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平成24年度 施政方針



施政方針を示す藤原氏長(写真)

藤原保幸市長は、平成24年2月24日、平成24年第2回市議会定例会で、平成24年度の施政方針を表明しました。

施政方針は次のとおりです。

平成24年度 施政方針 (PDF:69KB)

目次(もくじ)

100年の時を越え

未来につなげるまちづくり

  • 安全・安心のまち
  • 次世代を担う子どもが育つまち
  • にぎわいと活力にあふれるまち
  • 環境適合型のまち

持続可能な自治の仕組みづくり

基本目標  市民が主体となったまちづくりの実現

  • 基本方針1  参画と協働による市民自治
  • 基本方針2  多様性を認め合う共生社会
  • 基本方針3  自立的な行財政運営

政策目標1  支え合いの心でつくる安全・安心のまち

  • 施策目標1  安全・安心のまちづくり
  • 施策目標2  健康で安心して暮らせる地域保健・医療
  • 施策目標3  支え合いを基調とした地域福祉

政策目標2  未来を担う人が育つまち

  • 施策目標1  子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり
  • 施策目標2  子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育
  • 施策目標3  ライフステージごとに学び活躍する人づくり

政策目標3  にぎわいと活力にあふれるまち

  • 施策目標1  個性とにぎわいあるまちづくり
  • 施策目標2  活力ある地域産業の振興と創出
  • 施策目標3  空港を活かしたまちづくり

政策目標4  環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

  • 施策目標1  環境適合社会の実現
  • 施策目標2  水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生
  • 施策目標3  良質な都市空間の整備

予算概要

平成24年度 施政方針

平成24 年度各会計予算をはじめ、各議案を提案するにあたり、市政運営の基本方針並びに平成24 年度予算案の諸事業について、所信の一端と施策の大綱を申し上げます。議員各位をはじめ市民の皆さまのご協力を心からお願い申し上げます。

100年の時を越え

今からさかのぼること100年前、明治45年3月、太平洋の大海原を渡り、日米友好の証として寄贈され、ワシントンD.C.ポトマック河畔(かはん)に植えられた桜の苗木は、当時、既に高度な接木技術を誇っていた伊丹産の台木が用いられたものでした。

1世紀という永い時を経た今、花咲き誇る春には、全米から観光客が訪れ、盛大に「桜まつり」が開催されます。本年は寄贈100年として、さらに盛大な記念行事が計画されています。

本市におきましても、市民の皆さまの参画と協働のもと、記念の交流行事などを行い、本市の歴史ある植木産業や市民力・地域力を都市ブランドとして広くPRしてまいります。

そして、くしくも、時を同じくして、今からちょうど100年前の明治45年6月、宮ノ前に私設の図書館が開館しました。大阪医学校(現大阪大学医学部)の教授を辞した小林杖(じょう)吉(きち)氏が私財を投じ、現在の宮ノ前2丁目みやのまち4号館付近において開いたものです。

開館当時、神戸・阪神間においては「神戸市立図書館」と、この「伊丹図書館」の2館のみであり、その存在は広く知られていました。同じ場所で開いていた私塾では、子どもたちに学問を教え、その月謝などで書籍を購入し、図書を無料で貸し出し、巡回文庫も行っていました。

先人の偉大さに敬意を表するとともに、「人を育てる」という風土がこの当時より、伊丹の地に根付いていたものかと感慨にひたるものです。

この100年後という節目の本年7月1日、再び宮ノ前の地において新図書館「ことば蔵」がよみがえります。

名誉館長には、名誉市民でもある作家の田辺聖子さんにご就任いただき、読書とことばの楽しさ、大切さについてのメッセージを発信していただき「ことば文化都市伊丹」を実践する生涯にわたる学びの場、人を育てる場として、そして、まちの活性化につながる新たな集いの場として取り組んでまいります。

この春「日米友好の桜寄贈100周年」を記念し、100年前にワシントンD.C.に贈った桜から育てられた、いわゆる「里帰り桜」を、新図書館「ことば蔵」に植樹します。この小さな苗木が、たくましく育ち、たくさんのきれいな花を咲かせるころ、この図書館で、この伊丹で育った子どもたちが、伊丹のまちの発展を担い、支えてくれているものと期待します。そして、さらにその次の世代へ引き継ぎ、100年後の伊丹の未来につなげていってくれることを願います。

