現在の位置

平成27年度 施政方針

H27施政方針

藤原保幸市長は、平成27年2月25日、平成27年第1回市議会定例会で、平成27年度の施政方針を表明しました。

施政方針は次のとおりです。

全文印刷はこちら(PDF:414.1KB)

目次(もくじ)

「夢と魅力があふれるまち伊丹」の実現をめざして

さらなる安全・安心なまちへ

国内外の情勢

課題認識と市政運営の基本方針(時代の転換期と「伊丹創生」)

伊丹創生に向けた平成27年度の重点施策

・さらなる安全・安心により、選ばれるまち
・未来を担う人づくり
・地域資源を活かしてまちの魅力を高める

平成27年度の取り組みについて

基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現

・基本方針1 参画と協働による市民自治
・基本方針2 多様性を認め合う共生社会
・基本方針3 自立的な行財政運営

政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち

・施策目標1 安全・安心のまちづくり
・施策目標2 健康で安心して暮らせる地域保健・医療
・施策目標3 支え合いを基調とした地域福祉

政策目標2 未来を担う人が育つまち

・施策目標1 子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり
・施策目標2 子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育
・施策目標3 ライフステージごとに学び活躍する人づくり

政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち

・施策目標1 個性とにぎわいのあるまちづくり
・施策目標2 活力ある地域産業の振興と創出
・施策目標3 空港を活かしたまちづくり

政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

・施策目標1 環境適合型社会の実現
・施策目標2 水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生
・施策目標3 良質な都市空間の整備

予算概要

むすび

平成27年度各会計予算をはじめ、各議案を提案するにあたり、市政運営の基本方針並びに平成27年度予算案の諸事業について、所信の一端と施策の大綱を申し上げます。議員各位をはじめ市民の皆さまのご協力を心からお願い申し上げます。

 

「夢と魅力があふれるまち伊丹」の実現をめざして

一昨年の市長選挙におきまして、市民の皆さまより3期目の市政運営を担うことへのご信任をいただき、平成17年の初当選から 10年が経過しようとしております。

昨年、「伊丹まちなかバル」に参加しておりますと、市外から来られた方から、「伊丹のまちはきれいですね」と声を掛けられました。

確かにこの10年で酒蔵通りをはじめとした中心市街地のまちなみは随分美しくなりました。平成17年に県下一般市で初めて景観行政団体に認定され、平成18年に伊丹郷町地区を、平成20年には酒蔵通りを景観形成の重点区域に指定し、まちなみを守り・育て・創る取り組みを進めてまいりました。また、商業施設の建設等を促進する商業振興特定誘致地区を設定し、魅力的な店舗の誘致を積極的に行った結果、現在に至る賑わいがまちに生まれました。これらのまちなみと賑わいが評価され、平成20年に酒蔵通りは都市景観大賞「美しいまちなみ優秀賞」を受賞しました。

また、市民の皆さまや商業者、NPO団体をはじめ、さまざまな団体の皆さまの活動も年々活発になり、「北村のまち灯り」をはじめ、昨年9月昆陽池公園で行われました音楽イベント「伊丹・昆陽池フェスティバルGREEN JAM(グリーンジャム)」など、市内各地で多くの活動や催しが開催されるようになりました。

特に平成21年に始まった「伊丹まちなかバル」は他の自治体からも注目されるイベントに成長し、新たな伊丹ブランドとして、ますます伊丹のまちを盛り上げています。

私は市民力に支えられた伊丹のまちに誇りを感じ、将来にわたってまちの賑わいをさらに盛り上げていくため、これからも市民の皆さまとともに、「夢と魅力があふれるまち伊丹」の実現に向けて、必要な施策を着実に実行していく決意を新たにしております。

 

このページのトップへ

さらなる安全・安心なまちへ

20年前の阪神・淡路大震災の当日、県庁に勤務していた私は、急ぎ登庁すべく向かった阪急伊丹駅で、巨大なコンクリートの塊として横たわる、倒壊した駅舎を目の当たりにし、強い衝撃を受けました。それからは、当時の兵庫県知事であり、昨年11月13日に亡くなられました、貝原俊民氏のもとで震災復興に奔走し、貝原知事が陣頭指揮をとる姿を間近に見て、首長の持つべき決断力とリーダーシップ、責任感、使命感を強く感じ取りました。

この経験もあり、私は市長就任以来「安全・安心」を市政の一丁目一番地と位置づけてさまざまな事業に取り組んでまいりました。たとえばこの10年間で、災害時に避難所となる学校園施設の耐震化率100%を阪神間の他市に先んじて達成するとともに、災害対応の拠点となる防災センターを整備しました。また、来年3月の荻野保育所移転整備工事の完成をもって、公立保育所の耐震化も完了いたします。

