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平成28年度三菱重工業株式会社名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場(MRJ最終組み立て工場)・国土交通省

1.視察日  平成28年10月13日(木)~10月14日(金)

 

2.要望及び視察先

三菱重工業株式会社 名古屋航空宇宙システム製作所

小牧南工場(MRJ最終組み立て工場) (10月13日)

      国土交通省                  (10月14日)

 

3.出張者  飛行場問題対策特別委員長会

委 員 長  泊  照彦   委  員  加藤 光博

副委員長  服部 好廣         〃   山内   寛 

      委   員  里見 孝枝           〃    吉井 健二

          〃    林     実        議    長   相崎 佐和子

          〃    櫻井  周    副 議  長   佐藤 良憲

       

4.用  件  低騒音機MRJの特長、製造工程等について

                  大阪国際空港に係る諸対策について

        

 

三菱重工業株式会社 名古屋航空宇宙システム製作所

小牧南工場(最終組み立て工場)行政視察について

                                                                 日時:平成28年10月13日(木)

                                                                                     午後1時30分~

 

まず初めに、泊委員長が、視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた。

次に、三菱重工業株式会社 総務法務部 名古屋総務グループ小牧南総務チーム 阿部氏から、視察スケジュールについて説明の後、三菱航空機株式会社 経営企画室 総務グループ主任 澤村氏から三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所及びMRJについて概要説明があった。

 

  • 三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所(通称:名航)について

名古屋航空宇宙システム製作所は、愛知県に小牧南工場、飛鳥工場、大江工場を擁している。

2015年度の三菱重工業セグメント別売上げでは、約4兆円の売上げのうちエネルギー・環境が4割、機械・設備システムが3割、交通・輸送及び防衛・宇宙で2割となっている。

 

  • MRJ(三菱リージョナルジェット機)について

三菱がつくる地域間ジェット機で、約50年ぶりの国産旅客機で、かつ日本発のジェット旅客機である。2008年に正式に事業化が決定。MRJには、90と70の2種類がある。                                  

                           

【MRJの優位性】

                    ・最高レベルの燃費性能

                    ・環境に優しい機体

                    ・最も快適な客室空間

                    ・最先端のフライトデッキ

・従来機と比較して、燃費20%UP、運航コスト20%削減、騒音面積を40%削減したことで、より低騒音となっている。

・コックピットの液晶も、パイロットに優しい設計。

・三菱航空機株式会社(従業員 約1,700名)は、設計、開発、営業・販売、アフターサービスを行っており、三菱重工業株式会社へ製造を委託している。

・MRJ航続距離は3,300キロメートル。東京~香港間を、直行では飛行できない。

・現在、MRJは開発の真っ最中である。

試験用の7機が製造されており、その内2機は地上での試験用、残りの5機は飛行試験用の機体である。

1号機(カラー:黒赤黄3色ライン) …初飛行済み

2号機(カラー:赤1色ライン)   …初飛行済み

3号機(カラー:黒1色ライン)   …間もなく初飛行予定。

4号機(カラー:黒赤金3色ライン) …9月25日に初飛行済み

5号機(カラー:ANAカラー)     …来年に予定。地上での試験中。

 

※1号機については、アメリカへ渡っており、もうすぐ飛行試験の開始。

トータル2,000時間のテストフライト予定。

          ・今後は、合計4機を、アメリカワシントン州にある「モーゼスレイク・フライト

          テストセンター(定期就航便は無く、試験用の空港)」へ持ち込みテストを行う。

同じワシントン州のシアトルには、MRJのアメリカにおける開発拠点となる「シアトルエンジニアリングセンター」を開設しており、従業員が400人いる。シアトルに拠点を置いた理由としては、ボーイング社の本社があり、航空機関連の専門家が多いからである。

・MRJの製造は、名古屋地区がメインであるが、三重県の松坂や、神戸でも部品を製造している。

この最終組み立て工場は、2016年3月に竣工、6月から、MRJの組立作業に着手している。

 

(問)生産のペースは。

         (答)月間あたり10機

 

         (問)MRJ 1機あたりの定価は。

         (答)約4,700万ドル。日本円で50億円前後。

 

