【有岡小学校区まちづくり協議会】新作能「村重」奉納の会が開催されました

更新日:2022年06月17日

主催者の有岡小学校区まちづくり協議会より、新作能「村重」奉納の会開催についてのレポートが届きました。


令和4年6月2日(木曜)11時~12時、有岡城跡にて新作能「村重」奉納の会を開催いたしました。

雨の心配から一転、熱中症対策として、早くにお越しくださる方には整理券をお配りしたり、観客席を木陰に移動、念のためテントも設営して・・・とこの地での3年ぶりのイベント実施に勘を戻しながらスタッフのみなさまと手分けして準備。

10時前から続々とみなさまお越しくださり11時には総勢130名くらいになって、いよいよ会のスタート。

荒木村重研究会会長の森本さんから開会の挨拶として、村重がこの有岡城の主郭部で大阪泉州堺の千宗易(千利休)などを招いて能を演じたことが記録に残っているとお話いただき、村重はお茶にも能にも通じる文化人であったことを改めて認識いたしました。

作者で能楽小鼓方大倉流の上田敦史さんから新作能の謡本作成に至る経緯や想い、見どころなどの説明や、能楽師のみなさまのご紹介をいただき、能楽師のみなさまが謡本を捧げて黙とうし、能の舞、地謡、小鼓を披露してくださいました。

新作能「村重」は、

切腹を間近に控えた千利休が愛用の茶器を手にしているところに不思議な男が現れ、一服のお茶を所望。茶室で男は自分が村重の霊であることを打ち明け、有岡城の戦いの真の姿を見てほしいと言い消えていく。夜更けに武将姿で現れた村重の霊は有岡城での戦いを再現し、過酷な状況下で戦い露と消えていった家臣や一族への想いを胸に、その悲劇を嘆きながらも、最後は全ての御霊様が救われることを祈って合掌し、妻だしと交わした和歌を口ずさみながら朝もやの中に消え昇天していく。

という筋書きで、

能楽シテ方観世流の梅若基徳(うめわか もとのり)さんが、有岡城での戦いの場面を披露し、有岡城跡にある村重と妻だしの歌碑の歌詞を響かせながら迫力たっぷりに演じてくださいました。

「まるで村重の魂が乗り移っているみたい!」「言霊?声の響きが素晴らしい!」観客のみなさまも幽玄な世界の余韻にしばらく浸られていて・・・今日は旧暦5/4村重の命日、と同時に6/2は織田信長の命日でもあり、本能寺の変からちょうど440年目にあたる日でした。

有岡小学校区まちづくり協議会会長の伴さんから、有岡城跡のある歴史のまち有岡の活動として、これからも優れた歴史企画を発信し、みなさまと楽しんでいきたいと閉会の挨拶をいただき、新作能「村重」奉納の会は終了しました。

能楽師のみなさま、スタッフのみなさま、見に来て下さったみなさま、ありがとうございました。

新作能「村重」奉納の会開催のためご協力くださいました全てのみなさまに心より感謝申し上げます。

murahounou_01

上田敦史さんからの説明

murahounou_02

新作能「村重」の謡本を奉納

murahounou_03

能楽師のみなさま

murahounou_04

梅若基徳さんによる迫力ある能の舞

murahounou_05

有岡小学校区まちづくり協議会会長より挨拶

murahounou_06

スタッフによる記念撮影

murahounou_07
murahounou_07