現在の位置

平成31年度(2019年度) 施政方針

市長の写真

藤原保幸市長は、平成31年2月25日、平成31年第1回市議会定例会で、平成31年度の施政方針を表明しました。

施政方針は次のとおりです。

平成31年度(2019年度)施政方針(PDF:461.2KB)

目次

「住みたいまち・住み続けたいまち」を目指して

住みたいまち・住み続けたいまちを目指して

 国内外の情勢認識

 課題認識と市政運営の基本方針

  (1) さらなる安全・安心を実現するまち
  (2) 未来を担う人が育つまち
  (3) にぎわいと活力にあふれるまち

平成31年度の取り組み

予算概要

むすび

 

 平成31年度各会計予算をはじめ、各議案を提案するにあたり、市政運営の基本方針並びに平成31年度予算案の諸事業について、所信の一端と施策の大綱を申し上げます。議員各位をはじめ市民の皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

はじめに

 本年は、皇位継承に伴って5月1日に新元号が施行され、新たな時代を迎えます。
 平成という時代を振り返りますと、資産価値の過剰な上昇によるバブル景気の崩壊や大規模な自然災害の発生、明治維新以降、急速に増加した人口が長期的な減少局面を迎えるなど、多くの記憶に残る出来事がありました。
 また、パソコン・スマートフォンなど電子機器類の飛躍的な発展・普及、ハイブリッド車・電気自動車の登場、人工知能、いわゆるAIが誕生するなど、生活に変化をもたらす技術革新が顕著な時代でもありました。
 将来に向けて、人口減少による市場の縮小や労働力の減少、それに伴う経済の衰退などの影響を最小限に抑えるには、生産性の向上を図り、経済の発展と成長を持続させる取り組みが重要となります。
 先の臨時国会では、出入国管理法が改正され、国は5年で最大34万5千人の外国人労働者を受け入れるとの試算を公表しました。
 外国人材の確保が進み、第4次産業革命といわれる、IoTやAI等の活用で、車の自動運転や空飛ぶ車、ロボット介護など、これまでSF世界の話であった"人と機械が共存・協調する社会"が現実に到来し、これらが新たなビジネスのトレンドとなって様々な分野の産業や就業構造に劇的な変化をもたらすことが期待されます。
 本市におきましても、社会経済活動のグローバル化を踏まえ、技術革新による新たな価値を十分に活用し、スピード感をもって未来を切り開いてまいります。
 

1.「住みたいまち・住み続けたいまち」を目指して

 昭和15年の市制施行当時、37,912人であった人口は、昨年9月に初めて19万8千人を超え、本年2月1日現在の推計人口は、これまでで最高の198,321人となりました。
 我が国の人口は、少子高齢化が続く中、昨年1年間で約27万人減少しました。兵庫県でも約1万9千人減少し、県下41市町のうち、人口増加したのは1,068人増加した本市を含め、4市町のみでした。
 兵庫県が調査した平成30年7月1日現在の基準地価によると、本市の全調査地点で、上昇または横ばいの傾向となっており、兵庫県内で唯一2年連続で地価下落地点がありませんでした。特に住宅地は、全国の平均変動率が0.3%、兵庫県が1.1%それぞれ下落する中、本市の住宅地は0.9%上昇して阪神間で第2位、商業地は1.8%上昇して第3位と高い伸び率となっています。
 また、昨年の市民意識調査では、「住みやすい」と回答された方は85%台を維持し、「住み続けたい」と回答された方は87.5%と、これまでの調査で最も高い割合となりました。
 これら、人口や地価、市民意識調査で示された数値は、本市の魅力向上の表れであり、これまで議員各位や市民の皆さまとともに進めてまいりましたまちづくりの成果であると考えます。皆さまのご理解とご協力に深く感謝申し上げます。
 平成31年度は、「第5次総合計画」が計画期間の終盤となる9年目を迎え、「伊丹創生総合戦略」は、5カ年計画の最終年度となります。引き続き、市民に最も近い基礎自治体の首長として、「現場主義」を徹底し、市民の皆さまの声をお聴きしながら、将来にわたって、まちの活力が維持できるよう、取り組んでまいります。
 

