現在の位置

平成27年度千葉県流山市・東京都多摩市

1.視察出張委員
 委員長   櫻井  周        委 員   北原 速男
 副委員長  新内竜一郎         〃    杉   一
 委 員   高塚 伴子         〃    上原 秀樹
  〃    西村 政明        議 長   相崎佐和子
  〃    竹村 和人        副議長   佐藤 良憲
          
2.視察都市  千葉県流山市、東京都多摩市
3.視 察 日  平成28年1月28日(木)~1月29日(金)
4.調査事項  下記報告のとおり

       


1月28日 13:30~ 千葉県流山市
<議会運営、議会改革について>

初めに、海老原流山市議会議長より歓迎のあいさつがあり、櫻井委員長よりお礼のあいさつがなされた。
乾議員、西川議員から説明がなされ、質疑応答がなされた。最後に、櫻井委員長よりあいさつがなされた。

<説明の概要>
●議会改革推進の原動力について
  国からの機関委任事務の廃止、地方自治を充実していこうという方向性があった中、議会からの条例提案をしていこうという機運も上がりつつあった。平成20年度1年間特別委員会を設置して、23回の会議を開催し、21年3月に議会基本条例を全会一致で可決した。伊丹市議会と同じであるが、どこかの議会基本条例を持って来てつくったわけではなく、各会派から意見を持ち寄って一致でくるものを条文として入れていった。そういった中、議会基本条例に入らなかった問題や、新たに議論する中でテーマになる問題等がはっきりしてきたので、議会機能の更なる発展を目指し議会活性化推進特別委員会を設置した。広報公聴委員会や議会運営委員会に委ねるテーマもある。熱心に取り組むようになったきっかけはやはり「人」で、熱心に取り組む議員がいたことも大きく影響している。また、議会基本条例はつくってからが大切であるという意識がある。
  委員会のライブ中継を見た市民から電話がかかってくることもある。日経グローカルの議会改革度ランキングで常に上位に入っていること、市民から評価をいただくことがモチベーションになっている部分もある。

●常任委員会・予算・決算委員会での審査の充実について
  予算・決算委員会は分科会方式ではない。一般会計は特別委員会に付託(ただし、補正予算は総務常任委員会に付託)し、特別会計はそれぞれの所管の常任委員会に付託している。
  パソコンの持ち込みは委員長の許可のもと行っている。持ち込みをする議員は主に答弁の整理など、記録用に用いているのが大半であるので、直接審査の内容に大きな変化はない。持ち込み時の注意点は委員会審査に支障を来たさないよう「音」の問題を徹底している。当局側のパソコンの持ち込みはほとんどないが、予算・決算委員会においては膨大な資料が必要となるため、当該委員長にあらかじめ許可を得て審査当日に委員会室に持ち込んでいる。議事録の検索にも使っている。
  予算委員会の各日程終了後の自由討議は基本的には行っていない。委員会が終わった後に委員長によってはその日の反省と翌日の運営について話し合ったりはしている。
  常任委員会で当局からの提案事項以外に委員同士で協議を行っているかについて、過去5年間では、委員発議で条例案を提出し全会一致で可決したものがある。(空家対策条例、自転車の安全利用に関する条例)この条例提案までの過程において、関係すると思われる外部関係者の意見を参考人招致という形で聞く場を持ったり、執行部の職員に出席いただき議論をまとめた経過がある。その他にも市内の教育施設格差を是正するための市内視察を行ったあと、常任委員長の発議で「公立小中学校間格差の解消を求める決議」を全会一致で可決している。
  委員会視察の報告書を委員全員が作成し、WEB公開することの効果については、議会の活動を市民に明らかにし、開かれた議会としての責任を果たすということ。また、WEB上に公開することで議員が調査研究してきた結果を執行部職員がいつでもどこでも情報を共有できるようにするものである。
  