そしてこれからは、より安全で、より多くの市民の皆さまが安心を実感できる、セキュリティの高いまちづくりを進めるため、安全・安心見守りカメラの設置といった、新たな施策に挑戦してまいります。

平成27年度は本市の市制施行75周年であり、第5次総合計画の5年目、前期事業実施5カ年計画の最終年次にあたります。節目の年を迎え、これからも初心を忘れることなく、さらなる安全・安心なまちづくりに全力を尽くしてまいります。

 

このページのトップへ

国内外の情勢

2月の月例経済報告をはじめとした政府の景気分析によりますと、世界経済はアメリカの景気回復が牽引するかたちで緩やかに回復しております。しかし、不透明感を増すヨーロッパ経済や、中国やその他新興国の経済成長の鈍化、原油価格の下落や、アメリカの金融規制緩和政策の終了による影響、テロの脅威など、その先行きを見通すことが難しい状況にあります。

一方、国内の景気は、10月から12月期のGDP成長率がプラスに転じ、緩やかな回復基調が続いているものの、その勢いは弱く、国民が景気回復を実感できる状態までには至っておりません。

昨年末の衆議院議員選挙の結果を受けて発足しました、第3次安倍内閣は、経済の好循環を確かなものとし、地方にアベノミクスの成果を広く行き渡らせることを目指し、3.5兆円規模の補正予算を成立させました。

本市はこれに積極的に呼応し、「プレミアム付商品券」の発行による消費喚起など、地域経済の活性化に取り組んでまいります。

 

このページのトップへ

課題認識と市政運営の基本方針(時代の転換期と「伊丹創生」)

わが国の人口は平成20年の1億2千8百万人をピークに減少局面に入り、先進国の中でもいち早く人口減少社会に突入しました。明治以降、特に戦後の高度経済成長期から近年までの、人口急増などによる市場の拡大に支えられたわが国のさまざまな政策は、人口減少社会を迎え方向転換を求められております。

そしてこの時代の転換期、国は人口減少への危機感から、現状を分析し、将来の方向性を示した「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」とそのビジョンを実現するために取るべき5年間の戦略を示した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を昨年12月27日に閣議決定しました。この中で国は、中央からの指示で事業を進めるこれまでの方針を転換し、地方の裁量にゆだね、それぞれの特質を活かした施策を地方独自の判断で行う、地方創生の考え方を打ち出しました。

本市はこれまでも、「まちづくりは人づくりから」として、子育てや教育環境の整備など、未来を担う人づくりに力を入れてまいりました。その結果、近隣市の大半が人口を減らす中、本市は微増傾向を保っております。しかし、研究機関の推計では本市の人口も長期的には減少していくことが予測されており、先行きを楽観視することはできません。本市といたしましては、伊丹版「人口ビジョン」と「総合戦略」を策定し、必要な施策を実施することで、将来にわたってまちの活力を維持し、市民の皆さまが住んで良かった、住み続けたいと感じ、市外の皆さんにも移り住みたいと思っていただけるようなまちづくり、「伊丹創生」を進めてまいります。

 

このページのトップへ

伊丹創生に向けた平成27年度の重点施策

将来の人口減少を克服し、地方の元気を取り戻す地方創生が時代の要請であり、先送りできない課題であるとの認識から、平成27年度は、国の経済対策による財源措置も活用し、次の3つの視点に重点を置いて施策を展開してまいります。

まず一つ目の視点は「さらなる安全・安心により、選ばれるまち」であります。

私は、近年各地で起こる、子どもたちが巻き込まれる傷ましい事件や事故の報道に触れ、どうすれば市民の皆さまの安全を守り、安心して暮らせるまちになるかを考えてまいりました。そのひとつとして、市内全域にカメラを設置するという着想を以前からもっておりましたが、個人情報保護の問題、管理社会への批判、維持経費の問題など、想定される課題の多さに決断できずにおりました。

しかし、昨年神戸市で小学1年生の女の子が連れ去られ殺害されるという事件が起るに至り、市民の皆さまの同意がいただけるのであれば、実施に向けた検討を進めようと決意いたしました。

早速、昨年末から17小学校区すべてにおいて地域懇談会を開催し、「安全・安心見守りカメラ」と名づけたこのカメラの設置につきまして市民の皆さまの率直な意見を伺いました。個人情報の問題などから、慎重に取り扱うべきというご意見もございましたが、ご参加いただいた522名の市民の皆さまのうち510名、約98%の方のご賛同をいただくことができました。