2 国内外の情勢認識

 現在の世界経済では、アメリカと中国の貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題等の影響が、大きなリスク要因となっています。
 我が国の経済は、内閣府が1月に公表した月例経済報告における基調判断では、「景気は緩やかに回復している」とされています。
 本年10月に、消費税率が10%に引き上げられ、国において軽減税率制度の実施に加え、キャッシュレス決済によるポイント還元やプレミアム付商品券の発行など、景気減退を防ぐ対策と予算案が打ち出されています。本市におきましても、国の動向や社会経済情勢の変化を注視しながら、地域経済の活性化を図ってまいります。
 本年6月の「G20大阪サミット」をはじめ、9月からは「ラグビーワールドカップ」、来年には「東京オリンピック・パラリンピック」を控え、2021年には「関西ワールドマスターズゲームズ」があります。そして、2025年には「大阪・関西万博」が開催されるなど、ビッグイベントが相次ぎます。日本、とりわけ関西が注目される好機と捉え、本市の魅力を国内外に発信し、「訪れてみたい」「住んでみたい」「住み続けたい」と感じていただけるような「選ばれるまち」を目指してまいります。
 

3 課題認識と市政運営の基本方針

 市政運営の基本方針といたしまして、「安全・安心」「人づくり」を市政運営の柱に据えて、伊丹のまちづくりに全力で取り組んでまいります。

(1)さらなる安全・安心を実現するまち

安全・安心見守りネットワークの充実

 「安全・安心は市政の一丁目一番地」として、全国に先駆けて市内全域に1,000台のカメラとビーコン受信器からなる安全・安心見守りネットワークを整備し、官民協働で「まちなかミマモルメ」を運用してきました。また、地域の防犯や安全を担う見守り活動とあわせて、ハード・ソフトの両面から「安全・安心なまちづくり」を推進してきました。
 その成果として、市内の街頭犯罪認知件数は、カメラを設置する前の平成27年に1,810件であったものが、平成30年には1,018件と大幅に減少しました。
 安全・安心見守りネットワークが、市民の安全・安心インフラとして定着してきており、地域の皆さまより増設を望む声をお聞きしていることから、さらに200台の増設を進めます。
 また、子どもや高齢者の見守りを充実・強化するため、ビーコン受信器を内蔵した自動販売機の設置に続き、スマートフォンが移動受信器となるアプリを導入し、民間事業者等と協働で「まちなかミマモルメ」の検知箇所の増設に取り組みます。
 今後も市民の皆さま、事業者の皆さまとともに見守り体制を充実してまいります。

市立伊丹病院の今後のあり方

 平成28年10月に策定された「兵庫県地域医療構想」では、阪神北医療圏域における、団塊の世代が75歳以上となる2025年以降の必要病床数の推計について、高度急性期及び回復期病床が特に不足することが見込まれています。
 市立伊丹病院は、地域の中核病院として医療提供体制の確保とともに健全経営に取り組んできましたが、築後35年が経過し、設備面では医療技術の進歩や少子高齢化に伴う疾病構造の変化への対応が困難となりつつあることから、建て替えを前提とした検討が必要な時期を迎えております。
 市民の皆さまが住み慣れた地域で、安心して必要な医療を受けることができるよう、阪神北医療圏域における高度急性期の医療を担う基幹的な病院の整備について、近畿中央病院との統合も視野に検討してまいります。同時に、周辺他市の公立病院との連携や役割分担を図ること、回復期医療等の提供も含め、医療需要に適切に対応する機能別病床数を確保することなど、「市立伊丹病院あり方検討委員会」から示された内容を踏まえ、市民の皆さまの意見をお聴きしながら慎重かつ着実に検討を進めてまいります。

魅力あふれる新庁舎

 2022年供用開始を目指し、市役所新庁舎の整備工事にいよいよ着手します。
 新庁舎は、防災拠点として災害発生時にも即座に対応できるよう、免震構造を採用することで安全性や災害時の業務継続機能を高めます。また、複数の手続きを一箇所の窓口で集中して行う総合窓口を導入し、1・2階に窓口機能と市民活動支援機能を集約するなど、誰もが利用しやすい、わかりやすいフロア構成とし、雨水や太陽光を利用するなど環境にも配慮した庁舎とします。さらに、市民の利便性向上や働き方改革を進めるため、AIなどの最新技術を活用した行政サービスについて研究し、導入を検討してまいります。

