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平成28年度 施政方針

H28施政方針

藤原保幸市長は、平成28年2月25日、平成28年第1回市議会定例会で、平成28年度の施政方針を表明しました。

施政方針は次のとおりです。

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目次(もくじ)

「選ばれるまち 伊丹」を目指して

国内外の情勢認識

現状認識と市政運営の基本方針

未来の子どもたちにまちの活力を届ける

・さらなる安全・安心を実現するまち
・未来を担う人が育つまち
・にぎわいと活力にあふれるまち

平成28年度の取り組みについて

基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現

・基本方針1 参画と協働による市民自治
・基本方針2 多様性を認め合う共生社会
・基本方針3 自立的な行財政運営

政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち

・施策目標1 安全・安心のまちづくり
・施策目標2 健康で安心して暮らせる地域保健・医療
・施策目標3 支え合いを基調とした地域福祉

政策目標2 未来を担う人が育つまち

・施策目標1 子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり
・施策目標2 子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育
・施策目標3 ライフステージごとに学び活躍する人づくり

政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち

・施策目標1 個性とにぎわいのあるまちづくり
・施策目標2 活力ある地域産業の振興と創出
・施策目標3 空港を活かしたまちづくり

政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

・施策目標1 環境適合型社会の実現
・施策目標2 水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生
・施策目標3 良質な都市空間の整備

予算概要

むすび

 

平成28年度各会計予算をはじめ、各議案を提案するにあたり、市政運営の基本方針並びに平成28年度予算案の諸事業について、所信の一端と施策の大綱を申し上げます。

 

 

「選ばれるまち 伊丹」を目指して

「活力ある都市ランキング」
日経BP社が発行する、経済情報誌「日経ビジネス」1月25日号に、大変興味深い、特集記事が掲載されました。
働く世代、約2万人を対象にしたアンケート調査の結果をもとに、全国の市や区をランク付けしたものです。
このランキングによると、本市は、全国813市区の中で45位、兵庫県では29市の中で4番目、となっています。
私は、この結果を見て、率直に「ありがたい」と感じました。
しかし、一方で、この先も、このように評価していただける市政運営への責任と使命も、強く感じたのであります。
2008年、1億2,808万人をピークに、わが国は、人口減少へと転じました。国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」では、2060年には、8,674万人になると推計されています。
こうした中、政府は、長期的な見通しとして「2060年に1億人程度の人口を確保する」と掲げました。人口維持に必要とされる出生率、2.07人を大きく下回る今、きわめて高いハードルであります。
このまま何も手を打たなければ、人口は減り続けます。
これまでのような、右肩上がりに増加する人口を前提とした政策ではなく、如何にして人口減少を食い止めるのか、国を挙げて考えなければなりません。
住む人が、まちを選ぶ時代。
兵庫県が公表した、昨年10月の国勢調査の結果によると、前回調査に比べ、県内41市町のうち、31もの市町が人口減少となりました。その中でも本市は、増加数で10市町のうち4番目という、数少ない「人口増加都市」であります。
しかし、中長期的には、人口減少に転じるものと考えております。
市民の皆さまをはじめ、多くの方から「住みたい、住み続けたい」と思っていただける「選ばれるまち」とならなければなりません。
昨年暮れ、私は、車椅子を利用される方から、感謝の言葉をいただきました。阪急伊丹駅周辺で、放置自転車が大幅に減ったことに対するものです。
「どうにかしなければ」
溢れかえる放置自転車を見るたび、何か有効な対策はないものかと、頭を悩ませてきました。景観上の問題はもとより、災害などで、小さな子どもや高齢者、車椅子を利用される方たちの安全を守るためであります。
駐輪場への誘導や啓発。時には、強制的に撤去。なかなか効果が現れません。
昨年11月、路上駐輪ラックの設置へと踏み込み、そして、啓発と規制強化も、併せて行いました。放置自転車は減り、この取り組みを評価する声をたくさんいただきました。
私は、どのような課題に対しても、信念を持って粘り強く取り組むことで、必ず、道は開けるものと確信いたしております。
「選ばれるまち 伊丹」を目指して。
これまで以上に、伊丹らしいまちづくりを推進し、伊丹の魅力を存分に発信してまいります。
平成28年度は、第5次総合計画の後半戦の初年度であると同時に、私にとっては、市長として3期目の、実質最終年度でもあります。
市民の皆さまの負託に応えるため、初心を忘れることなく、お約束したマニフェストの実現に向け、市政運営に全力を傾注してまいります。
議員各位をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
 