私は、このように先人の志を引き継ぎ、未来の夢や希望につなげるまちづくりを、市民の皆さまとともに、積極的に進めてまいります。

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未来につなげるまちづくり

ギリシャに代表される欧州の政府債務危機は、世界経済の減速と歴史的な円高を招き、電力供給の不安も相まって、ものづくり産業を中心とした企業の海外進出が加速しています。

本年は、アメリカ大統領をはじめとし、ロシア、中国、韓国など、わが国とかかわりの深い世界の各国において、リーダー選出の選挙や指導者の交代が予定され、世界の政治情勢は大きく変わる可能性もあります。

財務大臣の財政演説にもありますように、わが国においては、税収が歳出の半分すら賄えず、国及び地方の長期債務残高が平成24年度末には、対GDP比で195%に達すると見込まれるなど、主要先進国の中で最悪の水準にあります。このような財政状況の中、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成への第一歩として、「社会保障・税一体改革大綱」が閣議決定されました。また、先月には、50年後の推計人口は、約8,700万人、高齢化率は39.9%になるといった、急速な人口減少や超高齢化を予測する試算も発表されています。

このように、世界が変わり、国が変わり、一部の自治体では急速な変革に向けた動きが見受けられる中、本市においても、国政の動きを見据え、基礎的自治体として相応の責務を果たしていかなければなりません。これまでのやり方にとらわれず施策の転換を図り、第5次総合計画に基づいた、市民の皆さまの声を反映する、市民が主体となったまちづくりにチャレンジしていくことこそが、本市の持続的発展と、市民一人ひとりの幸せを創り上げていくことにつながるものと確信しております。

平成24年度におきましては、第5次総合計画の2年目として、市民の皆さまの視点を大切にし、その声を市政に反映できる仕組みづくりを重視し、夢や希望を次の世代に引き継いでいくとの決意も新たに「未来につなげるまちづくり」に取り組みます。

安全・安心のまち

その一つ目が、安全・安心のまちです。

防災対策・危機管理の重要性について、昨年、強く再認識したところであります。本市でも確認された強毒性の鳥インフルエンザ、そして東日本大震災とそれに伴う福島第一原発の放射能漏れ事故、さらに台風12号による紀伊半島を中心とする豪雨被害など、わが国はいくつもの大きな脅威に直面しました。
「安全・安心のまち」については、私が市長就任以来、特に重視した政策のひとつであり、第5次総合計画において「一丁目一番地」として位置付けたものです。

これまでに、こども急病センターの整備や24時間対応する健康・医療相談ダイヤル、危機管理に機動的に対応できる組織の再編などを行ってまいりました。

そして、昨年、私は震災から間もない4月の初旬、東日本大震災の被災地に伺い、惨状を目の当たりにして実感しましたのは、市民の命を守るのは市長の果たすべき大きな責任であり、そして、災害発生時に正確な情報を収集し、市民の皆さまに迅速かつ的確に伝え、警察など、関係機関と連携した体制づくりをいち早く行うことが、最も肝心であると強く感じました。

このたび、国の有利な財源を活用した補正予算において、多様な災害の脅威に対応するため、新図書館へ移転後の現図書館本館を耐震化を施した防災拠点とし、現在本庁舎に分散している防災通信設備や災害対策本部などの市の防災機能を集約・一元化し、災害時に迅速かつ的確に対応できる「危機管理センター」として整備します。

その他にも、通信手段が使えない場合や停電時においても、いち早く避難所などとの間で、的確な情報を伝達あるいは収集することが可能な防災無線システムや、緊急地震速報など市民の命にかかわる、一刻を争う情報を伝える屋外スピーカーの整備、消防救急無線のデジタル化、天神川幼稚園の耐震化工事など、市民の皆さまが安心して暮らせる災害に強いまちづくりを目指します。

東日本大震災の被災市に対しては、その要請に応じ職員を派遣するなど、被災地への適時・適切な支援を引き続き行うとともに、昨年も実施しました「伊丹七夕まつり」など、市民・事業者の皆さまとともに開催し、被災地に元気を送り届けます。

また、安心できる医療体制の充実として、市立伊丹病院では、医師の増員に積極的に取り組み、この5年間で約30人という大幅な増員ができました。本年4月には外来応援医師などを含め105人での体制を予定しております。さらに、新たな診療科として、アレルギー疾患リウマチ科を増設するほか、病院機能強化のため、内視鏡センターや人工関節センターの設置、外来化学療法室の拡充などを行い、急性期医療の拠点病院として安全で良質な医療を提供してまいります。

