安」を参考にしましょう。

さいごに

香りの問題は、困っている本人だけでは解決できないため、非常に難しい問題です。香りのマナーを知って、できるだけ周囲にも配慮した使用を心がけましょう。

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