 

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国内外の情勢認識

世界経済は、アジア新興国等において弱さが見られるものの、全体として緩やかに回復していると言われております。
しかし、アメリカの金融政策の動向や中国をはじめアジア新興国等の経済の先行き、また、原油価格等の下落の影響などにより、その先行きについては見通しが難しい状況です。
一方、国内では、昨年10月から12月期におけるGDPが、個人消費や住宅投資など国内需要の低迷により、2四半期ぶりにマイナス成長へと転じました。年明けから続く円高・株安傾向も、懸念材料です。さらに、金融政策において日銀は、わが国初の「マイナス金利」を導入しました。景気の行方は、不透明な状況にあります。
政府は、今の通常国会で、「一億総活躍社会の実現に向けた対策」などを盛り込んだ、3.3兆円規模の平成27年度補正予算を成立させました。
市政運営においては、わが国経済の行方に十分注視するとともに、景気対策など国政の動向にもしっかりと対応してまいります。

 

 

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現状認識と市政運営の基本方針

平成28年度は、平成27年度補正予算と連動させた、いわゆる「15ヶ月予算」を編成いたしました。
全国の自治体が取り組む「地方創生」をさらに加速化する交付金や学校施設等の整備・改善に対する交付金などが、国の補正予算に措置されました。これらの有利な財源を積極的に活用して、「伊丹創生総合戦略」を本格的に展開するとともに、子どもたちの教育環境を向上させます。
中でも、市民の皆さまにお約束した、中学校における完全給食の実施については、いよいよ、(仮称)中学校給食センターの建設工事や、各中学校における荷受場等の整備工事に着手いたします。
折しも、来年は、東、西、南、北の4中学校が、新制中学として、昭和22年に開校してから70年を迎えます。
節目の年である来年6月から、市内のすべての中学校で一斉に完全給食をスタートいたします。
平成28年度は、行財政運営においても節目の年。
「後期事業実施5カ年計画」の初年度です。安全・安心、人づくり、まちの活力。これらをキーワードにした、伊丹創生総合戦略に重点的に取り組みます。
未来の子どもたちにまちの活力を届ける。
進むべき方向をしっかりと見据え、「選ばれるまち」を目指してまいります。
公共施設の更新問題は、待ったなしの大きな課題です。
魅力ある公共施設をしっかりと次世代へ引き継ぐため、再配置基本計画の策定と併せ、わが国では初めて「総量規制」を盛り込んだ「公共施設マネジメント基本条例」を制定いたします。
「未来へつなげるまちづくり」
これまでの厳しい財政事情の中、将来世代へ負担を先送りしない、本市の行財政運営の基本的スタイルです。
積極的な財源の確保、事務事業の不断の見直しなど、全職員が一丸となり、行財政プランに弛まず取り組んでまいりました。
市の借金である市債残高は、実質的に大きく減らし、一方、貯金である財政調整基金も、数値目標を達成しました。
財政状況は、一定、改善しつつあります。
しかし、20年後、30年後といった、中長期的な財政状況を見通したとき、まだまだ予断を許しません。
今般策定した「新たな行財政プラン」には、これまでの基本的な取り組み方針に加え、人口減少対策や公共施設の更新問題など、今、やらなければならない課題には、積極的に財源を投じる「未来への投資」との視点を盛り込みました。
「未来へつなげるまちづくりに」向け、着実に取り組んでまいります。
 

 

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未来の子どもたちにまちの活力を届ける

今後、加速度的に進むとされる、人口減少。国を挙げての取り組み「地方創生」で、人口減少を克服し、将来にわたってまちの活力を維持しなければなりません。
安全・安心、人づくり、まちの活力。
伊丹創生総合戦略の3つの柱に沿って、これまでにはない斬新な発想と必ず成し遂げるとの気概を持ち、全力で取り組んでまいります。