(2)未来を担う人が育つまち

幼児教育の充実

 本市の幼児期にあるすべての子どもたちが、等しく質の高い幼児教育を受けることができるよう、昨年4月から、国の制度に先駆けて、幼稚園・保育所・認定こども園等に通う4・5歳児を対象とした幼児教育の段階的無償化を開始しました。
 本年10月から実施される国の無償化制度では、3歳児や住民税非課税世帯の0~2歳児の保育料も無償化の対象となる予定です。それまでの間、本市独自の無償化を継続するとともに、私立幼稚園等を利用する子どものうち、保育の必要性の認定を受けた4・5歳児の預かり保育料の無償化も国に先行して実施します。併せて、0~2歳児の保育料引下げも行います。
 子育て世代向けの各種施策によって、若い世代の転入が増加傾向にあり、就業希望の増加も相まって、保育の需要増加が見込まれているところです。民間認可保育所の開設支援による180名分の定員増加や、民間認可保育事業者の人材確保事業支援を充実させ、ハードとソフトの両面から保育所の待機児童対策に取り組みます。
 また、2020年開設予定のこばと保育所、南部こども園、西部こども園の整備工事、2022年開設予定の南西部こども園の実施設計に着手するなど、幼児教育の充実に取り組んでまいります。

総合的な子ども施策の推進

 幼稚園・学校は文部科学省、保育所は厚生労働省、認定こども園は内閣府と、国の制度によって分断される子どもの施策を所管する組織を教育委員会事務局に集約・再編し、一致した運営方針のもとで子どもの成長・発達を一貫して支援できる組織体制を構築します。

 就学前施設や学校・家庭・地域が連携し、子どもたちの豊かな育ちと確かな学びのための環境を整備し、子育て世代が魅力を感じて暮らせるまちとなるよう、「未来を担う人づくり」を積極的に推進してまいります。

(3)にぎわいと活力にあふれるまち

伊丹空港の国際化

 昨年12月、8年ぶりに「関西3空港懇談会」が再開され、今後の関空の機能強化をはじめ、伊丹空港や神戸空港の運用時間緩和や国際線就航などの課題について議論されました。
 昨年1年間の訪日外国人旅行者数は、3,119万人と6年連続で過去最高を更新し、国が掲げた2020年に4,000万人、2030年に6,000万人の目標に向けて順調に推移しています。
 今後予定されている様々なビッグイベントにより高まる航空需要への対応や、関西経済の浮揚に向けて、伊丹空港の果たす役割は大きいと考えます。
 また、市立伊丹高等学校では、平成27年度から修学旅行でベトナムを訪れるなど、海外旅行が身近になっています。市民の方からも、利便性が高い地元、伊丹空港への国際線就航を希望する声もお聞きするところです。
 今後も「関西3空港懇談会」の議論は継続されます。安全と環境の確保を前提とした上で、伊丹空港のさらなる活用策として国際便の就航を目指し、兵庫県や関西エアポート株式会社等に働きかけてまいります。

歴史・芸術・文化の総合発信拠点の整備とにぎわいの創出

 伊丹市公共施設再配置基本計画に基づく公共施設の機能移転・再配置等の推進の一つとして、伊丹郷町館、美術館、工芸センター、柿衞文庫を擁する「みやのまえ文化の郷」に、博物館を集約し、中心市街地の観光・集客施設として機能を強化した「総合ミュージアム」へと整備します。
 日本を代表する俳人の一人、そして伊丹大使、柿衞文庫の理事長でもある坪内稔典さんは、「総合ミュージアムは、伊丹の歴史、文化を身近に感じることのできる親しみある施設であってほしい。」とおっしゃいます。伊丹の酒造りの歴史や俳諧文化に直に触れ、広く本市の歴史・芸術・文化を総合的に発信する拠点づくりをコンセプトに、2022年のオープンを目指して設計を進めてまいります。
 また、お酒や料理、そして音楽を楽しむ中心市街地の一大イベントとして市内外の方から好評を得ている「伊丹まちなかバル」は、本年で20回目を迎え、「イタミ朝マルシェ」など様々な催しとともに、店舗やまちの活性化に貢献しています。
 中心市街地の各文化施設で公演を鑑賞された方が、気軽に周辺店舗へお立ち寄りいただける、新たな仕掛けづくりとして、案内地図や各店舗で提供する特典を盛り込んだチラシを作成、配布してアピールするなど、官民が連携して「訪れたいまち」と感じていただけるよう中心市街地のにぎわいを創出してまいります。

