現在の位置

平成26年度新関西国際空港株式会社・国土交通省・中部国際空港

1.視察期間 平成26年10月28日(火)から10月29日(水)
       平成26年10月20日(月)


2.視察先  国土交通省      (10月28日)
       中部国際空港     (10月29日)
       新関西国際空港株式会社(10月20日)


3.出張者  飛行場問題対策特別委員会(10月20日、28日、29日)
委 員 長   加柴 優美  副委員長   竹村 和人
委  員  杉   一  委  員  市川  薫
 〃   加藤 光博    〃   相崎佐和子
 〃   林   実    〃      坪井 謙治

       伊丹市議会議長  山内  寛(10月20日)
       伊丹市議会副議長 川上 八郎(10月20日、28日、29日)

 


4.用件   大阪国際空港に係る諸対策について
        中部国際空港の概要等について

 

新関西国際空港株式会社に対する要望運動について
(平成26年10月20日 午後2時から午後3時)

西浜事務局長の司会進行で開会され、初めに山内議長からあいさつがなされたあと、副議長及び飛行場問題対策特別委員長、副委員長、各委員から自己紹介が行われた。

次に、新関西国際空港株式会社の環境地域振興部 南部長から次のとおり、あいさつがなされた。

○南環境・地域振興部長 平素より大阪国際空港の運営に関しまして、ご支援ご協力を賜っていることについて、この場をお借りしまして、深く感謝いたします。ありがとうございます。
これまでのところ大きなトラブルを起こすことはなく、安全・安心な空港運営をさせていただいております。既に皆様ご承知のとおり、当社では事業運営権の売却、いわゆるコンセッションに関しまして、本年7月25日に実施方針を公表いたしました。今後優先交渉権者を選定し、運営権の設定・実施契約の締結を経て、平成28年1月頃に運営権者による事業開始を目指すべく作業を進めているところです。当社としましては、コンセッションを成功裡に実現していく民間事業者の柔軟な創意工夫による両空港の運営を通じて関西全体の航空需要の拡大を図り、関西経済の活性化に寄与してまいりたいと考えております。また、安全・環境対策については、コンセッション後も着実に実施されるよう取り組んでまいりたいと考えております。
さて、せっかくの機会ですので、大阪空港の最近の利用状況についてご紹介いたします。本年4月から9月までの利用旅客数実績合計は739万人と前年比約5パーセント増となっており、本年も順調に推移しております。本年夏ダイヤより発着枠の内、低騒音機ジェット枠を100まで拡大させていただいた効果が確実に上がっているものと考えております。当社といたしましては、今後も航空機騒音についてモニタリングを実施し、必要な対策を講じながら、プロペラ機枠の段階的な低騒音機枠への転換を進めてまいりたいと考えております。
最後に今後とも大阪国際空港の運営に対し、皆様のご理解と力強いご支援を賜りますようお願い申し上げまして、私からの挨拶とさせていただきます。
 
ここで、新関西国際空港株式会社から出席された職員紹介の後、加柴委員長からあい
さつがなされ、南環境・地域振興部長に対して安藤代表取締役社長あての要望書が提出された。
次に、加柴委員長から要望書の内容について別紙のとおり、説明がなされた。

(委員長 説明)

次に、南環境・地域振興部長から要望内容について順次回答がなされた。


1.大阪国際空港のあり方について
(1)本空港が市街地にあるという特性を十分に認識されるとともに、歴史的経緯を重く受けとめ、安全・環境対策には万全を期すこと。
(2)関西圏の経済・文化の発展をめざし、本空港が我が国有数の基幹空港として利用者利便にも配慮した運用を図ること。

(回答)(1)につきまして、当社といたしましては存続協定の趣旨にのっとり今後とも当局との安全・環境対策を適正に実施するための方策を講じてまいります。
次に(2)でございますが、関西国際空港・大阪国際空港の特性に十分配慮しつつ、関西全体の航空需要の拡充を図り、関西経済の活性化に寄与してまいりたいと考えております。

2.安全対策の一層の充実について
(1)事故・トラブルを未然に防止するため、航空輸送事業者への指導を徹底すること。

(回答)当社では、空港関係者安全情報サイトを開設し、安全に関する情報の共有を図っております。また、関係者の安全に関する取り組み意識を強化するため大阪国際空港保安委員会を設置し、会合を年8回開催するとともに関係者による安全パトロールを実施しております。さらに、万が一の事故に備え、今週23日木曜日には航空機事故対策総合訓練を実施いたします。今後とも空港の管理者として、安心安全の確保を第一に空港の運営を行ってまいります。

3.騒音・環境対策の推進について
(1)航空機騒音に係る環境基準の早期達成を図ること。
(2)低騒音機材の積極的な導入の促進など発生源対策の充実を図ること。
(3)低騒音機への転換が実施された後も、引き続きモニタリングによる騒音監視を継続し、環境に十分配慮すること。
(4)飛行コースを遵守するとともに騒音監視体制を維持すること。
(5)逆発着対策を推進するとともに、騒音軽減につながる飛行ルートの検討を行うこと。
(6)周辺整備の推進を図るための必要な予算を確保すること。
(7)地域の活性化や地域コミュニティの再生のため、移転補償跡地の有効活用を図ること。
(8)民家防音工事関係予算を確保し、事業の円滑な推進を図ること。

(回答)(1)当社といたしましては、存続協定の趣旨にのっとり、引き続き環境基準の達成に向けて努力してまいります。
(2)低騒音ジェット機の導入を促進するため、2013年夏ダイヤより着陸料を機材ごと構造の違いに応じた改定を行ったところでございます。また、昨年12月に全日本空輸株式会社と日本航空株式会社に対し、より騒音の小さい機材への転換を要望しました。引き続き低騒音ジェット機材の導入促進に向けて、航空会社等と連携しながら取り組んでまいりたいと考えております。
(3)今後とも騒音モニタリングを実施するとともに、関係者のみなさまにもご相談しながら必要な環境負荷の低減策を実施してまいります
(4)定められている飛行コースを航空機が飛行しているかを監視しております。逸脱が開示された場合には、航空会社に対して指導しております。騒音監視につきましては、10測定局において日々観測を行っており、離発着につきましては、通常、安全確保のため風に向かって行うのが原則でありますが、騒音値の集計作業を行い、飛行機による騒音値が上がっていないかなどの分析を行っております。今後も引く続き、飛行コースの遵守状況の確認や航空機騒音の監視に着実に取り組んでまいります。
(5)騒音対策のため、できる限り北向きに離着陸するような滑走路の運用を行っております。飛行ルートの検討につきましては、騒音対策の観点から従来より優先飛行経路が定められております。定められた飛行ルートの範囲内で国・航空会社等と協力しながら、今後ともさまざまな騒音軽減策を検討してまいります。
(6)空港周辺の整備につきましては、各地方公共団体が主体となって進めるものと認識しておりますが、弊社としましては、公園の整備や地域施設等の文化、学習活動等への助成を行うなど、必要な支援を行ってまいります。
(7)移転補償跡地の有効活用を行いながら、空港を生かしたまちづくりに積極的に参画・協働し、一層の地域共生を推進していくこととしております。本年3月に伊丹市と当社におきまして、まちづくりに関する基本合意覚書を締結いたしました。今後とも一層の地域共生を進めてまいりたいと考えております。
(8)法律に定められた事業でありますので、申請に適切に対応できるよう国の予算確保を行ってまいりたいと考えております。

4.空港機能の活用と地域振興支援について
(1)地震など大規模災害時に緊急輸送の拠点となる空港として防災機能の向上を図ること。
(2)モニタリングの実施など環境に十分配慮したうえで、プロペラ機枠の低騒音機枠への転換を着実に実施すること。
(3)利用者から要望の多い国内長距離路線、生活路線、国際チャーター便を含めた航空ネットワークの充実が可能となるよう国に要望し、利用者利便の向上を図ること。
(4)地域環境との調和をめざすエコエアポートを推進すること。
(5)場外用地の有効活用等による本市の空港を活かしたまちづくりの推進に協力すること。
(6)空港への定時性確保のため、本市側からの交通アクセスの向上に努めること。

