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平成29年度秋田県秋田市・秋田県

1.視察出張委員
 委員長   篠原 光宏      委 員   高塚 伴子
 副委員長  川上 八郎        〃    保田 憲司
 委 員   小寺 秀和       〃    西村 政明
   〃    里見 孝枝      〃    久村真知子
   〃    服部 好廣      〃    加藤 光博
2.視 察 先  秋田県秋田市、秋田県
3.視 察 日  平成29年7月31日(月)~8月1日(火)
4.調査事項  下記報告のとおり


◎7月31日(月) 15:30~ 秋田県秋田市

<第2子保育料無償化事業について>

初めに、秋田市議会事務局議事課長からの歓迎あいさつを受けた後、篠原委員長が、視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた。続いて、子ども未来部子ども育成課から別紙資料に基づき説明がなされた後、質疑応答がなされた。

<説明の概要>
○第2子保育料無償化事業について
秋田市では、第1子を持つ世帯が第2子を安心して生み育てることができる環境を整備するため、第1子の年齢上限を小学校6年生とした、第2子の保育料を一定の所得制限のもと全額助成(無償化)している。対象は平成28年4月2日以降に生まれた第2子で、1号認定の場合は、市民税所得割額211,200円以下の世帯、2号・3号認定の場合は、市民税所得割額169,000円未満の世帯である。この所得要件で第2子がいる家庭の75%はカバーできる。また、認可外保育施設の入所児童も対象にしている。保育所の民間移行については、2年間引継ぎ保育の期間を設け、移行する法人等の職員を市で雇用し、また建物自体は民間に譲渡し、土地は賃貸する方法でスムーズに民間移行できるようにしている。子どもが不安にならない移行を心がけている。市民へは安全・安心であること、各法人等の特色ある保育が受けられることを丁寧に説明した。


<質疑応答>
(問)市内の保育所の数が多いので、その分人材も多く必要なのではないかと思うが、人材バンク活用の実績はどのようになっているか。
(答)平成28年度中では7人程度が市の情報を元に就職した。
(問)少ないという印象を受けたが、人材確保はやはり難しいのか。
(答)情報だけでは就職までには行かないので、コーディネーターを設置し、マッチングまで行いたいと考えている。
(問)そのコーディネーターは国の事業か。雇用は1名か。
(答)国の事業で補助金がでる。1名雇用している。
(問)待機児童ゼロというのは年度途中もか。
(答)年度途中はどうしても待機児童が生じる。年度末の3月では100名ほどでる。
(問)待機の地域偏在はあるか。
(答)市内の中心部は人気があり待機が生じる。
(問)市内の中心部でない地域に公立保育所が多いと感じるが、民営化についてはどのように考えているか。
(答)今まで民営化してきた保育所は市内の中心部ばかりであった。現在残っている6施設については、民間移行はまだ決まっていないが、定員の半数に満たない施設もあるので今後の動向を見守っていく必要があると考える。
(問)病児保育の枠は何人か。
(答)2つの病院の中に病児保育の部屋を設け、それぞれ10人と6人の定員である。年間の利用については、2施設合計で延べ1200人の利用を見込んでいる。病後児保育については年間で延べ425人の利用を見込んでいる。
(問)病後児保育や休日保育の利用は普段使っている保育園とは別の施設に行くのか。
(答)そのようになる。一時預かりについては在宅の児童が対象になるので最寄りの施設を選んでもらうことになる。園に直接申し込みを行う仕組みとなっている。
(問)待機児童が年度途中に発生しているが、一時預かりについては人数分確保しているのか。
(答)園でそれぞれ判断してもらうことになり、把握はしていない。一時預かりが利用できないという状況ではないと認識している。
(問)障がいのある児童は全ての施設が対応できるのか。
(答)予算は51人分を確保している。しかし、対応できる保育士がその施設にいるかという問題が生じる。今は待機になっている児童はいない。
(問)祖父母が家にいるのに見れないという理由はどんなものがあるか、また、それが保育の必要性になるのか。
(答)家庭によって様々な理由がある。それは個々の家庭の状況を聞きながら対応している。
(問)予算と決算に乖離が生まれた理由は何か。
(答)28年度に生まれた子どもの一定の割合が全て入所する前提で予算を組んだがその割合を多く見込みすぎた。実際に入所した割合は10%に満たないもので少なかった。
(問)第1子保育料無償化事業も生年月日で線引きするのか。
(答)現段階では平成30年4月2日以降で、かつ、所得制限を設ける予定である。
(問)第2子保育料無償化事業と公立保育所の民間移行はセットではなく別個のものか。
(答)民間移行は過去からやってきた取り組みであり、別個のものとして行っている。
(問)若い家族の移住・定住もこの施策の狙いに入っているか。
(答)確かにその意図はある。若い方は就職して秋田から出て行くということもあるので、そういう方に戻ってきてもらえるよう色々と策を講じたい。
(問)近隣で秋田市のように県の制度に上乗せしてやっているところはあるか。
(答)町の単位ではある。
(問)無認可の保育所や幼稚園へ通う児童への対応は。
(答)申請を受けたら各施設に聞き取り調査を行い対応している。
(問)企業内保育所も当然対象なのか。
(答)そのとおりである。
(問)所得制限を越えると補助は全くないか。
(答)現制度では全くないことになる。ただし、国の基準よりは安い保育料を設定しており、段階も25階層とかなり細かく分けている。
(問)これらの保育料の決め方について利用者から意見はあるのか。
(答)あるが、しっかりと制度の説明をして対応している。
(問)第1子を無償化すると待機児童の問題がさらに深刻化すると考えられるがその点はどう対応するのか。
(答)施設の整備と定員の拡大については、一昨年は500人、昨年は230人程度増やしている。出生数は減っているが保育所への申請は増えている状況である。例年申請は100件ほど増えている。したがって、数百人単位で枠の拡大を検討している。
(問)第1希望に入れない場合に第2希望に入りやすいというような取り組みをしても待機児童は減らないのか。
(答)どこでも入れたらいいという方と1つにこだわる方がいるので、なかなか難しい。
(問)第2子保育料と対象を広くとっている理由は何か。
(答)限られた財源の中で、できるだけ広く対象にしたいという思いからである。
(問)公立幼稚園はあるか。
(答)本市には公立幼稚園はない。