これを受け、まずは先行して3小学校区に、その後は地域の皆さまのご意見を伺いながら、速やかにすべての小学校区に広げていこうと考えております。

カメラに記録される情報につきましては、個人情報保護の観点から条例などで取扱いのルールを明確にし、市が責任をもって管理いたします。また、設置場所等の詳細につきましては、警察や消防などと協力し、地域の皆さまとともにワークショップを行いながら具体的に決定してまいります。

今月の初めには、和歌山県紀の川市で小学5年生の男の子が自宅近くで刺殺される事件が発生しました。私は、このような事件が繰り返される現状に憤りを感じ、一刻も早く対策を実行すべきとの思いを強くしております。

安全・安心見守りカメラの設置とともに、地域の防犯・安全を担っていただいている団体の活動を支援し、警察とも密接に協力し合いながら、ハード・ソフト両面から防犯活動を行うことで地域の犯罪や事故を無くし、すべての市民の皆さまが将来にわたって笑顔で市民生活を送ることを切に願い、若い世代が安心して子育てができるまちを目指します。

全国で発生する自転車関連事故の割合は、全交通事故件数の約2割を占め、その中でも自転車対歩行者の事故の割合は、増加傾向にあります。また、自転車運転者が加害者となり、歩行者に重大な怪我を負わせてしまい、訴訟に発展するなどの事例も全国で多数起きております。

こうした状況を受け、平成25年6月に道路交通法の一部が改正され、自転車運転に関する規制が強化されました。また、兵庫県におきましても、「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例(案)」が議会に提出されました。

本市は、高低差が少なくコンパクトな市域であるため、自転車利用に適しております。市民100人当たりの自転車登録台数は阪神間の平均を大きく上回り、自転車を保有する市民が多いまちと言えます。

自転車は環境や家計にやさしく、健康的な交通手段ですが、本市におきましては自転車に関連する事故の発生率が全国平均の約2倍となっております。また、駅前などにおける多くの放置自転車は予てからの課題でした。これらを解決するために昨年、市民や学識経験者、地域の商業者の代表などからなる自転車等対策審議会を設置し、ご審議いただくとともに、10月に自転車利用に関する社会実験を行い、この結果を反映した答申をいただきました。

この答申では、自転車レーンや路上駐輪ラックなどのハード整備と、自転車交通安全教室をはじめとした、自転車利用者が自らルールを守り安全に走行するための自律を促す教育・啓発を行ったうえで、放置自転車の撤去や警察などによる指導を強化することが重要とされており、順次、必要な対策を実施してまいります。

これらの取り組みにより、自転車関連事故が減少し、駅前の放置自転車がなくなり、安全で快適な自転車利用ができる環境の実現を目指します。

高齢になっても健康な身体で生活ができる状態、いわゆる健康寿命を延ばすことは高齢社会を支える上で重要です。

介護が必要な状態や寝たきりとなる三大要因は、メタボリック症候群と認知症に加え、足腰や筋肉などに障害が起き、運動機能が低下するロコモティブ症候群であると言われております。本市では医師会の協力のもと、県下で初めて、この三大要因についてのチェックを65歳以上の健診時に実施し、症状を早期に発見することで、適切な医療や介護予防事業へつなげます。この取り組みにより、生涯を通じて健康を保ち、安心して暮らせるまちを目指します。

二つ目の視点は「未来を担う人づくり」であります。

若い世代の結婚・出産・育児への希望をかなえることは、地方創生の最も重視すべき柱のひとつです。市民の皆さまが安心してこどもを産み・育てられる環境づくりをさらに進めてまいります。

昨年、宝塚市と協力して関係大学にはたらきかけ、分娩時のハイリスク出産に対応できる高度な技術を有する周産期医療体制を市立伊丹病院に整備する方針を決定いたしました。

将来的にはこの体制をさらに充実させ、阪神北圏域における地域周産期母子医療センター機能を担うことを目指します。

また、乳がん治療をはじめとした乳腺の疾患につきましては、新たに「乳腺外科」を新設することで、産科・婦人科ともに医療体制の充実を図ってまいります。

さらに、安心してこどもを産み育てることができる環境づくりとともに、女性の活躍を促進するため、子育て環境の整備を推進します。

本年4月から新しい子育て支援制度が始まることで、育児サービスの内容が充実し、今まで以上に多様なサービスを受けることができるようになります。本市は今後さらに増えることが予測される保育ニーズに対応するため、開設や増築を検討している民間の保育所に対し、積極的な支援を行うことで保育定員を確保し、待機児童ゼロを目指します。