(さらなる安全・安心を実現するまち)
「安全・安心見守りネットワーク」
阪急阪神ホールディングス社とともに、全国に先駆けて展開し、さらなる「安全・安心」の地域社会を目指してまいります。
伊丹創生総合戦略の大きな柱、「安全・安心」の取り組みを、さらに加速します。
子どもたちが巻き込まれる事件や事故、認知症高齢者の徘徊など、家族の皆さまにとって大きな心配事です。見守りカメラの整備と合わせ、位置情報を通知するビーコンも整備します。
ビーコン発信器を身に着けた子どもたちや高齢者の居場所を、家族などにお知らせするサービス「まちなかミマモルメ」がスタートします。
先行して整備を進めてきたモデル地区、伊丹・桜台・天神川の3小学校区の整備が、来月、完了します。残りの14小学校区についても、地域の皆さまのご意見をお聞きしながら、順次、整備を進め、平成28年度中の完了を目指します。
さらに、徘徊高齢者や障がいのある方については、初期登録料を無料とするなど、負担を軽減いたします。
見守りカメラの最大の効果は、犯罪等を抑止する力であります。
映画館でのPR動画「シネアド」の放映やラッピングバスの運行、啓発看板の設置など、あらゆる機会を捉えて、戦略的な広報活動に取り組みます。
自転車を安全で快適に利用する。
安全で安心な暮らしを守るため、自転車対策を強化します。
放置自転車で溢れかえる、駅周辺での駐輪問題は、積年の課題でありました。
昨年11月、276台分の路上駐輪ラックの設置や啓発・指導、料金改定など、阪急伊丹駅周辺での総合的な駐輪対策を始めたところ、放置自転車は大幅に減りました。
粘り強く、駐輪対策に取り組むことで、安全で美しい駅前環境がよみがえるものと確信いたしました。
そして、新たに、200台を超える駐輪スペースが生まれます。
JR伊丹駅周辺での、新たな駐輪施設の設置を検討していたところ、酒蔵通りに面した本泉寺より、土地の無償貸与の申し出をいただきました。駐輪対策への、大変ありがたく、心強い後押しであります。
提供された土地は、有効かつ効率的に活用いたします。簡単な操作で自動的に駐輪スペースへ収納する、機械式の地下駐輪施設を、平成29年度までの2ヵ年で整備いたします。
もう一方の自転車対策、自転車関連事故件数の削減であります。
歩行者と自転車の棲み分けを行い、通行上のルールを明確にしなければなりません。
昨年、昆陽池千僧線に市内で初めて「自転車専用レーン」を整備いたしました。さらに、国道171号より北、昆虫館まで延伸させます。これにより、市北部地域から中心市街地までの、一定区間が整備されます。
加えて、市南部地域の東西の交通軸である新幹線側道においても、自転車通行帯の整備に着手します。兵庫県が整備する県道と併せ、自転車ネットワークを充実させます。
自転車利用のマナー向上も、重要な自転車対策の一つであります。
自転車交通安全教室など、自転車の安全利用に向けた啓発にも、引き続き取り組んでまいります。
「日本一安全・安心なまち」を目指します。

(未来を担う人が育つまち)
まちづくりは、人づくりから。
市長就任以来の、私の信条であります。伊丹の将来を担う子どもたちを、我々世代が責任を持って、しっかりと育てなければなりません。
子育て支援、学校教育に力を入れて取り組みます。
仕事をしながら子育てができる。「選ばれるまち」として、大きな魅力です。
4月、新たに2つの民間保育所と小規模保育施設の2箇所が開設し、定員が148名増えます。ニーズの高い、中心市街地での民間保育所や小規模保育施設の整備支援も行い、さらに100名規模の定員増を目指します。保育所待機児童の解消に努めてまいります。
市立荻野保育所が、新しく生まれ変わります。市立保育所すべての耐震化が完了し、子どもたちが安全に、安心して通うことができます。民間保育所「伊丹ひまわり保育園」の耐震化も積極的に支援し、市内すべての保育所の耐震化を完了させます。
すべての子どもたちが、いきいきと育ち、安心して暮らせる地域社会を目指して。
市立こども発達支援センター「あすぱる」が、いよいよ、4月にオープンします。発達に支援を要する子どもたちや保護者へ、保健・福祉・教育・医療などが連携した、総合的なサービスを展開いたします。
伊丹で教育を受けたい、受けさせたい。そう思っていただける教育でなければなりません。充実した教育が、住むまちを選ぶポイントの一つに挙げられます。
学力向上支援教員の配置、放課後における補充学習、キャリア教育の推進など、子どもたちの学力向上策をさらに充実させます。
そして何よりも、これまでの学校運営を支えてきたのは、地域の皆さまです。学校行事、土曜学習、通学路等での見守り活動など、地域の皆さまの協力なしには、成り立ちません。
これらの取り組みを、さらに一歩、前へと進めます。
一定の権限と責任のもと、学校運営に地域の創意工夫が反映できる「コミュニティ・スクール」の仕組みを取り入れます。
兵庫県でのトップランナーとして、平成32年度までに、すべての市立学校への導入を目指します。学校を地域活動の拠点とした、活力ある地域づくりを進めてまいります。
「夢」
伊丹大使で、元柔道選手の杉本美香さんからいただいた、伊丹への応援メッセージです。
彼女の他にも、多くの伊丹出身者が、日本、そして世界という大きな舞台で活躍されています。伊丹の子どもたちが、世界へ飛び出すことは、もはや夢ではありません。
グローバル社会に向け、子どもたちの英語力を強化します。
国際化が進む中、英語力を身に付けることは必然であります。
外国人英語指導助手(ALT)を学校へ派遣するとともに、英検特別講座を開催し、中学生の英検資格取得者を増やします。