(回答)(1)2009年度より、必要な土木施設の耐震化が進められておりまして、昨年度をもって、空港内の施設の耐震化が完成いたしました。今後とも伊丹空港が防災拠点としての役割を果たすことができるよう、航空機事故対策総合訓練等を行うなど適切な空港管理に努めてまいります。
(2)各団体における変更前と変更後において、騒音コンターが現行コンターを下回ることを確認するとともに、環境負荷の低減に努めることとしております。本年夏ダイヤからは一部機材の使用滑走路の変更や、離陸方式の工夫といった追加的な改善策を実施しているところでございます。今後ともモニタリングを実施し、騒音コンターの確認を行うとともに、必要に応じた環境負荷の低減策を講じてまいりたいと考えております。
(3)生活路線を含めた空港ネットワークの充実は重要でございます。大阪国際空港における路線数・便数ともプロペラ機枠の低騒音ジェット機枠化によって増加が見られるところです。一方、大阪国際空港では会社の慰安旅行などのオウンユースチャーターを除いて、国際線を運航させないこととされております。また、国内長距離路線につきましては、従前より一定の制限措置が行われてきたと承知しております。長距離便の運用制限の見直しにつきましても、関西空港周辺の地元関係者の皆様から相当厳しいご意見があった中でなんとかご理解をいただいた上で行われているものでございます。当社としましては、伊丹空港の航空ネットワークの充実に当たっては、こうした経緯を踏まえつつ、関西空港周辺を含めた関係者の皆様のご理解をいただくことが必要であると考えております。
(4)国からエコエアポートの取り組みを承継し、空港における環境負荷の低減に取り組んでおります。2013年度の改善結果につきましては、エコエアポート推進レポート2014として今年9月に公表いたしました。
(5)移転補償跡地の有効活用を行いながら、空港を生かしたまちづくりに積極的に参画・協働し、一層の地域共生を推進していくこととしております。本年3月伊丹市様とまちづくりに関する基本合意覚書を締結いたしました。今後とも一層の地域共生に努めてまいりたいと考えております。
(6)現在、伊丹市営バスの運行が行われております。JR伊丹駅から空港への所要時間は約20分から30分となっております。さらなるアクセスの向上のための方策についてご提案をいただければ、伊丹市を初め関係者の皆様と協力しながら実現の可能性などを検討してまいりたいと考えております。

5.コンセッションの実現について
(1)コンセッションに関しては、速やかに情報提供すること。
(2)コンセッション後も安全・環境対策が万全となるよう確実に引き継ぐこと。

(回答)(1)当社といたしましては、本年7月25日に国土交通大臣の承認を得て、関西国際空港及び大阪国際空港特定遂行運営事業等実施方針を定め、これを公表したところであり、優先交渉権者を選定し、運営権の設定・実施契約の締結を経て、平成28年1月頃に運営権者による事業開始を目指すこととなります。当社としましては、コンセッションを成功裡に実現し、民間事業者の柔軟な創意工夫による両空港の運用を通じ、関西全体の航空輸送の拡大及び、債務の早期かつ確実な返済を図り、関西経済の活性化に寄与してまいりたいと考えております。また、安全・環境対策につきましては、今までの取り組みをコンセッション後も確実に継続できるよう取り組んでまいりたいと考えております。引き続きコンセッションの実施につきましては、適宜適切に情報提供させていただきますので、ご理解ご協力の程よろしくお願いいたします。
(2)安全・環境対策は、空港を円滑に運営していく上で、不可欠なものであり、コンセッション後も地元関係者の皆様と意思疎通を図りながら、安全・環境対策に万全を期すことは当然のことであると考えております。安全・環境対策につきましては、各種法令・協定・合意に基づき実施されているほか、これまで環境管理者によりさまざまな取り組みが積み上げられてきたところですが、このように積み上げられてきたものについて、その経緯を十分踏まえ運営権者によって、適切に対応されることが必要と考えております。このため、安全・環境対策に関し、要求水準や、実施契約において、どのように具体化するかについて、今後コンセッションの手続きを進める中で決定していくものですが、当社としましては、これまでの経緯を踏まえ、運営権者によって、安全・環境対策が適切に講じられるよう今後もコンセッションを進める中で、取り組んでまいりたいと考えております。


次に、回答の内容について、質疑応答が行われた。
○Q 騒音の発生源対策で、2013年から着陸料に変化を持たせて、低騒音機は安く、騒音の大きいものは高くということをされているが、これによって、低騒音機はふえたのか。
○A 2012年の夏ダイヤでは1日132回、2013年夏ダイヤでは、全体370回のうち162回、今年の夏ダイヤでは174回となり、全体の47パーセントを占めている。低騒音ジェットは順調にふえている状況となっている。

○Q 初め、330から340くらいしか飛んでいなかったのが、30機から40機ふえた。そのふえた分が低騒音機になったということなので、騒音値はあまり減っていないのではないか。
○A 昨年との比較では変っていない。

○Q 787は低騒音機ではないのか。
○A 低騒音機ではない。

○Q 767から787に変えていくと騒音値は下がると思うが、そういった対策はされているのか。
○A 低騒音機に変えていってくださいという話はエアラインにしている。エアライン側も機材の更新時期というのがあって、それを前倒ししてほしいとはなかなか言えない。また、2017年くらいになると今とは全然違う静かなものが入ってくるので、騒音値はかなり改善されると期待しているところである。

○Q 全体で330便から340便しか飛んでいなかったのが、13年の夏ダイヤから370便飛んだということで、W値自体は上がるということになっていると思う。しかし、そういった対策をとってくださったことで、少々下がり気味になっている。2013年に比べて今現在としては330便飛んでいた時と比べて全体の騒音量は上がっていないのか。
○A 不思議な状況だとは思うが、少し下がっている。

○Q 現時点で話せる範囲でいいので、コンセッションの状況について教えてほしい。また、先ほどコンセッションに関しては協定書・法令に基づいて、きちんとした形で安全と環境を保っていきますという話をされたが、もう少し具体的に、どれだけコンセッションに関して権限や強制力があるのか、安全対策に関して要望・指示できるのかといったことを教えてほしい。
○A 本年7月に実施方針を出し、大まかなコンセッションの進め方については弊社のホームページにも掲載している。現在、投資家、新しく運営したいという方を募集すべく、募集要項を掲載できるよう準備をしているところであり、近く募集要項をお示しできるようになると思う。その後、来年の6月ごろを目指し、優先交渉権者の選定を目指している。その後、細かいところを詰めて、9月ごろに実施計画をつくることを考えている。そして、最終的には28年1月ごろ、新しい運営権者に運営を渡していくというスケジュールである。騒音対策等、法令で行われているものについては、当然新しい運営権者になっても引き継がれていくものである。もし、やらなければいけない環境対策を実施していないということがあれば、それは我々が契約に基づき改善を求めていくことになる。新関空会社がなくなるわけではないので、問題があれば改善を求めるし、国も法律に基づき権限は当然持っているので、国からも問題があれば改善を求めることになる。
○Q 先ほど新しい運営権者を指導・監督されるようなことを言われたが、新しく運営権を取られるところと、新関空会社の関係はどういう形になるのか。
○A 基本的には契約に基づくものである。その中に、こういう水準で仕事をしてもらわなければ困るということが募集要項と合わせて要求水準書というものでつくられている。要求水準書を満たさない場合は改善を求めることができるようにつくられている。特に伊丹空港の場合は、国が運営主体ということでやってきたので、なかなか運営権者にとってはノウハウで難しい部分もあるかもしれないので、一定期間は新関空会社の方に委託してスキームを取得し、それによって円滑に業務を実現していくというのが要求水準書に書かれており、問題があれば改善要求するということになる。

