令和5年度愛知県半田市・三重県四日市市

更新日:2023年12月08日

1.視察出張委員

委員長     篠原 光宏       副委員長     泊     照彦

委    員     杉        一       委       員     山薗 有理

    〃         齊藤 真治            〃          服部 好廣

    〃         永松 敏彦            〃          高橋 あこ

    〃         鈴木久美子         〃          前田伸一郎

    〃         原    直輝

2.視 察 先 愛知県半田市・三重県四日市市

3.実 施 日 令和5年11月16日(木曜日)~17日(金曜日)

4.調査事項 下記報告のとおり

 

◎11月16日 14:00~ 愛知県半田市

<議会改革及び議会報告会の取組について>

   初めに、半田市議会議長より歓迎のあいさつを受けた後、篠原委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、半田市議会事務局議事課長から、反問権、議員の自由討議等議会改革に関することと、議会報告会の動画配信の取組等について説明がなされた後、半田市議会議会運営委員長等との質疑応答がなされた。最後に、泊副委員長よりお礼のあいさつがなされたのち、議場見学を行った。

<説明の概要>
(1)反問権について
   議会も市長部局も緊張感をもって議会に臨むという意思の現れとして、平成23年制定の半田市議会基本条例第9条に規定し、議員の質疑・質問に対し、趣旨確認のための発言または反問を認めるとともに、議員提出議案に対して趣旨確認のための発言を認めている。
   運用方法としては、1反問する場合は、議長及び委員長に申し出て許可を得た上で発言すること、2本会議における一般質問時に反問する場合は質問時間に含めないこと、3禁止事項として、反問されているにもかかわらず回答しないこと、反問した職員に対し議員が反問すること、当局から再反問することの3点を決めていること、4反問できる職員は、本会議・委員会に出席している、質問内容に関係する職員とすることを規定している。
   また、これまでの反問権行使の状況としては、一般質問時に行なわれた8回である。

(2)議員の自由討議について
   半田市議会基本条例が制定される前から行われており、同条例制定時に第13条に規定した。
   運用状況については、委員会の休憩中に議員のみで討議されており、そのため会議録等に残っておらず、明確な状況を回答できない。
   また、議員間討議を実施するに当たってのルールはなく、委員長の運営、各委員の合意のもとで行われている。

(3)議会報告会の動画配信について
   企画・運営は市議会広聴委員会が担当し、議会報告会当日は全議員が参加して実施している。議会報告会の前半は各常任委員会からの審査結果報告、後半は市民との意見交換を実施している。
   コロナ禍の3年間は、直接、市民と対面して実施することが出来なかったためYouTubeにより動画配信したが、昨年、対面方式での議会報告会を実施したところ、参加者が激減しており、現在行っている議会基本条例の検証の中で、議会報告会の運営について見直す方向になっている。
   また、YouTube配信当初は250~350回の視聴回数だったが、回数を重ねる度に視聴回数も減少しており、昨年は80回程度の視聴回数となっている。
   今後、議会報告会については、何を、誰に向けて、どのような方式で実施していくのかを検討していかなければならないと考えている。

<質疑応答>
(問)反問権を取り入れた背景は。
(答)半田市議会基本条例制定時に、他市議会の議会基本条例に反問権が規定されていたこと、また、条例制定当時、市当局に対して辛辣な言葉を投げかける議員がおり、何か問題が起きた場合に備え反問権があった方が良いとの判断から、反問権が取り入れられたものと考えている。

(問)今後もそのような議員が当選した時に反問権は必要と考えるか。
(答)当局が心を痛めてしまうようなことがあってはならないため、反問権は必要不可欠と考える。

(問)議決するという議員の役割を果たすために、反問権が必要かどうかについては議論されたのか。
(答)そのような議論はなかった。

(問)市当局が反問権を行使する際の具体的方法は。
(答)反問権には、市当局が反論することだけではなく議員の質問に対する確認も含まれており、質問内容を確認する際には、反問がある旨を述べなければならないことになっているが、実際には述べられていない。前回の定例会でそのような状況があり、議員も改めて、反問権を行使する際の方法を再認識する必要があると感じたところである。

(問)議会基本条例では、質疑・質問の趣旨を確認すると規定されているが、議員が政策提言をしたときに、市当局から、財源について問われることも想定されているのか。
(答)想定内ではあるが、そのようなことを反問権により問われたことはない。議員には市民の声を政策提言として市に伝える役割がある一方、予算執行権は市長にあるものである。

