収蔵品について(説明・一覧抜粋)
当文庫の収蔵品は、俳書を中心とする書籍約3500点、軸物や短冊など真蹟(しんせき)類約7500点を数え、東京大学付属図書館の「洒竹・竹冷文庫(しゃちく・ちくれいぶんこ)」や天理大学付属天理図書館の「綿屋文庫(わたやぶんこ)」と並ぶ日本三大俳諧コレクションと称されています。
柿衞翁は学術研究資料として収集したため、山崎宗鑑(やまざきそうかん)に始まる中世の俳諧連歌(はいかいれんが)から、近世の松尾芭蕉(まつおばしょう)、与謝蕪村(よさぶそん)、小林一茶(こばやしいっさ)、近現代の正岡子規(まさおかしき)、河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)、中村草田男(なかむらくさたお)、桂信子(かつらのぶこ)に至るまでの作品を有し、500年にわたる日本の俳文学の流れをたどることができます。また、頼山陽(らいさんよう)や井原西鶴(いはらさいかく)をはじめ、伊丹を訪れた文人墨客(ぶんじんぼっかく)の作品も多数所蔵しています。ここでは主な収蔵品についてご紹介いたします。
主な収蔵品
・一茶筆(いっさひつ)「賀六十(がろくじゅう)」自画賛(じがさん)
・鬼貫筆(おにつらひつ)「にょっぽりと」句一行物(くいちぎょうもの)
・芭蕉筆(ばしょうひつ)「ふる池や」句短冊(くたんざく)
・几董夏興(きとうかきょう) 蕪村画諫鞁鳥図(ぶそんがかんこどりず)
・蕪村筆俳仙群会図(ぶそんひつはいせんぐんかいず)
・許六筆芭蕉行脚像(きょりくひつばしょうあんぎゃぞう)
・芭蕉筆「はなの雲」句扇面(くせんめん)
・西鶴自画賛十二ヵ月帖(さいかくじがさんじゅうにかげつちょう)
・宗因賛西鶴画花見西行偃息図(そういんさんさいかくがはなみさいぎょうえんそくず)
・立圃筆休息歌仙図(りゅうほひつきゅうそくかせんず)