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平成30年度(2018年度) 施政方針

藤原保幸市長は、平成30年2月26日、平成30年第2回市議会定例会で、平成30年度の施政方針を表明しました。

施政方針は次のとおりです。

平成30年度(2018年度) 施政方針(PDF:379.5KB)

目次

「住みたいまち伊丹の実現」を目指して

住みたいまち伊丹の実現

 国内外の情勢認識

 課題認識と市政運営の基本方針

  (1) 教育の充実、子育て支援を推進
  (2) 地域医療の整備、安心できる福祉の実現
  (3) 地域産業の振興、にぎわいあるまちづくりを推進
  (4) 防災・防犯のさらなる充実
  (5) 環境政策、都市環境の整備を推進
  (6) 参画と協働、行財政改革を推進

平成30年度の取り組み

  ・市民が主体となったまちづくりの実現
  ・支え合いの心でつくる安全・安心のまち
  ・未来を担う人が育つまち
  ・にぎわいと活力にあふれるまち
  ・環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

予算概要

むすび

「住みたいまち伊丹」の実現を目指して

 平成30年度(2018年度)各会計予算をはじめ、各議案を提案するにあたり、市政運営の基本方針並びに平成30年度(2018年度)予算案の諸事業について所信の一端と施策の大綱を申し上げます。

 初めに、過日開催されました市議会臨時会において「伊丹市幼児教育の推進に関する条例」をはじめ関連議案について本会議及び各常任委員会で慎重かつ熱心にご審議を賜り、一部修正の上、全会一致で可決いただきましたことあらためて御礼申し上げます。

 この度の「伊丹市幼児教育推進計画」を進めるにあたりましては、市としての説明責任を果たすため、かねてより議員をはじめ市民の皆さまに対して、さまざまな機会を通じて事業内容等の説明に尽力してまいりましたが、市民の方から「施策の進め方が拙速すぎる」といったご意見をいただき、また、「更なる説明の機会を求める」といった旨の請願が提出され、昨年12月の定例会及び先の臨時会において採択されました。

 私自身このことを真摯に受け止め、これらの請願や常任委員会で可決された附帯決議につきまして、その趣旨を尊重しつつ施策を進めてまいります。

 また、「幼児教育の段階的無償化」と密接に関係している「保育所待機児童の解消」につきましても、優先して取り組むべき課題であると認識しております。引き続き、新たな施策を講じながら待機児童の解消に向けて取り組んでまいります。

 今後におきましても、市民の皆さまのご意見を拝聴し、議会で十分に議論を重ねながら市政運営に臨んでまいる所存であります。

 議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。

1.住みたいまち伊丹の実現

 人口は微増で推移

 さて、我が国の人口は少子高齢化の進行により平成20年(2008年)をピークに減少に転じておりますが、本市におきましては、平成20年10月1日現在の推計人口が194,922人であったものが、直近の2月1日では197,237人となっており、現在も微増で推移しています。

 昨年1年間を見ましても、自然増が42人、社会増が286人と、ともに増加しています。

地価は上昇、横ばい傾向

 昨年9月、国土交通省が公表した平成29年(2017年)7月1日現在の基準地価によりますと、本市の地価は全調査地点で上昇または横ばいの傾向で、兵庫県内で唯一、地価下落地点のない市になっています。

 特に住宅地については、全国の平均変動率が0.6%、兵庫県が1.2%それぞれ下落するなかで、本市においては0.9%上昇しており、大阪圏94市町村中、平成28年(2016年)と同じく第4位、阪神間では一昨年の第3位から、芦屋市に次いで西宮市と同率の第2位へと順位を上げました。

 商業地についても本市では1.7%上昇しており、全国の0.5%、兵庫県の0.2%の上昇に比べて高い伸び率で推移しています。

 これまでも、私は「まちの元気度」を数字で示す客観的な指標として、人口と並んで地価の推移に注目してまいりましたが、様々な施策等の推進による結果が評価に表れたものと認識しております。