(問)反問権を与えると行政有利に繋がらないか、議員が委縮することはないのか。
(答)そのようには考えていない。市当局も議員のことを考えて答弁していただいているものと考えている。

(問)市当局が反問権を行使したことにより、SNS等の閲覧者数が増加したり、ニュースで取り上げられることはあったのか。
(答)市議会で配信している動画の再生回数については、反問権を行使された議員の動画の再生回数が一番多くなったが、新聞等に取り上げられることはなかった。

(問)自由討議は、修正案や附帯決議を提出するかどうかの協議をするときなどに行なわれるのか。
(答)そのとおりである。

(問)自由討議を行う内容と、その時の状況は。
(答)現在はなかなか自由討議を行えていないが、自由討議が行われる時には、委員会を休憩して別室に移動してから非公式の場で行っていた。

(問)議会基本条例第9章に「最高規範性」を掲げているが、その理由は。
(答)条例制定当時の議論内容が残っていないため不明だが、制定当時から在職している議員に話を聞くところによると、議会基本条例は市議会の憲法であるという意思から、前文や最高規範という文言が規定されていると思われる。

(問)議会報告会の告知・周知方法は。
(答)市議会だより及び市議会ホームページでの周知と、各議員にチラシを10~20枚程度渡し案内している。以前は公民館等の公共施設にもチラシを配布していたが、現在は行っていない。

(問)市議会だよりは全戸配布しているのか。
(答)市報に挟み込み自治区を通じて配布しているため、自治区に加入していない世帯には届かない。なお、自治区の加入率は60%程度となっている

(問)議会報告会の参加者を増やすための方策は。
(答)議会報告会を実施しても市民が参加しない、また、参加される方は、毎回、固定化しているなど運営方法について悩んだ時期もあったが、議会報告会の効果を参加者数で測ることに疑問を感じ、現在は割り切っている。行政として大きな課題、問題となった幼稚園のこども園化や病院建設に係る内容を取り扱った際の議会報告会には、多くの市民が参加された。このようなことを踏まえて、今後の運営については検討しているが、今後は会場参加とオンライン参加でのハイブリッド方式で実施し、最終的にはオンライン参加の市民とも意見交換を行うことが理想と考えている。

(問)議会報告会に参加する市民は、議員個人の意見を聞きたいと思われる。公平・中立に議会における議論内容を報告しても、市民には伝わりにくいと思う。これら議会報告会の悩みをどのようにどう乗り越えてきたのか。
(答)議会としての意見を述べることはなかなかできないため、個人の意見である旨を伝えた上で発言できるようにしている。そうしなければ議員は何も発言できなくなってしまう。万一のトラブルに備えては、期数の長い議員がフォローできる体制をとっている。

(問)対面での議会報告会において、当日、市民から受け付けた質問に対して、誰が回答するのか。
(答)各常任委員長や議長が回答している。

(問)議員個人の意見を述べてもよいとされているが、常任委員長であっても個人の意見を述べてよいのか。
(答)その通りである。議員個人の意見を話さざるを得ない場面があり、議員がそのように個人の意見を述べないと、市民には参加した意味がないと思われる。

(問)参加者からの質問は当日受け付けるのか。
(答)当日、参加者に複写式の用紙に質問を記入していただいたのち、議会報告会の休憩時に回収し、休憩中に、議員で、複写式の用紙のうち1枚を、担当の常任委員長に振り分けている。なお、委員長が回答できない内容は、期数の長い議員に振り分けている。議会報告会再開後は質問に対する回答を行い、その後は、その場での参加者からの質問に答えている。その際は、回答できる議員が回答することにしている。

(問)議会報告会に参加する市民が質疑応答することに対して、ルールは設けているのか。
(答)特に設けていない。ただ議会報告会は、平日夜間に開催しているため時間が限られている。一人の方が、あまりにも長く話されている場合は、議会報告会終了後に個別で話を聞くこととし、次の方に回すようお願いしている。

(問)議会報告会をYouTube配信することで、経費は発生しているのか。
(答)経費は発生していない。YouTube配信をすることになった当時、半田市が地域の情報を発信するユーチューバーを育成するため、配信方法について講習会を実施していた。その講習会で議員が配信方法を学んだ。

