令和8年度岐阜県大垣市・岐阜県岐阜市

更新日:2026年08月24日

1.視察出張委員
 委員長   齊藤   真治      副委員長   新内   善雄
 委    員   加藤   光博      委       員   北原   速男
     〃       大津留   求           〃        花田康次郎
     〃       前田伸一郎           〃        森   華奈子
2.視 察 先 岐阜県大垣市・岐阜県岐阜市
3.実 施 日 令和8年8月3日(月曜日)~4日(火曜日)
4.調査事項 下記報告のとおり

◎8月3日 13:30~ 岐阜県大垣市

<中心市街地活性化基本計画について>

   初めに、大垣市議会副議長より歓迎のあいさつを受けた後、齊藤委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、大垣市経済部商工観光課商工振興グループ主幹から説明を受け、質疑応答がなされた。最後に、新内副委員長よりお礼のあいさつがなされた後、議場見学を行った。

<説明の概要>
1.大垣市中心市街地活性化基本計画の概要について
1)経緯
   昭和60年に建設省(当時)における「地方都市中心市街地活性化計画」のパイロットモデル計画認定都市として選定を受け、「大垣市中心市街地活性化計画」を策定した。また、平成10年に、中心市街地活性化法に基づき中心市街地活性化基本計画を策定し、平成21年には、平成18年の中心市街地活性化法の改正を受け、12月に大垣市中心市街地活性化基本計画の内閣総理大臣認定を受けた。大垣市中心市街地活性化基本計画の第1期は平成21年12月から平成27年11月、第2期は平成27年12月から令和3年3月、第3期は令和3年4月から令和8年3月、第4期は令和8年4月から令和13年3月となっており、現在は第4期である。
2)範囲
   東西約0.9キロメートル、南北約2.1キロメートルの区域を中心市街地の区域としている。

2.第4期の基本計画について
1)計画の全体方針
   「選ばれるまち大垣へ、湧くわく 潤いと活気あふれるまちづくり~市民一人ひとりが夢を持ち 希望を語り 住んでよかったと思えるまちを目指して~」
   この方針は、豊富な地下水の恵みにより、古くから水都と呼ばれてきたことを基に決定した。なお、副題は市長の第2期就任挨拶での言葉である。
2)基本方針および目標
(1)観光客などの来街者の誘客促進や、再開発・再整備によるまちなかのにぎわい創出
   大垣駅南前地区市街地再開発、観光客誘客促進、公園整備、水都を感じられる事業の4つを実施することにより、回遊性の向上を目指す。休日の歩行者・自転車通行量14,000人(令和3年度から令和6年度の平均から約5%の増加)を目標としている。
(2)まちなかの利便性を生かした住宅供給によるまちなか居住の推進
   大垣駅南前地区再開発事業及び大垣住まいるサポート事業の実施により、まちなか居住の推進を目指す。中心市街地における社会増減数の令和8年度以降の平均について、プラス80人を目標としている。
(3)新規事業者の誘致、既存建物のリノベーションによる空き店舗の解消
   リフレッシュサポート事業、まちゼミ、空き店舗撲滅プロジェクト、まちなかスクエアガーデンを実施することによる、まちなか商業の活性化を目指す。大垣市商店街振興組合連合会内の空き店舗数11店舗(令和6年度の空き店舗数12店舗から1店舗減少)としている。