○Q 要求水準が守られない場合の罰則は設けるのか。
○A そういうことはあってはならないが、最悪の場合は運営権の設定契約を解除するということになる。

 

最後に、加柴委員長より閉会のあいさつがなされた。

 

国土交通省に対する要望運動について
(平成26年10月28日 午後1時30分から午後2時30分)

小松次長の司会進行で開会され、初めに川上副議長からあいさつがなされたあと、各委員から自己紹介が行われた。

次に、国土交通省航空局航空ネットワーク部環境・地域振興課の藤田課長から次のとおりあいさつがなされた。

○藤田環境・地域振興課長 本日は先生方、大変お忙しい中、お越しいただき誠にありがとうございます。こうした機会は私ども航空行政を進める上でも大変貴重なものでありまして、まずもってお礼申し上げたいと思います。それから、日頃から大阪国際空港の管理運営・周辺環境対策などについて、さまざまな角度からご支援、ご協力をいただいていることに対しても、改めましてお礼申し上げたいと思います。
その大阪国際空港でございますが、ご案内のとおり昨年の数字を見ておりますと、発着回数なり、旅客数はかなり伸びております。8パーセントないし、9パーセントそれぞれ伸びておりまして、旅客数についても釈迦に説法と思いますが、3年ぶりに1400万人台を回復ということでございます。
また、新関空会社、24年から経営統合と相成ったわけでございますが、この会社によります、伊丹のターミナルビル会社も子会社化されるという点につきましても、これは新たな利便性の向上につながるものではなかったかというふうに受け止めておるところでございます。
本日のご要望を拝見しておりますと、やはり環境対策ももちろんそうでありますけれども、とりわけコンセッションに関する、先生方あるいはこれはもう地域の声というかご関心が一番高いのかなと思っておりますので、私どもとしてお答えできることを丁寧にお答えしながら、またご質問等にお答えすることによりまして、また改善につなげていければなと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。

 
ここで、航空局職員が紹介された後、加柴委員長からあいさつがなされ、藤田環境・地域振興課長に対して国土交通大臣あての要望書が提出された。

次に、加柴委員長から要望書の内容について別紙のとおり、説明がなされた。

(委員長 説明)

次に、環境・地域振興課 油谷調整官から要望内容について順次回答がなされた。


1.大阪国際空港のあり方について
(1)本空港が市街地にあるという特性を十分に認識されるとともに、歴史的経緯を重く受けとめ、国が責任を持って安全・環境対策には万全を期すこと。
 特に、安全・環境対策について新関西国際空港株式会社を指導・監督すること。
(2)関西圏の経済・文化の発展をめざし、本空港が我が国有数の基幹空港として利用者利便にも配慮した運用を図るよう新関西国際空港株式会社を指導・監督すること。

(回答)経営統合法において、新関空会社の事業として大阪国際空港の環境対策が位置づ
けられるとともに、同社には環境対策を適切かつ確実に実施しなければならない旨規
定されております。国土交通省といたしましては、新関空会社において、安全・環境
対策が適切に実施されるよう経営統合法に基づき新関空会社に対し、適切に監督して
まいりたいと考えております。
また、新関空会社は経営統合法による関空の国際拠点空港としての機能に対して評
価及び両空港の適切かつ有効な活用による関西の航空輸送事業の拡大を図るべきとしております。国土交通省といたしましては、新関空会社がこのような目的に沿った伊丹の運用を行いますよう新関空会社の経営判断を尊重しつつ適切に監督してまいりたいと考えております。


2.安全対策の一層の充実について
(1)航空機の安全運航の確立に最優先で取り組むとともに、地上の安全対策の充実強化と不慮の事故による被害者への補償制度を確立すること。
(2)運航トラブルの原因究明と航空輸送事業者へのトラブル防止の指導を徹底すること。
(3)航空に関する規制緩和に当たっては、安全の確保を最優先すること。

(回答)航空の安全は航空行政の最重要課題であります。安全な運航の確保に万全を期す
べく、航空会社等に対して指導・監督するとともに業務の一層確実な遂行を図ってま
いりたいと考えております。また、航空に関する規制緩和については安全の確保を大
前提とした上で、国際標準等の範囲内において安全性の検証を行いつつ実施をしてい
るものでございますので、今後とも航空の安全の確保に万全を期してまいります。


3.騒音・環境対策の推進について
(1)航空機騒音に係る環境基準の早期達成を図ること。
(2)低騒音機材の積極的な導入の促進など発生源対策の充実を図ること。
(3)逆発着対策を推進するとともに、騒音軽減につながる飛行ルートの検討を行うこと。
(4)周辺整備の推進を図るための必要な予算を確保するよう新関西国際空港株式会社を指導・監督すること。
(5)民家防音工事及び教育施設等の助成等制度の維持・拡充を図ること。特に、住宅騒音防止対策事業費補助金交付要綱における「更新工事3.」では、高齢化、社会的家族構成の変化等に対応するため、一人世帯も助成対象とすること。

(回答)騒音・環境対策については、経営統合法の基本方針において、平成2年の存続協定の趣旨にのっとり引き続き、騒音影響に配慮した空港運用を行うとともに、空港周辺における環境対策を着実に実施することとされており、国といたしましても新関空会社の経営判断をできる限り尊重しつつ、法令に基づいて適切に監督してまいりたいと考えております。


4.空港機能の活用と地域振興支援について
(1)地震など大規模災害時に緊急輸送の拠点となる空港として位置づけること。
(2)国際チャーター便の規制を撤廃すること。
(3)利用者から要望の多い国内長距離路線、生活路線、国際チャーター便を含めた航空ネットワークの充実により、利用者利便の向上を図ること。
(4)空港周辺地域のまちづくりを支援し、地域振興を図ること。
(5)空港への定時性確保のため、本市側からの交通アクセスの整備を図ること。

(回答)大阪国際空港につきましては、既に平成19年に取りまとめた「地震に強い空港のあり方検討委員会報告」において、航空輸送上重要な空港の一つとして位置づけられており、国において大規模地震発生時における救急救命活動や、緊急物資輸送活動などの防災拠点として必要な施設の耐震性の向上を進めてきたところです。新関空会社においても中期経営計画において、耐震機能の強化などを位置づけており、必要な取り組みが進められているものと考えております。
   また、関空、大阪国際空港の活用については、両空港の地元の意向を踏まえ、新関空会社の経営判断を最大限尊重することとしております。国際線については、平成17年の関西3空港懇談会の地元合意で関空に限定することが適当とされており、関空、伊丹の統合の際にも基本方針にその旨が定められております。この位置づけの変更には、地元による新たな合意が必要です。また国内長距離路線については、新関空会社の意向なども踏まえ平成25年度夏ダイヤから3年間で段階的に長距離便制限の緩和を行っております。まずは両空港の地元の意向について新関空会社と十分にご議論いただくことが重要と考えております。
   空港周辺地域のまちづくりについては、地域の課題として地元の主体的な取り組みが何よりも重要でありますが、新関空会社におきましては一昨年1月に、中期経営計画を発表し、空港周辺の移転補償跡地の有効活用を行いながら、周辺自治体における空港を生かしたまちづくりに積極的に参画協働し、一層の地域共生を推進していくこととしております。こうした中、新関空会社においては、本年3月に伊丹市とまちづくりに関する基本合意と覚書を締結し、移転補償跡地の利活用も含め、地域の皆様のご意見ご要望をお聞きしながら、産業再生や生活環境改善、地域コミュニティの再生等に取り組んでいるところであります。