さらにこの新制度の一環として、こどもが病気になった時でも、安心して預けられるサービスを提供し、保護者の子育てと就労を支援する、病児・病後児保育事業を市立伊丹病院内の保育所において実施いたします。

加えて、学力向上への取り組みも、さらに充実させます。

小学校につきましては、これまで一部の学校で行っておりました放課後補充学習をすべての学校で実施し、また中学校におきましては実施回数を増やすことにより学力の底上げを図ります。 

さらに市立伊丹高等学校につきましては、国際社会に対応でき、地域の次代を担う人材の育成を目指し、キャリア教育を推進するとともに、生徒の夢をかなえる進学実績のさらなる向上を目指し、外部講師の招聘による、効果的な進学講座を充実してまいります。

昨年改正されました「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が本年4月1日に施行され、教育委員会制度が大きく変わります。

制度上一定の経過措置が設けられておりますが、本市は他市に先駆けていち早く組織体制を改め、首長が教育委員会を代表する教育長を任命し、両者が教育行政に果たす責任や役割を明確にします。

また、首長と教育委員会で構成する総合教育会議を新たに設置し、教育の目標や方針を示した教育大綱の策定や、教育に関する重点施策などについて協議を行い、これまで以上に密接な協力体制のもと、教育行政の推進にあたります。

三つ目の視点は「地域資源を活かしてまちの魅力を高める」であります。

「清酒発祥の地」として知られる本市ですが、昨年、同じく「清酒発祥の地」を標榜する奈良市と共同で「清酒発祥の地フォーラム」を開催したところ、それ“なら” “いたみ”わけということで、清酒文化をともに発信していく協力体制が構築されました。さらに今年は「日本酒発祥の地」とされる出雲市が加わり、3市合同のお酒をテーマにしたイベントを開催します。

また、これを機会に清酒文化のPRに特化したWebコンテンツを多言語で作成し、伊丹の清酒文化を全国そして世界に発信してまいります。

流入人口を増やすことは、地方創生の重要な視点であります。昨年と一昨年に行いました市民意識調査の結果を見ますと、伊丹市は「住みやすい」、「住み続けたい」という回答がともに80%以上あり、市民の皆さまの定住に対する満足度は非常に高いことがわかります。

しかし、民間で行われる住みたいまちのランキングなどをみますと、近隣他市と比べて上位にいるとは言えません。市民の皆さまからの高い評価と、私が肌で感じる伊丹の良さを考えると、市外に住まわれる皆さんに、伊丹の魅力が充分伝わっていないと感じずにはおられません。

これまで述べてまいりました安全・安心、子育て、教育等の施策をはじめ、生活環境などの整備やまちの賑わいへの支援を推し進め、まちの魅力をさらに高めることはもちろんですが、市外在住の皆さんにも伊丹の良さを伝え、アピールし、移り住みたいと思っていただけるような働きかけが必要であると考えます。

先にふれました清酒文化を伝えるWebコンテンツもそのひとつですが、さらに対象を子育て世代に特化したコンテンツなど、ターゲットを絞った、戦略的なシティプロモーションを強力に推し進めます。また、今後増えることが予測される外国人観光客へのPRなど、新しいチャンネルへのアプローチも併せて進めてまいります。

本市にとって伊丹空港は活力あるまちづくりのための大切な地域資源です。現在、伊丹空港と関西国際空港の運営権を売却し、新しい民間会社による空港運営を開始するための手続きが進められており、いよいよ売却先となる優先交渉権者が決定します。

本市はこれまでどおり、安全と環境対策を第一とした運営を求めるとともに、新たな運営会社との間にしっかりとした協力関係を築き、兵庫県との連携のもと、長距離国内便の増便や、国際チャーター便の就航など、伊丹空港の活性化について、積極的に働きかけてまいります。

これら平成27年度に取り組む重点施策につきましては、本市第5次総合計画における基本目標である「市民が主体となったまちづくりの実現」の理念のもと、市民の皆さまとともに推し進めてまいります。地域が課題を自ら解決し、参画と協働により進める市民自治は、地方創生の理念にもつながるものであり、小学校区単位の地域自治組織づくりへの支援にも本格的に取り組んでまいります。

また、地方創生やさまざまな政策課題に取り組む上で、将来の子どもたちに負担を先送りしない、持続可能な行財政基盤の確立は重要な課題であります。

本市の財政状況は、行財政プランによる取り組みや、国の経済対策を積極的に活用し施設整備等の財源を確保してきたことにより、将来負担比率など、国の示す財政指標の目標値はすべて達成しております。