◎8月1日(火) 10:00~ 秋田県

<学力向上の取り組みについて>

 初めに、篠原委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた後、秋田県議会事務局政務調査課長からの歓迎あいさつを受けた。続いて、教育庁義務教育課学力向上推進班から別紙資料に基づき説明がなされた後、質疑応答が行われた。

<説明の概要>
(平成28年度全国学力・学習状況調査の結果)
 まず、平成28年度の全国学力・学習状況調査の結果についてであるが、各教科の平均正答率は小学校・中学校ともに全ての教科で全国平均をほぼ4ポイント以上上回っており、良好な状況である。課題として取り組んできたB問題についても改善が進んでいる。各学校の授業改善の効果がでていると捉えている。無回答率は全ての問題で全国平均を下回っている。意識調査の結果から生活習慣や学習習慣について家庭生活が安定しており、家庭学習が習慣化していることがわかる。各市町村で家庭学習の習慣化に向けた取り組みをしている。授業についても、講義型の授業を少なくしている。
(主な学力向上の取り組み)
○少人数学習推進事業
当初は平成13年に小学校1・2年生を対象に学年30人程度学級をスタートさせた。それを徐々に拡大させ、平成28年には小学校6年生にも拡大した。学級数に応じた人件費を県で負担し行っている。
○学習状況調査
 平成14年度から県独自で悉皆調査を行い学習の定着度を分析している。平成20年度からは、全国学力・学習状況調査が4月に実施されているため、県の調査を12月に実施することで、2つの調査を有効活用した新たなPDCAサイクルを構築し、児童生徒の学力向上に取り組んでいる。
○教育専門監
 教科指導に卓越した力を有する教諭の資質能力を複数の学校に活用し、学校の教育力を高める取り組み。教育専門監は本務校が1校あり、兼務校として1,2校に勤務している。専門監によって兼務校に行く日を曜日で設定する場合や、午前、午後で設定する場合などがあり、そこは柔軟に対応している。関係市町教育長が推薦し、県が審査をして認定している。専門監の新規認定数は増加しており、今年度は36人が新規に専門監になっている。各市町が専門監の教育的効果を実感しているから人数が増加していると分析している。
○学力向上支援事業
 教科指導CTの活用による指導力向上プロジェクトを実施。教育専門監とは別に、教科の中核となる先生の提示授業と研究協議をおこない、教科指導における教員のネットワークづくりをしている。予算では消耗品程度しかかかっていないが、授業力の向上の効果は高いものと認識している。また、指導主事学校訪問を実施。県教委の指導主事だけでなく、市町村教育委員会の指導主事がそれぞれ訪問する。ただし、県と市町村の指導がダブルスタンダードとならないように、県と市町村で連携を密にとって方向性を確認している。また、教科毎に集まる会議も設定している。秋田県以外の自治体ではそのような場がないとの声も聞いている。さらに、学力向上支援Web活用では、集計分析システムを導入しており、年間100万円程度の予算がかかっている。各学校の指導に関する情報なども併せて配信しており県内の全ての学校が活用している。
○あきたの教育力発信事業
 学力向上フォーラムを年1回開催し、昨年は1211人(県外443名、県内768名)が参加している。また、検証改善委員会を設置し、全国学力・学習状況調査の結果分析や、「学校改善支援プラン」による提言を行っている。
○就学前教育との連携
 小学校の教員が近隣の保育所や幼稚園等に出向いて活動を体験したり、逆に幼保の先生が近隣の小学校に出向いて実際の授業を体験したりと交流を図っている。小学校教育との接続を重視しており、教員同士が行き来することで連携を深めている。
○高校教育との連携
 授業改善の取り組みを連携している。なかでも、中高学習指導研究協議会を県内3地区で年1回実施している。中学校と高校の教員がお互いに授業提示をしている。中学校と高校の教員がそれぞれの授業を見る機会はなかなかないので貴重な機会であると考えている。
○秋田の今後の課題
 教員の年齢構成の改善と実践知の伝承が課題。現在教員の全体数の56.3%が50代である。20歳代は3.9%であり、20歳代の教育の確保や指導力確保のための研修の充実が課題である。5年後、10年後を見据えて取り組むべきと考えている。
  
