現在の位置

平成28年度北海道ニセコ町・小樽市

1.視察出張委員

 委員長   北原 速男        委 員   泊  照彦

 副委員長  高塚 伴子         〃    戸田 龍起

 委 員   小寺 秀和           〃    上原 秀樹

  〃    篠原 光宏            〃    新内竜一郎

    〃    櫻井  周         

 

2.視察都市  北海道ニセコ町・北海道小樽市

3.視 察 日  平成28年10月17日(月)~18日(火)

4.調査事項  下記報告のとおり

 

◎10月17日 15:00~ 北海道ニセコ町

 

<わかりやすい予算説明書について>

 

初めに、林 副町長より歓迎のあいさつを受けた後、北原委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、企画環境課経営企画係長 佐々木氏、広報広聴係長 谷井氏から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

 

<施策の概要>

ニセコ町のまちづくりのテーマは「住むことが誇りに思えるまちづくり」である。まちづくりの2大原則として、「情報共有」と「住民参加」がある。情報共有の取り組みとして、透明性の確保と説明責任の明確化が重要である。具体的には、文書管理システム(ファイリングシステム)の構築、原則公開の諸会議、委員会及び会議録の公表、財政状況の公表、予算説明書「もっと知りたいことしの仕事」の発行などを行っている。

予算説明書「もっと知りたいことしの仕事」は、町の予算は本来、町民のものであり、行政には毎年度の予算を町民にわかりやすく説明する責務があることから、法律で定める通常の予算書では伝わらない予算の具体的な内容を、町民にわかりやすくお知らせするため平成7年度から作成し、毎年5月に町内全世帯へ無料配布している。

本書はすべての事業に加え、町の財政状況についても掲載しており、町の借金や貯金の額、町長や職員の給料の状況、近隣他町村との比較なども資料編に掲載している。各事業の掲載方法は、予算費目や担当部署ごとに掲載するのではなく、総合計画に基づいた事業の分野別(生活、教育、環境、福祉など)に分類している。説明文などについては、行政用語を使わず、中学生が読んでわかるように記載するよう努力している。仕様としてはA4版212ページ、2,400部発行で、作成金額は96万円、1冊当たりの単価は約400円である。

 

<質疑応答>

(問)わかりやすい予算説明書は議会の審議に使われているか。

(答)使用している議員もいる。これとは別に予算書(款項目別)も作成している。

          (問)ニセコ町は地域に一括交付金を交付する事業などをやっているか。

(答)まちづくりサポート事業として、1事業について上限20万まで出すということをやっている。最近は実績がない。町内会には地域自治振興支援事業として、地域自治交付金を交付している。

(問)この予算説明書導入時、作成に際して、手間がかかると思うが、担当部署からの抵抗などはなかったか。

(答)今は各職員作成することが当たり前となっている。最初は、41ページから始まり、徐々にふやしていった経緯があるので、急に業務量が増加したわけではない。そのため、職員の抵抗というものはあまりなかったと感じている。

(問)説明書の中には、個人名が書かれている箇所もあるが、住民からの苦情はないのか。

(答)載せている方からの苦情はない。むしろ、載せていないと、地図だけではわかりづらいという声が多い。

(問)新しい建物が建設される場合には審査会などに諮られるのか。

(答)景観条例がある。町内会などで説明会をしてもらうことになっている。

(問)建物のカラーなども規制しているのか。

(答)奇抜な色であれば、住民からの反対の声などがあがると考えられ、そこは、住民の合意を得てもらうことが前提となっている。

(問)外資が水源の土地を買うことに対する規制は行っているか。

(答)すぐに条例で規制するといくところまでは現在至っていない。

(問)町で働いている外国人スタッフの身分保障はどのようにしているのか。

(答)国の制度で、JETプログラムという仕組みを使って、その制度の方を招致している。単年度契約だが、最大5年まで働ける制度である。

(問)町民はどのように利用し、どのくらいの方が読んでいるのか。

(答)平成17年度のアンケートでは、6割以上の方が満足している、使いやすいと答えている。インターネットでの配信については、町外で買っている方との均衡上公開を制限している。

(問)伊丹市では市民便利帳というものがあるが、こんな制度があるなど便利帳としての活用はしているか。

(答)転入世帯には、まちのしくみの冊子を渡している。この説明書は、財政を俯瞰して見ることができる資料である。例えば、使用料が上がるということや、補助を下げるというときにまちの財政状況を見て理由がわかるということがある。また、町を縛る憲法として、基本条例があるが、その条例とこの説明資料があることで、市民が町の運営を判断できることが大きな意義だと考える。

(問)導入当初、どこが主導して作成したのか。

(答)当時の町長がトップダウンで指示を出して作成した。最初は、作成担当者もイメージがわかず、なかなか作業にかかることができなかったと聞いている。情報は住民から預かっているものだという認識で作成している。

