賃貸マンション退去時の原状回復費用について

更新日:2021年03月31日

令和2年(2020年)2月15日号の広報伊丹に掲載

事例

2年間住んだ賃貸マンションを退去したら、フローリングの修理など原状回復費用として約6万円を請求された。
特に大きな傷などをつけた覚えはないが、支払う必要はあるのか。(20代女性)

原状回復費用を請求され驚く人物のイラスト

助言

まず、契約書に原状回復についての記載があるかを確認します。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、通常損耗(通常の生活による軽微なすり傷など)や、自然損耗(クロスの経年変化による変色など)は貸主負担となり、借主が故意・過失などで付けた傷や汚れは借主負担となります。
なお、借主は損耗部分を含む最小単位の補修費用を負担すれば足ります。
例えば、フローリングは原則平方メートル単位です。貸主に修理の明細を出してもらって内容を確認し、話し合うようにと助言しました。

原状回復とは、借りた当時の状態に戻すという意味ではなく損耗部分を復旧することです。
2020年4月1日に施行される改正民法には、退去時の借主の原状回復義務に通常損耗・自然損耗は含まれないことが明文化されました。

トラブルを未然に防ぐために


【入居前】

契約書に原状回復についての記載があるかを確認し、記載内容に納得できない場合は話し合いましょう。
また、物件の状況を確認し、傷や汚れがあれば日付入りの写真を撮り、念のために貸主などに伝えておきましょう。

【入居中】

借主は借りている物件を適切に管理する義務があります。
日常の清掃などを行い、修繕が必要な場合は貸主などに連絡して相談しましょう。

【退去時】

貸主など立ち会いのもと、修理が必要な箇所について双方で確認し、日付入りの写真を撮っておきましょう。

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