現在の位置

平成25年度福岡県福岡市・佐賀県武雄市

1.視察出張委員
 委員長   相崎佐和子        委 員   櫻井  周
 副委員長  佐藤 良憲         〃    泊  照彦
 委 員   竹村 和人         〃    坪井 謙治
  〃    中田 慎也         〃    上原 秀樹
  〃    吉井 健二

2.視察都市  福岡県福岡市・佐賀県武雄市
3.視 察 日  平成25年8月19日(月)~20日(火)
4.調査事項  下記報告のとおり

◎8月19日 14:00~ 福岡県福岡市

<ソーシャルビジネスの振興について>

初めに、浦 福岡市議会事務局総務課長より歓迎のあいさつを受けた後、相崎委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼をされた。続いて、高松 経済観光文化局産業振興部就労支援課長、藤木係長から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<施策の概要>
福岡市では、地域課題の複雑・多様化により、きめ細かなサービスへの対応が必要となったことや、多様な事業主体が関わることの重要性等が認識されたことから、平成15年から「課題解決型ビジネス」としてのコミュニティビジネスの振興を始めた。  
現在、ソーシャルビジネスの支援方法として「相談窓口」「支援者の派遣」「企業セミナーの実施」などを行っている。その効果として平成17年度から24年度までで福岡市の支援により起業したソーシャルビジネス事業者数は36事業所にのぼる。
ただし、ソーシャルビジネス事業は社会課題の解決に取り組む有意義な事業である反面、収益性や雇用効果が弱いという特性があることが課題であるが、今後の方向性としても、「市民への普及・啓発」と「起業の支援」を2つの柱として、できるだけ多くの市民がソーシャルビジネスに興味・関心を持ち、実際に団体を立ち上げ企業するまでを支援していく。

 

<質疑応答>
(問)ソーシャルビジネス支援派遣事業において、中小企業診断士や税理士などとはどのような契約形態になっているか。
(答)事前に契約はしていない。福岡市では任意の創業者支援団体があり、案件に適した人材を派遣し、個々に報酬を払っている。