次世代を担う子どもが育つまち

未来につなげるまちづくりの二つ目は、次世代を担う子どもが育つまちです。

一昨年の国勢調査の結果では、本市は県内でも数少ない人口増の都市となっており、増加率は県内の都市で第4位、また合計特殊出生率は阪神間で第1位でありました。「質の高い生活がおくれるまち」「訪れたいまち」として、都市ブランドを高めるまちの魅力づくりに、市民の皆さまとともに取り組んできた成果として、大変うれしく思っております。

そして、伊丹に住まう若い世代が、より安心して子どもを育てることができる環境づくりを目指し、こんにちは赤ちゃん事業、ブックスタート事業、子育てサークルに対する助成、また、民間保育所の積極的な誘致など、子どもの健全育成や、仕事と子育ての両立支援などについて推進を図ってまいりました。
神津地区の認定こども園は、地域活性化の鍵ともなる施設であり、幼児教育・保育、及び子育て支援機能の充実を図るべく、平成25年春のオープンを目指し、新たな幼保一体化のモデル事業とします。

今後とも、国の動向を見据えながら、全市的な子育て環境の充実につなげてまいります。

また、市西部地域に市内8箇所目となる地域子育て支援拠点を開設し、これにより市内全域の整備が完了いたします。

小中学校では、特色ある学校づくりや学校経営の活性化を図る「学校力アップ事業」において、学力向上の取り組みを各校の研究に位置付け推進するとともに、放課後や土曜日などに補習学習を行う、子どもサポーター派遣事業を充実いたします。

子どもたちの健やかな心と体を育成するため、中学校の武道必修化に合わせ、すべての中学校で本市ゆかりのスポーツである“なぎなた”に取り組みます。

さらに、これまで本市の悲願であった高等学校の全定分離につきましては、この春開校する県立阪神昆陽高等学校内に伊丹市立高等学校を移転し、3年の期間をもって県立への発展的な統合を行います。これにより、本市において長年築いてきた定時制教育を継承するとともに、時代のニーズや多様なライフスタイルに合った新しい高校教育がスタートいたします。

全日制の市立伊丹高等学校におきましては、施設面、および時間的な面における制約がなくなり、授業時間の拡大や放課後特別学習の実施、部活動の推進など、さらなる特色化・活性化を図ります。

このたびの再編・統合を機に、県とも一層連携しながら、本市における教育環境をより充実させてまいります。
このように、未来につなげる人づくりのための大きな基礎固めを実施してまいります。

にぎわいと活力にあふれるまち

未来につなげるまちづくりの三つ目は、にぎわいと活力にあふれるまちです。

にぎわいの交流拠点となる中心市街地では、良好な都市景観の創出に努めるとともに、魅力ある店舗の誘致や市民や事業者の皆さまと連携したイベントを開催するなど、まちの魅力づくりを進めてまいりました。休日における歩行者の通行量や文化施設の利用者も増加しており、新図書館「ことば蔵」のオープンと合わせ、歴史と文化が調和した、さらなるまちの活性化に努めてまいります。

本年7月、伊丹空港は、関西国際空港との経営統合により、株式会社の運営に変わります。単に伊丹空港の収益を関空の財務改善に充てるだけではなく、安全・環境対策を引き続き最優先とした上で、国内長距離便の復活・増便はもとより、発着枠の柔軟な運用による低騒音機の運航拡大や、国際チャーター便の就航など、種々の空港活性化策を実現するよう、兵庫県と連携し、国と新会社に求めてまいります。本市の「空港を活かしたまちづくり」を目指し、関西全体、さらには日本全体の活性化へとつなげてまいります。

食の安全や食育の大切さが叫ばれる中、新鮮で安全・安心な地元農産物については、スマイル阪神の開設などにより、市民の皆さまにも定着してまいりました。まもなくリフレッシュオープンする「ひょうご都市農業支援センター」の都市農業に関する相談、啓発活動などと連携しながら、公設(こうせつ)卸売市場(おろしうりしじょう)「食・農・プラザ」の一層の活性化を図り、都市農業のさらなる推進と、生産緑地をはじめとする都市農地の保全に努めてまいります。

また、長期にわたる円高や電力不足は、国内におけるものづくり産業の操業環境において、これまでにない厳しい事態を招きました。企業立地支援事業では、新たな企業誘致などの支援を行うため、工業地域や準工業地域における事業用地や空港周辺の移転補償跡地の活用について関係機関と連携し、産業基盤の強化を図ります。

