いたみマチノート #07 NPO法人地域見守りネットServe

更新日:2026年10月16日

NPO法人地域見守りネットServe

NPO法人地域見守りネットServe

「NPO法人地域見守りネットServe」は、緑丘小学校区を中心にこども食堂や地域Caféなど、様々な事業を展開されているNPO法人です。今回は、理事長で社会福祉士の武田伸晃さんにお話ししていただきました。

こども食堂の原点「人と人がつながる」「気にかけ合い」

地域にはシングルマザーやヤングケアラー、子育て不安や虐待、生活困窮、こどもの貧困や居場所の少なさ、不登校など生活課題が沢山あります。その中で、人と人とのつながり、気にかけ合える「コミュニケーション」の場が必要ではないかと考え、こども食堂「みどりっ子食堂」を立ち上げました。
みどりっ子食堂を始めた後、しばらくして新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言が発令されました。そのためテイクアウト形式でお弁当を提供していた際の出来事です。お弁当を提供した翌日、公園にそのお弁当の空容器が落ちていることに気づきました。それは真冬の2月のことで、ものすごく寒い中、夜の公園で孤独にお弁当を食べなければならない人(もしかしたら子ども)がいることに改めて気づきました。そこで、食事を提供するだけでなく、安心して食事をしたり、誰かと一緒に過ごしたりできる場所が必要であること、そして、居場所を提供することの重要性を痛感しました。

こども食堂「みどりっ子食堂」は、2021年10月に開始し、今年で5年目になります。月に1回第2木曜日に大鹿交流センターにて実施しており、今では毎回100人近い子どもや保護者が参加しています。

また、その活動を支えているのは、下は中学生から上は80歳代の地域の方々です。食事の提供のほかに学習教室や絵本の読み聞かせも行い、参加している子どもたちの居場所をつくることで、地域全体で子どもたちを見守っています。
現在Serveではこども食堂「みどりっ子食堂」のほかに、地域ふれ愛福祉サロン「ナイス待夢」、地域交流カフェ「ナイスcafe」、相談・支援事業「ナイスゆう」、不登校児童支援、ごみ分別などの環境問題啓発事業、高齢者向けスマホ教室の開催などを行っています。

食事を提供するスタッフ

沢山の子どもたちに食事を提供するボランティアスタッフさん

インタビューを受ける武田理事長

活動についてお話しされている武田理事長

安心できる居場所づくりのために

私が居場所をつくる上で大切にしていることは、コミュニケーションです。単に空間を用意するだけではなく、そこに来てくださった方に安心して過ごしていただけるように、笑顔で、目を見て、寄り添う心と傾聴力を持って接することを意識し、安心感や信頼関係のある居場所づくりを心掛けています。
特に、社会参加の少ない家庭の親子や男性高齢者など、人と関わる機会が少ない人は、抱えている課題に気づかれないことが多いため、安心して人とつながることができる場所が必要です。そんな居場所を提供することで、お互いを気にかけ合い、支え合う地域社会を実現できると考えています。
そこで、コミュニケーションを取る場の一つとして、地域交流カフェ「ナイスcafe」を運営しています。若い方から高齢者までどなたでも、いつでも気軽に参加でき、豆から挽いたコーヒーを1杯100円で楽しみながら自由に過ごすことができます。
また、地域ふれ愛福祉サロン「ナイス待夢」では、65歳以上の単身高齢者、70歳以上の高齢者を対象に、ゲストスピーカーをお呼びして色々なお話を聞くことができる場所をつくっており、多くの方々が参加してくださっています。
このように、安心して人と人がつながれる場所があることが、互いを気にかけ合い、助け合える環境づくりにつながると思っています。