(問)レイアウトは業者がやっているのか。

(答)ある程度の記事の配置は、広報広聴係で行っている。各課から提出される資料を総合計画に沿って配置している。必ず偶数ページから、新しい項目が始まるようにイラストなどを挿入している。3月から4月末までは、この作成に大きな時間を費やしている。

(問)予算の総額は50億4,660万円となっているが、この総額になるように計算しているのか。

(答)四捨五入などで調整し、ほぼこの額になるようにしている。

(問)行政評価報告書など、年度末にこの資料とリンクして決算を見ることができる資料はあるか。

(答)主要な施策報告書というものを作成し、決算書と併せて参考資料として提出している。その資料が説明資料とリンクしている。

(問)予算説明書販売実費として10万円を予定しているが実際はどうか。

(答)最初は売れていたが、今は最初ほどではない。

(問)行政評価報告書は作成しているか。

(答)図書館では議会に出した書類を見ることができる。積極的には作成や配布はしていない。

(問)最近は、国の制度変更などで補正予算が多くなり、当初予算と決算が大きく乖離することが考えられるが、住民の方は、決算にはあまり関心がないのか。

(答)決算の簡単な概要は広報で発信している、また、町の家計簿として、町の財政を1世帯として換算した状況を報告している。

(問)歳入については、1ページ程度の説明なのか。

(答)歳入については、この程度の説明である。もう少し詳しくという声は今ない。

(問)国から交付される額として記載されているものは特例債のことか。

(答)借入金の返済に対して国から補填される額の目安を記入している。

(問)財源として書かれている箇所では交付税措置されているか否かがわからない。生活保護費などで如実にあらわれると思うがどうか。

(答)生活保護の業務は行っているが、保護費の支給などは北海道の負担となっている。

(問)学校給食も交付税措置されていると思うが、その辺りの記載までは載せないのか。

(答)現在載せていこうとしている最中である。今も足りないところは改善しているところである。

(問)町立の学校があるが、教育費に学校の先生の人件費は計上されていないのか。

(答)教員の人件費は北海道の負担である。

(問)北海道の負担ということは、結局、教育にどのくらいの税金がかかっているかはこの資料からわからないということか。

(答)人件費を抜いた部分については子ども一人当たりの教育費として、資料編に載せている。細かく伝えるとページ数がふえることになる。情報の公開ではなく、共有なので、住民が手の届かない資料になってはならないと考えている。その辺りのバランスは難しいと感じている。

(問)子ども一人当たりの教育費の資料で幼児センター費がふえているのはセンター増築のためとなっているが、起債しているのであれば、年で割って平準化した金額を載せた方がいいのではないか。

(答)確かにそのとおりだと思う。

(問)作成は何人体制でしているのか。

(答)係としては2人だが、課長も作成に参加しているので実際には3人で行っている。

(問)2月からはほぼこの予算説明書作成業務となるのか。

(答)広報作成と平行しているが、ほとんどは予算説明書作成業務となる。

(問)前年決算対比の方が実情に近いと思うがどうか。

(答)時期の問題があって、この予算説明書を作成する際に、決算が確定していないということがある。決算対比をしようとすると発行が遅れてしまうという問題がある。

(問)財源が書かれていないのはどういう意味となるのか。

(答)一般財源については書いていない。

(問)住民から財政に対して、使いすぎとの声が多いのか、もっと使うべきという声が多いのかどちらか。

(答)両方ある。どちらの声も、この資料をしっかり読んでのことであるので、非常にありがたく感じている。

(問)それぞれの事業に人件費は振り分けられているか。

(答)それぞれの事業にかかる時間外の費用は振り分けているが、基本の職員の給与については役場職員の給与として1本で出している。

(問)とても良い社会教材だと思うが、中学や高校の教材として使用していないのか。

(答)教材としては使っていない。札幌の大学のゼミでは使用されている。

(問)降雪量が温暖化で年々少なくなっているということはあるか。

(答)年によってばらつきがあり、降雪量が予測しにくくなっている。

(問)除雪費は毎年この程度なのか。

(答)だいたい毎年1億6千万円~7千万円程度である。

(問)他部局間での職員の情報共有に役立つと考えるがどうか。

(答)そのとおりである。町民から見れば、課は関係ない。職員も他の職場のことを知らないといけない。その際に、この資料は情報共有として役立っている。

 

◎10月18日 13:00~ 北海道小樽市

 

<観光振興への取り組みについて>

 

 初めに、田中市議会事務局長より歓迎のあいさつを受けた後、北原委員長よりお礼のあいさつがなされた。続いて、観光振興室 嶋崎主幹から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

 

<施策の概要>

 小樽には明治から昭和初期にかけての数々の近代建築物がある。また、昭和48年から10余年に及ぶ運河論争を経て、昭和61年運河散策路が完成する。これが小樽の観光元年である。小樽市の平成27年度の観光入込客数は、対前年度比で106.7%の794万9,300人となり、4年連続の増加である。道外客数は上期、下期とも中国人をはじめとした外国人観光客が好調に推移していることなどにより対前年度比で114.5%の259万1700人となった。外国人宿泊客数のトップ5は1位中国、2位台湾、3位香港、4位韓国、5位タイとなっている。道内客数は、対前年度比で103.4%の535万7,600人である。宿泊客数は、対前年度比で105.5%の70万200人で10年ぶりに70万人を突破した。

