現在の位置

平成28年度栃木県栃木市・埼玉県飯能市

1.視察出張委員

 委員長   篠原 光宏        委 員   大津留 求

 副委員長  山薗 有理         〃    川井田清香

 委 員   小寺 秀和         〃    戸田 龍起

  〃    高塚 伴子         〃    加柴 優美

 (欠席   山本 恭子)       

2.視察都市  栃木県栃木市、埼玉県飯能市

3.視 察 日  平成28年11月16日(水)~11月17日(木)

4.調査事項  下記報告のとおり

       

 

 

11月16日 13:50~ 栃木県栃木市

<政治倫理条例について>

 

初めに、海老原議長よりあいさつの後、篠原委員長よりお礼のあいさつがなされた。

その後、説明、質疑応答がなされた。

<説明の概要>

●平成23年3月に制定した「栃木市議会基本条例」第18条第1項及び第2項に基づき、平成23年8月に議長の諮問機関として政治倫理条例検討委員会を設置。

 合併前の旧栃木市で制定されていた政治倫理条例の主な構成は以下のとおり。

・適用の対象は、市長、副市長及び教育長、並びに市議会議員

・議員等の責務だけでなく、市民にも責務を課している。

・常設の政治倫理審査会を設置し、委員は学識経験者等で構成されている。

・請負契約等の辞退について、市長等(配偶者及び3親等親族)及び市議会議員(配偶者及び2親等親族)に規定している。

 

委員会での検討は18回

旧栃木市の政治倫理条例をたたき台として検討を進めた。

1~6回目は条例の基本的な事項、適用対象を協議し、7回目以降に具体的な条文

の検討を開始した。請負契約等の辞退については意見が分かれたので、12~15

回目まで協議した。

18回の会議以外にも市長協議を2回、全員協議会を2回開催した。

 

意見の一致をみなかった条文内容については、多数決により決定した。

(政治倫理基準、議長職務の代理、資産等報告書、職務関連犯罪、請負契約等の辞退、前文)

 

条例制定の成果

 制定までの協議の場で政治倫理に関する認識が深まった。

議会活動をする上で政治倫理基準を明確化したことで、市民の理解を得る活動がしやすくなった。

条例制定後の課題

広島県府中市の裁判の結果も鑑み、条例を改正する必要が出てくる可能性がある。

 

 

<質疑応答>

問)合併前の倫理条例では対象になっていた市長、副市長が対象から外され、厳格であった条例がゆるやかなものになった。今後も改正に向けて検討を続けていくということであるが、なぜ、市長・副市長が対象であったのか、厳格な条例であった理由は。何か問題があったのか。

答)旧栃木市と現栃木市の市長は違うので、それぞれの考え方があるのだと思うが、現市長からはこの協議の場において、「道徳や倫理は人から押し付けられるものではなく自らの自覚と責任において果たしていくもの」、「市長等を対象とした条例の検討は別に行うので議会は議会で検討してください」というような話があったため適用対象が議員だけになった。市長等も最終的には条例まではいかなかったが、政治倫理規範といった内規を定め現在に至っている。 

「工事契約の禁止規定」については、府中市の裁判で、憲法違反であるとの判決内容であったため条例化は一旦見送り、最高裁判所の判決を待って検討していこうということにしていた。

 また、補助を受けている団体の長にならないことについては、合併をして市域が広くなり、いろんな議員がいる中で自治会長が議員であることもある。自治会も市から補助を受けて地域活動を行っているわけであるが、そういう議員が何人かいる中では、現在の実情にはまだ合わないということでゆるやかにしていった経緯がある。

 

問)議員は条例で、市長、副市長は内規でと分けて規定している理由は。

答)条例か内規かというのは、市民とのはっきりした約束なのか心構えとしてなのかの違いになると思うが、市民の代表として選ばれた議会だからこそ条例がよいと考えた。

 