(にぎわいと活力にあふれるまち)
「シティ・プロモーション」を戦略的に展開いたします。
「選ばれるまち」となるには、「伊丹」を売り込み、「伊丹」の知名度を上げなければなりません。
必要なところへ出向き、「伊丹」のイメージを高め、訪れる人、住む人を獲得する。まさに、民間企業での「営業活動」であります。
昨年、「住みたいまち伊丹」と題し、市外在住者をターゲットにしたパンフレットを不動産事業者の店舗等で配っていただきました。
さらには、首都圏を走るJR京浜東北線の列車1編成10輌全てを本市の広告でジャックする、市職員募集を兼ねたPR活動。複数のメディアに取り上げられ、初の取り組みは、十分な手応えを感じています。
ニーズを的確に捉えた、戦略的なPR活動が必要です。 
映画館では「シネアド」として、乗降客の多い鉄道駅では「デジタルサイネージ」。そしてJRでは「車両ビジョン」として。伊丹の魅力をたくさん詰め込んだ動画で、効果的にPRいたします。
今後、ますます広がりが期待される、VR(バーチャルリアリティ)の技術を取り入れたPRにも取り組みます。遠く離れた場所でも、まるで伊丹にいるかのような、そのような体験ができるようになります。
「清酒発祥の地」は、本市の貴重な「営業資源」であります。
本年5月、世界最大規模のワインと日本酒の品評会、IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の日本酒部門が、日本で、この兵庫県で開催されます。これを機に、IWC審査員を旧岡田家住宅の酒蔵などにお招きし、日本酒と伊丹のかかわりを、強力にアピールします。
「清酒・日本酒発祥の地」でタッグを組む、奈良市・出雲市とは、日本酒にまつわる、3市合同のイベントを開催します。同時に、IWC参加蔵元による日本酒の「チャリティー試飲会」も開催します。
さらなる日本酒の普及、日本酒文化の発信に努めてまいります。
インバウンド対策に、本腰を入れて取り組みます。
わが国を訪れた外国人観光客が、昨年1年間、過去最高の1,973万人となりました。さらに政府は、3,000万人、それ以上を目指す、としています。
2020年、東京オリンピック・パラリンピック開催など、さらなる訪日外国人の増加が見込まれます。伊丹へ呼び込む、大きなチャンスです。
インバウンドへの有効な対策を募り、その「アイデア」の採用までをテレビ番組として取り上げる。放送局と連携した事業に取り組みます。
外国人向けパンフレットやWebコンテンツ、多言語表示の案内板、さらには、主要な観光スポットでのフリーWi-Fiなど、施設環境面でのインバウンド対策にも取り組んでまいります。
伊丹空港。本市にとって欠かすことのできない、重要な地域資源です。いよいよコンセッションによる新体制がスタートします。関西エアポート社による、新たな空港運営であります。
インバウンド対策、国際化など、空港が果たす役割は大きく、地域の活性化、関西全体の経済発展、さらには、わが国の成長戦略にも欠かすことはできません。さらなる空港活用、国際線の復活など、運営会社との連携により、国、関係団体等へ働きかけてまいります。
市内に居住する親元での同居、近居。
子育てや高齢者の介護など、家族での支え合いが期待できます。さらに、若年者世帯の流入による人口増加、定住化も見込めます。
市内に親世帯が居住する若年者世帯が、市内への転入転居に必要な費用の一部を助成します。
「伊丹創生」を実現するためには、強固でありながら柔軟に対応できる組織体制が必要です。
空港、観光、インバウンド対策など、「総合的なシティ・プロモーション」を統括する、新たなセクションを、総合政策部に設置します。さらに、本市への人口流入と定住化を促進するため、住宅部門を健康福祉部から都市活力部へと移管いたします。

以上、市政運営に取り組む基本方針と今後、重点的に取り組む施策や事業について申し述べました。
これに加えまして、第5次総合計画の基本目標と政策目標に沿って、その他の主要な事業と予算の概要をご説明申し上げます。
 

