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平成27年度東京都江戸川区・神奈川県大和市

 

1.視察出張委員
 委員長   北原 速男        委 員   泊  照彦
 副委員長  高塚 伴子         〃    戸田 龍起
 委 員   小寺 秀和           〃    上原 秀樹
   〃    篠原 光宏           〃    新内竜一郎
    〃    櫻井  周         

2.視察都市  東京都江戸川区・神奈川県大和市
3.視 察 日  平成27年7月28日(火)~29日(水)
4.調査事項  下記報告のとおり


◎7月28日 14:00~ 東京都江戸川区

<新公会計制度について>

初めに、甘沼 江戸川区議会局長より歓迎のあいさつを受けた後、北原委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼をされた。続いて、石出 会計室副参事、後藤 経営企画部財政課長から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<施策の概要>
官庁会計における資産・負債のストック情報や減価償却費・人件費のコスト情報の欠如の改善、区民への十分な説明責任、事業執行のマネジメントの向上を目指し導入を決定した。これまでの官庁会計(単式簿記・現金主義会計)に、企業会計(複式簿記・発生主義会計)の考え方を加えた会計制度を構築し、日々の会計処理の段階から複式簿記による処理を行い、多様な財務諸表を迅速かつ正確に作成する。
江戸川区の財務諸表は、貸借対照表、行政コスト計算書、キャッシュ・フロー計算書、正味財産変動計算書及びこれらに関連する事項についての附属明細書とする。
江戸川区の財務諸表の作成単位は、会計別、部別とし、基礎単位の財務諸表は歳出中事業別である。中事業別の財務諸表を積み上げることにより、江戸川区全体の財務諸表を作成する。
江戸川区の財務諸表は、江戸川区全体の財政状況を総論的に分析するためだけでなく、各課のマネジメントに活用することを主眼としている。平成26年度以前は、1つの歳出目にさまざまな課の予算が混在、また、1つの款に複数の部の予算を計上している例に加え、給与関係費も一定の歳出目に一括して予算計上していたため、予算の執行面から、部や課の実績が見えにくい状況であった。公会計制度を導入し、1部1款、1課1目で予算体系を組み替え、各部各課の実績の見える化を図った。