 加えて、昨年の市民意識調査においては「非常に住みやすい」または「住みやすい」と回答いただいた市民の方が85.4%となり、平成10年の調査開始以来、最高の評価をいただくことができました。

 これらはひとえに議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力の賜物であり、深く感謝申し上げます。

今後のまちづくり

 平成30年(2018年)は、明治維新から150年の節目の年であるとともに、来年には「平成」に続く新たな時代が幕をあけます。

 私は、この少子高齢化の時代において将来の世代に過度な負担を残さず、「まちの活力」を維持しながら「安全で安心できる伊丹のまち」を次の世代に引き継いでいくことが重要であると考えています。

 生産年齢人口の減少など、これまで経験したことのない変化の中で「住みたいまち伊丹」を実現するには、伊丹の将来を見据え、市民の皆さまの意向を的確に把握した上で、これまで同様「現場主義」に徹し、ニーズに沿った施策を展開することが大切です。

 第5次総合計画の8年目を迎え「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる伊丹」の実現を目指し、各施策の総仕上げに向けて取り組みを加速させます。そして必要な施策には重点的に投資し、着実に実行することで子育て世帯をはじめとするあらゆる世代の皆さまが安全で安心して暮らせるまちとなるよう全力を傾注してまいります。

2.国内外の情勢認識

世界、国内の経済状況など

 リーマンショックから10年が経過し、国際社会、金融情勢に不透明感はあるものの、世界の景気は緩やかに回復していると言われています。

 国内の景気についても、1月の月例経済報告における経済の基調判断が、4年ぶりに「緩やかに回復している」に引き上げられました。

 また、昨年12月に公表された内閣府の「日本経済の状況」によりますと、平成24年(2012年)12月からの景気回復期間は61カ月となり、戦後2位の「いざなぎ景気」を超える長さになった可能性が高いとされています。

 このように景気の回復が進む中、人手不足が深刻化し、企業等で人材確保が難しくなる一方で、収益が直接賃上げや人的投資に十分に繋がっていないこと等が課題となっています。

新しい経済政策パッケージなど

 昨年12月8日、国において幼児教育や高等教育の無償化などを盛り込んだ2兆円規模の「新しい経済政策パッケージ」が閣議決定されました。これまでの経済の成長軌道をより確かなものとするため、持続的な経済成長を成し遂げるための鍵を「少子高齢化への対応」と位置付け、2020年(平成32年)までの3年間を集中投資期間として「生産性革命」と「人づくり革命」に取り組むとしています。

 また、子供、若者から高齢者まで誰もが安心できる「全世代型の社会保障」へ大きく転換する時期として、人生100年時代を見据えた一億総活躍社会をつくりあげていく方針が示されています。

 本市におきましても、引き続きこのような国の動向や社会経済情勢の変化を注視しながら市政運営に努めてまいります。
 

3.課題認識と市政運営の基本方針

 平成30年度(2018年度)予算は、平成29年度2月補正予算と一体的に実施すべく編成しました。

 この度、国において補正予算が措置されたことを受け、この有利な財源を活用して学校施設を整備し、子どもたちが快適に学べる環境づくりを更に進めます。

 また、「後期事業実施5カ年計画」の折り返しとなる3年目を迎えることから、スピード感を持って積極的に各施策を展開していきます。

 これからも、「安全・安心のまちづくり」、「人づくり」を市政運営の中心に据えて、これまで取り組んできた施策や事業の進捗を管理し、「伊丹創生総合戦略」に掲げたKPIの目標達成を目指して「住みたいまち伊丹」の実現に向け、未来につなげるまちづくりに取り組んでまいります。

(1)教育の充実、子育て支援を推進

 全国的に教育の重要性への認識が高まる中、本市においても、すべての子どもたちが等しく、質の高い教育を受けることができる社会環境づくりを推進します。

 加えて、働きながら子育てできる環境整備や子育て世帯の経済的負担を軽減するなど、ライフステージに応じた子育て支援施策を展開し、教育や子育て支援が伊丹の魅力になるよう取り組みを進めてまいります。