 

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平成28年度の取り組みについて

基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現

はじめに、「市民が主体となったまちづくりの実現」であります。

(参画と協働による市民自治)
市政運営の基本的なルールを定めた、まちづくり基本条例。規定の追加や見直しなど、市民会議や参画協働推進委員会で検討していただきました。
検討結果を踏まえて条例を改正し、さらなる「市民が主体となったまちづくり」を推進します。
地域提案制度として、3年間の取り組みで培われた課題解決力を活かし、地域の課題を自ら解決へとつなげる、参画と協働のまちづくりを進めます。
地域の個性や特徴を活かしたまちづくりの推進。
これまでの補助金等を集約し、地域の実情に応じて柔軟に活用できる「地域総括交付金」を試行的に始めます。まもなく、地域ビジョンの策定が完了する、伊丹・笹原小学校区で、先行して取り組みます。


(多様性を認め合う共生社会)
日本とベルギー王国が友好関係を結び、150周年。本市はベルギー・ハッセルト市と姉妹都市です。
記念すべきこの年、伊丹の地で、互いの文化を理解し、より一層、友好関係を深めるためのイベントを開催します。
性的指向や性同一性障害など、性的マイノリティ(性的少数者)に関する人権問題が社会的関心を呼んでいます。社会全体で理解を深めなければなりません。
市職員や学校教職員などへの研修をはじめ、市民の皆さまへの啓発に取り組みます。


(自立的な行財政運営)
伊丹を愛し、応援したい。多くの方から、たくさんの「ふるさと寄附」をいただきました。
記念品として、地域通貨「いたみんポイント」や伊丹空港に関連したグッズなどもご用意します。また、クレジットカード決済を導入し、手続きを多様化します。
首都圏での職員採用募集。新たに、就職情報サイト等の広告媒体を活用し、さらに多くの応募により、本市での活躍が期待できる人材の確保を目指します。
 

 

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政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち

続いて、「支え合いの心でつくる安全・安心のまち」であります。
 

(安全・安心のまちづくり)
災害時における、避難所の衛生管理や避難者の健康管理は大きな問題です。トイレなどに使用する生活用水を確保するため、17小学校すべてに、井戸を整備します。
消防庁舎の高圧受電設備の改修や南野ポンプ車、東署救急車の更新など、消防力の向上に努めます。
運用開始から30年以上が経過した、鶴田雨水ポンプ場の耐震化・長寿命化に向けた改築工事等を実施し、雨水対策を強化します。
安全・安心見守りカメラと合わせて整備する、ビーコン。
子どもたちや高齢者などが利用する公共施設などにも約50台を整備し、さらなる「安全・安心」を目指します。
多様化、深刻化する消費者トラブルに対応するため、引き続き、相談体制の充実に努めるとともに、消費者教育推進計画に基づき、消費者教育・啓発活動に取り組みます。


(健康で安心して暮らせる地域保健・医療)
健康で安心して暮らすことは、市民すべての願いです。
いたみ健康づくり大作戦の取り組みを応援し、協力していただく企業や団体等で「熱血!いたみ健康づくり応援団」を結成します。
応援団とともに、市民の健康づくりを、さらに推進します。
開放感のある、身近な公園で、気持ちよく健康づくり。
十六名公園と北伊丹第2公園に、それぞれ7基ずつ、健康遊具を整備します。これにより、市内60を超える公園緑地に、約200基もの健康遊具が整備でき、いつでも、どこでも、手軽に健康づくりができます。
メタボリックシンドロームなどに起因する、生活習慣病。未然に防ぐ決め手は、特定保健指導に基づく生活習慣の改善です。
これまでの集団特定保健指導に加え、骨密度の測定や体組成計測などの体験ができる、イベント型の保健指導により利用率を向上させ、市民の健康増進につなげます。
今、地域における医療体制のあり方が問われています。
兵庫県が策定する「地域医療構想」を踏まえ、目指すべき姿や取り組み等を定める「市立伊丹病院改革プラン」を策定します。
 

(支え合いを基調とした地域福祉)
高齢者が住み慣れた地域で、いつまでも安心して暮らせることが大切です。
注文を受けた商品を自宅へ届けるなどのサービスを展開する市内の事業者等を、「買い物支援サービス協力店」として登録。広く情報を発信して、買い物が困難な高齢者などの利用へとつなげ、安心して暮らせる地域社会を目指します。
認知症デイサービスや小規模特別養護老人ホームなど、ニーズに合わせた、地域密着型サービス施設の整備を支援します。
障がいのある方が、地域でいきいきと働き、開発・製造した商品の販売拡大を目指す。しかし、課題が多いことも事実です。
引き続き、専門のコンサルティング事業者のアドバイスを受けて課題を解決し、販売促進に取り組みます。
金銭管理が困難な生活に困窮する方に対し、家計管理に関する相談など、課題を解決し、自立に向けた支援を進めます。
 