3.中心市街地活性化施策について
1)まちなかスクエアガーデン
   平成22年から毎月1回、大垣市商店街振興組合連合会が主体となり、中心市街地のにぎわい創出を目的として、大垣駅通りを歩行者天国にして「元気ハツラツ市」を開催してきた。主催は、大垣市商店街振興組合連合会であり、市及び商工会議所は補助金を支出するほか、イベント当日の運営補助をしていたが、コロナ禍がきっかけとなり、イベントを見直すこととなった。イベントを見直すこととなった具体的な要因としては、12年間続いたことによるマンネリ化、商店街の衰退で市民主体から行政主体に移行したことによる市職員の負担の増加、コロナ禍により人の密が制限されること、実行委員長の交代等が挙げられる。
   令和4年度からこれまで大垣駅通りを中心に開催していた元気ハツラツ市のエリアを拡充し、新たな生活様式に適応する分散回遊型のイベント方式で実施することとなった。エリアの価値や魅力を高め、ウォーカブルなまちとしての中心市街地活性化や、交流人口の拡大につなげるため、名称を「まちなかスクエアガーデン」に改名した。
   まずは、行政ではなく市民の手で小さなアクションを起こし、長期的な変化やムーブメントに繋げるため、若い世代の市民参加を促す仕組みを提案し、イベント参加者主体による今後の新しい大垣の風景を作っていくことを目的とした。
   事業主体は元気ハツラツ市と同じく大垣市商店街振興組合連合会、キャッチフレーズは「毎月第1日曜日はまち歩き!」として、出店エリアを拡大した。大垣駅通りだけでなく大垣公園や丸の内公園等に多数のブースが出店し、元気ハツラツ市が新たな形に生まれ変わった。
・来場者実績
   令和4年度⇒ 66,000人
   (全7回:4、6、7、9、10、12、3月)
   令和5年度⇒ 66,000人
   (全7回:4、6、7、9、10、12、3月)
   令和6年度⇒ 61,000人
   (全7回:4、6、7、9、10、12、3月)
   令和7年度⇒ 60,000人
   (全5回:4、6、10、12、3月)
   実行委員の目標の一つに、若年層の来場者数を掲げており、若者の目に届くようなチラシやイベント内容を意識している。官民学が協同し、行政主体ではないイベントとなっている。
2)中心市街地リフレッシュサポート事業
   「空き店舗」への出店を支援し、中心市街地の空き店舗の減少、にぎわいの創出を図るとともに、新規起業者の中心市街地での出店意欲の醸成を図る。
   補助内容は2つある。補助率1/2である店舗改装費補助金は、大垣駅通りに面している店舗は上限700千円、その他の対象区域は上限500千円、補助率1/2である店舗賃借料補助金は、大垣駅通りに面している店舗は上限40千円/円、その他の対象区域は上限20千円/月を12か月間補助する。
・申請実績
   令和7年度 4件
   令和6年度 2件
   令和5年度 4件
   令和4年度 4件
   令和3年度 1件
   令和2年度 7件
3)中心市街地個店魅力アップ事業
   店舗の魅力向上と商店街全体のイメージアップを図るため、「既存店舗」の改修を行う事業者等に対し、店舗の改修費の一部を補助する。また、老朽化した既存店舗のリニューアルを支援することにより、後継者等による店舗づくりも進める。
(ア)補助対象
   外装工事、内装工事、空調設備工事、給排水衛生設備工事、サイン工事、電気・照明工事等に要する経費等
(イ)補助率
   補助対象経費の1/2以内
(ウ)限度額
   500千円以内
・申請実績
   令和7年度 2件
   令和6年度 1件
   令和5年度 2件
   令和4年度 3件
   令和3年度 3件
   令和2年度 2件
4)中心市街地リノベーション推進事業
   空き店舗のまま放置していた遊休物件オーナーに対し、改装費の一部を支援することにより、出店を希望する事業者が増えるなどの波及効果を期待するもの。
(ア)補助対象
   外装工事、内装工事、空調設備工事、給排水衛生設備工事、サイン工事、電気・照明工事等に要する経費等
(イ)補助率
   補助対象経費の1/2以内
(ウ)限度額
   500千円以内(令和7年度までは800千円以内)
・申請実績
   令和7年度 1件
   令和6年度 1件
   令和5年度 1件
   令和4年度 0件
   令和3年度 1件
   令和2年度 0件
5)空き店舗撲滅プロジェクト
   空き店舗や営業中の店舗の現況をアンケートとヒアリングにより調査し、今後の店舗活用の予定を把握した上で、空き店舗所有者には、出店を希望する方の紹介や適正な家賃相場等の助言を、出店を希望する方には、空き店舗見学ツアーの実施や空き店舗情報を広く発信するもの。
(ア)委託方法
   市と商工会議所が大垣市商店街振興組合連合会に補助金を支出し、大垣市商店街振興組合連合会が株式会社現代設計に委託
(イ)委託金額
   400千円(市200千円、商工会議所100千円、商店街振興組合連合会100千円)
・マッチング実績
   令和7年度 5件
   令和6年度 3件
   令和5年度 1件
   令和4年度 1件
   令和3年度 5件
   令和2年度 0件

