頼山陽撰並書大塚鳩斎墓碑(らいさんようせんならびにしよおおつかきゅうさいぼひ)
伊丹の銘酒「泉川」を造りだした大塚鳩斎の墓碑で,銘文は頼山陽が撰し,書も彼の筆になります。昭和41年,伊丹市の史跡に指定されました。

江戸時代後期の歴史家・漢詩人・文人で『日本外史』を執筆した頼山陽(1780~1832)は,伊丹酒の魅力にひかれてしばしば伊丹を訪れました。
柿衞文庫の台柿にまつわるエピソードは有名です。
愛飲した酒のひとつ「泉川」を造った大塚鳩斎が文政12年(1829)に亡くなったとき,鳩斎の養子信行からの依頼を引き受けて墓碑銘を記しました。
銘文解読(一部)伊丹の酒は醇醸を主とす。一変して清淡峻烈となるは鳩斎翁に始まる。(中略)その名ついに江都にかまびすし。(中略)信行墓に銘することを余に請う。いまだ翁を知らずといえども,しかも泉川をしりてこれを親愛すること久し。(中略)よりて辞さずしてこれが銘をなす。
所在地
伊丹市東有岡5丁目127番地、杜若寺内
交通
阪急伊丹駅前5番乗り場より市バス36系統JR猪名寺経由山田行きで南本町4丁目下車,南東へ約520メートル
注意:墓参の方の妨げにならないようにしてください。

参考文献
- 「頼山陽撰並書大塚鳩斎墓碑」『伊丹の文化財』伊丹市教育委員会、平成7年
- 今井美紀「伊丹銘酒「泉川」醸造元大塚家と頼山陽-原老柳あて頼山陽書簡を中心に-」『地域研究いたみ』第32号、伊丹市立博物館、平成15年
地図情報
この記事に関するお問い合わせ先
都市活力部まち資源室文化振興課(文化財担当)
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所4階)
電話番号072-784-8090 ファクス072-784-8048
- このページの感想をお聞かせください
-
更新日:2021年05月25日