4 平成31年度の取り組み

 平成31年度の取り組みについて、第5次総合計画の枠組みに沿って、申し上げます。
 はじめに、「基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現」であります。
 2021年度からの8年間を計画期間とする第6次伊丹市総合計画策定に向け、市民ワークショップや総合計画審議会を開催し、計画策定を進めます。
 新たに設立される6小学校区の地域自治組織に対して、地域ビジョンの策定を支援します。また、地域ビジョンに基づいた活動を行う地域自治組織を支援するため、地域総括交付金を交付します。
 今後、増加が予想される外国人に、窓口サービスや各種情報提供を行うために、分かりやすい「やさしい日本語」の活用に取り組みます。
 現在、女性・児童センターにある男女共同参画機能の更なる向上を図るため、伊丹商工プラザ内に(仮称)男女共同参画センターを整備する改修工事を実施します。
 ソフトウェア上のロボットによる業務工程の自動化、いわゆるRPAソフトを導入し、定型的な入力事務作業等の効率化を図ります。
 モーターボート競走事業では、引き続き本場の活性化や場外発売場、電話投票での売上拡大に取り組みます。

 続いて、「政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち」であります。
 通行者の安全確保のため、建築基準法の規定に適合しないなど、道路等に面する個人住宅のブロック塀等の撤去費用を一部補助します。
 阪急伊丹駅周辺地区での集中豪雨による浸水被害の軽減を図るため、伊丹小学校敷地を利用して新たな雨水貯留施設を整備します。
 東消防署のはしご車、西消防署のポンプ車を更新し、機能強化することで、消防力を向上させます。
 保健センター・休日応急診療所・口腔保健センターを機能集約し、保健衛生・健康増進の拠点施設となる(仮称)新保健センター等複合化施設の建設に向け、設計を行います。
 市立伊丹病院の機能充実のため、X線透視装置を更新し、検査・処置の迅速性及び安全性を向上させます。
 現在、妊婦とともに40歳以上の市民を対象としている市民総合歯科健診を20歳以上に拡大します。
 生涯を通じて、健康でいきいきと安心して暮らすため、市民自らが健康づくりに取り組むきっかけとなるよう、健康ポイント事業を実施します。
 福祉施設で活動するボランティア人材の確保等を図るため、20歳以上の市民を登録対象として、福祉サポーターポイント事業を実施します。
 住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、小規模多機能型居宅介護等の地域密着型サービス施設の整備を支援します。
 子どもや高齢者等を見守る「まちなかミマモルメ」の利用促進を図るため、小学1年生等に対し無償でご利用いただけるよう支援を継続します。
 犯罪被害者等を支える地域社会の形成を図るため、総合相談窓口の設置や支援金の支給等、被害の早期回復・軽減に向けた取り組みを推進します。
 多様化、深刻化する消費者トラブルに対応するため、引き続き消費者教育推進計画に基づき、消費者教育・啓発活動に取り組みます。