問)全会一致で進めていく議会が多い中、多数決で決めていったのはなぜか。

答)正式な会議18回以外にも正副委員長を中心になんとか条例制定にということで話し合いを進めてきた。しかし、どうしても一致しない項目は必ず出てくるものである。その時に延々と先延ばしにしたり、そのことばかり協議をするわけにもいかないので、一定の期限を設ける中で話し合いをしてその中で決まらなければ委員会としての結論を導かなければいけないとして多数決を取った。

 

問)条例が施行されてから審査会が立ち上がったこと、または選挙人名簿登録者の200分の1以上の連署が集まるといったことはあったのか。

答)ない。

 

問)平成17年に厳しいと言われる政治倫理条例をつくった背景は。

答)当時の議長が議会改革に熱心な方であった。議会改革を進める前提条件は市民からの信頼を得ることであって、信頼を得るためには自ら襟を正すことが必要だということで政治倫理条例作成に着手した。

 

問)罰則規定について、第13条には刑が確定した議員は辞職の手続を講ずるものとするとあるが、上位の公職選挙法等が優先される中、この条例の実効性はあるのか。

答)条例では公職選挙法や政治資金規正法で失職する場合以外を規定している。ただ、実際にこの条例で辞めさせることはできない。

 

問)条例制定に当たり、法律の専門家が入る、助言をもらうといったことはあったのか。

答)請負禁止規定等に関しては市の顧問弁護士や任期付職員の弁護士に相談したが、条例全体について改めて法律の専門家に相談するといったことはしていない。

 

問)罰則規定がないということだが、議員になったときにこの条例を守りますといったような宣誓はしていないのか。

答)していない。

 

問)審査請求を行うための「総数200分の1以上の連署」の根拠規定はあるのか。

答)根拠はない。それぞれの議会で決めること。本市では請求のハードルは低い方がよいとの思いから、200分の1(本市では600人程度になる)とした。

 

問)政治倫理条例の請負契約等の辞退に関する条文の検討の進め方について、「全国的な先進事例を参考にしつつ」、また、「各議員の各地域における政治活動の実情などを考慮しながら」とされていることについて詳しい説明を。

答)政治活動とまでは言えないかもしれないが、自治会を通した活動で、実際に選挙中においては自治会がいわゆる後援会になっていることもあるので、その当たりの実情を考慮したということ。

 

問)実情はそうであったとしても、条例の中ではどのように反映しているのか。

答)以前は、「選挙等の支援を受けるときは役員に就任しないこと」としていたが、第3条の政治倫理基準の7項で、「市から補助を受けている団体の役員に就任しているときは、選挙等の支援を受けるためにその地位を利用しないこと」と規制を緩くした。

 


 

11月17日 10:00~ 埼玉県飯能市

<タブレット端末の導入について>

 

初めに、松橋副議長よりあいさつの後、篠原委員長よりお礼のあいさつがなされた。

その後、説明、質疑応答がなされた。

 

<説明の概要>

●震災があったことが背景。紙など資源を無駄に使うことがどうなのかという雰囲気があったこと。また、飯能市はISO14001適合としていながら、議会は無関心であった。

 ISOの基準達成には議会として、H22年度比で125万枚の削減が必要であった。ペーパーレスに取り組みたいという時に、「タブレット」というものがあることを知り、「メールができる」、「資料が見られる」、「ペーパーレス化につながる」といったことから導入に前向きになった。(当時まだどこも導入していなかったことで議員が一丸となれた)

(1)ペーパーレス化

まずは全員協議会の資料をタブレットで見ることにした。一気に進めないで使い方に慣れるように少しずつ対象資料をふやしていった。全ての資料をタブレットで見ることになったのは今年の3月から。

 (2)議会内の情報伝達

従来ファックスで連絡していたものをタブレット配信することとした。ファックスを使っていたときは全議員に連絡がつくのに約1時間かかっていた。この事務がなくなることで、議会基本条例にも謳われている政策提案を行うための時間ができるなど事務局の強化にもつながる。

(3)危機管理上の緊急連絡

安否確認に使うことは当然であるが、災害対策本部ができたときに議員が執行部へ情報を求めていくと執行部側の仕事が進まない。議会は災害対策支援本部をつくって体制を整える。議員は支援本部員として災害時の現場写真などを議会事務局へ送る、事務局はそれを精査して災害対策本部にいる事務局長へ送ることとしている。