●議会活性化推進特別委員会の活動経緯について
  今までの取り組みの詳細は資料「議会活性化推進特別委員会の活動経緯」のとおり。
  正副議長選挙で立候補制を採用することの効果については、選出過程の透明化を目的として行った。立候補者の所信表明は本会議の休憩中に行うが、傍聴も可能である。また、所信表明に対して質問をする機会も設けているので、立候補者の所信表明の理解を深めた上で選出に当たることができる。しかし、地方自治法の103条に議員の中から選出するとした規定があるため、立候補者に絞った形での選挙は行っていない。
  選挙公約の余地は確かに小さいとは考えるが、今の議会の状況をどう変えていくのかということについては、やはり立候補者によって内容が違う。
  反問権については、流山市では議員の質問内容の確認ということではなく、質問の根拠を明確にし、論点を明らかにしていくことを考えている。この行使によって、議員は一般質問に当たって相当の下調べをするようになり、議員と執行部との緊張関係が保たれ、さらには、執行部の曖昧な答弁が少なくなり市民への説明責任の観点からも質問内容がより明確になり、市民にとってわかりやすい内容となってきている。一問一答制とセットで導入することで効果が出るものと思う。ただし、当局との情報量に差があるため議会としてはそのあたり考えないといけないという話はした上での導入である。
  どのような場で議員同士の討論を実現しているのかについては、自由討議を規定した背景として、議員相互が会派の枠ではなく、相互に討議することで議案のメリット・デメリットが多角的に分析され、合意を形成し、議会としての意思が明確になると考えたからである。場面としては常任委員会であるが、議案、請願や陳情の審査において議員間の自由討議の動議が提出され、可決されると活発に議論している。さらには、議員間の自由討議なので、議員提出議案の際にも運用は広がると考える。委員長は、「自由討議をしたい方は質疑終了までに動議を出してください」という一言を必ず言うようにしている。この前も自由討議の結果、条例の大幅修正や、附帯決議を付けることになった事例があった。
 
●ユーストリームを活用した委員会中継について
  ユーストリームを選んだ理由は、パソコン、カメラ、無線LANなど中継するためのインターネット環境さえあれば、場所を選ばずに中継が可能であったこと。中継業者との業務委託契約がいらないため導入に向けてのハードルが低かったこと。当時はユーチューブが主流であったが、ライブ中継ができなかったことから、簡単にライブ中継・録画配信が行えるユーストリームを選択した。
  特に市民からの反響はないが、ときどきライブ中継を見た市民から、「今の議論は何だ」、「どうしてそういう話になるのか」といった意見があることもある。アクセス記録を見るとかなりアクセス数は多い。
  傍聴者がいなくても見られていることを意識し、非建設的な議論が減少したという事務局の評価がある。
  質問する議員ばかりが目立つのではないかといった話はなかった。委員会では質問時間に制限は設けていない。ただし、予算・決算委員会では一人当たりの質問時間は概ね40分としている。
  委員会中継の方法については、事務局席が設置され、中継用のパソコンを置く。そこで職員2人が必要なパソコン作業を行う。一人が画面と音声の切り替えなどの中継のメーン操作を行い、もう一人がサブとして共同作業で配信している。

●議会報告会について
  実施に当たり気をつけていることは、常任委員会ごとに議員が4班に分かれてすべての企画・運営をすること。参加者からの質問では意見が偏らないよう、すべての議員が答弁し、市民にわかりやすく、より議会を身近に感じられるような工夫を心掛けている。
  意見交換会のテーマ設定の方法について質問をもらっているが、テーマ設定はしていない。報告会の内容説明、質疑応答の後、報告会の内容以外のものでテーマ設定はせず、フリーで意見交換を行っている。
  市民に来てもらうための工夫については、開催日時の設定を土日それぞれ午前・午後の4回としている。一時保育や手話通訳・要点筆記、磁気ループの対応をしている。市役所庁舎を含めた市内の公共施設で開催チラシを配布している。さらに、議会報告会の会場となる施設では事前にポスターを掲示してもらい、日頃当該施設を利用する方への周知も図っている。
  課題は参加者が少ない・固定化していること。多くの方に参加いただけるようにしていくことが課題である。広報公聴委員会で今議論しているところである。

●市民との関係について
  請願・陳情の取り扱いについては、原則委員会に付託することになっている。
郵送のものは参考配布としている。あらかじめ、請願・陳情者から意見表明の申し出があった場合は付託された委員会の審査の冒頭5分間程度で意見陳述を認めている。具体的には議題になった後、暫時休憩し、5分程度で実施。また、審査の過程で請願・陳情の提出者に質問したいとなった場合は、請願・陳情者に対して問う機会も暫時休憩して行っている。請願・陳情ともに取り扱いは同じである。紹介議員がいるかいないかの違いだけである。
 会議の公開性を規定している第3条について、代表者会、全員協議会、委員協議会は公開していない。