4.事前の質問事項の回答
1)主要事業等
(ア)ハード事業(12事業)
   大垣駅南前地区市街地再開発事業、大垣公園等再整備事業、大垣駅南口公衆トイレ整備事業ほか
(イ)ソフト事業(48事業)
   まちなかスクエアガーデン事業、オオガキストリートフェスティバル事業、中心市街地リフレッシュサポート事業、中心市街地個店魅力アップ事業、中心市街地リノベーション推進事業、商店街魅力向上事業、デジタル版プレミアム付商品券発行事業、水の都おおがきたらい舟、水の都おおがき舟下り、大垣住まいるサポート事業ほか
2)目標達成に向けた課題について
・前期計画(第3期)の目標達成状況(いずれも未達成)
(ア)中心市街地の休日 歩行者・自転車通行量
   目標値16,000人に対して、令和7年度実績が11,126人
(イ)中心市街地の社会増減数(平均)
   目標値155人に対して、令和7年度実績が30人
(ウ)商店街振興組合連合会内空き店舗数
   目標値17店舗に対して、令和7年度実績が21店舗
3)目標達成状況を踏まえた課題
(ア)「中心市街地の休日歩行者・自転車通行量」
   主要事業はおおむね順調に進捗しているが、コロナ禍前と比較して歩行者・自転車通行量は減少している。イベント開催時には観光客や交流人口の増加の効果はあるものの、通常時の通行量に繋げることができていない。また、アフターコロナの新しい生活様式により、中心市街地から一度遠のいた客足が戻り切っていないことが要因と考えられる。
(イ)「中心市街地の社会増減数(平均)」
   令和7年度における中心市街地の社会増減数の平均については、住宅取得における借入金の利子補給や引っ越し費用の一部助成などの市の移住・定住施策や、中心市街地区域内で民間マンションの建設が続いたこともあり、30人の増加となったが、目標の達成には至らなかった。民間マンションの建設の計画も一段落し、流入人口が減ったことが一つの要因と考えられる。
(ウ)「商店街振興組合連合会内空き店舗数」
   令和3年度から令和7年度の間に、「中心市街地リフレッシュサポート事業」により空き店舗への新たな出店が15店舗と「空き店舗撲滅プロジェクト事業」によるマッチングが15件あったことで、商店街振興組合連合会内の空き店舗数は、基準年度の令和 2年度の27店舗から令和7年度は21店舗まで減少した。だが、空き店舗への新規出店がある一方で、店主の高齢化などによる後継者問題や物価高騰による仕入れ高の高騰などによりやむを得ず閉店する店舗もあり、目標には届いていないのが現状である。
4)計画策定に当たっての市民意見の聴取方法について
・大垣市中心市街地活性化市民アンケート
(ア)調査対象
   大垣市在住の市民2,000名(住民基本台帳より無作為抽出)
(イ)回収数
   848(回収率42.4%)(郵送536、インターネット312)
(ウ)調査方法
   郵送による調査票の配布・回収
   郵送配布・インターネットフォームによる回答
(エ)調査実施期間
   令和7年2月4日から令和7年3月31日まで
・大垣市中心市街地活性化商店経営者アンケート
(ア)調査対象
   大垣市中心市街地の商店経営者200人
(イ)回収数
   111(回収率55.5%)(郵送93、インターネット18)
(ウ)調査方法
   各商店街振興組合で調査票を配布・回収
   インターネットフォームによる回答
(エ)調査実施期間
   令和7年2月4日から令和7年3月31日まで
5)今後の事業展開について
(1)大垣駅南前地区市街地再開発事業
   大垣駅南前地区は、大垣駅南口から約200メートルに位置しているが、百貨店の空きビルや共同ビル、青空駐車場等があり、駅前でありながら低未利用な区域である。
   まちなかの再生や都心居住の促進を図るとともに、安全で活気ある基盤整備を行い、にぎわいの創出を図る。
・事業期間:令和6年度から12年度まで
・事業主体:大垣駅南前地区市街地再開発組合
・事業概要:地区面積:約1.2ヘクタール
(2)大垣公園等再整備事業
   大垣公園は、市民に愛されるまちづくりの核として重要な役割を担っている。このたび、老朽化した大垣城ホールの建替えを契機に、中心市街地における「歴史」「やすらぎ」「にぎわい」の拠点として、魅力的な大垣公園等の再整備を実施する。
   また、市民の憩いの場としての機能を高めるとともに、中心市街地の回遊性を向上させることで、まちなかの活力を創出し、「100年先も愛され続ける大垣のシンボルパーク」の実現を目指す。
・事業期間:令和6年度から14年度まで
・事業主体:大垣市
・事業概要:地区面積:約3.5ヘクタール