しかし、少子高齢化による社会保障費の増加や、老朽化した公共施設の更新費用の増嵩など、将来の負担増にはしっかりと備える必要があることから、現行の行財政プランの効果検証を行うとともに、平成28年度からスタートする新たな行財政プランを策定いたします。

公共施設の更新問題につきましては、公共施設マネジメント基本方針に則り、公共施設の再配置計画を策定し、全国に先駆けて施設規模の適正化を盛り込んだ条例を提案してまいりたいと考えております。

 

以上、平成27年度に行う重点施策につきまして、「伊丹創生」への取り組みに視点をおいて申し述べました。

ここからは第5次総合計画の基本目標と施策目標に沿い、主要な事業について申し上げます。

 

このページのトップへ

平成27年度の取り組みについて

基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現

はじめに、「基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現」

「基本方針1 参画と協働による市民自治」であります。

「まちづくり基本条例」につきましては、市民委員によって構成された市民会議からの意見を踏まえ、参画協働推進委員会において見直しに向けた具体的な検討に入ります。

「伊丹市協働の指針」に基づき、市民活動団体と市が協働して事業に取り組む「公募型協働事業提案制度」につきましては、子育て支援策をはじめ4つの提案を採択し、協働事業として取り組みを開始します。

地域コミュニティの基盤を強化し参画と協働による地域づくりを進めるため、2つの小学校区において、地域自治組織の確立と地域毎の将来像を示した「地域ビジョン」の策定を支援します。

新たな地域拠点施設として、神津こども園の隣地に、地域交流の場や集会所、支所、図書館分室、児童館を集約した施設を整備します。

 

続きまして、「基本方針2 多様性を認め合う共生社会」であります。

男女共同参画社会の実現に向け、市民意識調査を行い、第2期「伊丹市男女共同参画計画」の策定に着手します。

本人通知制度を導入することにより、第三者による戸籍や住民登録に関する証明の不正取得を抑止し、個人への権利侵害の防止を図ります。

 

続きまして、「基本方針3 自立的な行財政運営」であります。

第5次総合計画にかかげる将来像「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる 伊丹」の実現に向け、具体的な事業や取り組みを示す「後期事業実施5カ年計画」を策定します。

本年10月から開始される、社会保障・税番号制度、いわゆる「マイナンバー制度」に向け、各種業務システムの改修を進めるとともに、来年1月から個人番号カードを交付します。本市では、このカードを利用し、住民票の写しや印鑑登録証明書を全国の主なコンビニエンスストアで取得できるようにします。

 

このページのトップへ

政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち

続いて、「政策目標1支え合いの心でつくる安全・安心のまち」「施策目標1 安全・安心のまちづくり」であります。

子どもたちの安全・安心を確保するため、民間保育所2施設の耐震化を支援します。

地震に対する住まいの安全性を確保するため、これまでの住宅耐震化促進事業に、住宅建て替えと防災ベッドの設置に対する補助を新たに加えます。

また、地震時にも安定して水道水を供給できるよう、浄水処理施設の耐震化に取り組みます。

救急出動件数が年々増加しており、今後もさらに増加するとの予測から、消防局組織の再編・充実を図るとともに、平成28年4月の救急隊増隊に向け、救急車両を追加配備します。

安全・安心見守りカメラの設置につきましては、各小学校区の通学路を中心とした見守りに加え、近年頻発する局地的豪雨により生じる道路等の冠水状況などを監視するカメラも併せて設置します。

ますます多様化・巧妙化する消費者トラブルに対応するため、消費者教育を総合的・一体的に推進し、消費者が必要な知識と能力を身につけるための計画を策定し、相談体制の強化と、被害を未然に防止するための啓発活動に引き続き取り組みます。

 

続きまして、「施策目標2 健康で安心して暮らせる地域保健・医療」であります。

市民の皆さまの健康に関する意識の変化や、最新の保健医療施策を反映した新たな健康づくり計画を策定し「いたみ健康づくり大作戦」を展開します。

その一環として、ウオーキングやジョギングでの利用者が多い天神川緑地をはじめ5カ所の公園に健康遊具を設置します。

また、肝炎ウイルス検診の未受診者に対して、受診を促す個別案内を送付することで、感染状況の確認と、早期治療による症状の軽減を図ります。

公募型協働事業提案制度により採択されたNPO法人との協働事業として、自殺予防を担う人材の育成と啓発活動に取り組みます。

 