<質疑応答>
問)反問権を使った時の質問残時間のカウントはどうなっているのか。
答)減らない。

問)自由討議を行っている時、執行部はどこにいるのか。
答)採決等も残っているので、退席はせず執行部席にいる。

問)ICT関係を進めるに当たっては費用がかかってくるが、行政の諸施策にその分の費用を回すべきではないかといった優先順位の議論はなされたのか。
答)議会に関する予算は議会で議論して、議長から市長に要望するという予算の取り方をしている。開かれた議会をどう実現するかにかかわるものだということで、委員会、全員協議会ともに一致して最優先に取り組むこととした。同じ取り組みであっても他の議会と比べると費用的には抑えられている。

問)代表質問・個人質問のそれぞれの発言時間は何分か。1回の会期で何人くらいが質問し、何日くらいで日程を組んでいるのか。
答)代表質問はなし。一般質問として4日間で行っている。1日当たり5名から6名。一般質問の人数が20人を割ったことはない。制限時間は片道方式で40分。

問)開会時間と終了時間は。最大何時まで延長するのか。
答)一般質問の日程に限っての答えであるが、午前10時から始めて、質問者が5人であれば午後5時前後に終わる。質問者が6人になると、午後8時ごろにまでなることもある。

問)反問権を使うことでどれくらい会議時間が延びるのか。
答)当局の反問はそれほど長くはない。回数も3回目くらいで終わる。
 
問)予算・決算委員会では何日間審査されているのか。議員の持ち時間を40分としているとのことであるが、時間のカウントはどのようにされているのか。
答)予算・決算はそれぞれ4日間である。それぞれ部門に分かれて審査し、それぞれの部門で質問時間を1人おおよそ40分としている。事務局が時間を計っているが、きっちり40分で切るかどうかは委員長の裁量として行っている。

問)予算・決算委員会に入る人数は決まっているのか、それとも全員か。
答)会派の人数が4人までは1人、5人から9人までは2人、10人から13人までが3人選出と決めている。

問)特別会計はそれぞれの委員会ごとに予算・決算の審査をするとのことであったが、それは予算・決算特別委員会とは別の日程で、1日1常任委員会の実施をするということか。全体の日程をどのようにされているのか。
答)常任委員会は予算関係議案も条例関係議案も1日1常任委員会で審査している。それとは別に一般会計については、特別委員会を4日間実施している。

問)5つの部門ごとに審査されているとのことであったが、それは当局の部局ごとということか。それぞれの部門で一議員の質問持ち時間が40分ということは、200分と理解していいのか。
答)費目で分けている。そのため、複数の部にわたることもある。それぞれの費目の審査に一議員40分の質問時間があるということ。

問)議会改革項目の委員会での進め方について、伊丹市では全会一致したものは実施、しなかったものは実施しない、再度協議するとしているが、流山市議会はどのように進めてこられたのか。
答)基本的には全会一致であるが、実際に特別委員会で議論したときには例外的に多数決で決めたこともある。

問)平成21年に夜間の議会報告をされてから、それ以降夜間はされていないが、何か理由は。参加人数をふやす具体的な取り組みは何かされているのか。
答)平成21年の夜間報告会は、第1回目の報告会であったため、全議員でやった。年に2回報告会をしようという議論をする中で、参加しやすいのはやはり土日であろうということであった。参加者をふやす取り組みについては、現在広報公聴委員会で議論しているところである。それぞれの議員の支援者を連れてくるということではなく、議会広報等で周知して来ていただくことに主眼を置いている。

問)正副議長の立候補制について、立候補した人以外に票が入ったことは。正副議長を誰にするのかについてはどこの議会でも水面下での動きはあるが、そのことと立候補制との関係は。
答)立候補しなかった人に票が入ることはある。水面下の話し合いは当然ある。それはそれぞれの会派の中の話し合いであり、一本化できるところはし、対立候補が出るところは出ることになる。今までまったく不透明であった議長選挙がある程度可視化されたという意味において立候補制は意義があると思う。

問)議員提案で条例を策定されているが、それは所管の常任委員会で調査研究をして原案を出して、策定に至ったのか。
答)常任委員会で案を出した。正副委員長のリーダーシップがあった。