 余談ではあるが、公務員削減によって、本来行政で行っていたものが廃止、縮小になった。それにかわる受け皿が必要という観点から、ソーシャルビジネス支援がうまれた。

(問)創業者創出、事業主誘致にはどのような工夫をしているのか。
(答)起業セミナーを毎年開催し、創業イメージだけではなく、具現化するために必要な事業プランや運営ノウハウを提供している。
(問)社会的な課題に取り組もうという創業者はいるのか。講座を開くことにより、創業者に必要な情報を提供し、啓発していくという事だとは思うが。
(答)問題意識を持たれている方は多い。それを具体化するためのサポートが重要である。
(問)このような情報は市民の方々には周知徹底されているのか。
(答) パンフレットを作成し、市の関連する区役所や情報クラブに置いている。また、市政だよりにも掲載している。
(問)資金的支援はないということだが、何か理由はあるのか。
(答)市が行う融資制度ではNPO等は対象外であるが、3年前より日本政策金融公庫が融資する制度を設けたため、それを周知するよう努力している。また、労働金庫なども類似の融資を設けている。
(問)ソーシャルビジネス支援対象として、「社会性」が求められているが、その判断基準はあるのか。
(答)もっとも悩ましい問題であるが、基本的には反社会的な団体以外は対応している。
(問)市側で、創業する地域や分野の調整は行っているのか。
(答)ソーシャルビジネスにおいては、独自にマーケティングをされているため、統制することはない。
(問)ビジネス支援派遣の費用については、行政負担があるのか。また、空き店舗や空き家の活用はなされているのか。
(答)派遣の費用は、福岡市から報償金を出している。また空き店舗利用に関しては、商店街振興課でソーシャルビジネス事業者に補助金を出している。
(問)起業された中で、事業継続に至っていない方はどの程度か。
(答)現在は把握していないが、調査を始めている。ソーシャルビジネスではないが、福岡市で創業した企業の一般的なデータとして、1年で半分以上、3年後には7割が廃業している。ただ、福岡市のインキュベーションセンターがかかわった企業は、3年経ても7~8割が事業継続という実態である。やはり、しっかりとした事業計画が重要と考える。
(問)地域性にそったビジネスが重要だと考えるが、どのようなものがあるか。
(答)事業としての分野が多岐にわたっている(福祉・介護・街づくり・子育て・環境・教育)。
(問)既存のビジネスとソーシャルビジネスとのアライアンスについて、何か取り組みはされているのか。
(答)アライアンスに関しては、やはりネットワークが重要だと考えている。事業者同士、中間支援組織、行政、商工会、金融機関等のネットワーク拡充が事業発展の礎になるが、今後の課題である。
(問)中間支援組織が非常に充実しているように思うが、人材確保はどのようになされたのか。また、行政内部の連携はどのようになっているか。
(答)中間支援組織は4団体あるが、特に2名の方にお世話になっている。いずれも元大手企業の社員で、ビジネス感覚・組織調整力に精通されている。そういった方と市がともに切磋琢磨してきたのが実状。また、行政内部については、組織的に連携はとっていないが、市民局NPO支援窓口など細かい分野で連携している。
(問)職員が積極的にソーシャルビジネスに参画するために、提言の機会や、外へ出てビジネスの種をさがす等という制度はあるのか。
(答)制度や組織だったものは無い。
(問)セミナーの参加者数など、お聞かせいただきたい。
(答)今年すでに2回開催している。
   1回 テーマ なし     参加者 53名
   2回 テーマ「子育て支援」 参加者 36名
(問)年齢層は。
(答)時間によりまちまちだが、夜間は中高年の方、昼は主婦や高齢者。50代60代が多い。
(問)窓口相談者は。
(答)昨年度56件、そのうち実際に起業された方は3名。
(問)行政側からビジネスの提案をすることはあるのか。
(答)提案することはないが、内容に関してアドバイスすることはある。
(問)相談内容で多いのはどのようなものか。
(答)自分の経験や体験に基づいた社会的弱者への支援(障がい者・ひきこもり)が比較的多い。

 

◎8月20日 9:00~ 佐賀県武雄市

<SNSを活用した情報発信について>

 初めに、松本 武雄市議会事務局長、杉原 議長より歓迎のあいさつを受けた後、相崎委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼をされた。続いて、つながる部フェイスブック・シティ課フェイスブック係 浦郷主任から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<施策の概要>
 武雄市ではホームページをフェイスブックに移行し、イベントや生活に関する情報を発信している。フェイスブックでは、登録しておけば、市が発信する情報をリアルタイムで受け取ることができる。これまで一月5万件であった閲覧数が60倍以上の330万件を超えるようになった。
実名であることから、無責任な意見や誹謗中傷などではなく、責任のある発言や具体的・建設的な意見が期待できるため、SNSの中でも「実名登録」をしなければならないフェイスブックに注目した。SNSを活用するメリットとしては、情報発信にかかる時間が大幅に短縮できることから、「速報性」「即応性」も格段に高まる。災害時にも大いに活用されている。
現在、広報紙などの従来と同様の情報発信も行いながら、フェイスブックが使えない方には無料のパソコン教室を開き利用者をふやすことも同時に進めている。