幼児教育の段階的無償化

 国が示している「新しい経済政策パッケージ」の実施に先駆けて、先の臨時会で可決された条例に基づき、幼稚園・保育所・認定こども園等の4・5歳児の保育料を4月から無償化するとともに、新たな認定こども園の整備に着手するなど教育・保育環境の充実を図ります。

 また、現在、教育委員会において策定している「伊丹市幼児教育ビジョン」に則り、幼児期という人格形成の基礎が培われる極めて重要な時期に、心豊かでたくましく生きる力を身に着けることができるよう、全ての幼児を対象に質の高い教育を提供してまいります。

こども医療費助成の拡大

 さらに、未来への投資として子育て支援の充実を図るため、子どもと保護者が安心して必要な医療を適切に受診できるよう、小学1年生から中学3年生までの通院医療費の助成を拡大します。

保育所待機児童の解消

 引き続き、保育所の待機児童解消に向けて、保育ニーズの動向等を見極めつつ、民間認可保育所の開設等を支援します。また、今後、予定している保育料の無償化等に伴い、保育需要の増加が見込まれることから、新たな取り組みとして民間保育所等での保育士確保を支援するとともに、既存の公園など公共施設を活用した保育所・認定こども園の整備に向けて取り組みを進めます。

グローバル化に向けた英語教育の推進

 国際社会において今後もグローバル化が進むことから、コミュニケーション能力を有する人材育成に取り組みます。

 外国語教育における新学習指導要領の円滑な実施に向け、小学校等に派遣する外国人英語指導助手を増員し、更なる英語教育の充実を図ります。

(2)地域医療の整備、安心できる福祉の実現

市バス特別乗車証の交付を継続

 高齢者や障がい者等が地域で安心していきいきと活動できるよう、「市バス特別乗車証」の交付を継続します。

地域医療体制の充実

 人口の減少や高齢化が進む社会において市民生活を支えるためには、日常生活に必要な医療資源の効率的な活用や連携強化、機能分担等を図ることが求められます。

 このような社会情勢を背景に、市民の皆さまに安心して「伊丹のまち」に暮らし続けていただくため、市立伊丹病院の診療体制をはじめとする機能強化に努めます。加えて国の医療制度改革の方向性を踏まえ、地域の中核病院として高度急性期医療が提供できるよう、周辺の基幹病院との連携も視野に入れて今後の地域医療のあり方を検討します。

認知症対策

 団塊の世代が75歳以上となる2025年(平成37年)までに地域包括ケアシステムをより一層充実させなければなりません。

 そのため地域包括ケアシステム構築の中心的な役割を担う、地域包括支援センターの体制を強化するとともに、認知症初期集中支援チームを設置し、センターと協働して認知症の早期診断・早期対応に取り組むなど、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことができる地域づくりを推進してまいります。

(3)地域産業の振興、にぎわいあるまちづくりを推進

伊丹空港の国際化

 いよいよ4月から神戸空港が民営化されることとなり、関西エアポート株式会社による3空港の一体運営が始まります。

 安全と環境の確保を前提として伊丹空港の更なる活用を図るため、兵庫県、関西エアポート株式会社等に働きかけ、国内外の空港利用者の利便性の向上と本市への交流人口の増加を目指します。

 また、来年の20カ国・地域(G20)首脳会議、2020年(平成32年)の東京オリンピック・パラリンピック、2021年(平成33年)のワールドマスターズゲーム等を見据え、国内外のニーズに対応した空の玄関口として有効活用が図られるよう、関係機関等に対して国際化に向けた要望活動を行ってまいります。

