知っていますか?地震時に電気火災を防ぐ感震ブレーカー

更新日:2022年03月22日

感震ブレーカーとは?

感震ブレーカーとは、地震の揺れをセンサーが感知し、あらかじめ設定していた震度以上の揺れがあった場合に、自動的に電気の供給を遮断するものであり、設置することで電気火災等による出火を防止することが期待されています。

なお、一般家庭に感震ブレーカーの設置義務はありませんが、地震発生時の出火防止に大変役立ちますので、感震ブレーカーを設置しましょう。

感震ブレーカーはなぜ必要なの?

阪神淡路大震災、東日本大震災では、電気器具の転倒などによる火災や停電後の電気復旧時に発生する通電火災が多発しました。阪神淡路大震災では、地震による総出火件数の6割が、東日本大震災では6割強の原因が、電気に起因する出火であったと報告されています。震災時に電気が原因となる火災対策に感震ブレーカーが有効です。

火災事例1

地震で本棚が倒れ、雑誌が電気ストーブ周辺に散乱した状態で、電気が復旧しストーブが作動したことにより、雑誌に引火し出火にいたった。

火災事例2

地震による揺れによって、家具等が転倒した際に電気コードが破損し、電気が復旧した時に、破損したコードがショートし、近くの可燃物に引火し出火にいたった。

どこで買うことができるの?

工事の必要のない「コンセントタイプ」や「簡易タイプ」については、ホームセンターや家電量販店等で販売されているところがありますので、お近くのお店にお問い合わせください。また、「分電盤タイプ」などの工事が必要なものについては、購入した店舗等にご相談ください。
 

感震ブレーカーの種類

分電盤タイプ

ご家庭の分電盤に、一定の揺れを感知した場合に電気を遮断する機能が付いたもので、基本的には全ての電気が遮断されます。電気を使用する医療器具等があるご家庭などでは、設置について注意が必要です。

コンセントタイプ

ご家庭のコンセントに差し込むタイプと、既存のコンセントと取り替えて埋め込むタイプ(工事が必要)などがあります。基本的には個別のコンセントの電気を遮断するため、電気ストーブや白熱スタンドなどの電熱器具を接続する箇所への設置が適しています。

簡易タイプ

ご家庭の分電盤のスイッチに接続するもので、揺れを感知した際に、おもり玉の落下又はバネの作用などによりスイッチを落とし、住宅内全ての電気を遮断します。比較的安価なものが多く、工事が不要です。

感震ブレーカーを設置するにあたっての留意点

1.夜間等に大規模な地震が発生し、感震ブレーカー等が作動した場合、避難時の照明が確保できない可能性がありますので、一般的な防災対策としても停電時に作動する足元灯や懐中電灯などの照明器具を常備してください。

2.分電盤タイプのように、地震発生時に家庭内の全ての電気を遮断するものについては、生命の維持に直結するような医療用機器等への影響が考えられることから、平時から停電に対処できるようバッテリー等を備えてください。

3.復電する場合には、事前にガス漏れ等がないことの確認や、電気製品の安全の確認を行ってください。

4.購入、設置にあたってはお住まいの環境に適したものをお選びください。電気工事が必要なものについては、お近くの電気工事店にご相談ください。また、設置の有無に関わらず、地震発生後に自宅から避難する際にはブレーカーを切ることもお忘れなく。

感震ブレーカーの性能表示について

感震ブレーカーには、「性能評価ガイドライン」に基づき、その特徴(性能)に応じて、下のような表示が付されている場合があります。

第三者による性能評価は、「分電盤タイプ」は(一社)日本配線システム工業会が、その他の感震ブレーカーは(一財)日本消防設備安全センターがそれぞれ実施しています。

参考リンク

この記事に関する
お問い合わせ先

消防局管理室予防課(指導グループ)
〒664-0881伊丹市昆陽1-1-1
電話番号072-783-0799