 小樽市は外国人観光客受入体制強化のための主な施策として、インフォメーションセンターを3つ設置(国際インフォメーションセンター、JR小樽駅観光案内所、堺町通り観光案内所)、ガイドマップの作成(多言語マップ4カ国、散策マップ4コースなど)、Wi-Fi環境の整備(公的なスポット3ヶ所、各観光施設・店舗50ヵ所以上、移動式Wi-Fi)、英語・中国語勉強会を計20回開催、おもてなしバッジを合計1,000個作成などがある。また、現在はDMOの初動事業を行い、さらなる観光客誘致の推進を図っている。

 

 

<質疑応答>

  (問)小樽はガラス工房が有名だが、それによる観光客増加の効果はあったか。

(答)北一ガラスが観光の増加に繋がったという側面はある。今は、ガラス玉を作る体験のイベントが人気である。日本人、外国人両方に人気がある。ただ、以前に比べて「爆買い」といった状況は少なくなっている。ガラス作家も小樽に憧れて集まってきているという状況はある。このガラス作家の工房は根強い人気がある。

(問)クルーズ船が一隻来ると多くの旅行客が一度に来ることになるのか。

(答)船の大きさにもよるが、だいたい2,000人くらいが一度に来る。

          (問)その場合は、短期的に大混雑となるのか。

(答)以前は、クルーズ船が着いたと同時に観光バスが待っていて別の場所に行くという状況が多くあった。今は市内のバスやタクシーを参入させ小樽市内を観光してもらうルートを作っている。港湾の担当が船の会社にプロモーションをかけて小樽観光のルートを入れてもらうよう交渉している。

(問)平成23年は、観光入込客数が前年度から大きく減少しているがその要因は何か。

(答) 東日本大震災である。これにより海外の旅行者が大きく減少した。このときは、運河界隈に外国人旅行者が全くいなくなった。その中でも来てくれだしたのは、台湾の旅行者が多かった。

(問)観光振興室としての年間予算はいくらか。

 (答) 誘致やプロモーションでの金額でいうとだいたい5,000万円計上している。

(問)東日本大震災後の予算の推移としてはどうなっているか。

(答) 震災があったから大きく予算を上げたということはないので、毎年5,000万円程度である。

         (問)外国からの旅行客が増えてきたから予算を上げるということはしていないのか。

(答) 観光サイドとしてはもっと増やして欲しいが、実際は毎年同程度となっている。

(問)旅行客が増えたことで、税収はどの程度ふえるのか。

(答) 税収としては把握していないが、観光税や宿泊税という議論はされたことがある。

(問)若者が参加するイベントなどは、小樽に住んでいる方が主に参加しているのか。

(答) 札幌の方がほとんどである。

(問)小樽に移住してもらう働きかけはしているか。

(答) イベントなどをきっかけに小樽を知ってもらい、移住してもらうようにはしているが、なかなか難しいのが現状である。

         (問)ガラス工芸品の品評会などを行っているか。

(答) 水産加工物については行っているが、ガラス工芸品については行っていない。年2回だが、潮まつりの際と、雪あかりの路の際に小樽ガラス市という催しをしている。

(問)マレー語のマップを作成していないのは予算の関係か。

(答) そのとおりである。

(問)新千歳空港にもたくさん旅行客が来ると思うが、小樽に寄ってもらう観光ルートを構築するため、周りの自治体と連携はとっているのか。

(答) 現在、北後志地域とは連携してやっている。マップも北海道観光振興機構と一緒になって作成しているところである。

         (問)ニセコからのルートもあると思うがそこの連携はどうか。

(答) 指摘のとおりで、ニセコ、倶知安や、札幌との連携はもっと力を入れないといけないところではある。

(問)函館は同じ港町として競合している位置づけになるのか。

(答) そのとおりで、小樽と函館の区別がついていない外国人観光客も多い。

(問)伊丹には空港があるが、素通りされることが多いので、どのように立ち寄ってもらうかがポイントである。そこは、クルーズ船が来る小樽市と環境は似ていると思うが小樽はどのような工夫をしているのか。

(答) 魅力的な店舗が1店舗あるだけで環境は変わると考えている。あるキャラクターの限定のマグカップを無料で配布する店を台湾でプロモーションしたら、それだけのために小樽に来る方が増えたということもあった。無料やクーポンといったものに対して敏感な側面があると分析しているので、そのような企画もしていかなければいけないと考えている。

(問)岩井俊二監督の映画はインバウンド施策と関係はあるのか。

(答) たまたま監督が小樽市を気に入って、作成した。インバウンド施策と直接の関係はない。

 

以 上

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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