企業立地支援事業の拡充・推進

 製造業の事業所数減少や大規模商業店舗の開業が相次ぐ等、本市を取り巻く状況も大きく変化しています。

 こうした中、昨年「伊丹市企業立地支援条例」を改正し、事業所の立地や設備投資を促すとともに、産業基盤の強化と市民の雇用機会の創出に努めました。

 今後とも、より一層地域経済の活性化を図るため、企業のニーズに応じた支援を継続してまいります。

(4)防災・防犯のさらなる充実

市庁舎の建て替え

 平成28年(2016年)4月に発生した熊本地震等により、災害復興の拠点施設となる市庁舎の機能保持と業務継続の重要性が改めて認識されました。

 現庁舎の老朽化や耐震性不足などの課題を解消するとともに、来庁者や職員の安全を確保するため、「伊丹市新庁舎整備基本計画」の策定を進めており、引き続き、基本計画で定める理念や方針に基づき、基本設計業務に取り組んでまいります。

(5)環境政策、都市環境の整備を推進

快適な歩行空間整備、自転車レーン等の充実

 中心市街地の放置自転車対策として、阪急伊丹駅周辺では路上駐輪ラックを整備するとともに、「伊丹市自転車ネットワーク計画」に基づき歩行者と自転車の安全性、快適性を確保するため、市内の幹線道路を中心に自転車レーン等の整備を進めてまいりました。

 4月にはJR伊丹駅前の本泉寺敷地内に機械式自転車駐車場をオープンさせ、駅周辺の放置自転車の減少と自転車利用者の利便性の向上を図ります。

 更に地域通貨制度「いたみんポイント」を活用した放置自転車対策の推進や、市道昆陽車塚線の自転車レーンの整備など、安全で便利な自転車利用環境の創出を目指します。

電線類の地中化

 歩行者、自転車等の快適な通行空間や質の高い良好な景観の創造、災害への備え、観光の振興、地域の活性化等を図るため電線類の地中化に取り組みます。

 中心市街地の4極2軸の活性化と来街者の回遊性の向上等を図るため、伊丹市立図書館「ことば蔵」西側の市道の一部で工事に着手します。

(6)参画と協働、行財政改革を推進

地域自治組織・地域総括交付金の推進

 地域コミュニティの基盤強化を図り、市民による主体的なまちづくりを推進することを目的として「伊丹市地域自治組織の設立等に関する条例」を制定します。

 この条例に則り、新たに地域自治組織を設立しようとする小学校区に対して地域ビジョン策定にかかる支援を行ってまいります。

 また、伊丹、笹原の両小学校区については、引き続き、地域総括交付金を交付し、地域の実情に応じたより良い地域づくりに取り組んでいただきます。

公共施設マネジメントの推進

 本市においても今後想定される人口減少に備え、持続可能なまちづくりを進める上で、施設の老朽化や利用者ニーズの多様化等に対応した公共施設の再編に取り組む公共施設マネジメントの推進が、一層重要となってまいります。