問)この4年間で議員提案の条例策定は何件あったのか。
答)2件である。

問)修正案や附帯決議の提出は4年間で何件あったのか。
答)修正は2、3件であった。

問)議会改革を進めていくに当たって、事務局がどうかかわっていったのか。
また、大学など学術機関との連携はどういったことをされるのか。
答)事務局には随分助けてもらっている。ユーストリームで安定的な配信ができるようになったのは事務局にいろいろと検討してもらった結果である。議会基本条例の審議の際は特別委員会の議事録をホームページ上に1週間後には上げてもらい、議会基本条例の議論をなるべく早く市民に公表した。
基本条例の策定に当たって、専門的知見としてマニフェスト研究会に委託した。研究員の方には、質問等が出てきたときに答えるというような位置づけで特別委員会に毎回出席いただいていた。また、法政大学の廣瀬教授や、山梨学院大学の江藤教授に講演や参考人として来ていただいた。三菱総研の研究員の方2人が傍聴という形で正副委員長に意見をするということがあった。現在は学術団体との連携という形ではやっていない。

問)議会改革について、議員それぞれ考え方に温度差がある中、どのように進めてこられたのか。
答)流山市の議会改革が外部から評価されたことがひとつの励みになった。開かれた議会という意識が全議員にあると思う。これからどうするかということについては温度差はあると思う。

問)実際の決め方はどうであったのか。多数決なのか、全会一致なのか。
答)推進していた松野委員長は議論を尽くした後は多数決で決めればよいという考え方であった。副委員長は全会一致でないといけないという考え方であった。実際、電子採決の導入は多数決で決めた。ただ、合意がないものは形はあっても実際には動いていないので、なかなか多数決で決めるのは難しい。議論をするというのは、実際にやってみるであるとか、学識者の意見を聞く等、手を尽くすことで、それぞれの意見の妥協点を探ることができる。空論ではだめである。

問)議員同士が議論することで、議会内がぎくしゃくすることはないのか。
答)なぜその立場をとるのかを説明する責任はそれぞれの議員にあるという議論があった。意見の違いはあっても、その違いをはっきりさせるべきだという話し合いが基本条例制定のときになされた。互いに立場の違いを尊重しながら議会全体として議論することはできると思う。

問)ペーパーレス化のデメリットは何かあるか。
答)全員がパソコンを使いこなせる場合はメリットがあると思うが、そうではない方もいるので、現在は紙ベースに戻っている。

問)反問権について、反問ではなく、反論のような議論になった場合の議長の議事進行はどうされるのか。
答)議長の判断に委ねられると思うが、反問権というのは見解の違いをただすものであるので、実際には反論である。

問)予算要求に関して、財政当局とヒアリングをする際は議員が説明、要望するのか。又、人事権について、議会事務局にほしい人材について人事権を行使できるのか。
答)予算については、議会として代表者会議で取りまとめ、議長が要望書を出す。事務局レベルの予算要望については事務局がヒアリングを受ける。人事に関しては、独自採用という議論も出てはいるが、実際にはそこまではいっていない。
 
1月29日 10:00~ 東京都多摩市
<議会運営、議会改革について>

初めに、遠藤副議長よりあいさつがあり、櫻井委員長よりお礼のあいさつがなされた。
その後、説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<説明の概要>
●議会改革推進の原動力について
  昭和46年以前から本会議で一問一答制を導入していた。平成8年には政治倫理条例の制定、平成9年には会議録検索システムを導入しており、改革する土壌があった。市議会に対する市民の意識調査を実施したことも推進していく原動力となり、平成22年に東京都では初めてとなる、議会基本条例の制定につながった。市民の反応については、事務局には特に反応はないが、それは肯定的に捉えられていると考えることもできるのではないかと思っている。

●議会改革の取り組みについて
  議会基本条例制定後は、議会報告会の実施、正副議長の所信表明会の実施、インターネットによる本会議・委員会の映像配信等、着々と進めている。
正副議長の立候補制の採用によって、市民に正副議長が選ばれる経緯がわかりやすくなり、透明化が図れたのではないかと考える。
正副議長の立候補制は平成23年の改選時から始め、3回行っている。公約としては、「公平公正な議会運営に努める」、「議会改革を進めていく」といった内容がメーンであった。直近では、「議会だよりの改善」や、「議員研修会の内容について」、「議会のICT化の検討を進める」、「市長提案に対する賛否だけではなく、より具体的な議員提案を進めていく」などといった発言もあった。
  反問権は今まで2回しか使われていない。議員が市長から質問を受けるといったことは、少なからず議員側・議会側にも緊張感が増したのではないかと考えているところである。
  市長の専決処分が最少限となるように議会招集請求権を行使したことは今のところない。すべて議会で審議されるべきというのが基本的な考え方としてあるので、正当な理由のあるものしか専決処分はしていない。
  市長等に文書による質問を行うことができるとあるが、実施例はない。
  議員提案の政策条例はまだ制定したことはない。市長提出議案に対する修正は度々行っている。