<質疑応答>
(問)中心市街地の活性化について、市民や議員からの反対意見はなかったのか。
(答)市民及び議員から市に対し、中心市街地の活性化に関する反対意見や苦情があったという話はあまり聞かない。地域による不公平感をなくすため、中心市街地以外の店舗を条件付で商品券の対象にするなどの取組をしている。

(問)店舗数は増えているのか。
(答)爆発的には増えないが、少しずつ増えている。

(問)中心市街地の休日歩行者・自転車通行量について、令和7年度が極端に減少している理由は。
(答)不明である。

(問)中心市街地の休日歩行者・自転車通行量は、どのように数えているのか。
(答)市内の10か所で市職員が10時から17時まで手動で数えている。

(問)中心市街地の社会増減数の目標値を平均155人とした理由は。
(答)第3期の計画策定時に、目標値を高めに設定するよう内閣府から指導があったが、第4期の計画策定時には現実的に達成可能な目標値を設定するようにという指導に変わった。そのような経緯を踏まえ、目標値を設定している。

(問)中心市街地に集客するための交通環境整備に向けた取組内容は。
(答)中心市街地の店舗を訪れた人が駐車場を利用する場合、店舗から客に駐車券を渡し、それを商店街振興組合連合会が補助することとなっている。さらに、市から商店街振興組合連合会に対して補助金を支出しており、最終的には市が駐車料金を補助する仕組みとなっている。

(問)中心市街地活性化に対する自治会の関わりは。
(答)自治会単位での関わりはあまりない。

(問)商店街振興組合連合会も市から補助を受けているのか。
(答)市から運営補助金を支出していることに加え、まちなかスクエアガーデンやオオガキストリートフェスティバルの事業費についても補助金を支出している。ただし、補助しているから全て任せるというわけではなく、計画や当日の運営には市の職員も携わっている。

(問)まちなかスクエアガーデンへの来場者は市民が多いのか。市外からの来場者が多いのか。
(答)不明である。

(問)まちなかスクエアガーデンに若者はどの程度来場しているのか。
(答)数値はないが、行政のイベントには若い人が来ないイメージがある。SNSに写真をアップして若い人に興味を持ってもらえるような取組をしている。

(問)まちなかスクエアガーデン以外で、大学と連携して開催しているイベントはあるのか。
(答)他部局で開催されるイベントで出店したり、水都まつり等のイベントにボランティアとして参加していたりする。

(問)まちなかスクエアガーデンに市の部局が出店しているという説明があったが、市職員の負担にはなっていないのか。
(答)出店する部局によっては、計画等で1年に1度PRすることとなっているが、そういったPRの場がないため、イベントを活用されている場合もある。行政によるイベントへの出店については、PRや周知の場として活用されているという認識であり、強制的に出店してもらっているわけではない。

(問)まちなかスクエアガーデンの出店者から、イベント開催時のみ客が来て普段の客は増えないという意見や、客の増加に向けた改善策がないかという意見が出ることはないのか。
(答)イベント開催時のみ客が増え、通常時の客は増えないということは起こっているが、効果的な改善策は見つかっていない。

(問)中心市街地リフレッシュサポート事業には、どのような人が申請するのか。
(答)中心市街地の範囲内であれば住民票の有無にかかわらず対象となる。市外から住民票を移して申請される場合もある。

(問)店舗改装費等に係る補助を実施されているが、賃料の相場は。
(答)賃貸面積によって変わるが、安い場所であれば4万円から5万円、相場としては8万円程度であり、賃料の約半分を補助していることになる。

(問)岐阜県による補助と大垣市による補助の両方を活用できるのか。また、その手続きは煩雑になっていないか。
(答)岐阜県による補助は把握していない。岐阜県の他の補助申請では、申請後に査定があることや、内定が取れないといったことも聞いている。大垣市の補助申請では、大垣商工会議所や、大垣ビジネスサポートセンターといった経営相談に特化した施設で、今後の経営相談をしていただいたのち、工事見積書を提出いただく程度であり、手続きはそれほど煩雑にはなっていないと考える。