カフェで談笑する参加者

カフェで談笑する参加者の皆様

次世代へつなぐ、未来を広げる

私の役目はこの活動を次の世代につなげていくことだと思っています。
「みどりっ子食堂」で行われている絵本の読み聞かせには、中学生や高校生がボランティアで参加しています。学校への行きづらさを感じ、別室登校をしていた中学生が、絵本の読み聞かせをする側になっています。こうしたボランティア活動に取り組むことで、自分が誰かの役に立っているという自己有用感が芽生え、それが自己肯定感につながっていくものと確信をしています。ボランティアスタッフの皆さんには、地域の誰かのために活動することが、自分の喜び、やりがいになると感じてもらえたらありがたいです。
また私は、このような活動は「こうすれば正解だ」というようなものではなく、その時その時に、その人にとって何が最善の方法であるのかを探し、そして考え続けていくことが大事だと思っています。

現在、支援が必要な方と専門の方をつなげる中間支援を行うために民生委員の方々と協働していますが、今後も、地域の学校や各種団体、行政との連携を一層拡大し、支援の幅を広げるとともに、地域のために活動して喜びとやりがいを得る体験を次の世代に引き継いでいきたいです。

この日初めてみどりっ子食堂に参加されたボランティアスタッフさん

この日初めてみどりっ子食堂に参加されたボランティアスタッフさん

子どもたちの到着を待つスタッフの皆さん

この日は40名(内、13名が学生)のボランティアスタッフが参加し、90名の方(大人19名、子ども71名)が来場しました。

この日のメニュー

この日のメニュー

おいしくて栄養満点のごはん

おいしくて栄養満点のごはん

高校生に宿題をみてもらう子どもたちの様子

高校生に宿題をみてもらう子どもたち(画像はイメージです。)

絵本を読み聞かせてもらう子どもたちの様子

絵本を読み聞かせてもらう子どもたち(画像はイメージです。)

読者へのメッセージ

地域見守りネットServeは、令和8年6月から相談支援室を立ち上げました。対象は、生活課題を抱えたご家庭で、地域の身近な相談所を目指しています。日本社会は今、急激な少子高齢化、核家族化、ひとり親家庭の増加、経済格差などの問題により、家庭状況の大きな変化、子どもの貧困や不登校、地域組織体の希薄化、虐待や家庭内暴力といった大きな「ひずみ」を抱えています。こうした、複雑化、複合化していく課題に対し、校区の民生委員と協力して「早期発見・対応→重症化させない」「専門機関につなげる」ことを目的に活動を進めています。細かいことでもお気軽にご相談いただけますと幸いです。

メンバーと話す武田理事長

メンバーの目を見て話す武田理事長

地域見守りネットServeからのお知らせ

伊丹市内での地域交流Café開設に関心がある方を募集しています。地域交流Caféは男性の方が一人でお見えになるなど、見守りや支え合いにいつながります。市内各地域の方と私たち法人で役割を分担し、連携・協働により地域交流Caféを開設しませんか?
1.材料費(豆・消耗品やコーヒーミルなど)を地域見守りネットServeが負担。
2.会場運営や協力スタッフは地域が負担。
3.名称は「ナイスCafé」を使用する。
以上の形式での地域交流Café立ち上げに関心のある方は、当法人にご連絡ください。

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インタビューを終えた感想

(※このインタビュー記事は、伊丹市役所のインターンシップに参加した大学生が作成しました。)

このインタビューを通して印象に残っていることは、コロナ禍の真冬にテイクアウト形式でみどりっ子食堂が提供したお弁当の空容器が公園にゴミとして落ちていたエピソードです。公園のごみというなかなか気づけない視点から問題意識を持たれていて、日頃から周りをよく見て活動されている方であることを実感するとともに、子どもが安心して食事をし、誰かと一緒に過ごすことのできる「こども食堂」という居場所が本当に必要なんだと感じました。

実際に武田さんにお会いして、笑顔で温かみのある方で、カフェに来ている方も皆さん笑顔で楽しそうにお話しされていることから、人と人がつながり、支え合う拠点となる、素敵な活動だと感じました。インターネットが普及し、直接コミュニケーションを取る機会が少なくなっていますが、これからは地域住民が主体となって様々な場所でこの活動が広がってほしいなと思います。

この記事に関するお問い合わせ先

市民自治部まちづくり室まちづくり推進課
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所1階)
電話番号072-780-3533 ファクス072-784-8130

市民サービスの品質向上のため、通話内容を録音しています。