環境適合型のまち

未来につなげるまちづくりの四つ目は、環境適合型のまちです。

福島第一原発の放射能漏れ事故に端を発した電力不足は、いわゆる「再生可能エネルギー特別措置法」を成立させるなど、エネルギー政策を問い直す大きな転換点となりました。

昨年の夏は、市民の皆さまのご協力もいただき、本庁舎において前年比で15.6%の使用最大電力削減を達成しました。今年の夏は、さらに厳しい需給状況になると予測されます。昨年に引き続き積極的に節電対策に取り組み、庁舎内照明をLED化することで、さらに5%以上の削減を図り、合わせて20%を超える使用最大電力削減を目指します。また、老朽化した空調熱源を改修し、ガス消費量の削減とピーク時の熱負荷低減を図り、庁舎内照明LED化と合わせて10%以上のCO2排出量削減を目指します。

市民の皆さまも、既に各ご家庭において、不安定な電力供給への対応と、地球温暖化対策としての節電にご協力いただいておりますが、状況によっては、さらに厳しい節電要請も想定されています。引き続き電力供給不足にかかる節電の取り組みについては、行政と市民の皆さまが一丸となって取り組まなければならない問題と考えますのでご理解、ご協力をお願いします。

昨年から本格実施している街路灯のLED化につきましても、さらに転換数を増やすとともに、地球温暖化対策としてCO2排出量を削減する環境施策や、緑化施策について、市民・事業者の皆さまとともに推進してまいります。

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持続可能な自治の仕組みづくり

以上、申し上げました未来につなげるまちづくりの実現に不可欠な、その基盤となる持続可能な自治の仕組みづくりを進めます。

地域社会の基盤となるのは、多様性を認め合い「お互い様」で成り立つ人と人とのつながりを大切にする共生社会にほかなりません。

その社会を次世代に引き継いでいくには、多様な主体が地域の中で活動し、連携しあえる住民自治の仕組みづくりが必要です。また、自治体としての運営、いわゆる団体自治として持続していくためには、限られた経営資源の重点的投入と効率化を図り、自立的な行財政運営に変革する必要があります。

第5次総合計画のメインテーマである協働のまちづくりをさらに強く推し進めていくため、地域の特性や課題に即したまちづくりに向け、地域住民の皆さまの声を積極的に市政運営に取り入れてまいります。さらに市民の皆さまと行政が連携し活動する仕組みとなる「協働の指針」を策定します。

また、これまで行政が専ら行っていた分野に、民間の知恵や資金などの活力を導入して、効率的で良質なサービスの提供と地域の活性化を図るPPP(官民協働)基本方針を策定し、「新しい公共」づくりを検討してまいります。

さらに、平成22年度から取り組んでまいりました公共施設マネジメントにおきましては、今年度末に完成する公共施設白書を基に、本市が所有する公共施設のあり方や維持管理などにかかる基本方針を、市民の皆さまにお示ししながら策定してまいります。

そして、一定の役割を終えた伊丹市土地開発公社と財団法人 伊丹市公園緑化協会、財団法人 伊丹市都市整備公社については、将来の健全な市政運営に資するべく、平成24年度末の解散に向けて取り組みます。

以上、平成24年度の重点事業について申し上げましたが、これに加え、その他の主要な事業を、第5次総合計画の基本目標と政策目標に沿って、以下ご説明申し上げます。

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基本目標 市民が主体となったまちづくりの実現

まず、「基本目標市民が主体となったまちづくりの実現」の「基本方針1参画と協働による市民自治」であります。

市民自治を効果的に進めるため、地域の公共施設などに関する課題や、地域が主体となった新たな取り組みについて熟議の上、優先順位を付けて市にご提案いただき、それに対して見通しをしっかりとお返しする仕組みを、地域の皆さまとともに作ってまいります。

「市長と気軽にグループトーク」においてご要望をいただきました市民べんり帳につきましては、市役所の窓口サービスや手続き、各種公共施設の情報、ハザードマップを含む防災情報などを盛り込み、官民協働事業による最小限の経費で作成し、全世帯へ配布します。