<質疑応答>
(問)実際にパソコン教室を受講された方の何割が継続的利用に至っているか。
(答)延べ受講者数は千人を超えているが、実際のところはつかみきれていない。
(問)フェイスブックを利用するにあたり、発信する側(公の情報)として内容の精査が必要と思われる。特に親しみやすい情報に関して、どのように調整しているか。
(答)行政情報は決裁を経たものを出している。カジュアルな情報に関しては、文言・言葉じり・写真・個人情報などを吟味し、現場で判断している。ただ、現実には全てを把握できているわけではない。「最終的には市長責任」という姿勢に支えられている。基本的に、誤りがあれば謝罪し修正することとしている。
(問)実際に、そのような事例があったか。
(答)現時点ではない。ただ、図書館関連では多少荒れ気味になることもある。「がれき受け入れ」表明に関しては、真摯なご意見が多数寄せられた。武雄市のページだからというわけではなく、どちらの行政がされても同様ではないか。
(問)他市キャラクターのツイッターでの失言問題があった。行政のアイコンを使うことによって起こる事例も考慮しなければいけないが、どのようにお考えか。また、樋渡市長にかわられたことにより、著しく変化されているように感じるが、武雄市を対外的にアピールする目的は何か。例えば、現在伊丹市においては、伊丹市のブランディングということで「ブランド戦略」を行っているが、最終目的は人口増加である。もし目的があるのならば、それは達成されているのか、またブランディングの効果はあるのか。
(答) 武雄市にプロモーション戦略的な視点はなく、フェイスブックについても、当初市民に対する情報発信媒体として利用していたものが、結果的に対外的な注目を集めることとなった。図書館についても然り。住民サービスを追及した結果と考えている。
(問)地域を二分されるような選挙もあったかとは思うが、住民満足度調査など、具体的に数値であらわされているものはあるのか。
 (答) 全体としての統計はとっていないが、図書館についてはおおむね85パーセントの市民が好意的に受けとめている。小さな町であるので、皮膚感覚で市民の声を感じられる。選挙に関しては、市長交代や合併の影響というよりも、旧武雄市の風土、気質的なものではないか。
(問)親しみやすい情報、例えば駐車場の件などは、多くの職員が答えられると思うが、発信を一本化するのには理由があるのか。
(答) 必ずしも集約しているわけではないが、担当という形で一本化した方が円滑に
機能する。職員が自身のアカウントをつかって発信する場合もある。
(問)全職員が自身のアカウントを使って回答しても良いのか。
(答) それはかまわない。
(問)市役所単位での発信は重要ではあるが、さらに細かい単位(自治会、消防、学校等)でも情報発信しているのか。
(答) 学校、PTA等、独自でフェイスブックを利用しているところもある。市役所が活用したことにより、それが伝播したという側面がある。
(問)市議会のユーストリームは本会議だけなのか。
(答) 本会議一般質問を行っている。他の部分についても市民からの要望があり、
現在検討中である。
(問)市長と職員の距離感が近いように思うが、コミュニケーションのとり方に工夫はあるのか。
(答) 非常にフットワークのよい市長で、在庁時には自室にこもらず、職員ともフラ
ンクに話している。市民に対しても同様で、意識的にコミュニケーションをと
るよう心掛けているのではないか。
(問)コメントに関しては全てに返信しているのか。
(答) 回答する必要があると判断したものについては回答している。判断は基本的に
現場で行っている。「特定な質問事項には答えない」という組織として判断するものもある。コメント欄の対応は、基本的には窓口対応と同様と考えており、そちらの判断基準に合わせている。
(問)伊丹市でもフェイスブックを利用しているが、返信はしていない。今後返信を行うとした場合の注意点があればお伺いしたい。例えば悪意のあるコメントに対してはどのように対応しているのか。
(答) 悪意のあるコメントや攻撃用アカウントについては、基本的に無視(スルー)、
反応しない。それが最も効果的である。コメントの削除については、同内容の
ものはひとつを残して削除、放送禁止用語が含まれるものも削除しているが、
どちらも投稿者にその旨を伝えている。
(問)職員体制について、コメント対応は浦郷さんのみで対応されているのか。
(答) コンテンツに関しては、基本的に一人で対応している。システム運用等につい
ては、複数の職員で対応している。
(問)従来のホームページからフェイスブックに移行されているが、画面配置などの関係で、市民が情報をみつけにくくなっていないか。
(答) 当初、ホームページは完全に廃止する予定であったが、一部の自治体や企業でSNSがブロックされる事例もあることから、現在はフェイスブック内に残している。小さい町であるので、両方を運用するとアクセス数が分散され、どちらも機能しなくなる。よって、フェイスブック中心で運用しているが、ホームページ閲覧も可能である。
(問)積極的な市長であるが、職員はどのように受けとめているか。
(答) 当初は、そのスピード感についていけない職員もいた。ただ、従来の首長というスタイルではなく、自ら庁舎内を歩き、職員と会話をするなどし、職員も親近感が持てるようになった。また合併を機に、職員側にも変わろうという機運が高まり、その相乗効果で、市長と職員が同じ方向性、同じ距離感で仕事ができる土壌ができた。

以 上

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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