  • 概要説明の後、展示コーナーへ移動し、MRJの模型やキャビン再現コーナーなどを視察。

・機体は日本刀、機体の赤黒金のラインカラーは伝統的な漆塗り、コックピットの窓は歌舞伎の隈取を、それぞれイメージ。

・リージョナルとは「地域」という意味。日本は、北海道から沖縄まで2,200キロメートル。名前のとおり、地域と地域を結ぶジェット機である。

・MRJは2種類あり、客席数は、MRJ90が88席、MRJ70は76席。

・民間機の中で、ガラスの使用量が最大である。

・コックピット内は、上を明るく、下は暗くしており、操縦室を広く見せる効果がある。

 最新鋭の機器を使用しており、大型液晶ディスプレイを設置している。

・キャビン内は、小さなライトで桜の花びら、じゅうたんは水模様で枯山水風の庭、照明は富士山をそれぞれイメージし、日本らしさを出している。

・座席幅は、リージョナル機の中で最大。

・貨物室を、後方に設計している。

・次世代エンジンを使用し、短い滑走距離で離陸ができる。騒音は40%低減。また、さまざまな排出ガスを大幅に低減。

・機体に燃料タンクを設置することなく、主翼の中に直接、燃料を入れることができる。

・この最終組み立て工場は、世界で3番目に工場見学ができる場所となり、最大12機のMRJが入ってくることになる。

・MRJ初飛行の写真展示…初飛行の際は、万が一のため、車輪を出したまま飛行するのが慣例であるとのこと。

 

○次に、同一建物内にある最終組み立て工場を視察。

機体の組み立て方法は、5つに分かれたパーツを組み立てていく、などの説明を受けながら、工場内をガラス越しに視察。視察当日は、7号機を組み立て中であった。

           (問)大阪国際空港に就航すると聞いているが、就航はいつ頃になるのか。

(答)MRJは、月産10機と考えている。JALへは2021年の納期となり、その頃に大阪国際空港デビューをするのではないか。

   ANAへの納期は2018年を予定しており、ボーイング737-500の対応機と聞いている。

(問)最終組み立ての期間は、どれぐらいかかるのか。

(答)組み立ての期間は、約3ヶ月である。

○次に、同一敷地内の史料室へ移動し、史料室内を視察。

 日本の航空史等について説明を受けた。

 

 

 

国土交通省に対する要望運動について

 

                                                                    日時:平成28年10月14日(金)

                                                                    午後2時~午後2時40分

                                                                    場所:2号館1F共用会議室1

 

  • 西浜事務局長の司会進行で開会され、初めに相崎議長からあいさつがなされたあと、副議長、

委員長、副委員長、各委員の順に紹介を行った。

次に、国土交通省航空局航空ネットワーク部環境・地域振興課の岡本課長からあいさつがなされ、続いて、航空局職員の紹介がなされた。

次に、泊委員長からあいさつがなされ、岡本環境・地域振興課長に対して国土交通大臣あての要望書が提出されたのち、泊委員長から要望書の内容について説明がなされた。

 

  • 次に、環境・地域振興課 (ひがし)空港周辺地域活性化推進室長から要望内容について、以下のと

おり順次回答がなされた。

 

1.大阪国際空港のあり方について

(1)本空港が市街地にあるという特性を十分に認識されるとともに、歴史的経緯を重く受けとめ、国が責任を持って安全・環境対策には万全を期すこと。

     特に、安全・環境対策について新関空会社及び関西エアポートを指導・監督すること。

(2)関西圏の経済・文化の発展をめざし、本空港が我が国有数の基幹空港として利用者利便にも配慮した運用を図るよう新関空会社及び関西エアポートを指導・監督すること。

 

       (回答) コンセッション後における安全・環境対策は、新関空会社が設定し

        た要求水準に基づき、関西エアポートが主体となって実施することとなる。

新関空会社は関西エアポートが適切な対応を行っているかについて確認する立場となり、適切な対応が行われていない場合は、新関空会社は関西エアポートへ改善計画の提出の要求等をすることになる。

国土交通省としても、経営統合法第30条第9項に基づく新関空会社に対する監督等を通じて、関西エアポートに対する安全対策の確実な実行を図るとともに、航空法第47条第2項の規定に基づき、コンセッション後においても空港施設および航空保安施設が法定の基準に従って管理されることを確保するため、必要な検査を行っていく。

これらにより、関西エアポートによる安全・環境対策が確実に実施されるよう適切に対応する。関空・伊丹のコンセッションは、関空の国際拠点空港としての機能の再生・強化及び両空港の適切かつ有効な活用による関西の航空輸送事業の拡大という経営統合法の目的のもと実施されるものである。

国土交通省としては、コンセッション後は民間の経営判断を尊重しつつ、経営統合法第30条第9項に基づく新関空会社に対する監督等を通じて、運営権者が、この目的に沿って伊丹の運用を行うよう適切に監督していく。

 

2.安全対策の一層の充実について

(1)航空機の安全運航の確立に最優先で取り組むとともに、地上の安全対策の充実強化と不慮の事故による被害者への補償制度を確立すること。

(2)運航トラブルの原因究明と航空会社へのトラブル防止の指導を徹底すること。

(3)航空に関する規制緩和に当たっては、安全の確保を最優先すること。

 

