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豊かな個性を生かす書家・中村瑶光さん(広報伊丹4月1日号掲載)

中村瑶光さん

 市内在住の書家・中村瑶光(ようこう)さん(69歳。西台3)は、神戸市立青陽高等養護学校(現・青陽須磨支援学校)の卒業生や保護者らと「中村瑶光と仲間による書作品展」を開催しています。
同校で勤務していた時、生徒の保護者に「卒業後も子どもたちに書を教えてほしい」と依頼されたことが、同展を開催するきっかけとなり、そのため2006年から毎月第2土曜、同校の美術室で卒業生とその保護者が集う書道団体「ハートでアート」を設立しました。
 中村さんは小学2年生から書道を始め、高校2年生の時には、大東文化大学学長賞を受賞。20代から毎日書道会理事で勲三等瑞宝章を受章した書家・宇野雪村(せっそん)さんに師事。
2017年には神戸市から本市に転入し、伊丹美術協会会員として、第34回毎日現代書関西代表作家展に「挑戦」という書作品を出展するなど第一線で活躍し続けています。
 また公立学校で国語の教諭として、38年間教壇に立ちました。

 「子どもは、文字を書くのではなく、横に引いたり、丸を書いたり、三角に書いたりして、作品は大人が想像できないような力強い線が出来上がります。大人は字を上手に書こうとしますが、子どもは楽しんで書きます。だから素晴らしい作品ができます」と、中村さんは作品の特徴について話します。
 「ただ単に書くだけでは、子どもたちも張り合いがないので、何か成果を残してあげたい」と考え、2009年に第1回書作品展を開き、以後、2年に1回開催し、今年で6回目になります。
 毎回、同展の開催回数と同画数の文字を中村さんらが辞書から選んで候補を示し、卒業生たちに選んでもらいます。今年は、6画の「如」、「州」、「行」の文字をそれぞれが長さ約80センチメートルの大きな筆で力強く書きました。
 「今回は、私の古稀(こき)の記念でもあったので、今までの人生を振り返ることもできました。これからも子どもたちの指導と書道の道を研鑽していきたい」と、笑顔で語りました。