近衞家会所関係資料一括(40点)

更新日:2022年04月14日

伊丹市指定有形文化財(歴史資料)

江戸時代、伊丹郷町の大半は近衞家領であり、酒造家等から選ばれた惣宿老たちが近衞家の指示を仰ぎながら伊丹町政を運営する「会所」がありました。この会所は、寛文元年(1661)に近衞家が領主となって間もなく建てられてたものと考えられています。

会所関係資料で指定されているものは、合印(ごういん)文軒丸瓦(12点)、唐草文軒平瓦(1点)、棟端(むねはし)飾板(13点)、道具瓦(7点)、桟瓦(1点)、表門桁覆い金具(4点)、用水桶(2点)で、会所に使われた瓦・調度品などです。

このうち、棟端飾板の一部・軒丸瓦・表門桁覆い金具・用水桶には、近衞家紋の合印文が記されています。この合印文は、伊丹市が昭和15年(1940)に市制をしくにあたり、近衞家の許しを得て、市章としたものです。

このような特注の瓦・金具が会所に使われていたことから、伊丹郷町の酒造家の財力がいかに莫大であったかがうかがえます。

会所はその後伊丹町役場、伊丹市役所(昭和15年以降)として使用され、市民に親しまれてきましたが、昭和29年の庁舎火災で類焼し、その姿は消しました。

昭和63年に伊丹市の有形文化財に指定されました。

近衞家会所関係資料

所在地

伊丹市宮ノ前2-5-20 市立伊丹ミュージアム

注意:展示中かどうかは市立伊丹ミュージアムにおたずねください。

参考文献

  • 「近衛家会所関係資料」『伊丹の文化財』伊丹市教育委員会、平成7年
  • 八木哲浩「伊丹を支配した近世の領主たち」『新・伊丹史話』伊丹市立博物館、平成6年
  • 藤井直正「「近衛家会所」所用の屋瓦」『地域研究いたみ18号』伊丹市立博物館、平成元年
  • 作道洋太郎「伊丹の近衛家会所について―「関西文明」ひとつの原点を求めて―」『地域研究いたみ16号』伊丹市立博物館、昭和61年

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都市活力部まち資源室文化振興課(文化財担当)
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所4階)
電話番号072-784-8090 ファクス072-784-8048

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