続きまして、「施策目標3 支え合いを基調とした地域福祉」であります。

高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしができるよう、地域包括支援センターを市内9カ所に開設するとともに、これらの総合調整を行う基幹型地域包括支援センターを設置します。さらに認知症地域支援推進員及び生活支援コーディネーターを配置することで、認知症施策と日常生活支援体制を充実させます。

また、認知症高齢者など、判断能力が充分でない人の生活を見守り、軽易な金銭管理などを行う市民後見人の養成とその活動を支援します。

生活困窮者に対しましては、生活保護に至る前の段階で包括的かつ継続的な支援を行います。

視覚障がい者の家庭に歩行訓練士を派遣する「訪問型歩行訓練事業」につきましては、現行の歩行訓練に加え生活訓練も行うことで、日常生活への不安を軽減し社会参加と自立を促進します。

商品の製造や販売を行う障害者就労支援施設に、商品開発やマーケティングの専門家を派遣し、助言を行うことで販売力強化を図り、障がい者の就労を支援します。

 

このページのトップへ

政策目標2 未来を担う人が育つまち

続いて、「政策目標2 未来を担う人が育つまち」「施策目標1 子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり」であります。

発達に支援を要する子どもや保護者に対して、総合的なサービスを提供する拠点施設となる「(仮称)児童発達支援センター」は、来年4月のオープンを目指し建設工事を行います。

父親の積極的な育児参加のきっかけづくりとして、公募型協働事業提案制度により採択された社会福祉法人との協働事業として、子育て交流の場の提供や育児にかかる相談事業を実施します。

また、「子育て支援センターむっくむっくルーム」におきましても、月1回、日曜日に開設し、子育て支援をさらに推進します。

特別支援学級に在籍する児童・生徒の保護者に対して、就学に必要な経費の一部を援助し、経済的な負担を軽減します。

 

続きまして、「施策目標2 子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育」であります。

幼小中が連携したキャリア教育モデル地域において、実践的な研究を行うとともに、小学校6年生から中学校3年生までの間、キャリア学習ノートを作成・活用することで学びへの意欲を高め、学力の向上を図ります。

環境教育や体力づくりの推進、また地域との協働による学校園づくりを目的とした、学校園芝生化事業につきましては、市内5園目の園庭芝生化を行い、子どもたちが健やかに学べる教育環境を創出します。

体力向上推進員が幼稚園や小学校を巡回し、運動遊びプログラムの活用や授業サポートを行うことで、幼児・児童の体力向上を図ります。

「伊丹市中学校給食基本計画」に基づく、センター方式による完全給食の実施に向け、「(仮称)中学校給食センター」の工事に着手します。

小学校給食においても、食物アレルギーに対応した給食の提供が可能な調理室の設計業務を実施します。また、給食費の公会計化に向け、学校給食費管理システムを整備します。

教室不足が見込まれる有岡小学校の増築工事をはじめ、東中学校挌技棟の吊り天井落下防止対策などを実施し、安全で快適な教育環境を整備します。

 

続きまして、「施策目標3 ライフステージごとに学び活躍する人づくり」であります。

生涯学習センター「ラスタホール」の老朽化した外壁等の改修工事を実施して、施設の長寿命化を図るとともに、利用者の安全・安心を確保します。

ヴィッセル神戸のコーチ陣によるサッカー教室を開催し、子どもたちの健全な心身の育成を図ります。

台風などによって被害を受けた猪名川河川敷の運動広場につきましては、災害に強い施設整備を目的に、神津第2運動広場の一部をモデル的に芝生化し、維持・管理方法も含めた検証を行います。

 

このページのトップへ

政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち

続いて、「政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち」の「施策目標1 個性とにぎわいのあるまちづくり」であります。

ことば文化を大切にし、ことばの豊かさを学ぶ「ことば文化講演会」も10回目の開催となり、今年は伊丹大使である、作家の宮本輝さんとアナウンサーの道上洋三さんによる、対談形式の講演会を実施します。

地方創生は「まち」・「ひと」・「しごと」の創生とも言われております。中心市街地の活性化や、市内産業の振興はこのすべてに関わる「伊丹創生」の重要な要素となります。「伊丹版総合戦略」と「中心市街地活性化基本計画」、「産業振興ビジョン」を併せて策定することで、効果的に「伊丹創生」を推進します。

 