続きまして、基本目標の二つ目、「基本方針2多様性を認め合う共生社会」であります。

人権尊重のまちづくりにつきましては、「伊丹市人権教育・啓発推進に関する基本方針」に基づき、市民が主体となった啓発活動を進めます。

男女共同参画施策では、推進委員会の設置により市民的広がりを目指した意識啓発に努めます。

国際姉妹都市ベルギー・ハッセルト市にある、本市が技術協力した欧州で最大級の日本庭園が、開園から20周年を迎えます。この節目に8年ぶり8回目となる伊丹市代表団、市民団として公式訪問を行い、両市間の友好と交流を深めます。

続きまして、基本目標の三つ目、「基本方針3自立的な行財政運営」であります。

行政評価につきましては、新たに外部評価委員会を設置し、評価の客観性を向上させ、また市民の皆さまに市政に関心を持っていただけるよう、より分かりやすいものとします。

市職員の人材育成におきましては、市民や地域の皆さまの視点に立った政策を立案でき、また市民の皆さまとともに協働のまちづくりを実行できる、調整力やコミュニケーション能力の向上に取り組みます。

市長・副市長・教育長の給与を厳しい社会経済情勢などを踏まえ、引き続き減額措置します。

歳入を確保し、税制を通じて住民自治を確立するため、「自主的な判断」と「執行の責任」に基づく税務行政に努めます。特に、資力があるにもかかわらず、納税に応じていただけない滞納者に対しては、毅然とした対処で臨むとともに、税務職員の人材育成を計画的に行います。

また、税以外の未収金につきましても、収納の強化に努めるとともに、これに伴い必要となる法制上の準備を進めます。

経営統合により新会社の所有となり、固定資産税及び都市計画税の課税対象となる伊丹空港の用地について鑑定評価を行い、適正な課税の準備を進めます。

地方債の発行においては、財政が健全な団体に限り、銀行などからの借り入れが届出制となります。本市もこの制度を活用し、自主性・自立性を高めた資金調達に努めます。

競艇事業におきましては、基金を創設することにより、一般会計の経費負担区分の一層の明確化と独立採算制を確保するとともに、関係機関への納付金を圧縮し、もって市民への収益還元を図ってまいります。

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政策目標1 支え合いの心でつくる安全・安心のまち

続いて、四つの分野ごとの目標の一つ目、「政策目標1支え合いの心でつくる安全・安心のまち」の「施策目標1安全・安心のまちづくり」であります。
官民協働により発行する市民べんり帳に、防災マニュアルやハザードマップなどの防災情報を盛り込み、加えて、地域のコミュニティ掲示板に避難所案内を表示することで、災害時の円滑な避難につなげます。

地域防災計画において、その一部を急傾斜地危険箇所に位置付けている伊丹緑地は、土質調査の結果などを踏まえた詳細設計を進め、市民生活の安全・安心を確保するための急傾斜地保全対策を進めます。

消防においては、多様なビル火災に的確に対応できる先端屈折式はしご車を導入し、機能の充実を図ります。

また、荒牧出張所を改修して、女性救急隊員の待機室を整備することにより、市内のすべての救急隊に女性隊員を配置します。

自転車の交通ルール遵守とマナーの向上は、多くの皆さまからご要望をいただいているところであり、従来から重要な課題であると認識しております。「自転車交通安全教室」を市内すべての小中学校で、伊丹警察署との連携により開催します。

暴力団排除条例を制定し、市民、事業者、行政が一体となって暴力団を排除する、安全で安心なまちづくりに取り組みます。

上水道につきましては、伊丹市水道ビジョンに基づいた水道施設の老朽化対策を計画的に進めます。

また、下水道につきましては、下水道長寿命化計画に基づき、劣化の著しい汚水管から順次改築に取り組むとともに、雨水幹線の整備を進め、鶴田ポンプ場の長寿命化計画策定にも着手します。

続きまして、「施策目標2健康で安心して暮らせる地域保健・医療」であります。

健診・食育・運動を柱とする「いたみ健康づくり大作戦」として、生活習慣病予防や各種健診結果をもとに、保健師・栄養士による定期的な健康相談会を実施するほか、ウォーキング事業や食育に関する事業についても多くの方々にご参加いただけるよう、民間事業者との協働により実施します。

また、小学校5、6年生を対象に、栄養バランスのとれた食事について学習する、食生活バランスアップ教室を実施し、食育を進めます。

国民健康保険事業特別会計につきましては、収納率向上、医療費適正化などに取り組む一方、一般会計からの繰出金を措置し、会計の健全化を図ります。

後期高齢者医療制度の被保険者に対し、人間ドック費用を助成することで、疾病の早期発見と重症化を予防し、健康の保持増進を図ります。

続きまして、「施策目標3支え合いを基調とした地域福祉」であります。

成年後見制度の利用者が増える中、サポートを必要とされる高齢者などの権利を守るため、市民後見人の養成を進めます。

また、伊丹市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画(第5期)に基づき、高齢者が介護サポート活動に参加し、地域貢献を通じて自らの介護予防を推進する、介護サポーターポイント事業を実施します。