●常任委員会・予算・決算委員会での審査の充実について
  特に分科会の2日間で常任委員会を母体として「議会の行政評価」を行っている。予算編成に反映させるために、分科会でまとめたものを議会としての評価ということで、9月議会の最終日に予算委員会で評価したものを「議会の評価」とすることに異議がないか諮っている。そこで諮ることでその評価結果を議会の評価としている。議会の評価としたものを10月に正副議長が市長へ手渡している。市長側では、対応をどうするか考えるということで、今年の例では来月には、議会の評価に対して今年度予算、今後の方向性について交流会を持つという回答を得ている。このような方法で決算と予算の連動を図っているところである。
多摩市議会としては事務事業評価を平成17年から始めている。当初、会派単位での評価に留まっていた頃は、1つの事業について、A会派は評価がいいけど、B会派の評価は悪いというようなこともあった。これでは、市側も議会の意見を受けて、総意として予算に反映させるのは難しいということで、平成24年から、「議会の評価」に取りまとめるように変わっていった。これをもう一歩進めるため、事務事業からその上のレベルの施策単位の評価に変更しようということが会派から提案され変更した。施策のテーマの決め方は、各分科会の主体性に任せることとしている。
評価対象施策に対する意見箱を設置したが、市民からの意見は1件もなかった。
委員会ごとに行っている勉強会の内容については、執行部側を呼んで、その時々のテーマに沿った勉強会が多い。例えば、下水道会計を公会計化させるにあたって、公会計の勉強会を開催等。
委員会を中心に議員間討議をどのように実現しているかについては、テーマを決めた討議というところまでは行っていない。請願・陳情の審査の際に、質疑の中で委員間討議を行っている。議会基本条例ができる前は、休憩中に意見交換として討議していたので、現在、見える化が進んだことは条例を策定した成果の一つと考えている。

●ユーチューブを活用した委員会中継について
 視聴制限の有無や、容量、アップロードの制限の有無等を各社比較し、ユーチューブを選んだ。
市民からの直接の声は事務局ではつかみきれていないが、視聴回数については、導入当初の24年度、25年度は1会議当たり30人前後であったものが、27年度では1会議当たり50人台に上昇してきている。昨年までは、ライブ中継はユーストリームを使っていたが、9月からはライブ中継もユーチューブに移行した。ユーチューブが動画サイトの中で最もメジャーであることも視聴人数がふえた要因の1つと考えている。
議員の意識変化については、委員会中継は休憩中も止めずに流しているので、より発言に注意をされているように事務局として感じる。
質問をする議員ばかりが目立つといったようなことはない。委員会中継を始めたからといって急に目立とうと質問するようになった議員はいない。時間制限も設けていない。
中継のやり方については、とにかくお金をかけないでするというのが基本にあった。本会議は配信用のパソコンのみの購入し、後は職員が行った。委員会中継はカメラと配信用のパソコンのみの購入である。配信方法は、担当職員1人がユーチューブにアクセスして行うという形で行っているが、簡単である。

●議会報告会について
議員が班を編成して実施している。事務局はノータッチである。班を決めた中で、司会者、報告者、記録者等担当を決めて行っている。班形成の中で、4つの常任委員会の委員がまんべんなく混ざるようにし、市民からの質問にも答えられるようにしている。
市民に来てもらうための工夫については、初期の頃は議員自らチラシを配って広報していた。平成23年、24年の頃は公民館を借りて市民の方に来てもらっていたが、徐々に来る人が減ってきて、特定の方だけになってきている。そのため、駅から近い多くの人を収容できる施設で行っていた報告会を、市民の身近にあって行きやすいコミュニティセンターで行うように変更している。工夫はしているが、若い方はほとんど参加されないのが実態である。次回行う春の報告会の際には、大学生との意見交換会を考えている。

●市民との関係について
陳情等の審査については、議員側で審査するのが原則であるが、文書だけでは伝え切れない願意というのもあるかと思うので、実際に陳情者の生の声を聞くというのは大きいのかなと思う。もう1つは、開かれた議会、市民の参画ということにつながるということも効果として考えている。
趣旨採択については、難しいところであるが、実際には討論の中でなぜ趣旨採択なのか、請願者にも伝わるような工夫、場合によっては、趣旨採択した上で附帯決議を付けて、より趣旨採択の意味合いを明確にするような工夫をしている。請願者との調整については事務局では把握していない。
      