5.経営統合の基本方針の見直しについて
(1)「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する基本方針」の中で記載されている「廃港も含め」の文言を削除すること。
(2)内陸部の都市型空港である大阪国際空港は、人命救助や物資輸送など、その果たす役割は大きく、「災害時における輸送拠点空港」として位置づけること。
(回答)2045年に予定されている中央リニア大阪までの開通は、路線の40%を東京便が占める大阪国際空港に大きな影響を及ぼすことが予想され、その際の大阪国際空港のあり方は、空港運営事業者にとって大変重要な事項です。従って将来的な大阪国際空港のあり方については、「空港運営事業者が、自ら主体的に廃港も含め検討する。」ということを明記しました。運営権者に対して、より幅広い選択肢を与えることで、45年の長期間にわたる円滑なコンセッションの実現に資するものと考えています。なお、空港運営事業者が将来的にも大阪国際空港の活用を図ることを否定しているものではございません。


6.コンセッションの実現について
(1)安全・環境対策が引き続き適正に実施されるよう、国が責任を果たすこと。
(2)経営統合法の趣旨に則り、コンセッション会社が本空港を適切かつ有効に活用できるよう環境を整備するとともに、指導・監督すること。
(回答)国土交通省といたしましては、コンセッション後も経営統合法に基づき新関空会社に対する監督等を通じて、運営権者による安全・環境対策の確実な実行を図ってまいります。また、運営権者が関空・伊丹両空港の適切かつ有効な活用を通じた関西の航空輸送事業の拡大というコンセッションの目的に沿って、両空港を運用するよう新関空会社に対する勧告等を通じて、運営権者を適切に管理してまいります。


次に、回答の内容について、質疑応答が行われた。
○Q 先ほども、存続協定に基づいてこれからもやっていくとおっしゃっていたが、環境基準の達成が存続協定においては一番大きい問題であって、これが解決されれば他の補償なども解決されるようなことだと思うが、なかなかそう簡単にいくことではないと認識している。この前の新関空会社との話し合いにも行ってきたが、できるだけ音を下げるということで、低騒音機を導入すると、着陸料を下げるというような施策をとっているということだが、低騒音機というのは小型機が中心で、330飛んでいたところが低騒音機で40ふえて370枠すべてを飛ぶようになり、その分低騒音機ではあっても騒音が大きくなったと感じる。騒音問題解決の早期達成に向けた戦略は。
○A おっしゃるとおり環境基準がクリアできれば、もうこれはすべて合格なわけである。もとより環境対策そのものは会社に実施責任があるわけであるが、私どもとしても常日頃から大きな関心を持って、場合によってはディスカッションもしている。具体的に言えば測定局における数字をもらって、ああでもない、こうでもないとやっている。一方、しっかりと共生をしながら地域振興もしていかなければいけないということで、低騒音機化とどれくらいバランスが取れる、あるいは取れているのかというところは難しいが、例えば長距離便の制限緩和も合わせて今取り組んでいることはご承知のとおりかと思う。環境基準をクリアするための国交省としての戦略、道筋というものは、年度毎にこれといってクリアなものがあるわけではない。少しずつ低騒音機の導入と、それから実際飛ばし方もかなり、要するに運航方法であるが、低騒音機の機材の導入と、運航方法の工夫で少しずつ、これは二つの滑走路の離着陸をどうするかというのは、実はどちらかをするとどちらかが、というのはあるが、そこは少しずつ改善していきたいと思っている。大ざっぱに言えば、環境基準のクリアまではまだ、道筋が見えていないが、少しずつ数字は低下しているのではないか。もちろん気候によっても随分違う数字が出てくるし、運航、風向きによっても若干違う部分はあるが、低騒音化の導入自体は確実に少しずつではあるが、効果は出ていると認識している。この傾向を当面しっかり我々としてもウォッチしながら新関空会社とも話をしていくことによってできるだけ、これ個人的な意見かもしれないが、おそらく詳しい人であれば詳しいほど、すぐに環境基準がクリアできるとも、変な話ではあるが、思っておられないけれども、一方で少しずつでも改善の兆しが、是とはしないながらも少しは許していただけるものかという気持ちが個人的には思っているので、そういったことを目標にしながらしっかり連携、情報共有を密にして進んでいければなと思っている。
航空機自体は国際的な流れの中で、CO2の削減と低騒音機については世の中のニーズということで、着実に新しい航空機が出てくる度に低騒音化はどんどん進んでいる。航空会社が新しい航空機を導入する際に固定資産税の軽減や、後は騒音値に応じた着陸料について、こういうことを引き続き組み合わせることで、新関空会社の方も大手2社の低騒音機材の導入ということで会社としても働きかけている。こういうところが相乗して静かな航空機が導入されるということで、技術的な効果が着実に進んでいくと思っている。

○Q 伊丹空港は日本の真ん中にあるので、あまりうるさくない方がいい空港と思われていると思うが、国土交通省から航空会社に対して、伊丹便はできるだけ早く低騒音機を使いなさいよというようなことは難しいのか。規制をかけるのがいいのかどうかわからないが、着陸料を下げるというような策しかないのか。
○A 空港、あるいは日常の航空行政の方向性は今申し上げたとおりであるが、空港に着目した指導というのはなかなか今のところは難しいのかなと思っている。

○Q 現在考えられる一番騒音の小さい航空機ばかりで伊丹の370枠を飛んだ場合、今と比較してこれだけ騒音が下がりますよというようなシミュレーションをすることは難しいのか。未来にはこれくらいの騒音になると分かれば住民の側の受けとめもだいぶ違うと思うが。
○A 騒音対策を一義的に行っているのは新関空会社なので、新関空会社がそういうシミュレーションをやろうと思えばできるにこしたことはないんだろうが、あまりにも現実とかけ離れた数字を出すとそれはそれで混乱を招くということで、なかなかできないんだろうと思う。我々素人でもできるのが、固定点で実測値が公表されているので、そこから回数等、掛け算すればだいたいその静かな航空機だけが370飛んだときのW値はだいたいこんな感じになるのかなという予測はできると思う。

○Q 今後、関西の発展のためには航空需要の拡大もしていくべきと思うが、国土交通省の側から地元に要望・期待することがあれば教えてほしい。コンセッション後、国交省と関空会社とコンセッション会社のそれぞれの位置づけを教えてほしい。
○A 地元の声を届けていただくというのが一番かと思う。また、それを受けとめて航空局の中で何ができるかをしっかり検討していく。その積み重ねしかないのかなというふうに思う。つい先日も航空関係の集まりもあったし、市の方からお話を伺う機会も多いので、そういった声をしっかりキャッチしていくこと、その積み重ねを今後とも引き続き行っていきたいなと思っているので、やはり声をお寄せいただくことかなと思っている。
コンセッションを今回やる目的は、関西の国際拠点空港としての体制強化、さらに大阪国際空港と関西国際空港、両空港の適切かつ有効な活用による関西の航空需要の拡大を通じた関西経済の活性化、そうしたものを実現していく。これから選定しようとしている運営権者に対しては、空港周辺地域における自治体の取り組みの重要性とか、これまでの経緯を考え、地方の自治体に対して必要な情報提供を積極的に行うなど、空港運営に関して緊密に連携を図るということを基本方針で位置づけていくものである。また、併せて、同じ基本方針の中であるが、引き続きコンセッション運営権者による運営権の開始後も地元との共生関係の維持に努めるということを位置づけている。それを一義的に監督するのは新関空会社になるわけだが、我々国策としてこうした取り組みを進めている立場であるので、国土交通省としても法律の30条第9項になるが、新関空会社の監督権というものを通じ、これから新たな運営権者がしっかり基本方針を遵守して業務を行っていくことを確認・確保していきたいと考えている。