(問)議員の中に、議会報告会をYouTube配信することは限界であるとの声が出ているか。
(答)YouTubeでは各常任委員会からの審査報告のみを動画配信しており、市民からの質問受付や意見交換は出来ていない。今後の手法について、現在、議会運営員会で協議が始まったところであるが、自分の関心事でなければ、なかなかYouTubeをご覧いただくことができないのではないかと思っている。

(問)公聴会として、小中学生とその保護者を対象に、「半田の裏側を巡る探検ツアー」を実施されているが、市民からの反響は。
(答)半田の裏側を巡る探検ツアーは、交流企画委員会において企画・運営している。以前は、半田市や市議会のことをクイズ形式で学ぶような取組を行っていたが、学校に負担がかかること、また、応募者数が少なかったことから、今年からは、クイズをした後、市庁舎や他の施設を見学するイベント「半田の裏側を巡る探検ツアー」を実施することになった。このツアーは、抽選になるほど人気があった。

(問)高校生との意見交換会を実施することに至った経緯は。
(答)今年の改選後、議長が新議員と意見交換を行ったところ、新議員から、当選前には、どうしたら自分の声が政治に届くのか、投票することで何が変わるのかという疑問を持っていたとの意見が出されたことを受けて、議長から新議員に対して、市内の若者と意見交換をしてくるよう指導され、高校2年生との意見交換会を実施することになった。

(問)市議会だよりの表紙をリニューアルされているが、作り方について意見がまとまらなかったことはなかったのか。
(答)市民目線で市議会だよりを作成できるようになってきたと感じでいる。市議会だよりの表紙はカラーが良かったが、経費もかかるため、現在、2色刷りとなっている。ただ、データではカラーになっていることから、ホームページ等での配信には支障がない。現在は、紙の時代ではないと考え、あえて2色刷りのままにしている。
また、内容についても、リニューアル前は議員の写真ばかりだったが、リニューアル後は市民の写真を掲載することや、市民目線に立ったものを発信しようと、現在取り組んでいるところである。

◎11月17日 10:00~ 三重県四日市市

<反問権の実施及び議会改革の取組について>

   初めに、四日市市議会副議長より歓迎のあいさつを受けた後、篠原委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、四日市市議会事務局議事課職員から、通年議会や反問権、議員間討議等議会改革に関することや、議会報告会・高校生議会の取組について説明がなされたのち、四日市市議会議員等との質疑応答がなされた。最後に、泊副委員長よりお礼のあいさつがなされたのち、議場等の見学を行った。

<説明の概要>
(1)通年議会・反問権について
   四日市市議会基本条例では、今後の四日市市議会のあるべき姿を基本方針として、市民との情報共有、市民参加の推進、議員間討議の活性化の3つの柱で議会運営を進めることとしている。平成23年の同条例制定を契機に、通年議会・反問権・文書質問を導入した。
   通年議会については、会期を5月中旬から4月末までの約350日間としており、通年議会実施のメリットとして、議長権限により速やかに本会議を開催できることが挙げられる。災害やコロナ対策のような緊急性や必要性の高い行政課題等に対応しやすくなっている。
   反問権については、市職員が反問権を行使することで論点が明確化することに加え、本会議・委員会において議員と市職員との議論が深まることを期待されて導入された。反問権には、市職員が、議員の考え方を質問したり、対案の提示を求めるような反論も含まれている。なお、反問権を行使する際には、議長の許可等も必要がなく、市職員は議論の流れの中で権利を行使できるため、行使された件数は把握していない。