<質疑応答> 
問)意見交換会の実施に当たっては、テーマを決めてされるとのことであり、そのテーマに関係する団体等に来てもらっての開催と聞いた。団体等との調整は事務局がしているのか。
答)明確な決まりはない。委員会によって委員長主導で声かけ、日程調整をし、決まった後で、決まったことの報告がある。

問)勉強会をあまり頻繁に行うと、事前協議のようにならないか気になるが。
答)確かに事前協議ということに関しては、決算を予算に連動させるということについても当局としては気にしている。ただ、本市では、条例等はいきなり出すのではなく、12月議会で提案したいなら、9月議会の協議会の中で、こういう条例を出す予定であるというように情報提供をしてもらっている。当然、その時に聞いたから12月議会では賛成しなければならないということではない。同じ情報を共有し、きちんと審査をしようということである。

問)正副議長の立候補制については、全くの自由投票ではなく、会派ごとに決めてい
るので、どれだけ意味があるのか疑問に感じるところもあるが。
答)市民から、改選後初めての議会でどんな人かわからないのになぜいきなりこの人
に票が集まるのかわからないといった疑問が出ていた。議員自身も新人議員であれば
誰に投票したらいいのかわからないということを解消するためにも誰が候補者かわか
るようにしようということから始めた。今まで見えなかったものを見える化しようと
いう第一歩だと思っている。まったく無意味だとは思っていない。

問)請願者・陳情者が5分以内であれば議会で発言できるとしていることについて、あまりにも多くの方がその対象となった場合はどうするのか。
答)発言者が多くなった場合については、想定していなかったが、そうなれば、議会
運営委員会で調整することになると思う。

問)代表質問、個人質問の持ち時間は何分か。
答)代表質問は基礎時間15分+5分×会派人数。一般質問(個人質問)は30分。共に答弁含まずである。

問)予算・決算委員会では持ち時間制を導入しているのか。
答)1人30分の会派プール制である。30分×会派人数分の時間を会派内議員で自由に使える。

問)議会報告会で市民から質問があった場合誰が答えるか決めていないのか。
答)4つの常任委員会委員が万遍なく入るようにしている。常任委員会の範囲の質問はそれぞれ所管の常任委員が答えるように司会者が采配するが、答えられない質問もあるので、ベテラン・新人のバランスを考慮している。どうしても答えられないものについては、「後日お答えします」としている。

問)議会報告会の参加人数が減ってくること、参加者が固定してくることが多くの議会で課題とされているが、その要因は何だと分析されているか。
答)ある会合に出向いて行って、そこで議会報告会の時間を取ってもらうとか、駅前で超党派でチラシを配布したり、議員自らポスティングをしたり、時間帯、場所を変えてみる等、様々行った。議会報告会をしているのは知っていても、来てもらうとなると難しいところである。

問)議員間で温度差のある議会改革を進めていく秘訣は何か。
答)改革が進んでいるとされる項目について、多摩市議会では前から実施していたことが多い。条例の制定に関しては、議会に向けられる市民の目が厳しいということは温度差こそあれ、どの議員も気付いていた。そのことを否定する人がいなかったということと、アンケートをとって、批判はあるけど、実態として市民から議会が全然見えていないということが客観的に見えて、議員間で認識を共有できたことが大きい。

問)それぞれ意見の違う議員同士で、物事を決定していくプロセスはどうしているのか。
答)最初は温度差があったが、議会改革は基本的に反対するものではないので、決定の過程では、特に反対する議員には丁寧に情報を出して一緒にやっていった。改革の委員会に入っていない人の声も入れるようにした。

問)ユースストリームからユーチューブに変更した理由は。
答)ユーストリーム側の規約の変更で、30日以上たった映像を保存しておく場合は有償会員にならなければいけなくなったため。

問)あまり使われていないようであるが、反問権行使のタイミングは。
答)多摩市議会では市長は委員会に出席しない。本会議では使いたいが、議会運営上、実際に使うにはタイミングなどが難しいようである。市民により課題を分かりやすくするためのものと考えているので、我々議会側が使いやすいように考えないといけないと思っている。

問)「議会の評価」を作成するに当たって、議員間で意見が違うことが当然あると思うが、その辺りはどうしているのか。
答)議会として一致できるとことだけでも、議会の意思として報告することにしている。

問)ネット中継の視聴者数の推移は。
答)1会議辺りの平均は、平成24年で39.9人。25年度30.9人。26年度は37.6人。27年度は58.5人である。

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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