<質疑応答>
(問)民間の会計ソフト会社がつくったものを参考にしたのか。
(答)簿記の知識がなくても今までの財務会計システムへの入力作業とそれほど変わらずにできるものであることが大事だと考えていた。従って、これまでの財務会計システムに上乗せする形で業務を行っているので、民間の事業者が行ったということになると思うが、特段問題はなかった。
(問)部署によって給与に差を設けるという考え方はあるのか。
(答)今のところ考えていない。例えば、今までは車を購入する場合であれば、100万円確保して購入した、ということしか予算上は表わせなかったが、この制度であれば、車という物が残ることを表わせるので、お金の動き全体の見方が違ってくると思う。これまでは1点からしか予算の分析ができなかったものがフルコストで分析することによって、違った目線で見ることができるようになった。予算・決算審査における資料として使うことで事業の見直しにも役立つと考えている。
(問)基準では載せなくてもよいが、実際に運用していくに当たって台帳に載せておいた方がよかったものは。
(答)東京都方式では、品物がある間は必ず1円でも残ることになる。
(問)期末一括仕分けではなく、日々仕分けを選ばれているが、どのくらいの仕分け量であれば期末一括仕分けで対応できるのか。
(答)江戸川区では、支出命令書だけで10万5千件くらいある。かつ、仕分け区分だけで選択肢が複数あるものが3割程度ある。やはり、件数の多さによるので、件数の少ないところであれば、日々仕分けで対応できると思う。日々仕分けは毎日の積み重ねで、正確に処理できるが、期末一括仕分けでは正確性の面からも厳しいと考える。
(問)開始されて4ヶ月経ったところであるが、今までと業務の負担感はどうか。
(答)仕分けの入力は今までの支出命令書作成業務の中での1工程、2工程であり、システムが正常に動いていけば、それほど大変な作業ではない。
(問)結果出てきた数値をどう活用していくかが重要になってくると思うが、新公会計制度をスタートさせるに当たって、どのように考えておられるのか。
(答)かっちりとしたものは描いていない。分析はそれぞれの事業課で行うようにしている。それぞれの課の仕事に応じてどのような視点で分析したらいいのかというようなものは示そうと思っているが、そこから先の話はやはり事業課に委ねるところがある。
(問)こういう見方がしたいという考えがあった方が、狙ったものが出力できるようなシステムをつくれ、この制度が生きてくるのでは。
(答)財務レポートを作成する際に、どういう指標を使っていくか、ただ、指標ばかりだとその事業の本質を言い表せない場合もあるので、ことばによる成果など、財務レポートの指標と、どう組み合わせていくかを考えているところである。
(問)新たに新公会計制度で数値を出さずとも、すでにある他の計画等でカバーできるのではないかと思うが、この制度を活用することで効果はあるのか。
(答)財産の管理についての計画はそこまで細かいものを持っていなかったので、今回新たにインフラ等について整備し直した。確かに行政評価など、いろいろな手法があるが、平面的な見方になってしまうところがある。公会計制度で見ると、フルコストで見ることができるので、そこから評価を始められることがメリットではないかと考えている。
(問)例えば建物を建てたというような大きな支出については、当然減価償却の考え方が必要であるが、椅子を1つ買った場合にまで、事務量がふえるのに、この考え方を反映させていかないといけないものか。
(答)財務諸表の作成は市民への説明、議会へのわかりやすい資料となるなど、1つの役割だけではない。さらに、全体として見ることができるということもメリットである。
(問)新公会計制度導入のために行った職員研修の時間が膨大であるが、この人件費はいくらかかっているのか。
(答)業務として行っているので、計算はしていない。
(問)開始貸借対照表の資産評価基準のところで、取得当時の基準地価×面積として計算するとしているが、このやり方だと1年経つと含み益が大きくなりすぎるのではないか。
(答)基本的には取得価格で行い、不明な場合に限って、取得当時の基準地価×面積の計算によって算定しているので、それほど問題とはならないが、含み益が出るのは制度上そういうものである。

 

◎7月29日 9:45~ 神奈川県大和市

<初期消火用資機材整備事業について>

 初めに、萩野谷公一消防庁長より歓迎のあいさつを受けた後、北原委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼をされた。続いて、消防本部 消防署 管理課 保田課長、田中係長から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<施策の概要>
 木造住宅の密集地が多く点在し、人口密度も県内では2番目に高く、大規模災害時に同時多発的に火災が発生した場合、消防署や消防団だけでは対応が困難となることが予想されること、及び、災害時に想定される同時多発火災では、地域における市民の初期消火活動、延焼防止活動が極めて重要となることから、初期消火に有効で取り扱いが容易なスタンドパイプ消火資機材は効果的であると考え、各自主防災組織の協力を得て、平成25年度から導入した。
 実績数は、平成25年度 自主防災組織へ156台配付。
      平成26年度 自主防災組織へ 73台配付。
      平成27年度 自主防災組織へ 46台追加配付予定。
 150自主防災組織中146自主防災組織に合計229台を配付。(複数台保有含む)
 水道管理者と調整を行い、消火栓及び排水栓を自主防災組織が災害等で使用できるよう、当市と神奈川県の企業庁企業局(水道)との間に「自主防災組織等の消火栓使用に関する取決め事項」「神奈川県営水道における排水栓の取扱い等に関する覚書」を締結したことで、市民が消火栓及び排水栓を使用した消火活動、訓練演習の実施が可能となった。
 また、本資機材の導入に先立ち、1つの連合自治会をモデル地域として取扱訓練を実施し、操作性の確認、導入に関する意見を伺った。その結果、配付を希望する、操作に不安はないとの結果が得られたので、自治会連絡協議会と調整した上で、市が配付し、各自主防災組織が維持管理することとなった。
 現在は、24時間営業のコンビニエンスストアを展開する全6社と市内を走る鉄道3社のうち、2社と基本協定を締結し、さらに、未設置の店舗・駅への設置を進めている。また残る鉄道1社とも平成27年度中に締結予定である。
 導入経費については、1台30万円前後。台車型、格納箱型等、型によって価格に違いあり。
 平成26年度は50回の地域防災訓練で、142の自主防災組織が取扱訓練を実施した。市民の関心も高く、訓練の回数は増加傾向にある。
 