<質疑応答>
(問)塾に行っている児童は多いか。
(答)塾に行っていない児童の割合が多い。平成28年度の全国調査では学習塾に通っていないと答えた小学6年生は本県で77.7%だったが、全国平均は53.9%だった。中学生については本県で69.9%だったが、全国は38.9%だった。本県は家庭で学習をしている児童が多い。これは、各学校が家庭学習のヒントになるようなアドバイスの手引きを作成したりと色々工夫しているからであると捉えている。
(問)秋田県では小学校から私学の中学校に行くというルートはあるか。
(答)秋田県内に私立の中学校はないので、そのようなところでは、伊丹市と環境は違うと感じる。
(問)「家庭生活が安定している」との説明があったが、朝食を食べている割合が多いことから、そこから推測して家庭生活が安定していると捉えているのか。
(答)調査結果から推測している。家庭における生活が安定しているという意味合いである。
(問)働く女性が増えるなかで、家庭で子どもが一人になることも多くなっている。家庭学習の習慣化は子どもだけでは難しいと思うがどうか。
(答)子どもが家庭学習をすると教員も採点だけでなく、一言コメントを書くなどしっかり対応している。そのコメントを親が見て子どもを褒め、また子どももやる気が出るといういい循環ができていると感じる。
(問)オランダでは宿題がないというが、家庭的に恵まれていない子どもにとって、家庭学習に比重が置かれると格差が生まれるのではと考えるがどのように考えるか。
(答)各学校も家庭にまかせっきりにしないというところは心配りをしている。手引きを作成し基本的なところを学校と家庭で共有しようとする取り組みを行っている自治体もある。
(問)50代の教師がたくさん退職するということだが、再任用の制度はあるか。
(答)再任用の制度はあるが、若い世代への実践知の伝達を大事にしたい。
(問)少人数学習を県下の市町で県に上乗せしてさらに少人数で行っているところはあるか。
(答)聞いたことはないので、ないと考える。
(問)県の学習状況調査を始めるようになったきっかけは。
(答) 全県の子どもの学習状況を客観的に捉える方法はないかということで始まった。
(問)県の学習状況調査の採点はだれが行っているのか。
 (答) 各学校が行っている。県で採点基準を設定している。結果分析についてはWebシステムでグラフ化されて見ることができる。
(問)結果の公表はどのような方法か。
(答)全県単位である。全県の通過率を公表している。自校の結果はWebシステムを使うことで見ることができる。
(問)英語教育に対して秋田県ではどのように対応しているか。
(答)平成21年から小学校外国語活動教員研修事業を行い、平成25年からは、「あきた発!英語コミュニケーション能力育成事業」を行っている。また、児童・生徒対象のイングリッシュキャンプも行っているか。
(問)ALTの配置を行っているか。
(答) 各市町村に配置している。
(問)県として英語の教科化に対して人的配置はどのように対応するのか。
 (答) まだそういったことは行っていない。
(問)「問い」を発する子どもの育成とはどういったものか。
 (答)「公の場で自分の考えを積極的に発言することができる児童生徒」の育成に取り組み、その後、各学校の取り組みにより深化した「問題を発見し、他者との関わりを通して主体的に問題を解決していく児童生徒」の育成を目指している。
(問)子どもの育成にあたって地域の関わりもあるのか。
(答)ふるさと教育を重視しており、各学校で地域に根ざした活動が展開されている。
(問)保護者や地域に発信している取り組みは具体的にどのようなものがあるか。
(答)ふるさと教育を計画的に学校の教育活動に取り入れているので、子ども達ができる範囲で地域に貢献する活動を大切にしている。例えば、修学旅行先で生徒自身が自分の地域の商店街のチラシを配布して宣伝するなどしている。
(問)学力向上フォーラムの主催はどこか。
(答) 学力向上フォーラムの主催は秋田県教育委員会で、独立行政法人教職員支援機構が次世代型教育推進セミナーを行う。
(問)秋田からこのフォーラムを行う目的は。
 (答) 当初は県内向けで同じ方向で取り組むということを目的に実施した。その後、県外の参加者が増えたため、パネルディスカッションなどを取り入れるようになった。
(問)成績があまりよくない児童や保護者は県の学力が高いとプレッシャーに感じている家庭もあるかと思うが何か反応はあるか。
(答) 具体的な反応については捉えていないが、基礎的な知識の定着を促すという取り組みはどの家庭にも広がっているのではないかと考えている。
(問)スマホやタブレットの使い方を教えているか。
 (答) 細かなところは各学校でルールを決めているが、県教育委員会の生涯学習課のなかで適切な使用の手だてとして講演会などを行う支援をしている。

 

                                               以 上

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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