現在の位置

夢に向かって跳ぶ 二人三脚でつかむ金メダル(広報伊丹2021年1月1日号掲載)

中西さん1

  陸上女子走り幅跳びで東京2020パラリンピックに出場が内定している中西麻耶さん(35歳。阪急交通社所属)。
 21歳の時、勤務していた会社で事故に遭い、右膝から下を失いました。
 事故に遭った後、義足を付け、当初インターハイにも出場していたテニス競技への復帰を志します。しかし「義足を付ければすぐに復帰できると思っていたが、最初は、立つこともできなかった」と話し、初めて走るまでに3カ月かかりました。
 当時を振り返り、「自分の横に風が流れていくことを感じたことが義足を付けてから一番嬉しかった」と話します。
 リハビリも兼ねて100メートル競走や走り幅跳びなどの陸上競技を始め、24歳からは、走り幅跳びに絞りプロとして活動します。
 「走り幅跳びは試合で6本跳ぶが、その時々の風向きを読むなど戦略がある。そこが面白い」と話す中西さん。しかし、プロとして活動するにはさまざまな困難がありました。

中西さん2

 特に苦労したのは金銭面です。競技を行うためには、日常生活とは異なる義足を用意する必要があり、競技用の義足1具約130万円、メンテナンス費などを含めると年間500万円ほど必要となります。「スポンサー探しは自身で資料を作り、営業活動を行っていた」と話す中西さんは、活躍が認められ大手義足メーカーとスポンサー契約を結びます。
 そしてもう一つ、一昨年大きな出会いがありました。走り幅跳び元日本代表選手として活躍していた荒川大輔コーチとの出会いです。
 「今までは結果が出ない時、『義足だから』『年だから』と言われることが多かった。荒川コーチは、義足などをハンデとせず、一人の陸上選手として指導してくれる」と話します。その結果、昨年9月に開催された日本パラ陸上選手権で優勝し、4年ぶりに自身の持つ日本記録を更新しました。
 「ひたむきに練習すれば、いつか結果はついてくる」と話す中西さんの最大の目標、東京2020パラリンピックでの金メダル獲得に向け今日も練習に励みます。