(回答) 航空の安全は航空行政の最重要課題であり、安全な運航の確保に万全を期すべく、航空会社等に対して指導・監督するとともに、業務の一層確実な遂行を図っていく。

また、航空に関する規制緩和については安全の確保を大前提とした上で、国際標準等の範囲内において安全性の検証を行いつつ実施しているものであり、今後とも航空の安全の確保に万全を期していく。

 

3.騒音・環境対策の推進について

        (1)航空機騒音に係る環境基準の早期達成を図ること。

(2)より低騒音な機材の積極的な導入の促進など発生源対策の充実を図ること。

(3)逆発着対策を推進するとともに、騒音軽減につながる飛行経路の検討を行うこと。

(4)本空港周辺整備の推進を図るための必要な予算を確保するよう新関空会社及び関西エアポートを指導・監督すること。

(5)民家防音工事及び教育施設等の助成等制度の維持・拡充を図ること。特に、住宅騒音防止対策事業費補助金交付要綱における「更新工事3.」では、高齢化、社会的家族構成の変化等に対応するため、一人世帯も助成対象とすること。

 

(回答) 騒音・環境対策については、経営統合法に基づく基本方針において、平成2年の存続協定の趣旨により、引き続き騒音影響に配慮した空港運用を行うとともに、空港の周辺における環境対策を着実に実施することとされており、国としても新関空会社及び関西エアポートの経営判断をできる限り尊重しつつ、法令に基づき適切に監督していく。

 

4.空港機能の活用と地域振興支援について

(1)国際チャーター便の規制を撤廃すること。

(2)利用者から要望の多い国内長距離路線、生活路線、国際チャーター便を含めた航空ネットワークの充実により、利用者利便の向上を図ること。

(3)本空港周辺地域のまちづくりを支援し、地域振興を図ること。

(4)本空港への定時性確保のため、本市側からの交通アクセスの整備を図ること。

 

(回答) 国交省としては、関空・大阪国際空港の活用について、両空港の地元の意向を踏まえた、新関空会社の経営判断を最大限尊重することとしている。国際線については、平成17年の関西3空港懇談会の地元合意で関空に限定することが適当とされており、関空、伊丹の統合の際にも基本方針で定められている。この運用の変更については、地元による新たな合意が必要である。

また、国内長距離路線については、新関空会社の意向なども踏まえ、平成25年度夏ダイヤから段階的に長距離便制限の緩和を行い、低騒音機枠における長距離便の運用が15%まで可能となっている。今後についても、まずは両空港の地元の意向について関西エアポートと十分にご議論いただくことが重要と考えている。

空港周辺地域のまちづくりについては、地域の課題として地元の主体的な取り組みが何よりも重要である。新関空会社は、平成24年10月に中期経営計画を発表し、空港周辺の移転補償跡地の有効活用も行いながら、周辺自治体における空港を活かしたまちづくりに積極的に参画協働し、一層の地域共生を推進している。また、平成26年3月に、伊丹市とまちづくりに関する基本合意覚書を締結し、移転補償跡地の利活用等も含めて、地域の皆様の意見・要望を聞ながら、産業再生や生活環境改善、地域コミュニティの再生等に取り組んでおり、新たな運営権者である関西エアポートにおいても引き継がれている。

空港への定時性の確保は、航空利用者の利便性を向上する観点から大切な要素であると認識している。また、関西エアポートからは、「空港への交通アクセスの一層の向上については、重要な課題の一つであると考えており、さらなるアクセス向上のための方策についてご提案をいただければ、伊丹市を初め、関係者の皆様と協力しながら、実現・可能性等を検討してまいりたい。」と聞いており、国交省としても関係者の取り組みを尊重し、必要な協力を行っていく。

まずは、関西エアポートや関係者の方々と議論いただくことが重要と考えている。

 

5.経営統合の基本方針の見直しについて

(1) 「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する基本方針」の中で記載されている「廃港も含め」の文言を削除すること。

                                                                                                                                    

(回答) 中央リニア新幹線の開通は、路線の20%を東京便が占める大阪国際空港に大きな影響を及ぼすことが予想され、その際の大阪国際空港のあり方は、空港運営事業者にとって大変重要な事項である。

したがって、将来的な伊丹空港のあり方については、運営権者が、自ら主体的に廃港も含め検討することを明記することで、コンセッション事業者に対して、より幅広い選択肢を与えることができ、44年の長期間にわたる円滑なコンセッションの事業に資するものと考えている。なお、本項は運営権者が将来的にも伊丹空港の活用を図ることを否定しているものではない。