 市民の皆さまのご意見をお聴きしながら公民館や女性・児童センターなど、公共施設の機能移転や統廃合による再配置を慎重かつ丁寧に進めてまいります。
 

4.平成30年度の取り組み

市民が主体となったまちづくりの実現

はじめに、「市民が主体となったまちづくりの実現」であります。

参画と協働による市民自治

 「第6次伊丹市総合計画」については、その位置付けを明らかにするため「伊丹市まちづくり基本条例」に、市民の皆さまの参画や議会の議決範囲等を規定します。

 伊丹の将来像や歩むべき方向性等について市民の皆さまと熟議を重ねながら、2021年度(平成33年度)からの新たなスタートに向け、計画策定を進めます。

多様性を認め合う共生社会

 セクシュアルマイノリティとされる方への相談支援とともに、性の多様性に関する情報を発信することで「人権尊重のまちづくり」を推進します。

自立的な行財政運営

 「住みやすさ」や「定住志向」をはじめ、施策に関する満足度等をお尋ねする市民意識調査を実施し、今後の施策の立案や行政計画の見直し等に活用します。

 安定的な財政運営のために積み立てている基金については、確実かつ効果的な資金運用による歳入確保を目指し、特定目的基金等との一括運用に向けて規定を整備します。

 モータボート競走事業では更なる収益確保に向けて、本場30km圏内の活性化をはじめ場外発売場の売上拡大に取り組みます。

支え合いの心でつくる安全・安心のまち

続いて、「支え合いの心でつくる安全・安心のまち」であります。

安全・安心のまちづくり

 大規模な自然災害や事故発生時に消防活動を支援するため、消防団員や消防職員のOBで組織する大規模災害消防サポート隊を結成します。

 消防力の更なる強化を図るため、南海トラフ巨大地震発生時の消防活動を想定し、東署救助工作車を最新式の消防装備・特殊装置を備えた車両に更新します。

 「安全・安心見守りネットワーク」の本格稼働により市内の犯罪認知件数が減少し、犯罪抑制等の効果が表れてきました。小学1年生等を対象とした無償化を継続することで更なる利用促進を図ります。

 集中豪雨(超過降雨)による浸水被害の軽減を図るため、瑞穂・広畑地区及び阪急伊丹駅周辺地区において、新たな雨水貯留施設の整備に向けて詳細設計を行います。

 多様化、深刻化する消費者トラブルに対応するため、引き続き、消費者教育推進計画に基づき、消費者教育・啓発活動に取り組みます。

健康で安心して暮らせる地域保健・医療

 市民一人ひとりが主体的に楽しく継続して健康づくりに取り組めるよう、「いたみボディバランス測定会」を実施します。

 40歳から60歳までの5歳毎の方を対象に肝炎ウイルス検査の無料クーポン券を配布することで受診を促進し、早期発見・早期治療につなげます。

 平日時間外応急診療事業の廃止に伴い、市民の皆さまからの医療相談に対応するため、「いたみ健康・医療相談ダイヤル24」の更なる周知に努めます。

支え合いを基調とした地域福祉

 高齢者が住み慣れた地域で日常生活を維持できるよう、小規模な特別養護老人ホーム等の地域密着型サービス施設の開設に要する経費を補助します。

 在宅医療体制を強化するため、「在宅医療介護連携システム」の活用を支援し、在宅医療・介護に携わる多職種間の連携推進と在宅医療の普及を促進することで地域包括ケアシステムの充実を図ります。

 手話でコミュニケーションしやすい社会を構築するため、手話言語条例を制定し、学校等での手話教室や手話学習の出前講座等を実施します。

未来を担う人が育つまち

続いて、「未来を担う人が育つまち」であります。

子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり

 教育・保育環境の更なる充実を図るため、南部こども園と西部こども園の基本設計と実施設計を行います。

 民間保育所等で「統合保育事業」を実施するために必要となる経費を補助することで、より質の高い保育の提供を目指します。

 幼稚園の保育終了後や夏休みなど長期休業中の預かり保育とともに、3歳児の未就園児を対象としたプレ保育を伊丹幼稚園、おぎの幼稚園で試行的に実施します。

 保育所待機児童の解消に向けて、保育所入所の需要が見込まれる地域で民間保育所等の開設を支援します。さらに保育士確保に積極的に取り組む民間保育事業者に対して、宿舎の借り上げ費用や保育士採用のためのあっせん料を補助します。

 「幼児教育の段階的無償化」に併せて、4・5歳児の発達に支援を要する児童に係る児童発達支援サービスの利用者負担を無償化します。

 外出することが著しく困難な障がい児を対象とした居宅訪問型の発達支援サービスを開始します。

 こどもの医療費助成について、7月より、小学1年生から中学3年生の通院にかかる医療費の一部負担金の上限を2割・1日につき800円(1医療機関等につき月2回まで)に拡大します。

子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育

 安全で快適な教育環境を創出するため、稲野小学校、笹原中学校で老朽化した施設の内外装、屋上防水の全面改修工事等を実施します。また、みずほ幼稚園についてはバリアフリー化と園庭の整備工事を実施します。

