竹塚と御塚(おつか)

更新日:2021年05月25日

大鹿の村人が日照りで困っていたとき,大覚大僧正に頼んで雨乞いをおこなうと,たちまち大雨が降りました。そこで村人たちはみな法華宗(日蓮宗)に改宗したと伝えられます。その伝説にちなんだ遺跡です。

(写真: 上=竹塚・大覚大僧正卓杖竹の碑、下=御塚 「お塚の由来」の碑)

竹塚の写真
御塚の写真

大覚大僧正は永仁5年(1297)の生まれ,はじめ密教系の寺院に入りましたが,のち法華宗(日蓮宗)に改宗し,近畿地方や山陽地方をめぐって法華宗を広めました。

竹塚の地に天保6年に建てられた「大覚大僧正卓杖竹之碑(たくじょうちくのひ)」によると,大覚が村を立ち去るとき,手にしていた紫竹の杖を地にさして「此竹復生,我法必興矣(この竹また生じ,我が法必ず興らん)」と言った。すると言葉どおり紫竹が群生したといわれます。

また御塚は大鹿の妙宣寺が法華宗に改宗したとき,仏像・経巻・釈書を埋めたところといわれます。伝説ではそのとき黄金の鶏を埋め,村が貧しくなったときは掘り出して救えと伝えられています。

所在地

竹塚:伊丹市大鹿3丁目10番地

御塚:伊丹市大鹿6丁目地内

交通

竹塚:JR伊丹駅・阪急伊丹駅前1番のりばより市バス49系統春日丘西経由北野行きまたは51系統春日丘西経由鶴田団地行きにて大鹿東口下車,南西へ約220m

御塚:JR伊丹駅前・阪急伊丹駅前2番のりばより市バスで桜ヶ丘8丁目下車,北東へ約320メートル

周辺の地図

参考文献

  • 「竹塚・御塚」『伊丹の文化財』伊丹市教育委員会、平成7年
  • 今井美紀「大覚さんのタケヅカ(大鹿)」『伊丹の伝説付.有岡古続語』伊丹市教育委員会、昭和52年
  • 藤井学「大鹿妙宣寺覚書」『地域研究いたみ』第8号、伊丹市立博物館、昭和53年
  • 藤井学「大鹿村と法華宗」『新・伊丹史話』伊丹市立博物館、平成6年

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都市活力部まち資源室文化振興課(文化財担当)
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所4階)
電話番号072-784-8090 ファクス072-784-8048

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