 

●タブレット構成 システム・費用等について

 (第1世代 平成24年度~)

  タブレット端末 arrows

  セキュリティ対策 NASを使用

 

  初期費用約205万円、維持費用約141万円

  費用負担には自己負担をつけた。その理由は、新しいものを導入し、会議でスムーズに使えるためには、慣れるために日常的に自由に使うことが効果的であるが、規則で縛ってしまうと、使いにくくなる。市民やオンブズマンからクレームが出ないようにということ。

 

 (第2世代 平成28年度~)

  タブレット端末 iPad Air2

  システム・セキュリティ対策 NAS+クラウド型文書共有システム

 

  初期費用約17万円、維持費用約253万円

  費用負担自己負担は引き続きあり。

 

 

●導入効果

 (1)全員協議会資料削減額 24万円

(2)本会議会議録冊子廃止による印刷整本費186万円(全議員に配布なし。冊子として欲しい議員は1ページ10円で購入することとなった。会派にもなし。市民向けに庁内印刷で5冊作成)

(3)執行部も導入しなければタブレットを導入する意味がない。議案書・予算書等も全て紙ベースのままであれば意味がない。

 

●導入後の運用状況

(1)全員協議会等各種議会会議のペーパーレス化

(2)本会議一般質問時での効果的な活用

(3)議会内の情報伝達

(4)災害時の活用

(5)議案書・予算書等の閲覧

(6)会議中の情報収集

(7)各種書類の整理・保存

特に、(6)会議中の情報収集について、会議での発言が前回と違うのでは等、おかしいなと思ったらすぐに検索できる。会議中でも会派内で意思統一したいこと、話したいことが出たときにメールでやりとりするなど、今までタブーとされていたことを行っている。

    

 

<質疑応答> 

問)導入時のarrowsからiPadに変更になって、操作性に戸惑いはなかったのか。

答)多くの研修を行った。4月の1ヶ月の間に取り扱い研修会1回、通常研修会2回を開催し、その間個人個人で操作もしていた。5月に入って、全員協議会で当局も交えて2回リハーサルを行った。OSを変更した際は、導入前から端末を借りて操作できる環境とし、説明会の前に事務局に来れば触れられる環境を整えた。導入が決まってからは全議員対象に取り扱い説明会を行った。クラウドを入れるとなったときに様々な業者を見たが、サイドブックスがよいと判断した。

 

問)第2世代の費用負担のところで、政務活動費の負担がなくなっている理由は。

答)政務活動費はもともと公費であるため、公費を6分の4から6分の5と変更した。また、政務活動費は月額1万5千円であり、他のことに使ったほうがよいと判断した。

  

問)一般質問の際のタブレットの活用法方は。

答)議員へ資料配布しなくてもタブレットで見られるということ。

 

問)控室に自己用のパソコンが貸与されていない状況からいきなりタブレットを導入するとなったときに抵抗感はなかったのか。

答)なかった。いつでもどこでも市役所と同じ資料が手元にあってほしいという考え

があった。

 

問)執行部側の計画書などについてペーパーレス化は進んでいるのか。

答)紙もあるが、議員は基本的にはタブレットで見られるので、紙ではなく、タブレットを使っている。

 

問)導入に反対の議員からはデメリットについての発言があるが、実際運用してデメリットはあるか。

答)特にない。導入したくない議員からネガティブな発言が多く出たが、そういう方は放っておくしかない。「わかっている人だけで進めます」という同意を取って進めた。

 

問)タブレットに入れる情報、入れない情報の線引きは。

答)制度設計の段階で庁内LANとは切り離そうということで始まったので、執行部の情報は出ない形にした。情報担当、法規担当と協議をし、個人情報に係る部分は載せていない。

 

問)執行部もタブレットを持たないと意味がないということであったが、執行部はパソコンと両方持っているということか。

答)全職員がノートパソコンを持っている。加えて参事級以上の職員にはiPadが支給されている。

以 上

 

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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