(問)空き店舗撲滅プロジェクトにおける空き店舗見学ツアーの参加者数は。
(答)年間2回程度実施しており、1回当たり10人程度が参加している。

(問)委託金額400千円となっているが、具体的にどのような活動をしているのか。
(答)アンケートを実施し、売却や賃貸の希望がある場合は、商店街振興組合連合会を通じて相談に応じるなどの活動を行っている。

(問)所有者が不明となっている空き店舗等に対し、市が対応することはあるのか。
(答)市が踏み込んで対応することはない。大垣駅通りの2割程度が空き店舗となっているが、2階に住んでいることやお金に困っていないことから、貸してくれない方が多い。

(問)デジタル版プレミアム付商品券発行事業について、紙からデジタルへ移行した際に、使いにくい等の意見はあったか。
(答)そのような意見はあったが、想定よりは少なかった。スマートフォンに不慣れな方に説明会を開催したり、窓口でサポートしたりと手厚く支援した。

(問)紙からデジタルに移行し、申込み状況に変化はあったのか。
(答)紙のときは中心市街地の店舗と賛助会員が対象だったため、店舗数が少なく、余っていた。昨年デジタルのみにすると2日間で売り切れた。一定程度周知が行き渡り、市民が慣れると、店舗まで買いに行く必要がないため売り切れたものと考えられる。

(問)デジタル版プレミアム付商品券の使用率は。
(答)99%を超えている。

(問)10%のプレミアム率とのことだが、商店街の負担割合は。
(答)商店街振興組合連合会の商品券は1,100円で、プレミアム部分である100円の内訳は、市が3割、店舗が3割、商店街振興組合連合会が3割の負担となっている。もともと商店街振興組合連合会が主催している商品券に対して市が補助していたという経緯があったことから、このようなスキームになっている。また、商店街振興組合連合会のものと時期をずらして、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した、市内の店舗で使用できる25%のプレミアム付商品券を発行している。

(問)25%のプレミアム率となると、申込みが非常に多かったのではないか。
(答)倍率は1.7倍であった。

(問)当選、落選としたのか。もしくは金額で調整したのか。
(答)当選、落選とした。金額での調整については今後検討する。
 

<視察の様子> 

大垣市視察写真1枚目

大垣市視察写真2枚目

 

◎8月4日 10:00~ 岐阜県岐阜市

<中心市街地活性化基本計画について>

   初めに、岐阜市議会事務局議事調査課主幹より歓迎のあいさつを受けた後、齊藤委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、岐阜市経済部中心市街地みらい戦略課長から説明を受け、質疑応答がなされた。最後に、新内副委員長よりお礼のあいさつがなされた後、議場見学を行った。

<説明の概要>
1.中心市街地活性化基本計画のきっかけ
   大規模小売店舗の閉店・撤退により、中心市街地の人口減少、商業機能の空洞化が深刻となったことから、岐阜市中心市街地活性化基本計画(1期目)を、平成19年度から平成24年度までを計画年度として策定した。
1)対象区域(155から170ヘクタール)
   つかさのまち、柳ケ瀬、駅周辺エリア(明治期以降のまちの中心)
2)基本的な方針
・1期計画(平成19年)まちなか居住、にぎわいの創出、商業活性化
・2期計画(平成24年)まちなか居住、にぎわいの創出
・3期計画(平成30年)まちの魅力となるコンテンツの充実、まちの活力を支える居住者の確保
・4期計画(令和5年)時間を消費したくなるような魅力づくり、選ばれるまちなか暮らし
   3期目以降は、1期目、2期目と比較するとまちづくりの方向性が明確化しており、市街地再開発事業、リノベーションまちづくり事業、公共施設整備活用など、基本計画の策定を通して、変化に対応したまちづくりを行ってきた。