 全ての小学校、中学校並びに市立伊丹高等学校でコミュニティ・スクールの指定を目指すとともに、特色ある学校運営が行えるよう学校運営協議会の活動を支援します。

 児童生徒の問題行動や不登校等を未然に防止するため、学校、家庭、関係機関と連携して諸問題の解決を支援するスクールソーシャルワーカーを増員します。

 児童生徒の心身の健全な発達のため、農家の皆さまの協力を得て学校給食を活用した地産地消と食育の推進に取り組みます。

ライフステージごとに学び活躍する人づくり

 公民館では、「ひとづくり」をテーマにした学びのクリエーター養成講座や、「まちづくり」に役立つ地域協働市民講座等を開催します。

 伊丹スポーツセンターについては、安全で快適にご利用いただけるよう陸上競技場のトラックや観覧施設等の改修工事を実施します。

にぎわいと活力にあふれるまち

続いて、「にぎわいと活力にあふれるまち」であります。

個性とにぎわいあるまちづくり

 「安全・安心見守りネットワーク事業」など伊丹の魅力を市内外に積極的にアピールするため、映画館でのPR広告の上映やイベント開催など効果的なシティープロモーションを実施します。

 本市の地域資源である「日本酒文化」の認知度の向上と更なるブランド強化を図るため、日本酒に縁のある阪神間の自治体等と協働して「日本遺産」の認定取得に向けて取り組みを進めます。

 JR伊丹駅前にあるカリヨン広場が来街者の新たな憩いの場となるよう、藤棚の拡張をはじめリニューアル工事を実施します。

 中心市街地の空き店舗に出店される事業者や、イベントを実施する団体に経費の一部を補助することでにぎわいを創出します。

活力ある地域産業の振興と創出

 商店街等が専門家から事業運営等に関する指導・助言を受ける際に必要となる経費や、「いたみんポイント」の発行に必要となる設備の導入経費等を補助し商業の活性化を図ります。

 効率的かつ安定的な農業経営を支援するセミナー等を開催するとともに、生産緑地地区の規模要件の緩和などにより、多面的な機能を持つ都市農地を保全します。

 「スワンホール」については、施設の活用方法等を見直すとともに、公民館との統合を視野に入れた実施設計を行います。

空港を活かしたまちづくり

 関西エアポート株式会社からの助成を活用して、地域の憩いの場となるよう政木公園の再整備を進めます。

環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

続いて、「環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」であります。

環境適合型社会の実現

 使用済の小型家電や水銀廃製品を回収するためのボックスを支所分室などに設置し、廃棄物の適正処理に取り組むとともに、資源となる廃棄物の持ち去りを防止するための条例制定に向けた検討を始めます。

 地域猫活動支援事業については、引き続き、不妊・去勢手術に要する費用を補助することで良好な生活環境の保持を目指します。

水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生

 生物多様性の保全や再生並びに緑化を推進するとともに、「伊丹市みどりの基本計画」と「生物多様性いたみ戦略」を統合した新たな計画の策定を進めます。

 玉田公園、西善寺公園等について、老朽化した公園施設のリフレッシュ工事を実施します。

 地球温暖化対策の一環として取り組んできました公園灯のLED化については、この3月末に100%を達成する見込みです。引き続き、学校体育館の照明灯のLED化を計画的に推進します。

良質な都市空間の整備

 更なる放置自転車の減少を目指して、自転車等放置禁止区域の啓発看板を更新するほか、地域自治組織との協働により啓発指導の強化に取り組むとともに、市営自転車駐車場の利用促進を図るため「いたみんポイント」の発行対象を拡大します。

 交通の円滑化や災害時における防災機能の強化を図るため、市民の皆さまに対して十分な説明を行いながら都市計画道路山田伊丹線の整備を進めます。

 放置すれば倒壊の危険がある空き家を除却する経費の一部を助成し、良好な住環境の維持を図ります。
 

5.予算概要

 次に、平成30年度歳入歳出予算案の概要について、御説明申し上げます。

 一般会計の総額は695億円で、前年度当初予算に比べ17億5千万円、率にして2.6%の増となり、過去最大規模となりました。

 主な歳入歳出予算等の状況について概算で申し上げますと、まず、歳入の中心を占める市税収入は、企業の業績回復の影響による法人市民税の増収や評価替えによる固定資産税の増収等を見込み、市税全体では299億5千万円となり、前年度に比べ1億4千万円、率にして0.5%の増となりました。