 

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政策目標2 未来を担う人が育つまち

続いて、「未来を担う人が育つまち」であります。


(子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり)
安心して子どもを産み、育てられる。「選ばれるまち」には、欠かすことができません。
産前・産後の妊産婦を対象に、継続した訪問による健康相談など、妊娠から出産、子育てまでの切れ目のない支援サービスを充実します。
子育て支援センターの「むっくむっくルーム」を充実します。
日曜日の開設を月1回から、第3日曜日を除く開設へと拡充します。親子遊びの機会や子育てに関する相談などの充実に加え、父親の育児を支援します。
本年4月、国の制度により、一定の所得未満の世帯に対し、保育料が、第2子半額、第3子以降の無償化が完全実施されます。
この制度の対象とならない、一定の所得未満の世帯での、第2子については、兵庫県との連携により、保育料の一部を助成して、負担を軽減します。
放課後児童くらぶは、昨年の4年生に引き続き、新たに5年生の受け入れを始めます。利用者の増加に合わせ、昆陽里・摂陽小学校において専用ルームを整備します。


(子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育)
有岡小学校の増築、稲野・南小学校の内外装の改修や屋上防水、空調設備の更新など、安全に安心して学べる教育環境を整備します。
加えて、情報通信技術(ICT)を活用した学習環境も整備します。教員の授業力向上により、子どもたちの学力向上が期待できる、「実物投影機」と「大型ディスプレイ」を、市立学校すべての普通教室と特別支援学校に導入します。
子どもたちの体力向上も重要な課題です。
引き続き、市立幼稚園や小学校へ「体力向上推進員」を派遣し、運動遊びプログラム等を活用した、子どもたちの指導や教員の指導補助を行うとともに、体力向上に向けた研修や講習会を実施します。
アレルギー食に対応した調理室へと改造、また、新たな食器洗浄機の導入など、小学校給食センターの設備等を更新し、学校給食を充実させます。調理から2時間以内の喫食を目指した取り組みも引き続き検討します。
大学等への進学希望を叶える。
経済的な理由で進学が困難な家庭に対する、大学等への入学に必要な入学支度金の貸付制度を給付制度へと改めます。


(ライフステージごとに学び活躍する人づくり)
神津地区における新たな拠点施設「神津交流センター」のオープンに伴い、埋蔵文化財口酒井整理事務所と博物館分室神津資料室の機能を、現在の神津児童センターへ移転します。
子どもたちの健全な心身の育成を目指し、プロサッカーチーム「ヴィッセル神戸」のコーチ陣によるサッカー教室を開催します。
市民のスポーツ・健康づくりの拠点施設である、伊丹スポーツセンター体育館。安全に、安心して、また、快適に利用できるよう、耐震改修工事を実施します。
 

 

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政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち

続いて、「にぎわいと活力にあふれるまち」であります。


(個性とにぎわいあるまちづくり)
ことばを大切にし、ことばの豊かさを学ぶ。
「ことば文化講演会」は、伊丹大使である、俳人の坪内稔典さんとアナウンサーの道上洋三さんをお迎えして開催します。
「伊丹まちなかバル」「鳴く虫と郷町」など、伊丹を代表するイベントとして、すっかり定着しました。中心市街地でのにぎわいを創出する、市民や事業者が主体となったイベントへの取り組みを支援します。