2.中心市街地活性化の成果と原動力
1)まちなか居住(1期から3期計画)
   平成19年以降、約1,500戸規模の分譲マンションが供給された。
   市街地再開発事業により、平成19年に岐阜シティ・タワー43(243戸)が、平成24年には岐阜スカイウイング37(270戸)が完成し、人口が増加している。再開発事業による分譲マンションが完売したことでマンションが売れると言う認識が高まり、再開発の連鎖が生まれ、一般の分譲マンションが建設され始めた。民間投資が進んだことにより、令和3年には再び人口が増加に転じている。
2)まちの魅力となるコンテンツの創出(3期計画)
   従前は新規出店の動きがなかったが、平成26年から令和3年6月までに柳ケ瀬周辺に約150店舗が新規に出店した。
   遊休不動産の空きビルを再生し「ロイヤル40」として、若い出店者に対し、床を小割りして賃貸するなど、魅力的なコンテンツを創出した。また、柳ケ瀬商店街では、定期マーケット「サンデービルヂングマーケット」を開催し、来街のきっかけづくりを行ったことで、毎月、約130店舗が出店し、約5,000人が来街している。これらは、岐阜市が平成29年7月に都市再生推進法人として指定した「柳ヶ瀬を楽しいまちにする株式会社」による取組で、令和2年5月には、第9回まちづくり法人国土交通大臣賞を受賞した。
(1)リノベーションまちづくり推進(民間主導、行政支援)
・空きビルや空き店舗、道路・公園・広場などの公共空間や地域の人・歴史・文化など今ある資産を活かし、新しい使い方でエリアの価値を高めていく
・補助金に頼らない自走する民間事業として、民間主体でプロジェクトを興し、行政が支援する
3)公共空間の整備・活用
・セントラルパーク「金公園」~まちと人がつながる 憩いとうるおいの空間~
   令和5年3月、公園という公共空間に、芝生広場を整備し、市民が憩い多様な活動が出来る空間にリニューアルオープンした。

