介護人材確保に向けた取り組みについて

~住み慣れた地域でいきいきと安心して暮らせるまち伊丹の実現~

1.介護人材確保が必要な背景

2025年に向けた介護人材にかかる需要推計

平成30年5月21日、厚生労働省は「第7期介護保険事業計画に基づく介護人材の必要数について」を公表しました。2025年は、いわゆる団塊の世代が後期高齢者となり、なんらかの支援が必要となる、つまり介護人材の需要が増大することが見込まれる一方で、生産年齢人口減少等による介護人材の供給量が減少することから、約34万人の介護人材が不足することが見込まれています。

 

本市における介護人材の充足状況

上記の需要ギャップのうち、兵庫県では、20,522人が不足する見込みであり、本誌でも多くの介護人材が不足することが懸念されます。

ハローワーク伊丹管内の介護分野における有効求人倍率は非常に高く、介護人材の不足を理由に事業を廃止する事態が顕在化してきたことから、市内の介護保険事業者と協働して介護人材の確保に取り組むことで、安定した介護サービスの基盤を整備する必要性が高まっています。

 

2.伊丹市介護人材確保検討委員会の取り組み

伊丹市介護人材確保検討委員会を組織

市内の介護保険事業所から「職員を募集しても応募がない」「離職率が高く定着しない」「職員が高齢化・固定化している」との声を聞く機会が増えていること等から、介護人材の確保策を調査・検討・実践する組織の必要性が高まり、平成28年9月に伊丹市介護人材確保検討委員会を組織しました。

委員会で議論を重ねる

平成28年度に合計6回の委員会を開催し、介護人材の確保に関する現状及び課題の抽出、原因の分析並びに解決策を考案し、具体的な介護人材の確保策について議論を重ねました。平成29年度からは介護人材の確保策をより具体化するために、各事業の詳細な企画・立案作業を行っています。

介護人材の確保に向けた取り組みを考案

委員会で議論を重ねた結果、下記の方針に基づき、各事業を展開します。

基本方針

介護人材の【すそ野を拡げる】:キッズケアいたみ(子供の介護体験)の開催

介護の道を【長く歩み続ける】:介護コンシェルジュの配置

キャリアパスを構築し【道を作る】:実務者研修・初任者研修等受講費用の助成