 また、国庫支出金は幼児教育の段階的無償化の影響による保育所等の需要の増加に対応するための保育所等施設整備事業費補助の増などにより、前年度に比べ8億1千万円、率にして7.0%増と見込みました。

 歳出では、扶助費が幼児教育の段階的無償化の実施に伴う民間保育所等への保育所保育委託料や障害者・児福祉サービス費の増などにより、前年度に比べ13億5千万円、率にして6.3%増の228億3千万円となり、過去最高額を更新すると見込んでいます。

 普通建設事業費は、幼児教育の充実に向けた就学前施設への積極的な投資を行うことなどにより、前年度に比べ4億2千万円、率にして18.3%増の27億4千万円となりました。

 特別会計は8会計総額で363億2千万円となり、前年度に比べ43億8千万円、率にして10.8%の減となりました。これは主に国民健康保険事業において、平成30年度からの県単位化に伴い、保険財政共同安定化事業及び高額医療費共同事業が廃止されたことによるものです。

 病院事業会計をはじめとする6つの公営企業会計の総額は449億7千万円となり、前年度に比べ12億2千万円、率にして2.8%の増となりました。

 次に、主な財政指標について申し上げます。経常収支比率は、市税や交付金などの経常一般財源の増加により前年度より0.2ポイント改善し94.8%となり、行財政プランに掲げる目標数値内となる見込みです。実質公債費比率は7.0%となり、前年度より0.3ポイント改善し、引き続き良好な比率を堅持しています。また将来負担比率は、公債費充当可能財源等が将来負担額を上回るため、0%未満となる見込みです。

 市の貯金である財政調整基金は、幼児教育の段階的無償化の実施に伴い約6億6千万円を取り崩すことなどから、残高は約68億5千万円となりました。

 こうした指標については、行財政プランに基づく着実な行財政改革の取り組みにより、健全な数値を維持しています。

6.むすび

 本市は、「清酒発祥の地」として知られ、江戸時代には酒造業が栄え、井原西鶴や頼山陽など多くの文人墨客が訪れ酒宴の席が開かれるとともに、俳諧をはじめ多彩な文化が花開きました。

 この「伊丹の酒文化」を活かしたまちづくりを推進するための「清酒発祥の地伊丹の清酒の普及の促進に関する条例」が制定されて5年目を迎えます。

 これまでも、日本酒に縁のある奈良市、出雲市と連携してPRイベント等を開催してまいりましたが、更なる「清酒発祥の地伊丹」のPRと交流人口の増加等を図るため「日本遺産」の認定を目指してまいります。

 清酒づくりで紡がれた豊かな文化は現在に引き継がれ、伊丹郷町では商業者、事業者などが主体となって、「伊丹まちなかバル」、「酒樽夜市」、「郷町屋台村」など、お酒に因んだイベントが数多く開催されており、まちは賑わいをみせ、多くの来街者を魅了しています。

 昨年の「伊丹まちなかバル」での出来事です。「このイベントで伊丹に魅力を感じ、そのことがきっかけで伊丹に移り住みました」という方に出会いました。市長として、また、伊丹市民の一人として大変うれしく、誇らしく思いました。

 将来にわたって魅力と活力にあふれる都市であるためには、「選ばれるまち」として進化し続けること、また、人口減少時代に適応した「まちづくり・人づくり」が大切となります。

 今後とも、第5次総合計画の「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる伊丹」の実現に向けて全力で、着実に歩みを進めてまいります。

 議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

お問い合わせ先
総合政策部 政策室
〒664-8503 伊丹市千僧1-1 (市役所2階)
電話番号072-784-8007 ファクス072-784-8008

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