(2)議員間討議について
●議員政策研究会
   議員間討議を活性化させるために、全議員が一堂に会して意見交換を行い、市政に関する課題に対して共通認識を持ちながら政策立案を行う場として、議長の諮問機関である議員政策研究会を設置している。同研究会には、全議員で構成する全体会と、テーマごとに設置する分科会があり、分科会におけるテーマは、毎年度、各会派から募集し、全体会で決定している。
   分科会の設置期間は原則1年とし、調査研究の成果を調査報告書として取りまとめている。課題や問題点を全体会において全議員で共有する場合もあれば、特別委員会の設置や、市長への政策提言、議員提案による条例制定等に繋がるケースもある。
●決算審査と予算審査を連動させた政策サイクル
   決算審査での議員間討議の中から、次年度の当初予算に反映させる事項を洗い出し、市長に提言するものであり、令和元年度に導入している。
   初めに、8月定例月議会の決算常任委員会において、各分科会が所管する部局の決算審査を行う中で、委員同士で議員間討議を行い、次期予算編成に向けた意見を抽出し、提言案等を策定している。分科会での審査の際には、論点整理シートを作成し、提言対象となる事業概要のほか、理事者への質疑や議員間討議の内容を記載するとともに、当初予算に向けた事業実施に関する予算の拡大・縮小といった意見表明、政策提言に向けた素案を作成している。その後、全体会審査で、各分科会で作成した論点整理シートに基づき、改めて議員間討議を行い、委員長を中心に、提言として取りまとめている。
   集約された提言は、議長から市長へ提出し、執行部においては、提言を尊重した上で次期予算編成に当たっていただいているとともに、翌年2月定例月議会の予算常任委員会の当初予算の審査において、分科会・全体会それぞれで、提言内容が当初予算に反映されているのか、反映されていないものは何らかの形で対応されているのか等を確認している。また、議会として提言事項の執行状況確認を行うため、8月定例月議会の開会前に、執行部に対応状況の報告を求めた上で、決算審査を行っている。

(3)議会報告会について
   議会報告会を開催する以前から、市民との意見交換(シティ・ミーティング)を開催していたが、議会基本条例施行を契機に、シティ・ミーティングと、議会が直接地域に出かけ、議会と市の考え方を市民に報告する議会報告会を同時開催することとし、第1部を議会報告会、第2部をシティ・ミーティングとして実施することになった。
   これまで、議会報告会・シティ・ミーティングは、参加者の固定化や若い世代の参加が少ないといった課題もあったため、休日開催や、ショッピングセンター内での開催など、様々な工夫を行ってきた。
   また、令和2年度はコロナ禍であったため、感染症対策としてYouTubeによる動画配信にて議会報告会を実施した。各常任委員会が定例月議会での審査概要報告を行い、事前にアンケート形式で寄せられた市民からの意見に対して、動画の中で回答している。なお、動画配信は、市民に議会の活動を報告する必要があるとの思いで実施した取組であり、感染症対応が見直される中で通常の運営方法に戻しているため、これまでに2回しか実績がない。
   令和3年1月に配信した動画の視聴回数は、概ね1ヶ月後に確認したところ125回、配信後のアンケート結果は8件、令和3年4月に配信した動画の視聴回数は、総務常任委員会が45回、教育民生常任委員会が30回、産業生活常任委員会が34回、都市・環境常任委員会が42回であり、事前質問件数は、産業生活常任委員会と都市・環境常任委員会で各2件、配信後のアンケート結果は0件であった。
   動画配信時に寄せられたアンケート結果では、時間や場所を気にしなくても良いので便利といった意見があった一方、意見交換ができない、スマートフォンでは資料が見にくいといった、対面式での開催を希望する声が出されている。また、直近の、令和5年6月定例月議会では、4常任委員会合同で対面式により開催したが、参加者は17人で、うち13人からアンケートが出されている。結果、終了後のアンケートの回収率だけを見ると、対面式のほうが高くなっている。
   現在、副議長を座長とする議会改革検討会議を立ち上げ、議会報告会、シティ・ミーティング、市議会モニター制度にかかる課題について検討・協議を行い、議会報告会をより効果的なものとするために、令和6年2月定例議会の議会報告会からは、開催方法を変更し、予算・決算審査を行う8月・2月の年2回開催とし、正副議長のほか、4常任委員会から各委員が出席し、第1部は各委員会での審査概要を報告し、第二部はグループに分かれて市民と議員が意見交換を行うこととしている。
   また、令和4年度からは、議会報告会における参加者の減少や固定化といった課題解決に向けた新たな取組として、議会が直接学校等を訪問し、出前型で意見交換を行う「ワイ!ワイ!GIKAI」を開催している。4常任委員会がそれぞれのテーマを設定し、高校生・大学生に幅広く意見を聴くことで、今後の議会活動の参考することを主な目的とし、令和4年11月に市内高校で初めて開催し、その後、令和5年1月にも、別の高校や短期大学で開催している。なお、令和5年度も各常任委員会1回以上開催することを基本として準備を進めている。