 続いて、「政策目標2 未来を担う人が育つまち」であります。
 2020年3月末で廃園予定の稲野幼稚園舎を稲野児童くらぶ及び適応指導教室として活用するため、改修工事の設計を行います。
 幼児教育のさらなる質の向上を図るため、幼児教育センター開設を予定している総合教育センターの改修工事を行います。
 民間保育所等での保育中の事故防止や防犯対策として、乳幼児を見守るカメラの設置や午睡チェックセンサーなどの導入経費を補助します。
 3歳児健診で視覚系異常をより正確に発見し、早期治療につなげるため、視力検査機器を導入します。
 風しんの感染拡大による先天性風しん症候群の発生等を予防するため、抗体検査及び予防接種を実施します。
 新学習指導要領において、言語能力と同様に学習の基盤と位置付けられる情報活用能力の育成を図るため、全小中学校に合計1,000台のタブレット端末を導入し、ICT環境を整備します。
 熱中症対策のため、学校園、保育所等にミスト発生機器を導入します。
 児童生徒の英語のコミュニケーション能力を向上させるため、外国人英語指導助手を小・中・高等学校に派遣します。
 笹原小学校、西中学校の老朽化した内外装や屋上防水の全面改修及び防災機能強化対策を行います。また、老朽化した空調設備の更新や体育館、格技室の照明のLED化を進めます。
 中央公民館の機能をスワンホールに移転させることに伴う、大規模改修工事を実施します。

 続いて、「政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち」であります。
 移住・定住促進をPRするための冊子「いたみをみたい」を改訂し、本市の魅力を発信します。また、外国人の利用者が多いFacebookに、本市の魅力を発信する「Visit ITAMI」の広告を掲載します。
 消費税率引き上げへの対応として、プレミアム付商品券を発行し、対象となる低所得者や子育て世帯の消費に与える影響を緩和するとともに、市内消費の喚起、地域経済の活性化を図ります。
 親元に近居、同居する若年世帯に対して、転入に要する費用の一部を助成します。また、東京圏からのUJIターンの促進のため、兵庫県と連携して県内の企業に就業または起業した移住者に支援金を支給します。
 地域産業基盤の強化を図るとともに、市民の雇用機会を創出するため、企業立地支援条例に基づき、企業立地奨励金や雇用奨励金等を交付します。
 都市農業のさらなる振興を図るため、地元産農作物の学校給食への出荷奨励や効率的かつ安定的な農業経営を支援するセミナー等を実施します。
 市バス空港直行便の運行経路を阪急伊丹駅経由に変更して、空港へのアクセス手段としての利便性の向上と乗客増につなげます。また、車体内外のイメージを一新した新車両、(仮称)空港エクスプレスバスを導入します。
 年間60万人が来園する伊丹スカイパークのさらなる集客と魅力向上を図るため、中央展望施設前にウッドデッキの休憩スペースを整備します。

 続いて、「政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」であります。
 本年7月1日施行の「伊丹市廃棄物の処理および清掃に関する条例の一部を改正する条例」に基づき、資源物持ち去り禁止看板の設置による周知やパトロールを実施します。また、ごみの減量を図るため、紙類の適正分別や食品ロス削減に向けたガイドブック等を作成します。
 生物多様性の保全及び緑化を推進するため、(仮称)伊丹市生物多様性みどりの基本計画の策定を進めます。
 野良猫が原因で生じる地域の環境衛生問題を解決するため、野良猫の不妊・去勢手術に要する費用の補助を継続します。
 公園施設の長寿命化等を図るため、十六名公園等について、老朽化した遊具等の公園施設のリフレッシュ工事を実施します。
道路や公園、下水道などの都市施設の整備や、土地利用を誘導する用途地域の指定など、2021年度からの都市計画の基本方針を定める第4次都市計画マスタープランの策定を進めます。
 交通の円滑化や災害時における防災機能の強化を図るため、都市計画道路山田伊丹線の整備を進めます。さらに、道路橋等の安全性を確保するため、神津大橋等の補修・耐震工事を実施するとともに、武庫川新橋をはじめとする橋りょうの2巡目の定期点検に着手します。
 中心市街地の景観向上を図るとともに、歩行者、自転車等の安全な通行空間を創出するため、ことば蔵から伊丹シティホテルまでの道路で、電線類地中化の工事を実施します。
 安全で快適な自転車利用環境を創出するため、引き続き、市道昆陽車塚線の自転車レーン等の整備を進めます。