○Q 廃港の判断については、運営権者がその時に判断するような旨、聞いたよう
に思うが。
○A 先ほど、回答で申し上げたのは、廃港という選択肢も否定せず、自由度の高い経営環境を運営権者に提示して、両空港をしっかり活用してもらうためできる限り制約のない条件にしているということであり、廃港ありきで考えているものではない。もうひとつは、いずれにしても両空港をどのように使っていくかというのは実際に地元に、とりわけ皆さんの意見が何よりも大事にされることだと思うので、運営権者に対しても先ほど申し上げたとおり、地元との連携、情報交換を密にしてというところをしっかり運営権者に請け負ってもらいながら、将来の、コンセッション45年という長い期間になるが、そうしたところで、いい関西の空港になるように取り組んでいく。

○Q 途中で運営権者が伊丹の空港だけやめますということができるという考え方なのか。
○A 地元がそれで合意すれば。今現在の枠組みというのは、平成17年以前の関西3空港懇談会で関西3空港の使い方はこうしていきましょうという合意があって、コンセッションの中も一連のそこの枠組みを崩さない形で進んできていると思うので、誰か一人が言ったからそうなるということではなく、地元の皆様方の総意が空港の使い方を実現していくものだと理解している。

○Q 昨年福岡空港に視察に行ったが、アクセスもよく、福岡市が空港施策に力を入れているし、空港自体も力を入れていた。アジア圏を視野に入れ、九州はもちろん、中国・関西方面まで、JRを意識して航空事業をしているという印象を持った。伊丹空港は関西・中国地方を顧客として視野に入れた空港だと認識している。国土交通省としては福岡空港をオールジャパンで考えた時にどういう位置づけにしているのか。
○A 国土交通省を代表して福岡空港の確たる位置づけを申し上げる立場にはないが、一つ、ローケーションでの優位性はあるかと思う。そういったことの裏返しではあるが、なかなか今の設備・施設では需要に見合わないくらいの大きな需要がある。現地でも増設の話が非常に大きな問題として捉えられていると聞いている。一方、そういう意味では大阪国際空港が先陣であるわけだが、福岡空港でもコンセッションの話がほぼ煮詰まってきて、地域のご意見としては容認の方向、いろいろ課題はあるにせよ、容認の方向に動いてきていると承知している。そういった大きな需要の伸びであるとか、あるいは今のところ将来予測した時に見合わないハードの部分、そういう課題を持ちながらコンセッションに大きく動いていこうとする意味で、どこの空港と比較云々ではなく、個人的な意見ではあるが、大きな転換点にある最たる空港かなという印象は持っているところである。

○Q 仙台空港、福岡空港、伊丹空港とコンセッションをする空港が出てきているが、コンセッションをするということは空港の経営を自由競争させるという理解でいいのか。
○A 国内の他空港との競争という意味合いでは、他空港がコンセッション該当空港であるからというわけではなく、押しなべて切磋琢磨しながら利便性の向上に努めるということなんだろうなと思う。後、もう一つは、国内空港もそうであるが、周辺国の空港に比べてもかなり、競争力を高めていく必要があるのかなと思っている。それには国際便ということもあるが、関西圏のインバウンド関空とか、最近外国人のお客さんが来るようになって、大阪市内、大阪府内、兵庫県も含めて外国人の来訪者がふえているということを聞くのでそうした、来ていただける方の玄関口になるためにもいろいろ3空港連携しながら将来考えていく話も今後出てくるのかもしれないなと。それもコンセッションという中で、いろんな地元と対話をしながらよりよい空港の使い方を実現していくということなのかなと思う。

○Q 廃港も含めの文言をどうするかについて、運営権者に幅広い選択肢が広がるものと捉えているという答弁であった。廃港するかどうかは運営権者に決定権があるように聞こえた。確認したいが、「運営権者が伊丹空港を廃港にしようという決定権を持っているわけではない。」という認識でよいと思っていてよいのか。
○A 運営権者一人が廃港にすると言って廃港になるわけではない。何よりも地元がそれで了承するかそこもクリアしないとそのようなことにはならない。

○Q その場合の国交省の対応は。運営権者が廃港と言ったらもう何も言えないということにはならないと思うが。
○A 我々として重視するのは何よりも地元の声なので、それはしっかり国としても確認しなければならない事項だと思っている。

○Q 運営権者が廃港を決定するわけではなくても、やはりイニシアチブは運営権者がとるのか。
○A 誰がイニシアチブをとるかというのは、運営権者の場合も他の場合もあるかもしれないけれども、そこは別にこだわりはない。いずれにしても地元がどういう意思決定するかそれが何より重要だと思っている。

○Q 去年も廃港を含めの文言を削除してくださいという要望をしていて、その際のお答えでも、同じような幅広い選択肢があるものと考えていると伺ったが、運営権者に幅広い選択肢があるということではなかったと記憶している。去年も運営権者に幅広い選択肢があるという話だったのか。
○A 確認はするが、運営権者とは違う言葉だったかもしれないが、意味合いは同じである。もしかしたら言葉の行き違いがあったのかもしれないが、指しているものは同じである。

○Q 去年も今年も選択肢が広がるものだという答えをいただいているが、こちらの印象としては、それで選択肢が広がるのかなと。選択肢を広げるのであれば逆に何も書かない方がいいのではないかという思いもしている。大阪国際空港の地元市としては、安全と環境に最大限配慮した上で活性化していきたいと思っているが、そこに廃港することを含めてというとやはり少し・・・という思いがある。いろんな背景があることはわかっているが、そういう思いを持っていることを知っていただきたい。
  コンセッションに関してであるが、地元市としては、安全と環境に最大限配慮していただきたい、これは毎年同じことを申し上げているかもしれないが、必ず伝えなければならないことと思って話している。その上でコンセッションというのがすごく不安である。民間の会社がやるということで、安全と環境に配慮してもらえるのかなと不安になりながらも、地元市としては何もすることができないので、やきもきモヤモヤ不安に思いながら、コンセッション後の質問などが出ているわけである。すべては不安だけど何もできないという焦りを感じている。答えていただきにくいかもしれないが、今の状況はどんな感じか答えていただける範囲で、感覚的な、そう捉えていればいいんだというようなところを教えていただければありがたいと思っているところである。
○A 28年の1月から新たな運営権者が運営してもらうという手続きになっており、今のところ順調に進んでいる。先週の10月21日に新関空会社から具体的に、募集を開始するというアナウンスも出て、12月くらいに募集する内容になっている。今のところ予定した平成28年1月というところに合うようなスケジュールになっている。ただ、誰が運営権者になるか気になるということはよくわかるが、日本の法律で今定めてある安全・環境・騒音については、確実に誰であろうと守らないといけないものなので、国も関空会社もしっかり確認できるようになっているので、そこは安心できると思う。

○Q コンセッションの関係で2点。コンセッションした後、5年間運営権者が従来の運営者である新関空会社に業務を委託するという実施方針であった。このようなことまでしてコンセッションをする必要があるのか。また、45年と普通のPFI方式より期間が長いが、その理由は。
○A 1点目の5年間というのは、それほど、空港というのはしっかりと過去の経緯を踏まえた継続した連続した運営というのが非常に重要だと思っており、その期間となると5年程度はいるのではないかということで考えているところである。地域の皆様に安心していただくためにもしっかり業務を引き継いでもらう、そうした期間だとご理解いただきたい。2点目はPFI法の事例でいくと確かに20年とかという事例が多いが、今回我々の取り組みの最終的なところはたくさんある借金を返すということであるので、その完済の目途が45年くらい先ではないかということでその期間を設定しているということ。もちろんいい運営をしてもらえば前倒しで返すことも不可能ではないが、45年間については一定の環境下で大阪国際空港と関西国際空港を活用してもらうというようなことで考えている。

最後に、加柴委員長より閉会のあいさつがなされた。

 

中部国際空港の行政視察について
(平成26年10月29日 午前10時から午後0時)

