伊丹市立野外活動センターの譲渡について

更新日:2021年03月31日

施設譲渡の経緯

 市立野外活動センター(三田市木器)は、開所より50年以上にわたり市民の野外活動の推進及び青少年の健全育成を図ってまいりました。

 近年、市民のニーズが多様化する中、施設の稼働率が15~20%と大幅に減少し、更に、市民の利用率がそのうちの3割台と少ないことを踏まえ、本市市民の利用が少ない施設に今後も多額の市税を投入して運営するのではなく、民間事業者へ資産譲渡を行い、事業運営を行ってもらうことが最も適切な手法であると判断しました。

 そして、事業運営等を行う事業者を広く募集するため、平成28年7月20日~8月9日の21日間「公募型プロポーザル」を実施し、8月12日の審査委員会を経て、「一般社団法人 プラス・ネイチャー」を譲渡契約締結候補者に決定しました。譲渡期日は、平成29年4月1日です。

 平成28年9月議会において、「伊丹市立野外活動センターの設置及び管理に関する条例を廃止する等の条例」が可決され、平成29年4月1日以降はこのプラス・ネイチャーにより、新しい形で事業運営が行われております。

 

野外活動センター譲渡に関するQ&A

Q:民間への譲渡はなぜ行うの?

A:平成28年2月に策定された「伊丹市公共施設再配置基本計画」の中の再配置方針で短期の取組として「事業継続の必要性と費用対効果を精査し、用途廃止、民間への資産譲渡・事業譲渡、民間活力による事業運営等さまざまな選択肢を検討します。」と述べています。さらにこの再配置に向けた検討事項として、「本市市民の利用が少ない自然体験施設には、今後も多額の市税(毎年6千万円前後の赤字)を投入して運営を継続することの是非、民間事業者の活用について検討します。」としていたことから、今回の民間譲渡となりました。
伊丹市公共施設再配置基本計画

 

Q:このまま継続は無理なの?

A:伊丹市民の利用が少ない現状と近隣に類似施設がある状況を考えた上、このまま継続していく必要性と費用に対する効果を考えた結果、民間への譲渡をすることがいいという判断になりました。

 

Q:譲渡の相手はどのようにして選んだのですか?

A:今後10年間行っていただく特約(条件)を付けて、公募型プロポーザル方式(公募により譲渡希望者からその目的に合致した企画を提案してもらい、その中から企画・提案能力のある者を選ぶ方式)により事業者を募集し、キャンプや野外活動を主に行っている一般社団法人「プラス・ネイチャー」に譲渡することになりました。

 

Q:プラス・ネイチャーとは、どんな団体ですか。

A:自然体験活動の推進を目的として活動実績のあるNPO法人等により設立されました。子どもたちが社会の中で生き抜く力を育てるためには、学校教育だけでなく学校外教育(野外活動)の場が必要であるとの基本的認識のもと、コミュニケーションの基本を学ぶとともに、仲間との共感体験などにより自ら困難などを乗り越える力を身につけることができる教育施設として野外活動センターを位置づけ、「人と関わることで人は育ち、社会で活躍する若者が育つ」教育サービスを提供することを理念としています。

 

Q:10年間の特約(条件)とは、どんな内容ですか。

A:伊丹市民の野外活動を推進するため、施設の維持管理を行い、スポーツ及びレクリエーションの場等を提供すること。また、伊丹市内の小学4年生を対象とした、宿泊訓練(1泊2日)「転地学習」を実施するための施設として希望する学校に対して、施設を開放し事業運営に全面的に協力することとなっています。

 

Q:譲渡価格はいくらですか?

A:50万円です。

 

Q:50万円は安くないですか?

A:この譲渡については、金額を重視する訳でなく、譲渡にあたり10年間の特約(条件)を付けてその内容を継続して行うことを選定の条件としたためです。ちなみに、毎年6千万円程の赤字を計上していますので、10年で約6億円が節約できることになります。

 

Q:羽束(はつか)川にある親水護岸、橋、ダムはそのまま残りますか?

A:当施設の東を通っている羽束(はつか)川は兵庫県が管理するもので、特別に許可を得ており、譲渡後は撤去する必要があるため、親水護岸、橋、ダムはなくなります。

 

Q:市民の利用料金はこれまでどおりですか。

A:運営する団体が民間に変わりますので、現状の利用料金よりは高くなります。市外の方の利用はこれまでの倍程度になるとのことですが、伊丹市民はそこから2割引(一部除く)となります。

 

Q:10年後以降はどうなりますか?

A:「プラス・ネイチャー」の理念は、自然体験やキャンプ活動等を通じて、子どもたちの居場所づくりを行い、子どものコミュニケーションの基本や自己肯定感の育成、仲間との共感体験等、社会の中で生き抜く力を育てることとされており、特約期間に関わらず、当該基本理念のもと事業を展開するとされていることから、10年後以降も継続して青少年の健全育成事業を実施されるものと考えています。また、構成団体の活動内容や実績等からみても、この野外活動センターを拠点とした社会教育活動が展開されるものと考えています。

 

 

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