<質疑応答>
(問)筒先が盗まれるニュースを聞くが、その対策は。
(答)コンビニに設置の消火資機材の鍵は店員に預けている。また、コミュニティセンター設置の消火資機材には自動開錠ボックスを設置しているので問題はないと思う。設置場所は自主防災組織に任せており、概ね防災倉庫、自治会館に保管されているが、今のところ窃盗の被害はない。筒先についても、盗難が問題となる真鍮(しんちゅう)製のものではない。
(問)この事業は大震災時において、倒壊した木造住宅の同時火災を想定したものか。
(答)大和市では大震災時の木造住宅密集地域の火災を懸念している。市域は液状化がないと想定されるためスタンドパイプの配備を推進している。マンションにもスタンドパイプを配布しているが、管理する場所がないので、返却したいという声もある。
(問)自主防災組織には温度差があると思うが、効果的に活用できるのか。
(答)確かに組織によって温度差がある。150組織のうち4つの自主防災組織から、組織の年齢層や世帯数、保管場所などの理由で拒否されている。146組織の90%近くは訓練を実施している。
(問)初期消火にはABC消火器と考えていたが、そうではなく、スタンドパイプを導入した理由は何か。
(答) 大きな地震が起こった際、大和市では津波や液状化の被害はないが、同時多発火災が起こることを懸念している。消火能力がスタンドパイプ型の方が高いので、自主防災組織で活用してもらえれば延焼を防ぐことができると期待している。延焼火災を消火器で消すことは無理である。
(問)断水が起こった場合はどうか。
 (答) 断水時には使用できない。
(問)スタンドパイプ型消火器の自動開錠ボックスは震度5以上で自動的に開くということだが、震度5未満の場合はどうするのか。
(答) 開かない。自動開錠ボックスは約20万円と高価であり、財源についても県の補助は3分の1である。また、ホースの耐用年数は7~8年であり、少なくとも10年後くらいにホースの劣化が予想される。更新の際は自主防災組織で対応してもらう考えである。
(問)市内で導入後の活用事例はあるのか。
(答) ない。倉庫や自治会館に設置しているため、自主防災組織の方が鍵を開けたりしている間に、消防職員が到着する。通常の火災で使用していいかという質問があるが、原則は大規模災害時で活用するものであることをお伝えし、もし平時の火災で使用する場合は訓練をした方が使用し、消防職員到着後は消火栓を譲ってもらうように伝えている。
(問)普段から使っている方が、いざというときに役立つのではないか。
(答) 県との協議で消防職員の立会いがないと訓練ができないとしている。
(問)スタンドパイプの設置場所や消火栓の場所を自主防災組織の人は知っているのか。
(答) 使用方法とスタンドパイプ・消火栓のマップは渡している。しかし、訓練参加者が少ない、役員しか参加しないということがあり、広く市民に周知されているかはわからない。
(問)消防団員の定数は満たしているのか。
(答) 定数の90%程度である。
(問)消防団員のなり手が少ないが、どんな対策をしているのか。
(答) ポスターなどで広報を行っている。地域の分団長がどれだけ介入していくかによって変わってくる。
(問)AEDのコンビニ設置の財源は何か。また、設置は何カ所か。
(答) AEDは全額市の負担である。設置は公共施設84、事業所78、コンビニ96カ所となっている。
(問)基地があるので、消防設備に補助金が使えるのではないか。
(答) 消防車等の整備には使えるが、本事業には使えない。県の地震対策の補助事業で整備している。

以 上

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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