介護を必要とする高齢者が、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、認知症対応型グループホームなどの整備を支援します。

伊丹市障害福祉計画(第3期)に基づき、障がい者の地域移行を推進するためのグループホーム、ケアホームの整備を支援します。

視覚障がい者が、自ら“まち中”に出かけ、あるいは公共交通機関を利用するなど、自立した生活を送ることができるよう、訪問型歩行訓練事業を実施します。

また、4月から稼動する新しいリサイクル施設、豊中伊丹スリーR・センターでは、本市の知的障がい者14名の雇用が予定されています。今後も安定的に働き続けられるよう支援します。

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政策目標2 未来を担う人が育つまち

続いて、四つの政策目標の二つ目、「政策目標2未来を担う人が育つまち」の「施策目標1子ども・若者・家庭・地域がともに育ちあう環境づくり」であります。

国の制度改正に合わせ、子どもの発達にかかる支援として、早期療育・支援相談のサテライト事業たんぽぽを指定特定相談支援事業者と位置付け、相談支援体制をより強化するとともに、新たに発達障がい児を対象とするつつじ学園の環境整備と定員の拡大を行います。

児童くらぶにつきましては、空調機器の設置など、環境整備を図ります。

新生児の胆道閉鎖症などの疾病を早期に発見できるよう、母子健康手帳に便カラーカードを導入します。

現行の「子ども手当」につきましては、国の制度の動向を踏まえ、適時適切に支給します。

続きまして、「施策目標2子どもの生きる力を育む魅力ある学校教育」であります。

小中学校における新学習指導要領の全面実施に伴い、「ことばと読書を大切にする教育」をさらに推進します。また、伊丹っ子ルールブックなどを活用した道徳教育の充実により、子どもたちの豊かな心をはぐくみます。

全日制の市立伊丹高等学校では、外部から講師を招いた放課後特別講座を実施し、より一層の学力向上を図ります。また、地元企業経営者などを招いての特別講義を開催し、キャリア教育を推進するなど特色化・活性化を図ります。

定時制の伊丹市立高等学校は県立阪神昆陽高等学校に移転し、これまでの全日制との教室共用から、専用教室へと変わります。学習環境の向上と、通学の利便性確保を図り、また県立高校との連携による一層充実した教育を実現します。

学校園芝生化モデル事業は、稲野幼稚園での実践を踏まえ、保護者や地域の皆さまとの協働により、さらに1園で実施します。

続きまして、「施策目標3ライフステージごとに学び活躍する人づくり」であります。

新図書館「ことば蔵」は、自動化書庫やICタグでの蔵書管理、自動貸出機、多様な情報をスピーディーに提供するオンラインデータベースサービスなど、先進的なデジタル技術をフル活用する一方、図書の修理ボランティアなど、本市が誇る市民力・地域力を活かした運営を進めます。

また、南北分館と西分室においてもICタグでの蔵書管理や自動貸出機の運用を開始し、サービスの充実につなげます。

こども文化科学館は、高性能な新型プラネタリウムに更新するとともに、屋上防水工事など適切な施設保全に努めます。

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政策目標3 にぎわいと活力にあふれるまち

続いて、四つの政策目標の三つ目、「政策目標3にぎわいと活力にあふれるまち」の「施策目標1個性とにぎわいあるまちづくり」であります。

「伊丹まちなかバル」や「酒樽夜市」、「いたみわっしょい」、「郷町屋台村」など、市民・事業者の皆さまが中心となり実施するイベントにより、中心市街地はにぎわいを見せています。平成24年度は、中心市街地活性化基本計画の最終年度として、これまでの事業効果を検証するとともに、新図書館「ことば蔵」の開館と合わせ、各種イベントの実施や新たな店舗誘致など、市民力・地域力による一層の活性化を図ります。

いたみ花火大会は、昨年、東日本大震災の発生により中止となりましたが、観光振興と中心市街地のにぎわい、そして市民の皆さまの交流と、子どもたちの夏休みの思い出となるよう実施します。