中部国際空港株式会社 執行役員(お客様サービスセンター・地域連携・第二滑走担当)上用様から次のとおり、あいさつがなされ、本日の予定について説明があった。

○上用執行役員 伊丹市議会飛行場問題対策特別委員会のみなさま、ようこそおいでいただきました。事前にヒアリングしたい項目をいただいておりますので、まずこの場でご説明させていただいて、わからない点をご質問いただく、その後、ターミナルビルをご覧いただくという日程で進めさせていただきますのでよろしくお願いいたします。

次に、加柴委員長からあいさつがなされ、その後、上用様より「中部国際空港の概要」について説明がなされた。

今までの沿革については、小牧に名古屋空港があり、そこが空の玄関口であったが、伊丹と同じように周囲がどんどん市街化してきて、拡張の余地もない、夜間も飛べないというような制約がある中で、航空需要はどんどん伸びてきました。関西でも新しい空港をつくる動きがあって、やっぱりこの地域に新しい空港が是非とも必要ではないかと、24時間使える空港が必要ではないかと、関西の新空港と同じような動きがあり、1985年に建設促進のためのいろんな団体、それと調査を担当する空港調査会を立ち上げて、そこが中心となって基礎的な調査を開始したのがスタートになる。もっと早い時期では昭和40年代から地域の経済界辺りは、やっぱり新しい空港がいるのではないかと構想として打ち上げたりはしていたが、具体的に動いたのは1985年。この辺選出の国会議員の方に議員連盟をつくってもらっていろいろご支持をいただくことで動き出した。地元の自治体、愛知県・岐阜県・三重県と名古屋市と経済界がお金と人を出して調査の主体をつくったのが調査会である。関空の調査会と名称は同じであるが、役割が少し違うかと思う。最初にやったのはまず候補地を決めることである。関空、成田もやっぱり場所を決める時に行き違いもあって後もいろいろあったので、それを反面教師として、我々はまず場所を先に決めようということから始めて、現場に入ってデータを取るということはできないので、いろんな基礎的な情報から机上で絞り込んでいって、最終的にこの場所に絞り込んだところからスタートしている。その後、ここで具体的にどんな空港をイメージするのかという構想、計画まで詰めていった。その間には当然であるが、現場に入って現地の基礎的なデータ、地盤の状況がどうであるかとか、環境影響がどうかという基礎材料になるもの全部、ありとあらゆることを全部やった。これもすべて関西空港を参考にさせていただいて、どんな調査をしたかというのを見ながらやってきた。基本的な構想や計画を順次固めていって1991年になって、航空局の5箇年計画の中にも位置づけがされた。それまでは地元で調査費も確保していたが、この段階から国もわずかであるが、調査費をつけて一緒になってやっていくことになった。1998年に会社ができるわけであるが、その引き金になったのは97年に愛知万博がちょうど決まったということが大きく影響したと思う。普通こんな概算要求で事業化したいと言っても一発で通らず、2回3回くらいやってやっと国の方の予算が付くことが当時多かったが、万博も開く、それとちょうどこの頃民活でなんかやろうといういろんな動きがあったときであり、じゃあ中部をテストケースというのか、モデルケースとしてやってはどうかという動きもあって、それが追い風になって会社ができた。5年ほどの工事期間をもって2005年の2月に開港した。来年2月でちょうど開港して10年という節目の年を迎えるというのが簡単な経緯になる。先ほども触れたようにいろんな意味で関空を参考にさせていただきながら動いてきたということもあるし、これからの話になると、伊丹と関空が統合するとか、コンセッションやるとかあるが、我々はまだ具体的な話にはなっていないが、やはりどこかの機会にはいろんな意味で参加させていただくようなことがあるかもしれないなと思っている。

利用実績については、2005年に開港して以降の旅客便数を棒グラフと折れ線グラフで書いてあるが、棒グラフになっているのが週辺りの便数で折れ線グラフが旅客数である。2005年の2月に開港したが、この時はそれこそロケットスタートのように快調にスタートした。ちょうど万博もあったということもあるが、名古屋空港時代に比べると便数も大幅にふえ、貨物、旅客数も大幅にふえるということで調子よくスタートしたが、2008年にリーマンショックがあり、これは世界的にもがたっと落ち、しばらく低迷状態が続いていた。最近になってちょっと上向きになりかけているのがこの10年間の大まかな動きである。2013年度も国際・国内合わせて1千万人をちょっと切るくらい、やっとそこら辺まで盛り返した。関西に比べればまだまだ扱い量が少ないし、国際貨物も最初は20数万トン扱っていたが、しばらく10万トンに半減して。これも昨年くらいから貨物専用便が少し入ってきたので、それに伴って扱い量が15万トンまでふえている。年間の発着回数は去年で9万回くらいという感じである。伊丹と比べても国際線は別だが、全体の旅客の数、発着回数はこの程度という感じである。
今どんなところに飛んでいるかというと、資料の6ページのような都市に国際線は週に300回を少し切るくらい。やはり韓国、中国、東南アジア辺りがわりと路線としてはあるが、アメリカ、ヨーロッパ、特にオーストラリアは今ない。名古屋空港時代からずっとオーストラリアは飛んでいたが、今は休止している。アメリカも開港した時にはサンフランシスコにも飛んでいたが、リーマンショック以降今も休んでいる。ヨーロッパもパリに飛んでいたが、JALの経営破綻の時になくなって、今に至る。我々としては東南アジアなど近場をもう少し充実させたいのは当然あるが、やはり遠いところの路線が弱いのでこういうところを早く復便したいのが営業上の大きな課題である。国内線についても、6ページにある都市に飛んでいる。開港した頃はもっとあったが、JALが経営破綻した時に、いわゆるJALの地方路線が相当整理されて、今JALは一部飛んでいるが、ほとんどがANAである。
7ページが貨物であるが、これも昨年から赤く書いてある路線が順次定期便で飛ばし始めて、これでまた貨物を結構扱い始めている。この地域はものづくりの盛んなところなので、空港をつくるときも旅客もさることながら航空貨物が相当出るだろうと大きな期待をして飛ばしたが、リーマンショック以降、産業の構造自体のあり方も変わってきたこともあって、貨物を名古屋周辺だけで集めて便を飛ばすというのは少し不足しているということがあって、今は夜間にいろんな路線の飛行機が一気にここに集まって、それぞれ集めた荷物をここでもう一回最終整理をしてそれぞれのところにまた飛ばすとか、だから、ここの発着の貨物だけではなく、他から転送するような貨物も含めて効率的に貨物も合わす工夫をして整理をしながら飛ばしている状況である。
空港全体の収支であるが、開港から売り上げが520~530億だったのが、リーマンショックの時に100億くらい落ちて、今やっと少し持ち直しているところである。当期純損益は開港してすぐは20億、10億、3億と減ってはいるが、基本的には黒字だった。2008年2009年度と大幅に赤字になって、2010年からわずかではあるが黒字になってきた。昨年辺りは今までの累積の損失も解消するところまである程度は回復している。売り上げがそう伸びてもいないのに黒字になっているところがミソである。

私ども2005年に開港して2010年から今年度いっぱいになるが、5箇年の中期経営戦略を立ててそれに基づいていろんな取り組みをしている。赤字で書いてあることを今年度取り組むことが書いてある。来年2月が10周年なので、この10月から来年の夏くらいにかけていろんなイベントを順次打っていこうという企画を今進めつつある。われわれの使命はまずネットワークを充実させることが一番大きい。これは空港会社だけではどうしようもないので、地元の自治体や経済界と一緒になって取り組んでいる。環境に配慮して空港をつくることを大きな柱で空港をつくったし、空港の運用も環境に配慮することを大きな柱のひとつにして取り組んできているので、引き続き取り組むということ。我々も民間の会社なので、経営の基盤がしっかりしていないと何事もできないので、売り上げがそんなに伸びない、浮き沈みがあるが、それでもある程度乗り越えるくらいの体力をしっかり持っていこうと取り組みを今進めているし、これからもやっていくということである。