続きまして「施策目標2 活力ある地域産業の振興と創出」であります。

新たな伊丹ブランドとなり得る、付加価値の高い農作物の生産を目指し、若手農業者による新しい品種や技術などの導入に対して支援します。

意欲はあるが就労に結びつかない若者に対し、仕事に必要な技術習得のためのトレーニングなどを実施し、就労への支援を行います。

地域経済の活性化と自転車駐車場の利用促進を両立させる取り組みとして、買い物時の支払いや自転車駐車場の利用料金の一部を、地域の店舗で利用できるポイントで還元する地域通貨制度を創設します。また、商業者の制度導入に対して支援を行います。

本年8月、いよいよ東洋ゴム工業株式会社の本社が市内に移転します。5年の計画期間となる「伊丹版総合戦略」の初年度に大企業の本社移転が重なり、「伊丹創生」の明るい話題として、地域経済の活性化につながることを期待します。

 

続きまして、「施策目標3 空港を活かしたまちづくり」であります。

空港アクセスの利用促進策として、JR伊丹駅前の空港行きバス停を、外国人観光客も含めた利用者にわかりやすく、利用しやすいものに改良します。

「大阪国際空港周辺のまちづくり計画」に基づき、本市が施設用地として借り受けている移転補償跡地の購入や返還などを進めます。

 

このページのトップへ

政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

続いて、「政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」の「施策目標1 環境適合型社会の実現」であります。

街路灯のLED化につきましては、製造技術の向上と低価格化、二酸化炭素排出量抑制への効果等を再度検証し、早期に転換することの優位性が確認されました。計画を前倒しし、LED化100%を平成27年度中に達成します。

平成28年度から家庭系ごみの出し方や収集方法を変更します。変更内容の周知や分別の徹底を目的として、地域の皆さまへの説明会を実施するとともに、ごみの出し方や分別方法などをわかり易くまとめた小冊子を全戸配布します。

野良猫による地域環境への被害を軽減するため、公募型協働事業提案制度で事業採択された団体と地域、市が協働し、地域猫対策事業をモデル地域で行います。

 

続きまして、「施策目標2 水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生」であります。

「猪名の笹原」は古い伊丹の原風景ですが、そこに生い茂っていたと考えられる植物の一部は絶滅危惧種であったり、既に市内から姿を消してしまった種もあります。これらの保全・再生を図るとともに、生物多様性への関心を高めるため、瑞ケ池公園内に200平方メートル規模の「猪名の笹原モデル園」を整備します。

開設後42年が経過した堀池公園におきましては、老朽化した遊戯施設の更新やバリアフリー化を行います。

 

続きまして、「施策目標3 良質な都市空間の整備」であります。

適切に管理されていない空き家は防災・安全面等、市民の生活環境に大きく影響することから、「空き家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、本市の実情に合った空き家対策を検討します。

高齢化の進展や市民のライフスタイルの変化に伴い、交通を取り巻く諸課題は多様化しております。将来にわたり市民の皆さまが安全・安心で快適な地域生活を送るためにも、その基盤となる交通ネットワークの確立を目指し、総合交通計画を策定します。

都市計画道路伊丹飛行場線の全区間整備完了に合わせ、昆陽南土地区画整理地区からのアクセス道路も整備し、地域生活の利便性向上を図ります。

防護柵の更新やゾーン30の整備、道路の拡幅・改良などを行い、生活道路における歩行者の安全確保や防災対策を実施します。

自転車の安全利用促進策として、スタントマンの実演により交通事故の危険性を実感するスケアード・ストレイト方式を導入した自転車交通安全教室の実施や受講者証の発行など、利用者の自律を促すための啓発を充実します。

自転車レーンにつきましては、本日供用開始した昆陽池千僧線の市役所西側の区間に引き続き、さらに北側の区間へと整備を進めます。これにより阪急伊丹駅から市役所前を経由する昆陽池公園までの区間において、安全で快適な自転車通行環境が整います。

駅周辺の放置自転車対策として、民間事業者による路上駐輪ラックを設置するとともに、既存の自転車駐車場において、垂直式・スライド式駐輪ラックを設置するなど、利用者の利便性を向上させる整備を行います。また、自転車駐車場料金の地域通貨ポイントによる還元や利用率が低い自転車駐車場の値下げなど、利用促進につながる料金施策を実施します。

 

このページのトップへ

予算概要

最後に、平成27年度歳入歳出予算案の概要について、ご説明申し上げます。

一般会計の総額は692億円で前年度当初予算と比較いたしますと、32億円、率にして4.8%の増となり、過去最大規模となっております。

これは、普通建設事業費の増に加え、本年4月からの子ども子育て支援新制度の施行に伴う扶助費等の規模の拡大が大きな要因となっております。

歳入の主なものにつきましては、市税収入は給与収入の上昇等により個人市民税の増収を見込む一方、法人市民税においては税制改正に伴う税率改定などから減収となり、結果として市税全体では293億1千万円となり、前年度に比べ5億円、率にして1.7%の減となっております。