(活力ある地域産業の振興と創出)
空き店舗対策を強化します。
商業の活性化を図るため、商店街等での空き店舗を活用した事業に対し、必要な経費の一部を補助します。
また、郊外の商店街等に対する、事業運営などのアドバイザー導入や地域通貨「いたみんポイント」へ新規に参加する事業者への補助、さらに商店街等が行うイベント・宣伝への支援など、商業振興への取り組みにより、地域経済の活性化を図ります。
事業者の本社機能の市内移転や拡充により、新たな雇用の場が生まれ、地域の活力向上につなげる。兵庫県の認定により、国や県の税制等の優遇措置が講じられます。
昨年末、伊丹に本社を構える、関西スーパーマーケット社が、本社機能を拡充する事業者として、兵庫県第1号の認定を受けました。
大変喜ばしく、また、ありがたいことです。
阪神間の他市に先駆け、本社機能の市内への移転や本社機能を拡充する事業者に対し、固定資産税の優遇措置や雇用補助等を盛り込んだ制度を、新たに設けます。
若年層における就労環境が、依然、厳しい状況です。
意欲はあるものの、なかなか就職に結びつかない若年者に対し、就職への知識や技能を修得する講座に加え、就労体験実習や面接会等を開催します。
都市農地は、「宅地化」から「保全」へと、大きな方針転換です。
都市農業の振興に向けた、国を挙げての取り組みが進むものと考えます。
国が策定する、都市農業振興基本計画の動向を注視しながら、国の計画に基づく「地方計画」の策定に、いち早く着手するとともに、農産物のブランディングやPR活動など、農業者への総合的な支援策を展開します。


(空港を活かしたまちづくり)
伊丹空港を活用したまちづくりを推進します。
空港へは、市営バス空港直行便が便利です。さらなる利用促進に向けたPRに取り組みます。
また、新たに策定する総合交通計画に基づき、利便性と快適性を向上させた「伊丹空港ライナー」の導入を検討します。
インバウンド対策にも取り組みます。
空港行き市営バスの停留所を、デザイン性のある外観に変更し、外国人にもわかりやすい多言語表示にします。
 

 

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政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

続いて、「環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」であります。
 

(環境適合型社会の実現)
3月末までに、街路灯のすべてがLED灯になります。
公園灯についても、費用対効果を検証しながら、計画的に、LED灯へと転換します。
2月1日より、駅周辺での、路上における喫煙やたばこのポイ捨てを防止する「伊丹市路上等の喫煙及び吸い殻の散乱の防止に関する条例」が一部施行されました。
7月からの規制開始に先立ち、条例の趣旨や取り組みなどを広く周知するため、公募型協働事業として、イベントを通じた啓発活動に取り組みます。喫煙所の設置については、地域の皆さまや事業者の方々のご意見をお聞きしながら、検討します。
 

(水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生)
伊丹の新たな「桜の名所」を目指します。
緑ケ丘公園の梅林跡については、地域をはじめ関係団体等との協議、また市民の皆さまからのご意見を踏まえ、桜の木を中心とした再整備計画に基づき、整備します。
建設から25年が過ぎる昆虫館。これまで温水ボイラーや空調設備などを更新してきました。
引き続き、チョウ温室の躯体である鉄骨やガラスの改修、防水工事など、安全で快適に利用できるよう、リフレッシュします。
地域におけるコミュニティ花壇など、公共スペースの緑化や維持管理等を担っていただく、花と緑のまちづくりサポーター。
緑化活動のリーダーとして活躍していただくための講座を開催します。
 

(良質な都市空間の整備)
適切に管理されない空き家が、社会問題となっています。
安全に安心して暮らせる、地域の居住環境を目指し、危険な状態にある空き家を除却するための費用を補助します。
伊丹小学校に通う子どもたちと歩道を走る自転車が、ともに安全に通行できるよう、一ツ橋公園の一部を改良し、歩行空間を拡大します。
都市計画道路「伊丹飛行場線」やそれに接続する生活道路「昆陽5429号線」が、平成28年度中に全線開通し、安全で快適な都市空間が生まれます。
防護柵の更新や道路の拡幅・改良などにより、さらなる安全・安心な道路環境を整備します。
駅周辺での効果的な放置自転車対策は、路上駐輪ラックなどのハード整備とソフト事業の組み合わせが重要です。
シルバー人材センターへの委託事業に加え、地域団体である、伊丹小学校地区自治協議会との協働事業として、効果的な指導・啓発等に取り組みます。
総合交通計画にかかる施策の進捗状況や効果について検証し、結果を共有するため、市民をはじめ、交通事業者等で構成する「伊丹市総合交通計画推進協議会」を立ち上げます。
 

 