続きまして、「施策目標2活力ある地域産業の振興と創出」であります。

商店街活性化補助制度により、快適に買物ができる環境の充実や、顧客拡大に取り組む商店街を引き続き支援します。

家庭菜園は、市民の暮らしに潤いを与え、そして農業に親しみ、都市農業への理解を深める大切な役割を持っています。新たに1箇所を整備し、また、農地所有者による貸農園開設も支援するなど、農地の保全に努めます。

厳しい雇用情勢により、離職を余儀なくされた方への対策として、引き続き県の設置する基金を活用し、次の雇用までの就業機会を提供します。

続きまして、「施策目標3空港を活かしたまちづくり」であります。

これまで、空港利用の利便性向上に向けて、市営バスの空港直行便のPR活動など、兵庫県と連携して進めてまいりました。伊丹空港が、株式会社による経営に転換するこの機に、空港会社との新たな連携も模索しながら、空港を活かしたまちづくりに取り組みます。

神津地区のまちづくりは、認定こども園の整備を新たなスタートとし、引き続き地域の皆さまの主体的なまちづくり活動を支援し、地域の活力と魅力の向上につなげます。

伊丹スカイパークにおいては、気候のよい4月から10月にかけての土、日、祝日は、開園時間を2時間早め午前7時とし、ウォーキングなどの健康づくりや朝の空港の眺望を楽しんでいただけるよう取り組みます。

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政策目標4 環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち

続いて、四つの政策目標の最後、「政策目標4環境が大切にされ暮らしやすさと調和したまち」の「施策目標1環境適合型社会の実現」であります。

新図書館「ことば蔵」は、最新の図書管理システムを備えるとともに、環境対策に適応した施設でもあります。壁面ガラスに配した太陽光パネルやLED照明の採用はもとより、外気を地下ピットにて予冷・予熱し、空調負荷を低減する「クールチューブ」など、最新のエコ設備を取り入れた建物となります。

平成23年度より本格実施している街路灯のLED化は、第5次総合計画の10年間で「50%達成」という目標に向け、取り組みを加速します。

豊中市伊丹市クリーンランドで新しくオープンするリサイクル施設、豊中伊丹スリーR・センターでは、ごみ量の減少や再資源化の品質向上を図り、情報発信や環境学習にも取り組みます。

地域懇談会において、多くのご意見をいただきました、ごみステーションにおけるカラス対策につきましては、市民の皆さまと研究会を立ち上げ、先進的な取り組み事例を研究し、市内モデル地区での試行とその効果を検証するなど、市民参加による検討を進めます。

続きまして、「施策目標2水とみどりの豊かな自然環境の創出と再生」であります。

みどり豊かな散策・ジョギングコースとして広く市民の皆さまに親しまれている瑞ヶ池公園を「いたみ健康づくり大作戦」と連動し、2ヵ年で再整備します。1年目の24年度はトリムランニングコースを整備し、安全で快適な健康づくりの場を創出します。

生物多様性の保全、再生、持続可能な利用とその基盤となる環境づくりに取り組むため、「生物多様性いたみ戦略」の策定を進め、みどりの質の向上と、自然環境との共生を目指します。

昆陽池公園におけるホタル再生事業は、多くの市民の皆さまに観賞していただけるよう草(そう)生地(せいち)広場の“せせらぎ”を、「伊丹の自然を守り育てる会」をはじめ市民の皆さまとの協働により、ホタルの生息できる環境を目指し整備しました。今年の初夏には幻想的な光を放つヘイケボタルをお見せできるよう、ホタルが生息できる環境づくりに継続して取り組みます。

続きまして、「施策目標3良質な都市空間の整備」であります。

住宅ストックの有効活用を図るため、市営住宅につきましては、保全的な維持管理、長寿命化工事を行うとともに、高齢者向け改造工事を実施します。
市営バスは、全国の公営バスで2番目となるノンステップバス導入100%を達成しました。バリアフリー化による快適な接客サービスに加え、ドライブレコーダーを残る全車に搭載し、安全運行の確保に努めます。

また、本市の特性に応じた交通の課題について協議するため、交通事業者や市民の参画による公共交通会議を開催します。

都市計画道路猪名川左岸線の整備を進めるとともに、生活道路においては、安全で快適な道路空間を確保するため、昆陽池鋳物師(いもじ)線の歩道整備や各地域での安全対策と維持補修を行います。また、市民の皆さまからのご要望が多い街路樹の管理は、近隣にお住まいの皆さまのご理解、ご協力をいただきながら、適切に行ってまいります。