また、地方消費税交付金につきましては、平成26年4月から8%に引上げられた消費税及び地方消費税の影響が平年度化することから、27億6千万円となり、前年度に比べ9億4千万円、率にして51.6%の増と見込んでおります。

歳出では、扶助費が子ども子育て支援新制度の施行に伴う影響などにより、前年度に比べ19億7千万円、率にして10.6%増の205億2千万円となり、過去最高額を更新するものと見込んでおります。

普通建設事業費につきましては、(仮称)中学校給食センターや(仮称)児童発達支援センターの整備のほか、将来教室不足が見込まれる有岡小学校の増築工事など、未来を担う子どもたちのための積極的な投資等により、前年度に比べ26億6千万円、率にして81.7%増の59億2千万円となっております。

また、公債費につきましては、既発債の借換えの減や償還の進捗により、前年度に比べ18億7千万円、率にして19.9%減の74億9千万円となっております。

特別会計は、11会計総額で389億1千万円となり、前年度に比べ27億7千万円、率にして7.7%の増となっております。これは主に国民健康保険事業において、保険財政共同安定化事業の制度改正に伴う共同事業拠出金の増を見込んだことによるものです。

病院事業会計をはじめとする6つの公営企業会計の総額は448億円となり、前年度に比べ128億4千万円、率にして22.3%の減となっております。これは主にモーターボート競走事業において、SGレースの開催がないことによるものです。

次に、主な財政指標について申し上げます。経常収支比率は、前年度より0.1ポイント改善し、94.9%となり、行財政プランに掲げる目標数値を達成する見込みであります。実質公債費比率は、8.3%となり、前年度より0.1ポイント増となるものの、引き続き良好な比率を堅持しております。将来負担比率につきましては、30.1%と前年度に比べ9.2ポイント改善するものと見込んでおります。

市の貯金であります財政調整基金残高は、60億3千万円で公営企業への貸し付けを除いた実質的な残高は、55億6千万円となっております。

こうした指標につきましては、着実な行財政改革の取り組みにより、行財政プランの最終年度において全項目の目標値を達成する見込みとなっております。

 

このページのトップへ

むすび

「有馬山 猪名の笹原風吹けば いでそよ人を忘れやはする」百人一首でも有名な大弐三位(だいにのさんみ)の和歌に詠まれる“猪名の”は、猪名川の西岸から昆陽にかけての台地一帯を総称するもので、王朝貴族の世界では、和歌の名所(などころ)、いわゆる歌枕の地として、多くの和歌に詠まれてきました。

彼(かの)文豪“梶井基次郎”は、本市千僧、当時は川辺郡稲野村字千僧に居を構えていた昭和6年5月、病床の中、友人の協力を得て、創作集「檸檬(れもん)」を発表しました。基次郎は千僧の家を訪れた友人に、「ここが有馬山 猪名の笹原風吹けば・・・の“猪名の”だよ」と紹介したと言われております。

また、私自身も伊丹大使である、作家の田辺聖子さんから、市内の随所に“猪名の”を由来とする地名が残っていることのすばらしさについてお聞きしたことがあります。

古(いにしえ)の歌人や、近代文学史の偉大な作家、そして現代を代表する作家までもが思いをはせる、かつて“猪名の”と呼ばれたこの“伊丹”。このような歴史ある文化はもとより、“伊丹”の持つさまざまなまちの魅力や、ここに住む人の温かさとつながりを、次の世代へしっかりと継承し、未来の子どもたちが、ここに住み、ここで育ち、ここで暮らすことに誇りと安らぎを感じられるようなまちをつくる。

このことが、本市が目指す将来像である「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる 伊丹」の実現であると同時に「伊丹創生」の実現と捉え、わがまち“伊丹”のさらなる発展のため全力で取り組んでまいりますので、議員各位をはじめ、広く市民の皆さまのご理解と御協力を心からお願い申し上げます。

 

このページのトップへ

お問い合わせ先
総合政策部 政策室
〒664-8503 伊丹市千僧1-1 (市役所2階)
電話番号072-784-8007 ファクス072-784-8008

「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロード PDFファイルを閲覧するには「Adobe Reader(Acrobat Reader)」が必要です。お持ちでない方は、左記の「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロードボタンをクリックして、ソフトウェアをダウンロードし、インストールしてください。

みなさまのご意見をお聞かせください

このページの内容は分かりやすかったですか。
このページは見つけやすかったですか。