いずれにしても経営統合の基本方針の見直しに当たっては、経営統合法第34条に定められているとおり、兵庫県知事、大阪府知事等をメンバーとする運営協議会の意見を聞くところとされており、地元のご意見については適切に考慮されるものと考えている。

  • 次に、回答の内容について、質疑応答が行われた。

 

(問) 要望書の「3.騒音・環境対策の推進について」の(5)について、今の回答の中では特にこの点については触れなかったように思うが、前向きに検討いただけるのか。

(答) これについては他の自治体からも要望があり、非常に議論があるところだとは承知している。

過去の経緯を説明すると、平成21年頃に事業仕分けの議論があり、空港・環境対策について非常に厳しい意見を言われる方が、「クーラーの補助も含めて、補助をやめてしまったらどうか」と発言され、非常に厳しい議論がなされた背景がある。

その後、更新工事の3.にあたって、国土交通省としても環境対策を進めるために必要であると財政当局に予算要求をしたが、当時の状況としては抜本的に見直すということで、非常に難航した経緯がある。そのような交渉の中で、3.の更新工事にあたっては、こちらとしても当初要望が通らず、苦渋の決断を行い現在の制度になったという背景がある。

        率直に申し上げて、今から復活させることは非常に厳しい。

  • 次に、質疑応答がなされた。

 

       (問)「空港の設置及び管理に関する基本方針」の見通し、改定について

今後の空港の中長期的な整備及び運営のあり方を定めた本基本方針については、わが国の航空を取り巻く状況の変化の速さに鑑みて、概ね5年ごとに見直し、改定を行うものとすると本基本方針の中で記されている。本基本方針が定められてから8年が経過しようとしている現在、見直し又は改定の予定について教えていただきたい。

(答) 「空港の設置及び管理に関する基本方針」の見直しは、現在のところ、予定は立っていないが、見直しが必要な事態が生じた場合には、関係自治体のご意見を伺いながら検討していく。

(問)MRJの開発遅延について

国産初のジェット旅客機のMRJの開発が当初の計画から大幅に遅延している。航空機騒音の問題が存在する伊丹市としては、更なる低騒音機材ができる限り早期に、伊丹空港の路線に導入されることを切に願っているところである。このような現状を踏まえ、国として低騒音機材の拡大運用に向けた支援についての考えを教えていただきたい。

(答) 低騒音機への切り替えは、我々も地元の皆さまからご要望を受けており、ぜひとも進めたいという気持ちは同じである。

歴史的に振り返ると、平成6年に航空法が改正され、旧騒音基準のジェット機の我が国における運航が平成14年4月1日以降、原則として禁止、さらに、平成14年には、平成18年1月1日以降の新型式の航空機について、規制を強化した騒音基準(国際基準でもあるが)を追加する内容の航空法の施行規則の改正を行い、まずは制度的な改正を行ったことが一つ。

そして、要望にもある色々な支援であるが、国においては、航空会社の新規機材購入に係る固定資産税の減免措置を行っている。

また、新関空会社においても騒音値を勘案した着陸料の設定ということで、低騒音のものは着陸料が安くなることで、低騒音機材に切り替えていくことが進めやすくなる。

ただそれだけでは足らないということで、今年2月に、新関空会社が10市協からの要望を踏まえ、ANAとJALの本社を訪問し、低騒音機の導入について是非進めてほしい旨を、直接、文書による要望を行ったところである。

その後どうなったのかフォローアップしてみると、昨年と本年の夏ダイヤを比較すると、788ボーイングの低騒音機が5機増加しており、切り替えが進んでいる。恐らく騒音値を勘案した着陸料の設定の考慮等により、いずれも低騒音機に切り変えたということがある。

我々としても、そのような取り組みを、いずれはMRJの導入等も含めて、引き続き積極的に取り組んでいく。

(問) 伊丹空港の安全性の確保、環境基準の改善について、私から申し上げておく。

最近、地元の経済界から経済効果を高めることを目的に、6/28付けで要望書が出されており、時間延長や増便のことが含まれていたが、騒音量と危険性の増加に繋がるだろうということで、それが地元意見ではないということを認識いただきたい。

伊丹空港において、今まで重大な事故が起こっていないからいいが、もし何か大きな事故があれば、絶対に安全で経済効果も大きい空港と言っていたものが、180度変わり、そのような空港は危ないから早く廃止してくれということにもなりかねない。安全に運航してもらうことで、共存できることになる。運用形態が変わったとしても必ず守っていただきたく、引き続きよろしくお願いしたい。

  • 最後に、泊委員長より閉会のあいさつがなされた。

 

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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