5 予算概要

 次に、平成31年度歳入歳出予算案の概要について、ご説明申し上げます。
一般会計の総額は759億円で、前年度当初予算に比べ64億円、率にして9.2%の増となり、過去最大の規模となりました。
 主な歳入歳出予算等の状況について概算で申し上げますと、まず、歳入の中心を占める市税収入は、給与収入の伸び等を見込んだことによる個人市民税の増収や企業業績の伸びを見込んだことによる法人市民税の増収等により、市税全体では308億円となり、前年度に比べ8億5千万円、率にして2.8%の増となりました。
 また、国庫支出金は、利用者数の増加等による私立保育所等保育負担金の増や橋りょうの安全性を確保するための維持補修事業の増等により、前年度に比べ14億5千万円、率にして11.7%増と見込みました。
 歳出では、扶助費が利用者数の増加等による私立保育所等への保育所保育委託料や障害者・児福祉サービス費の増などにより、前年度に比べ11億4千万円、率にして5.0%増の239億8千万円となり、過去最高額を更新すると見込んでいます。
 普通建設事業費は、公民館の機能移転に伴う労働福祉会館大規模改修やこばと保育所移転整備などの公共施設再配置の進展、防災・減災事業の推進等により、前年度に比べ40億6千万円、率にして148.3%増の67億9千万円となりました。
 特別会計は、8会計総額で361億2千万円となり、前年度に比べ2億円、率にして0.6%の減となりました。これは主に国民健康保険事業において、加入者の減少等によるものです。
 病院事業会計をはじめとする6つの公営企業会計の総額は、484億円となり、前年度に比べ34億3千万円、率にして7.6%の増となりました。
 次に、主な財政指標について申し上げます。実質公債費比率は、6.2%となり、前年度より0.8ポイント減少する見込みです。また、将来負担比率は、公債費充当可能財源等が将来負担額を上回るため、0%未満となる見込みです。経常収支比率は、扶助費などの経常経費の増により、前年度より0.1ポイント増の94.9%となる見込みです。
 市の貯金である財政調整基金は、幼児教育の段階的無償化の実施や土地開発基金への積立て等に伴い、6億4千万円を取り崩すことなどから、残高は66億1千万円となりました。
 平成31年度予算案から、公共施設の再配置事業が本格化していきます。今後とも、歳入・歳出両面における改革を進め、持続可能な行財政運営の実現に努めてまいります。

6 むすび

 新国立競技場の設計者で、この度、市役所新庁舎の設計をしていただいた隈研吾さんは、建築物をいかに周囲と調和させ適応させるかに重点を置き、圧倒的な存在感を示す建築物を「勝つ建築」とするなら、その対極にある「負ける建築」こそが求められるとして、建築物が必要以上に主張せず、その地域の環境に溶け込む設計を実践しておられます。
 新庁舎の企画提案書においても、本市の歴史や自然との調和が考え抜かれており、建物は酒蔵から着想を得た外観とし、また、伊丹市を俯瞰して、伊丹緑地から緑ケ丘公園、瑞ケ池公園、昆陽池公園へ連なる緑の連続を新庁舎南側に配した芝生の市民広場へと導く「グリーン・ネックレス」で巧みに表現されています。
 この「負ける建築」の設計思想には、伊丹の市政やまちづくりに通底するものがあります。
 本市には、脈々と受け継がれた歴史や文化、緑豊かな自然があり、空港や鉄道、バスなどの交通の利便性に支えられた暮らしやすさがあります。そして、何よりも、アクティブな市民力・地域力が根付いています。まちづくりに大切なこれらの環境やそこに暮らす市民の力が渾然一体となることで、伊丹のまちが発展すると考えます。
 伊丹市の将来像である、「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる伊丹」の実現に向け、市民の皆さまと同じ目標を持ち、市民と行政がともに考え、ともに取り組む「協働」によるまちづくりを推進し、本市のさらなる発展のため、高い志を持って誠心誠意、各種施策の推進に取り組む所存です。
 議員各位をはじめ、市民の皆さまにおかれましては、市政運営に、より一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

お問い合わせ先
総合政策部政策室
〒664-8503伊丹市千僧1-1 (市役所2階)
電話番号072-784-8007 ファクス072-784-8008

「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロード PDFファイルを閲覧するには「Adobe Reader(Acrobat Reader)」が必要です。お持ちでない方は、左記の「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロードボタンをクリックして、ソフトウェアをダウンロードし、インストールしてください。