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予算概要

次に、平成28年度歳入歳出予算案の概要について、ご説明申し上げます。
一般会計の総額は693億円で前年度当初予算と比べて、1億円、率にして0.1%の増となり、過去最大規模となりました。
歳入の中心を占める市税収入は、給与収入の上昇等による個人市民税の増収や新築家屋が増えたことによる固定資産税の増収等を見込み、市税全体では295億8千万円となり、前年度に比べ2億7千万円、率にして0.9%の増となりました。
また、地方交付税は、8億6千万円の増と見込みましたが、一方で普通交付税の代替財源である臨時財政対策債の減見込みと合わせた実質的な交付税額は、82億3千万円となり、前年度に比べ4千万円、率にして0.5%の減と見込みました。
歳出では、扶助費が生活保護費や障害児通所給付費等の社会保障関係経費の増により、前年度に比べ5億7千万円、率にして2.8%増の210億9千万円となり、過去最高額を更新すると見込んでいます。
普通建設事業費は、平成27年度の国の補正予算を活用し、(仮称)中学校給食センターの整備や学校施設の大規模改造等を前倒しで実施することなどにより、前年度に比べ12億6千万円、率にして21.3%減の46億6千万円となりました。
特別会計は、8会計総額で387億円となり、前年度に比べ2億1千万円、率にして0.5%の減となりました。これは主に交通災害等共済事業、災害共済事業並びに中心市街地駐車場事業の各特別会計の廃止によるものです。
病院事業会計をはじめとする6つの公営企業会計の総額は441億3千万円となり、前年度に比べ6億6千万円、率にして1.5%の減となりました。
次に、主な財政指標について申し上げます。経常収支比率は、市税など経常一般財源の増加により、前年度より0.1ポイント改善し94.8%となり、行財政プランに掲げる目標数値内となる見込みです。実質公債費比率は、8.8%となり前年度より0.5ポイント増となるものの、引き続き良好な比率を堅持しています。将来負担比率については、18.4%と前年度に比べ11.7ポイント減少すると見込みました。
市の貯金である財政調整基金残高は、68億3千万円で公営企業への貸し付けを除いた実質的な残高は、67億3千万円となりました。
こうした指標については、新たな行財政プランに基づく着実な行財政改革の取り組みにより、健全な数値を維持しています。

以上、平成28年度の市政に対する所信の一端と主な施策の基本的な考え方について申し上げました。

 

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むすび

歴史をさかのぼること、約1300年。
西暦721年。時は、奈良時代。
諸国で土木工事や救貧事業などを行い、本市でも、昆陽池を築き、昆陽寺を建立したとされる僧「行基」。
「行基(ぎょうき)大菩薩(だいぼさつ)行状記(ぎょうじょうき)」には、当時のわが国の総人口が記されています。その数、約458万人。
定説では、根拠が明確でないとされていますが、偶然にも、歴史人口学者の上智大学名誉教授、鬼頭宏氏による、西暦725年の人口推計、約451万人と非常に近い数字となっています。(鬼頭宏「人口から読む日本の歴史」講談社学術文庫 2000年5月10日発行)
行基が、どのように推計して、総人口を記したのかは定かではありませんが、とても興味深いものがあります。
行基は、この後、摂津国、この伊丹の地を訪れて、寺や池、川、農地など、伊丹台地一帯の総合開発を行いました。伊丹台地に立ち、開発が進み、人々の暮らしが豊かになる様を見て、わが国の人口が増えていくことを、行基も想像したのかも知れません。
鬼頭氏の推計によると、わが国の人口は、その時代ごとの社会経済状況を背景に、増加し続けました。
西暦1600年、「関ヶ原の戦い」の頃には、約1,200万人。
江戸時代末期には、約3,200万人まで増加。
その後、明治、大正、昭和と人口は増え続け、2008年、わが国の人口はピークを迎え、江戸時代の約4倍、1億2,808万人となり、その後、減少へと転じました。
急激な人口減少へと転じた今、如何にしてこの人口減少を食い止めるのか、を考えなければなりません。
今を生きる、我々世代に課せられた課題なのです。
行基が、この地を見渡してから約1300年。
同じように「伊丹」のまちを見渡したとき、私は、「まちの力」「ひとの力」を強く感じずにはいられません。
街並み。にぎわい。地域力・市民力。かけがえのない本市の財産です。まだまだポテンシャルを秘めています。
人口20万人は夢ではありません。目指すことは十分可能です。
伊丹に住みたい、子どもを産みたい、育てたい、そして住み続けたい。そう思っていただける「選ばれるまち 伊丹」に向け、今やらなければならないこと、やれることは、先送りすることなく、すべてやる覚悟です。
必ずやる。必ずできる。
この想いを胸に、未来の子どもたちにまちの活力を届けるため、市政運営に全力で取り組んでまいります。
議員各位をはじめ、広く市民の皆さまのご理解、ご協力を心よりお願い申し上げます。
 

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お問い合わせ先
総合政策部 政策室
〒664-8503 伊丹市千僧1-1 (市役所2階)
電話番号072-784-8007 ファクス072-784-8008

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