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予算概要

このように第5次総合計画の2年目として諸施策を盛り込んだ平成24年度当初予算案についてご説明申し上げます。

一般会計の総額は660億円で前年度当初予算と比較いたしますと、37億7千万円、率にして6.1%の増で、平成10年度に次いで過去2番目の予算規模となっております。これは、地方債の借り換えや第三セクター等の抜本的改革に係る経費により、歳入歳出の規模が膨らんでいるためであり、これらの影響を除けば歳入歳出予算規模は約601億円にとどまり、前年度と比較しますと3.4%の減少となっております。

歳入の主なものについて申し上げますと、市税収入は税制改正などに伴う影響から、個人市民税や市たばこ税で増加を見込んでおりますが、評価替えの実施や建築価格の下落等により固定資産税が減少することなどから、全体では285億6千万円となり、前年度より2億4千万円、率にして0.8%の減少と厳しい状況が続いております。

臨時財政対策債を含めました実質的な普通交付税額は、84億7千万円となり、平成22年度の決算額とほぼ同額となっております。

市債につきましては、第三セクター等改革推進債の発行や地方債の借換えに伴い一時的に増加するものの、市民の皆さまの税金で返済していく普通債は行財政プランの目標値内に抑制しております。

歳出では、扶助費が昨年度に引き続き過去最高額を更新する一方、人件費は前年度と比べ1億7千万円の減で、歳出に占める割合が18.7%と昭和48年度の19.7%を下回り過去最低水準となりました。

普通建設事業費につきましては、新図書館「ことば蔵」の建設完了などに伴い、前年度に比べ19.6%の減少となりましたが、消防車両の更新や(仮称)神津認定こども園の整備など、市民の安全・安心や子育て支援につきましては積極的に予算を措置しております。

特別会計は、13会計総額で784億9千万円となり、前年度当初予算に比べ、127億2千万円、率にして13.9%の減少となっております。これは、主に競艇事業会計において昨年度に開催されたビッグレースが終了したことによるものです。

病院事業会計をはじめとする5つの企業会計の総額は、281億円となり、前年度当初予算に比べ14億7千万円、率にして5.0%の減少となっております。これは主に下水道事業の繰上償還に伴う借換債が減少したことによるものです。

次に、主な財政指標について申し上げます。

経常収支比率は、普通交付税など、経常一般財源の増加により、96.7%と前年度と比べ5.4ポイント改善いたしました。実質公債費比率は、地方債の償還が進んだことにより、6.1%と前年度と比べ1.1ポイント改善し、将来負担比率につきましても同様に64.8%と前年度に比べ2.3ポイント改善するものと見込んでおります。

市の貯金であります財政基金残高は、44億3千万円で公営企業への貸し付けを除いた実質的な残高は21億6千万円となっております。
こうした指標につきましては、行財政プランでお示ししている目標値の達成に向けて、着実に進んでおります。

以上、第5次総合計画の体系に沿って、平成24年度の市政に対する所信の一端と、予算の主な施策の基本的な考え方について申し上げました。これらの施策や事業の推進にあたって欠かせないものは、本市の誇る大きな地域資源である「市民力」「地域力」でございます。総合計画の基本目標「市民が主体となったまちづくりの実現」を、市民の皆さまをはじめ各種団体や企業の皆さまとともにさらなる連携を深めながら実現してまいります。

国内外ともに大きな転換期を迎える中、着実な行財政運営を行い、次の世代へ希望の持てる明るい未来を引き継がなければなりません。

本市にもゆかりのある、白洲次郎氏は、敗戦後の日本の危機的状態を憂いながらも、まっすぐに前を見据え、こう記しています。

「この国をこんな破産状態に陥れたのも我々の時代だ。死ぬまでに我々の愛する子孫の負担がいくらかでも軽くなっている様に、ここでほんとに腰をいれてやろうではないか、現実を直視して。勇気と信念を以って。」と。(「文藝春秋」1954年(昭和29年)1月号)

私は、この時代の大きな転換期に市政を信託された市長として、勇気と信念を持ち、未来をしっかりと見据えて100年後につなげる市政を推進してまいりますので、議員各位をはじめ広く市民の皆さまのご理解・ご協力を心からお願い申し上げます。

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〒664-8503 伊丹市千僧1-1 (市役所2階)
電話番号072-784-8007 ファクス072-784-8008

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