3.4期中心市街地活性化基本計画
1)3期計画後の中心市街地の課題等
(1)日常的な来街の増加
・柳ケ瀬の歩行者・自転車通行量は引き続き減少傾向
・店舗等により増えた来街者は一部の休日やイベント時にとどまっており、平日と休日を含めた来街者の増加にまで至っていない
・滞在性の向上といった違うアプローチにより、日常的な来街を増加させることが課題となっている
(歩行者・自転車通行量(柳ケ瀬7地点の合計):27,171人(平成28年)→22,586人(令和元年)[約17%減少])
(柳ケ瀬の入り込み客数:11,676人(平成28年)→11,852人(令和元年)[約2%増加])
(2)まちなかで暮らしたくなるような環境づくり
・中心市街地の人口動態は増加に転じているが、大規模住宅供給がない場合は減少傾向
・中心市街地が多くの人に選ばれるよう、まちなかで暮らしたくなるような環境づくりが必要
(人口動態 165人減少(平成30年)→85人増加(令和3年)[平成30年は大規模住宅供給無し] )
2)目指す中心市街地の都市像
   ここにしかない時間の過ごし方をつくり、日常的に訪れたくなるまち
3)中心市街地活性化の方針
(ア)時間を消費したくなるような魅力づくり
   柳ケ瀬を核に滞在性の向上に加え、イベントやコミュニティの形成、商店街の店舗など、ハード面だけでなくソフト面も含め、時間を消費したくなるような魅力をつくることで、滞在時間の向上と多様な来街機会の創出を図る。また、それらの魅力を各エリアで高めることで、中心市街地全体の回遊性向上につなげる。
(イ)選ばれるまちなか暮らし
   魅力的なまちなかの環境整備を進め、多くの人にまちなかでの暮らしが選ばれるようになることで、新たな居住空間の供給を生み出し、持続的な居住者の確保を図る。
4)計画期間及び事業数
   令和5年4月から令和10年3月までで44事業(ハード・ソフト事業合計)
5)計画目標と数値
(ア)時間を消費したくなるような魅力づくり
   滞在時間の向上を目指して、金公園地下駐車場の総利用時間を、令和3年の268,628時間を基準値とし、目標値を318,000時間(令和9年)としている。また、来街者数の増加を目指して、歩行者・自転車通行量(休日と平日の平均)を、令和3年の38,600人/日を基準値とし、目標値を45,700人/日(令和9年)とした。
(イ)選ばれるまちなか暮らし
   まちなか暮らしを選択する人の増加を目指し、居住人口の人口動態を、平成30年から令和4年までの累計マイナス183人を基準値とし、目標値を令和5年から令和9年までの累計400人としている。
6)主要事業
(1)柳ケ瀬広場整備事業(令和3年から)
   柳ケ瀬の中心に多機能広場を整備し、人とまちをつなぐネットワークを形成することで、柳ケ瀬の魅力を創出する。「住む人」「訪れる人」を結ぶ交流空間を形成し、滞在、回遊の拠点とする。
(2)リノベーションまちづくり事業
(ア)まちの背景
・柳ケ瀬(柳ケ瀬通1丁目4)の地価公示推移
   平成5年のピーク時には1平方メートルあたり420万円だったが、平成15年には1平方メートルあたり50万円、令和8年には1平方メートルあたり16.7万円と、大幅に下落した。
・柳ケ瀬の歩行者自転車通行量(1地点あたり)推移
   昭和57年には、平日7,832人/日、休日12,681人/日だったが、右肩下がりの状況が続き、令和6年には平日1,491人/日、休日1,550人/日となった。
(イ)リノベーションまちづくりのきっかけ
・募集の背景
   空き店舗対策の一環として家賃補助を行うも、補助終了後には撤退してしまうといった課題や、テナント募集を行っていない空きビル、空き店舗が多く存在し、遊休不動産対策が喫緊の課題であったことから、岐阜市にぎわいまち公社(現在は岐阜市未来のまちづくり財団に名称変更)とともに岐阜市商店街活性化プロデューサーの募集に取り組むこととなった。
・業務内容
   来街者を回遊させる仕組みを検討すること及び空き店舗の利活用に関する仕組みを企画・立案・実施すること。柳ケ瀬の隣の街区である美殿町にて、不動産オーナーの協力を得られたこともあり、空きビルのリノベーションに着手した。
(ウ)リノベーションまちづくりの取組
   商店街活性化プロデューサーによる遊休不動産のリノベーションを行う試みが一定の成果を出したことにより、これまで商店街に出店のなかった方の出店が相次ぎ、平成25年には柳ケ瀬再生プロジェクトチームが結成された。
(エ)中心市街地の活性化に向けた連携体制(官民連携)
   基本計画に位置付けられた44事業は、官民が連携し進めている。
・岐阜市
   政策のベクトルである「岐阜を動かす社会基盤整備」及び中心市街地活性化基本計画(4期)に基づき、官民連携により44事業を実施する。
・岐阜市未来のまちづくり財団
   市が100%出資する一般財団法人であり、行政、商店街、民間会社など、各種団体との中間支援組織として、まちづくりに関する支援業務を行う。
・柳ケ瀬を楽しいまちにする株式会社(まち会社)
   地域のまちづくりを担う団体として、市が「都市再生推進法人」に指定している。サンデービルヂングマーケットや、ロイヤル40の運営などを実施する。
・商店街
   岐阜市には大きく、「岐阜柳ケ瀬商店街振興組合連合会」、「岐阜市商店街振興組合連合会」の2つの連合会があり、これらに含まれない商店街振興組合もある。
(オ)まちづくりの担い手育成(行政・財団・民間の取組)
   遊休不動産等をまちの資源として生かし、新しい使い方でエリアの価値を向上させるビジネスプランを立案、オーナーに提案する実践型のスクールであるリノベーションスクールを令和元年度から令和3年度まで開催し、全修了生は76名となっている。
   スクール修了生の1年後の状況調査を行ったところ、60名より回答があったが、まちづくりへ関わる意識について、約9割が今後もまちづくりに関わりたいと回答し、受講後の自身の変化については、約8割がまちづくり活動に関わるようになったと回答している。
(カ)まちづくりの担い手の裾野拡大(行政・財団・民間の取組)
   令和4年度から令和7年度にかけて、柳ケ瀬日常ニナーレを4年間開催した。この取組は、まちづくりに関わりたい人が、柳ケ瀬商店街とその周辺のステージで、趣味や特技、まちの魅力を生かした体験型のプログラムを実施するものである。
(キ)まちづくりの担い手の重層化(行政・地域の取組)
   市の支援により、ビジョン実現に向け地域の自発的な活動を生み・支える組織として、柳ケ瀬エリアのビジョン策定を見据えた地域の人々によるエリアプラットフォームを構築した。エリアプラットフォームの運営などを通じて担い手の取組を支援することで、新たな担い手の挑戦が連鎖する自走型のまちづくりの実現に向けて、引き続き伴走型の支援を行う。
(3)岐阜市柳ケ瀬健康運動施設事業(令和5年から)
   中保健センターと連携し、健康に対する意識、知識を育み、運動を通じた健康づくりを支援する。トレーニングジム、フィットネススタジオ、多目的広空間などにより施設の利用を促進する。
(4)岐阜市柳ケ瀬子育て支援施設事業(令和5年から)
   遊びを通じて子どもの生きる力を養い、次代を担う子どもを育むとともに、子育て家庭を支援する。遊具スペース、絵本読み聞かせスペース、一時預かりスペースを運営する。
(5)ぎふしスタートアップ支援事業(令和3年から)
   多様なライフスタイルに対応できる労働環境の提供と起業を志す方や経営課題を抱える中小企業のための相談窓口を設置する。スタートアップ相談窓口、シェアオフィスの提供、コワーキングスペースの提供を行う。
7)その他事業
(1)中心市街地活性化空き店舗活用事業
   商店街の活性化やにぎわいの創出を図るため、商店街の空き店舗を活用する事業に係る店舗賃借料や改装費など初期費用の一部を補助する。また、空き店舗を賃借または賃借募集を開始するための不要物の整理、運搬、処分に対する費用の一部を補助する。
・空き店舗活用支援事業補助金(平成18年から)→最大155万円(大型空き店舗最大300万円)
・残置物撤去支援事業補助金(令和8年から)→最大15万円
(2)岐阜駅北中央東・中央西地区市街地再開発事業
   東地区は令和11年度の完成を目標に地上30階程度の再開発ビルを、西地区は令和12年度の完成を目標に地上20階程度の再開発ビルを建設する。主な用途は商業施設、業務施設、分譲住宅となっており、中心市街地の活性化とにぎわいの波及を生み出すことが期待されている。