空港の利用者利便の向上と活性化の取り組みについては、関西でもそうだと思うが、訪日外国人がどんどんふえているということで、我々の空港にも結構くるようになっている。だから、空港ターミナルの中でできることとか、我々空港会社としてできること、いろんな取り組みをしている。訪日外国人に対する受け入れ環境整備では、訪日外国人の方が手ぶらで動き回れるようにするため、空港に着いたらそこからホテルまで別送で貨物を運ぶサービスみたいなことも今始めているし、スマホなどで情報を提供するといったこともしている。いろんな空港でも同じようなことは取り組んでいると思うが、特に今ムスリムの方とか向けにいろんなサービスをしている。例えば礼拝室を用意するとか、食事もポーク、アルコールがだめなのでそういう取り組みもしている。ただ、こういう取り組みは空港だけでやっても仕方ないので、まちの中全体でこういうことをやっていかないと受け入れ環境の整備にはならないと思うが、空港はできることはやる。地域の関係団体もまちの中でやっていくということ。今、日本の農産品が海外で非常に好評だということで、いろいろな所に日本の農産品を出すようになっている。この地域も結構農業圏で農産物にいいものがあるので、そういうものに我々も非常に力を入れて取り組んでいる。国がだいぶ力を入れているが、我々も取り組んでいる。後、空港は基本的に飛行機を利用する人が使うものであるが、それだけではなく、多くの人に楽しみに来てもらおうというのを最初からのコンセプトにしている。いわゆる商業の売り上げをひとつのテコにして着陸料とかを抑えて、ネットワークを充実させる、そういうビジネスモデルを目指している。なので、こうして結構人を呼んで、飛行機に乗る人以外にお金を落としてもらうことに取り組んでいる。音楽祭をやったり、今週末もゆるキャラグランプリをやったり、去年まで埼玉でやっていたものをこっちにもってきた。夏には盆踊りをやるとか、あの手この手でやっている。うちの直営店でお土産を扱っているところでは、この10月から消費税免税になった。そういうことができるような手続きを済ませた。免税店も今中国の方を中心に相当の購買力があるので、それを逃す手はないので、限られた店舗スペースではあるが、少し拡張するといった努力はしている。
国際線旅客の伸び以上に免税店の売り上げが非常に大きく伸びており、これが会社の経営状況にも好影響を与えている。

安全・安心については、東海東南海地震に伴う津波は伊勢湾の中ではあるが、やはり相当心配はある。ただ、最悪の状況でも空港の建物は当然大丈夫であるし、滑走路も水没することはない。伊勢湾の口がしまっていることと、島があるので、そこで津波が減災される。しかし、そうはいってもそれなりの対応を我々としては考えており、従来は防災訓練、避難訓練なんかは、ターミナルの中で火が出た時にどうやって逃げたらいいかを確認するようなことが目的の避難訓練をしていたが、地震、津波以降は逆に外で働いている人がいかにこの建物の中に入って逃げるかというような訓練をする。通常出入り口は全部シャットアウトされているので、従業員でも勝手に出入りできないものなので、そういう時のために緊急時どうやってするか、後、これだけ広いのでみんな情報を持っていればいいが、持っていない人のために、そこらじゅうにサイレンを用意して、何かあった時には空港内全域にそういう情報が伝わるようにするといった対策はとっている。もっと最悪な場合、浸水した時に困るような重要施設について、ある程度水をシャットアウトできるようなものをどうするか、物理的な対応はこれから考えたいと思っている。
23ページ、周辺自治体との協議の場をいろいろ設けて取り組んでいる。この半島がちょうど5つの市と5つの町があり、この半島地域にある行政とここにあるような連絡協議会、これは開港する前から出来ているが、情報交換、我々の情報提供、自治体からのご要望などの意見交換をできる場を設けている。木曽三川の飛行経路に当たる海部地区とも連絡会を設けて情報提供を行っている。地域とはいろんな調整・協議をする場を設けているが、空港は飛行機を利用する方だけではなく、遊びにも来るということで、人と人が集まる、だから各地域の情報発信の場としてもいい面もあるので、例えばこの地域の観光物産展のようなことをやるとかいうような、地域の情報発信の場としても非常に使っていただいている。地域の特産の例えば弥富市の特産のものを夏ここでやるとか、愛知は花が盛んなので、来月県が主催で花フェスタみたいなことをやる等、いろんなことをやっている。
今、3500メートルの滑走路1本で9万回くらいの離発着でやっているので、まだまだ大丈夫だという意見もあるが、1日平均的に離発着するわけではなく、朝夕どうしても混むのでだいぶ処理能力が限界に近づきつつあるということもあり、2本目についてはできるだけ早い時期に用意できればなと。滑走路1本だと、運用上なにかと事故でもあった場合、空港全体を閉鎖しないといけない事態になってしまうので、開港後10年も経ったので、滑走路も大規模な補修が必要になる。夜間も含めて飛行機が飛んでいる状況で、長期間ある程度制約しながら空港を運用するということは、忍びないことになるので、なんとかしたいと思っている。
次に、着陸料はどこの空港でもいろんな取り組みをやっていると思う。我々もやはり着陸料は、エアラインにとって就航しやすいような状況をつくるということを考えている。昨年、貨物便などが新規に入ってくる場合、あるいは扱い量をふやす場合は、ある程度着陸料を減免しましょうという制度。国内線は今どんどん機材が小型化しており、小型ジェットが導入する場合にもプロペラに比べれば騒音問題もいろいろあるので、小型ジェットを飛ばしたいというニーズについてはこれからやっぱり地方路線中心に飛ぶということになるよう、それを誘引する意味でも着陸料を少しある期間減免する取り組みをしている。あるいは、国際線でも新規に就航したいところについては地域を上げていろんな優遇措置もするという活動はやっている。これは関西空港など、各空港どこでも同じような取り組みをやっているので、我々もやっているということ。
 航空機騒音については、滑走路の位置がほぼ南北であり、北の方は弥富市、桑名あたりがちょうど飛行経路に当たることもあって、これらの市とも連絡会を設けている。常時やっているのは4地点あって、夏・冬定期的に年2回やるところが10地点。飛行経路を見ながらポイントを取ってやって、ここで常時あるいはある期間を決めて航空機騒音の測定をしている。夏と冬にやって、その都度結果がまとまると、プレスに出す。ちょっと高いところで40台。そのためにこの地に埋め立ててつくったので。これを計画した段階より飛行機の性能が格段によくなって、あるいは機材が小型化しているので、音の発生源自身は昔に比べるとだいぶ小さくなっていることもあると思う。地域の方は空港ができるとなったときやはり騒音のことを一番心配していた。何もないときにJALと全日空から飛行機を借りてきて、実際飛行機を飛ばしてみた。着陸は当然できないので、200メートルくらいまで降下して、そこから上昇するということをして実際音を体験していただくのを2回くらいやった。冬場やったが、いや夏は窓を開けるし、最初昼間だったが、いや夜間がもっとひどいんじゃないかという心配もあったので、2回目は夏場の夜に飛ばした。そんなことで当時は皆さんやはり音については大きな心配の一つであった。今はある程度落ち着いているし、飛行機自体の性能もよくなり、段々影響も小さくなりつつあるので、今のところは目立った意見はない。常時窓口を設けて意見を伺うようにしている。ただ、これから便数もふえるとか、夜間は今貨物中心であるが、これからは深夜帯も少し飛ぶような動きも出てくると思う。そうなったときに、やはりそれなりに影響が出るのでそういうことを丁寧に説明していくことを引き続きやっていく。
 次のような質疑応答がなされた。

