令和6年度大阪国際空港
1.視察出張委員
委員長 土井 秀勝 副委員長 新内 善雄
委 員 北原 速男 委 員 高塚 伴子
〃 岸田真佐人 〃 花田康次郎
〃 大江ひろと
2.視 察 先 大阪国際空港
3.実 施 日 令和6年8月21日(水曜日)
4.調査事項 下記報告のとおり
◎8月21日 13:30~ 大阪国際空港
<大阪国際空港の空港運営について>
初めに、関西エアポート株式会社伊丹空港企画調整・活性化推進部長より歓迎のあいさつを受けた後、土井委員長よりお礼のあいさつがなされた。
続いて、関西エアポート株式会社伊丹空港企画調整・活性化推進部長、伊丹空港本部 伊丹空港環境・地域振興部長、運用本部 伊丹空港運用部部長から順に説明を受け、質疑応答がなされたのち、施設を見学した。最後に、再度の質疑応答がなされた。
<説明の概要>
(1) 騒音・環境(エネルギー)対策
【騒音対策】
航空機騒音防止法に基づき定められた騒音対策区域内において、騒音レベル(1種、2種、3種)に応じた事業を実施している。また、騒音対策区域の外(概ねLden57dB以上の区域)においても、騒音負担軽減のための事業を実施している。2023年度においては、空気調和機器更新工事に対する助成について、それまで対象外であった3回目以降の1人世帯も対象としたり、空港周辺3市(豊中市・伊丹市・川西市)の共同利用施設等を借用し、自治会等の住民を対象とする出張型の無料健康診断を14施設にて年間28回実施した。
発生源対策としては、基本とする着陸料に騒音値の大きさに応じた一定の係数を乗じて個別に着陸料を設定することで、低騒音機材への代替を促進している。2024年夏時点において、低騒音ジェット機が全体の68%、プロペラ機が全体の24%となっている。
【環境(エネルギー)対策】
大阪国際空港脱炭素化推進計画を作成し、温室効果ガス削減目標達成に向けた取組を実施しており、その一環として2024年3月29日より大阪国際空港駐車場の予約エリアにおいて、EV充電サービス「WeCharge」の運用を開始した。また、2025年春より、関西国際空港と大阪国際空港において、新たな太陽光発電施設「KIX・ITAMI Sora×Solar(そら・ソーラー)」による発電と電力供給が開始される。
(2) 自然災害発生時の対応
旅客、空港従業員等の安全確保や緊急対応、早期復旧を空港関係機関と一体となって対処する「関西エアポートBCP」や、震度6弱以上の地震発生時における避難行動を明記した「地震・津波BCP」を策定し、災害発生時において適切な対応が取ることができるように努めている。
(3) 施設の集客に向けた取組
気軽に空港へお越しいただくことや空港への親しみを持っていただくことを目的に地元住民向けに、多数のイベントを実施している。また、空港内の商業施設の活性化を目的として、多数の催事を開催している。
(4) コロナ禍後における旅客機の発着便数と乗降客数の推移
2023年度における旅客機の発着便数は、13.8万回(2019年度比:100.5%)で、乗降客数は、1,479万人(2019年度比:93.8%)となっている。コロナ禍後の行動変化により、ビジネスによる旅客者が減少しており、レジャーによる旅客者がビジネスによる旅客者を上回っている状況である。
(5) 大阪・関西万博に向けた取組
万博の開催期間中に空港へ訪れた方に向けて、現在、万博が開催されている旨のビジュアルを空港施設内に掲出していることや、バス会社とも協力し、空港から万博会場までの直通バスが運行出来るよう、万博協会との調整を行っている。
<質疑応答>
(問)地震や津波等の発生時においては、大阪国際空港が物資の受付拠点となり得る可能性が高いが、それらに関する具体的な計画はあるのか。
(答)現在のところ、具体的な計画は整備されていない。特に、津波等で他の2空港が利用出来ない状況では、大阪国際空港が物資の受付拠点となるため、状況に沿った対応を実施することが想定される。
(問)神戸空港の国際線の便数が概ね決定したことで、関西3空港における発着便数の見直しはされるのか。
(答)コロナ禍後の国際線利用が急速に回復する中、今後、伸びゆく需要に対応するために神戸空港の国際化を進めているが、神戸空港の国際線の便数が概ね決定したことにより、関西3空港における発着便数の見直しを行う予定は無い。
(問)乗降客数が減少する中、今後、関西国際空港以外にも貨物専用便の就航を検討されるのか。
(答)現時点において貨物専用便の就航は検討されていない。
(問)レジャーによる旅客者数が増加しているということだが、利用者の年齢層や利用経路はどのようになっているのか。
(答)年齢層や利用経路といった詳細なデータは取り揃えていない。
(問)レジャーによる旅客者は国内又は海外の方、いずれが多い傾向にあるのか。
(答)海外の方の旅客者が増加しており、特に、羽田・成田空港経由で帰国される方が多い傾向にある。
(問)直近の年末年始やお盆期間において、1日あたりの発着回数上限をどのくらい上回っているのか。
(答)年末年始は1日あたり28回で、お盆期間は1日あたり32回である。
(問)近年の遅延便の件数はどのくらいか。また、遅延便対策はどのように行っているのか。
(答)2022年で132便、2023年で116便、今年は現在のところ30便となっている。2023年にワーキンググループを立ち上げ、ダイヤを工夫する等の取組を行った。最近では、雷を原因とする天候不良によって遅延便が発生する事例が多い。
(問)現在も、旅客機の予定到着時刻が21時を超える見込の場合、原則、着陸を認めない運用としているのか。
(答)そのとおりである。しかし、天候不良が原因で、旅客機の予定到着時刻が21時を超える見込となった際に、例外として着陸許可を発出した事例がある。
(問)米軍機の運行や発着に関して、関係機関からの情報提供は受けているのか。
(答)具体的な目的は、概ね把握している。原則、運行や離発着に関しては自粛を促し、それでも要請があった場合に認めている。
(問)大阪・関西万博の開催期間中、オウンユース・チャーター便の運航計画はあるのか。
(答)現在のところ、計画はされていない。
以 上
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更新日:2024年09月19日