<質疑応答>
(問)市議会で、中心市街地でのみ事業を実施することに対する反対意見は出なかったのか。
(答)なぜ柳ケ瀬なのかという意見はあったが、リノベーションまちづくりを進めていく中で、まず中心部の柳ケ瀬の基盤を固めていくということを話して理解を求めている。

(問)中心市街地に住んでいる方から、イベントの実施に対し、騒音などの苦情はあったのか。
(答)音や匂いについては苦情が出ることもあるが、柳ケ瀬を活性化していきたいという方々がバラバラに動くのではなく、商店街、地域住民、まちづくり団体、NPO法人、個人事業主などで1つの組織をつくり、エリア全体でまちの将来像をつくっていくことを目標に取り組んでいる。

(問)百貨店が撤退したとのことだが、撤退の要因をどのように把握しているのか。
(答)モータリゼーション及び郊外施設の全国展開に伴って、中心市街地に行く必要がなくなったことが大きな要因であると考えられる。

(問)百貨店の撤退に対し、市はどのように対応したのか。
(答)閉館、閉店した後はおおむね民間企業が入っているが、遊休不動産となっているところもある。現在はオーナーと協議しながら、再生に向けて動いている。

(問)百貨店の跡地を広場や公園にしてほしいとの要望を受けて、市が動いた事例はあったのか。
(答)地域の声を受けて市が土地を取得し、広場をつくった事例がある。

(問)商店街に設置されたアーケードの維持管理費と、商店街の組合費が区別しにくくなる場合があるが、そういったことは起こっていないのか。
(答)柳ケ瀬には8つの組合があるが、組合によって資金力が異なっており、また、区別できている組合とできていない組合がある。資金力がないエリアに対し、市がどこまで支援できるのかを考える必要がある。

(問)リノベーションスクールの実施主体は。
(答)実施主体は岐阜市である。柳ケ瀬を楽しいまちにする株式会社に募集方法や進め方は任せたが、予算編成を含む事業全体については岐阜市が主体となって実施した。

(問)ぎふしスタートアップ支援事業及び中心市街地活性化空き店舗活用事業について、岐阜市外、岐阜県外に住んでいる人の実績はあるのか。
(答)最近は名古屋エリアの方がSNSを見て、家賃が安いという理由で挑戦される場合もあるが、多いのは市内、県内の方である。
 

<視察の様子>

岐阜市視察写真1枚目

岐阜市視察写真2枚目

以 上

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