○Q 関空は貨物とLCCでよみがえったところがあるが、中部国際空港ではそのようなことは書かれていないが、どうなのか。
○A 関空ほどではない。いわゆるLCCと称するカテゴリーは国際線で飛んでいるのは韓国のチェジュ航空、エアアジアXこれはマレーシアのクアラルンプール、フィリピンのセブパシフィックがある、それから香港エクスプレスは今飛び始めている。国内はジェットスタージャパンが飛んでいる。最初はエアアジアジャパンが飛んでいたが、バニラエアに変ったので、国内はジェットスタージャパンだけである。関空のピーチは来ていただけない。これからの大きな伸び代はやはりLCCだと我々も思っているので、従来の航空会社の引継ぎは当然やっていくが、LCCもいろいろお話をさせていただくことをしていく。

○Q 関空はLCC用の発着するところを簡素化してやっているが、そのようなことは。
○A それをしようとしていた時に、エアアジアジャパンがやめたということになったので、今は様子を見ているところである。

○Q 一時、空港で飛行機を飛ばして収益を伸ばすということが無理だから、空港ビルの方で儲けようという話になったけど、それは一定ある程度のところまでいくとなかなかそれ以上伸ばすのは難しい話になってくるので、やはり本業の方をということになると思う。今関空がLCCと国際の貨物便で建て直しを図ったような形で割りと順調に行っていると思うが、中部国際空港の戦略はどのような感じか。
○A うちの場合は、首都圏や関西圏に比べると航空需要が小さい。東京は羽田・成田で1億人以上扱っているし、関西も伊丹と関空で3千万以上であるが、中部国際空港は1千万人くらいという状況である。そこで一定のネットワークをはってやろうとすると、例えばであるが、着陸料や航空会社からいただくいろいろな料金が同じレベルだと来てもらえない。やはりある程度抑えないとやれないだろうということがあって、それを補うにはどうしたらいいか。商業をもう一つの収入の柱にしようというコンセプトでターミナルビルも、旅客のためだけの施設ではなくて、遊びに来て楽しめるような施設というのに力を入れてスペースもとって、それを収入の柱にしようとしている。それで補いつつ、着陸料なんかの収入は少し抑え気味でもなんとか会社としてはやっていける、そういうビジネスモデルを最初に考えて、それを目指してターミナルづくりをやってきた。今でこそいろんなターミナルビルがそんなふうになっていて、羽田の国際線もそうであるし、関西空港もそうで、同じようなことになっている。ただそうは言っても、それだけで儲けて、それが本業になることはないので、やはりネットワークを充実させていくというのが会社の経営上の問題もあるが、それよりもなによりも我々の使命としてネットワークを充実させて、この地域の方に使っていただこうというのが本業という気がしている。

○Q こっちに来るときに、羽田から品川に出て、品川から名古屋にというパターン。リニアができたら、品川がリニア中継地になって、品川と羽田がくっつくと、長い国際便なんかはさっき言われていたが、羽田からの国際便がふえて、東海の人がみんな羽田に行って、羽田からヨーロッパとか、アメリカに飛ぶ時代に進むと思う。今、新幹線でもそんなに不便ではないでしょうから。
○A そういうことは既に起きている。数日前から全日空、その前からJALは羽田と中部国際空港を朝結んでいる羽田-セントレア便がある。何を狙っているかというと、航空会社にとってはここからお客さんを羽田に運んで羽田から飛ばしている路線に乗るというお客さんを狙っている。だから放っておくとそういうことになってしまうので、地域としては今、リニアが27年に開業するということに併せて、まちをどういうふうにもっていくかとか、空港を含めていろんなアクセスがまだまだ不十分なので、もう少しスムーズに動けるように、あるいは名古屋駅をもう一回ちゃんとやろうよとか、どちらにしてもインパクトは非常に大きいので少しでもプラスに持っていけるように、ここが正念場だと思う。

○Q 収支状況がかなり大きく改善しているが、何か特別な理由があったのか。
○A 特別な理由というより便数がふえているということと、免税店などの売り上げがかなり貢献している。制限区域の外でも免税品の取扱を始めたことも影響していると思う。

○Q 名古屋空港とのすみ分けは。
○A 非常に難しいところである。この空港をつくる時も、ここは航空需要がそれほどないので、2つの空港で扱うということは基本的にはあり得ないだろうと。だから定期便は基本的に新しい空港に一元化しようということでスタートしている。しかし、現状は富士ドリームエアラインが、名古屋空港をベースにしていくつかの路線を飛ばしている。年間5、60万人くらいである。名古屋空港は愛知県が管理している空港である。

○Q 名古屋空港をなくした方がいいとか、名古屋空港を盛り上げていこう、活性化していこうという動きとかはあるのか。
○A 名古屋空港周辺の方はぜひとも存続させてほしいと言う。自衛隊が使っていることと、三菱重工の工場が隣接していてそこで航空機の製造をしていることがあるので、伊丹とは少し違うかもしれない。

○Q 旅客数別空港の中ではずっと1位を取っていることについて、どういうところが評価されているのか。
○A 世界の空港が加盟している国際空港協議会という団体があり、その中で主に国際線の出発のお客様に対して年4回抜き打ちでアンケート調査をして、ご利用になっている空港の顧客満足というか、サービスレベルについて、質問表を配って、回収し、指数化してランキングをするものである。ここは中規模空港の中で開港以来、ここ最近1位から落ちてしまったが、何年かずっと1位をいただいていた。参加は希望する空港だけである。質問が20数項目あって例えば、トイレがどうか、アクセスのよさ、税関手続きはどうか、買い物は便利かとか、総合的に見てどうか、など5段階評価で出してもらって、集計して平均を出してランキングしていくもの。開港した頃は新しいターミナルで全体的にきれいであるし、中のいろいろな事業所等とも一緒に顧客サービスに取り組んでいるので、そういうところは高い評価をいただいてよかった。
世界的に見ると、ずっと韓国のインチョン空港がダントツの1位で、評価が4.9くらい。中部国際空港は4.5とか、4.7レベルである。最近は中国の空港が上位を独占している。相対的にうちの空港が落ちているが、ランキングはともかくとしてお客様に満足していただこうということで、我々だけではなく、各航空会社の窓口の方とか、税関とか、検疫、いろんな事業所が入っているので、どこかの印象を害すと、全体の印象につながるので、みんなでしっかりとおもてなしをしましょうということで、講習をするとか、一緒にいろんな活動をするとか、いろいろ取り組みをしている。

○Q 空港へのアクセスがまだまだ不十分だということであったが、名鉄名古屋から一番早いので28分とか、車でも40分くらいで来られるし、アクセスはいいのではないかと思うが、まだ足りないのか。
○A 鉄道でいうと確かに名古屋駅からは名鉄に乗ると30分弱であるので便利であるが、名古屋駅で乗り換えるのが分かりにくい。後、道路が県の道路公社の有料道路が1本あってそれでつながっているが、関西空港のように阪神高速と阪和道の2本でつながっている状態ではない。何かあった時にやはり1本だとお客様にご迷惑をかけるので、なんとかしないといけないと思っている。鉄道の方はちょうどリニアが入ってくるのに合わせて、駅を大改造しようということでこれから取り組もうとしている。その中で、他から来た人、あるいは空港からいろんなところに行く人がスムーズに乗り換えができるようなターミナルにしていこうとしている。この辺りは割りと道路網は整備されているので、便利だと思うが、空港までの間が少しまだ弱いことがあって、そこを何とかしたいと思っている。

○Q 中部国際空港の着陸料は安い方なのか。
○A 定価ベースでは関空より安い。ただ、今関空もいろんな割引制度を導入しているので、一概には言えない。

○Q 期間限定の値下げは効果があるのか。
○A 航空会社にとっては初期投資がいろいろ必要となってくるので、新規で入ってくる時がつらい。ある程度お客さんを捕まえるのに時間がかかるので、最初の段階で、着陸料を軽減するというのは利用されるエアラインにとっては非常にありがたいという感じである。


この後、中部国際空港施設の現地視察を行った。


 

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〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
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