令和元年11月

更新日:2021年03月31日

11月29日(金)

   昨年度、「市立伊丹病院のあり方検討委員会」から、「市立伊丹病院は近畿中央病院と統合し、阪神北圏域における基幹病院を目指すべき」という提言をいただきました。この提言を受けて、今年度、市と近畿中央病院を運営する公立学校共済組合が共同で統合の可否などについて調査を行っています。この調査項目の中で、「必要となる病床数」と「候補地」について中間報告をします。

 統合した場合の新病院の病床数は、医療機能の充実や、将来の医療需要予測などを踏まえ、約600床と算出されました。
 現在、脳卒中や心筋梗塞などの疾患治療のため、市民の多くが市外の大規模病院に入院しています。私は、重篤な疾患についても、特に一刻を争う救急医療は、市内で受診できる体制を整えたいと考えています。

 次に候補地ですが、「災害」と「救急搬送」の2つの視点から検討しました。
 近年、大水害が起こり、南海トラフ地震の発生なども危惧されています。災害時に基幹病院で治療が継続できることが必要です。また、重篤な発作などに対応する救急搬送の利便性も重要です。

 この点、市立伊丹病院の敷地は、浸水想定区域に含まれておらず、直下に活断層もありません。加えて、市内のほぼ中央に位置し、救急搬送や平時の利便性にも優れています。このため、新病院の整備は市立伊丹病院の建て替えが適切と考えています。つまり、両病院を統合する場合は、市立伊丹病院の位置に現在より200床多い、600床規模の医療機能の充実した新病院を整備することになります。

 今後、調査を進め、市民の皆さんの意見をお聞きし、その可否の判断をします。
住み慣れた地域で必要な医療を受けられるよう、市が責任を持って病院事業を推進していきます。ご理解いただきますようお願いします。

11月1日(金)

 このところ、朝夕めっきり涼しくなり、秋本番です。秋といえば、読書の秋、スポーツの秋でもありますが、私にとっては、やはり味覚の秋でしょうか。

 先月1日は「日本酒の日」で、伊丹は清酒発祥の地として盛り上がりました。秋の深まりとともに一層お酒が美味しくなってくるので楽しみです。

 それから秋の果物も良いですね。私にとってその代表は柿ですが、「みやのまえ文化の郷」に「柿衞(かきもり)文庫」という、名前に「柿」が入った俳諧(はいかい)・俳句の博物館があるのをご存じでしょうか。

 「柿衞」とは、元伊丹市長で名誉市民でもある文庫の創始者、岡田利兵衞さんの号で、「柿の木を守る人」という意味です。  

  江戸時代、伊丹の美酒に惹かれて訪れた頼山陽(らいさんよう)ら文人たちは、酒宴の場に供された柿の美味しさに感嘆し、その想いを詩文や画に託しました。現在も同文庫の庭に2世の木が当時の柿(台柿)を実らせています。また、台柿を後世に継承しようと十年ほど前、伊丹伝統の接ぎ木技術で3世の苗木を作り、同文庫やことば蔵の庭、学校の校庭などに植えられ、今では頼山陽も食した美味しそうな実をつけています。

 今月3日には、同文庫で「柿・お茶・俳句」をテーマとしたイベントが開催されます。当日は開館記念日で入館無料です。また、伊丹大使でもある同文庫の理事長、坪内稔典さんの発案で、毎月19日を「伊丹一句の日」としています。皆さんもプレバトの梅沢富美男さんたちに倣(なら)って(?)俳句を作り、気軽に投句にチャレンジしてみてください。

 同文庫の目的は、貴重な俳諧資料を調査研究するとともに、俳句の文化、ことば文化を広めていくことです。展覧会の開催に加え、講座やゲストを招いてのトーク、さらに学生を対象とした俳句大会や「くずし字教室」など、柿衞ならではの催しも実施しています。

 お酒や柿で頼山陽のように「味覚の秋」を楽しむとともに、柿衞文庫で「文化の秋」も満喫されてみてはいかがでしょうか。

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