(4)高校生議会について
   四日市市議会では、当時の議長が所信表明の中で高校生議会について提案し、平成31年1月から開催している。
   参加者の募集方法としては、正副議長が、本市周辺の公立高校の校長で構成されている校長会と、市内私立高校には個別に、開催の周知と参加依頼を行った後に、市議会ホームページに掲載して募集をしている。
   内容としては、初めに、高校生が議長選挙に立候補し、立候補した高校生が所信表明演説を行ったのち投票を行い、議長を選出している。また、委員会での議論が活性化するよう、参加者が事前勉強会に参加したり、意見シートを作成し、あらかじめ自分の意見を文書にまとめている。なお、高校生議会で出された意見は、意見書として取りまとめ、市議会ホームページに掲載している。
   参加した高校生からは、他校の生徒と交流できることや、自分の住む地域について考え、高校生としての意見を提案できる機会は大変貴重だというような意見をいただいている。

<質疑応答>
(問)通年議会を採用したことで、市議会議員に対する市民の理解は変わったか。
(答)市民の理解は何も変わっていない。通年議会の採用とは関係ないと思う

(問)国の補正予算の関係で、いち早く市民に給付するような事業についても、通年議会を採用されているため専決処分ではなく、緊急議会を開催することになるのか。
(答)緊急を要する案件が提出された場合は緊急議会を開催することになるが、定例月議会のスケジュールに合うようであれば、定例月議会の中で先決議決するなど柔軟な運営を行っている。

(問)議長権限で緊急議会を開催できるとのことだが、実際、緊急議会が開催される頻度は。また、緊急議会を開催するとなった場合、どのくらいの期間で開催されるのか。
(答)これまで緊急議会はほとんど開催していないが、緊急議会を開くことができるため専決処分が極端に減る。議決を得ずに案件を通していくことがほぼない。執行部は、緊急議会が開催されるよりも定例月議会に間に合うように議案を送付してくる。通年議会を採用することで、議会は執行部に対して、専決処分を認めない方向が強いと理解いただきたい。また、専決処分を認めない以上、緊急議会は開会できるようにしておかなければならないと考えており、議員からの開会要求や市長からの請求があった場合には、議長は、原則7日以内に緊急議会を開会することになっている。

(問)反問権を行使するときは宣言する必要はないとのことだが、一般質問で反問権が行使された場合、議員の質問時間はどうなるのか。
(答)一般質問の発言時間は、答弁を含めて1人当たり30分を、会派内で割り振ることができるようになっている。例えば5人会派であれば、会派としての時間が150分となる。そのため、1人目の一般質問の際に反問権の行使も含めて60分使われたとすれば、会派としての残り時間が90分となり、残りの4人で、1人30分以上の時間を割り振ることになる。

(問)委員会での発言時間に制限はないのか。
(答)時間制限はない。委員会で反問権が行使された場合、委員の発言時間が制限されることはない。

(問)市長に政策提言する内容は、全会一致なのか。
(答)基本的には全会一致である。分科会で議論するときには、当該項目を全体会で取り扱うべきか否かについて採決することがあるが、全体会で採決したことはない。

(問)高校生議会の参加者の募集方法は。
(答)正副議長が三重県北部地域の公立高校の校長で構成される校長会に出席し、参加の依頼をしている。加えて、市内私立高校の校長を訪問し、同様に依頼している。その後、市議会ホームページに募集要項を掲載するとともに、約20日間の募集期間を設けている。結果、参加者は、直接申込みをされる場合もあれば、教師が高校生議会の趣旨に賛同されて生徒に声を掛けていただいている場合もある。

(問)高校生議会参加者の上限人数は設けているのか。
(答)会場の都合により概ね30人にしている。また、例年30人程度の方に応募いただいており、これまでに断ったことはない。

(問)高校生議会の開催時に、傍聴者は入ることができるのか。
(答)開催日が休日であるため庁舎の安全面から一般の方には公開しておらず、教師や保護者等関係者に限り傍聴していただいている。

(問)高校生議会は、インターネット中継を行っているのか。
(答)生中継と録画配信を行っている。

(問)高校生議会で議長に提出された意見書は、どのように取り扱われているのか。
(答)提出された意見書の内容を見て、議長が委員長を務める広報広聴委員会から所管する常任委員会に意見書を送ったのち、常任委員会で協議し、必要であれば所管事務調査項目として取り上げることになっている。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     以 上
 

この記事に関する
お問い合わせ先

市議会事務局
〒664-8503伊丹市千僧1-1(市役所3階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092