昆陽寺(こやでら)観音堂

更新日:2021年05月25日

本堂の右後ろにひっそりと建っています。簡素な建築ですが,縁回りの海老虹梁(えびこうりょう)や向拝などの手法は,江戸初期(17世紀中期)の風格をよく示しています。

山門と同じく昭和44年(1969年)3月に兵庫県の指定文化財(有形文化財)に指定されました。

昆陽寺観音堂の写真

観音堂も山門と同様,天正年間に兵火にかかり,江戸時代に再建されました。

寄棟造りで,正面向拝付き・本瓦葺で,桁行9.94メートル,梁行7.65メートルです。四面に軒柱を建て,その軒内の三面に切目縁をめぐらし,正面に一間の向拝をつけています。内部は二区に分け,内陣は背面の軒内を取り入れて一室とし,中央間左右柱を粽(ちまき)付き来迎柱(らいごうばしら)とし,和様の仏壇を置いています。
とくに,花肘木の絵様繰形は寛永3年(1626年)に再建された広峰神社によく似たところがあり,本堂の建築年代を推定する上で重要なものです。

所在地

 伊丹市寺本2丁目169番地

交通

市バスJR伊丹・阪急伊丹両駅前2番のりばから13系統山田行き,14系統昆陽里行き,または3番のりばから全系統(1・4・7系統)で昆陽里下車,東へ100メートル

参考文献

  • 「昆陽寺観音堂」『伊丹の文化財』伊丹市教育委員会、平成7年
  • 鈴木充「社寺」 『伊丹市史』第6巻、伊丹市、昭和45年
  • 山岸常人「昆陽寺」『伊丹の歴史的建造物』伊丹市教育委員会、平成12年

地図情報

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都市活力部まち資源室文化振興課(文化財担当)
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所4階)
電話番号072-784-8090 ファクス072-784-8048

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