現在の位置

平成28年度福井県福井市・福井県

1.視察出張委員

 委員長   加藤 光博      委 員   川井田清香

 副委員長  竹村 和人        〃    相崎佐和子

 委 員   里見 孝枝         〃    川上 八郎

       〃    大津留 求       〃    加柴 優美

 (久村真知子委員 欠席)

2.視察都市  福井県福井市、福井県

3.視 察 日  平成28年7月26日(火)~27日(水)

4.調査事項  下記報告のとおり

 

 

◎7月26日(火) 13:30~ 福井県福井市

 

<病児・病後児保育について

 

初めに、福井市議会事務局次長の小林氏からの歓迎あいさつを受けた後、加藤委員長が、視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた。続いて、福祉保健部子育て支援室 病児・病後児保育担当当部氏、山縣氏、子育て支援室入所担当国定氏から説明がなされた後、質疑応答がなされた。

 

<説明の概要>

○病児・病後児保育について

市が民間の4病院に委託。対象者は福井市住民の生後2か月から小学校6年生まで。保護者が事前に「乳幼児健康支援デイサービス利用申請書」を子育て支援室に提出し、登録することが必要。利用する当日の朝に、利用予定の施設を持つ病院を受診し、病児保育・病後児保育利用の可否について診断を受けることになる。保育時間は月曜日から金曜日は8時から16時(状況により18時まで延長可)まで。土曜日は8時から12時まで。利用者負担金は1日2,000円、半日1,000円。

利用人数は年々増加し、平成27年度で5,101人。それに伴って事業経費も増加している。平成27年度は5,578万円となっている。利用者は増加しているが、利用可と診断した児童のすべてを受け入れできている状況である。現在は、保育園等に入所している園児が急に体調を崩した場合に、病児・病後児保育施設の職員が、保護者に代わって保育園等から施設まで送迎するサービスの実施に向け県と検討中である。

 

○すみずみ子育てサポート事業について

冠婚葬祭、就職活動など、社会的にやむを得ない事由により、家庭で一時的に児童を養育できない場合に、一時預かりや家事手伝いなど、きめ細かなサービスを行うもの。市直営(1箇所)と民間7事業所へ委託して実施。対象者は福井市に住民登録のある就学前の児童。保護者が事前に利用希望事業所に予約をし、各事業所窓口へ利用申請書を提出して利用。保育時間は事業所ごとに異なる。1か月の利用時間70時間以内は補助がある。補助額は月35時間以内700円/時間、35時間を超え70時間以内は350円/時間。利用人数は増加しており、平成27年度は25,126人。事業経費も増加し、平成27年度は6,235万円となっている。今後は日曜日に事業を実施する事業所をふやすため28年度中に1事業所ふやす予定である。

 

 

<質疑応答>

(問)病児・病後児保育は1日何人くらいの利用があるのか。

(答)4月~6月の愛育病院(市が委託している民間4病院のうちの1つ)で20人程度である。冬場はさらに利用がふえる。

(問)病児・病後児保育が可能と判断された児童すべてを受け入れているとのことだが、定員があるのになぜ可能なのか。

(答)病児・病後児をあわせて24名受け入れ可能であり、概ねその範囲で収まっている。

(問)病院は9時からの診察では。

(答)8時から診察できる。

(問)病児・病後児保育を実施してもらえる施設は少ないのではないかと思うが、実施施設を探す上での苦労は。

(答)規模の大きな総合病院には断られているという事実はある。

(問)これら施策の推進力は何か。

(答)福井の場合は全県下で取り組みを進めていこうとしている。県のリーダーシップが強い。福井では大学進学で県外に出た後、帰って来ない若者が多くなってきたこともあり、福井に戻り子育てしてもらうことで人口維持につなげたいという思いもある。

(問)認定こども園には給食室を設けなければならないが、施設整備に当たり特別な支援や補助があるのか。

(答)ここ数年は毎年4~5園ずつ、億単位で補助している。老朽化した園舎の更新をあわせて実施しているところもある。ただ、毎年4~5園分の予算しか確保できないので、補助を待っていては乗り遅れるという思いから自前で改修される園や、文部科学省の補助金などを県と調整して自ら調達される園もある。

(問)子育て施策がここまで進んでいるのは県の主導が大きいのか。

(答)地域で子どもを育てていくという風土が根付いているので、議員全員が子育てに関心があり、議会からも子育て施策に力を入れるように言われている。また、田舎であっても子育てしやすいというメリットぐらいないと人口減少を食い止められないという気持ちもある。

(問)病児・病後児保育の事業費の内訳は。また、県補助等はあるのか。

(答)大部分が人件費である。その他事業費、食料費、賃借料等である。国・県・市で3分の1ずつの支出となっている。市の負担は1,850万円程度。

   (問)病児・病後児保育専任の方を雇っているのか。

   (答)愛育病院では専任の常勤で7名を雇用している。

(問)子育て施策全般が充実しているが、予算に余裕があるからできるのか、または、市長の思いがあってのことか。

(答)予算的には厳しい状況があるが、少子化対策に力を入れている市長であるので、頑張っている。

   (問)福井市の待機児童の状況は。

(答)厚生労働省の定める基準においてはゼロである。年度途中では難しくなってくる。「待機児童対策」か、「一時預かり事業」かとなれば当然、待機児童を解消することが優先になってくるので、一時預かりのために職員を確保しておくのであれば、入所のために職員を回すことになってしまうこともある。年度末には一時預かりのための職員がいなくなってくるので、すみずみ子育て事業を特に活用していただき、複層的に事業を展開することで待機児童を出さないようにしている。

   (問)病児・病後児保育の食事はアレルギー対応できているのか。

   (答)各病院で同意書をもとに話を聞き、対応している。

 

◎7月27日(水) 10:00~ 福井県

 

<学力向上の取り組みについて>

 

 初めに、加藤委員長から視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた後、福井県議会事務局議事調査課長の小林氏からの歓迎あいさつを受けた。続いて、教育庁教育政策課参事牧野氏、教育政策課主任多田氏から説明がなされた後、質疑応答が行われた。

 

<施策の概要>

 福井県の学力が高い理由を分析したことはない。基本的な生活習慣が確立しているためではないかと考える。また、地域の方がボランティアとして協力的に関わっている。三世代同居率が高いため、共働き世帯であっても、家に帰ってから「おじいちゃん、おばあちゃん」に宿題を見てもらえる。宿題をしてくること、外で遊ぶこと、先生の言うことは聞かないといけないということは福井に住んでいる人は当たり前のことと感じている。

○教育力向上のための施策

・少人数教育

・独自の学力調査の実施

・福井型コミュニティスクール

・スクールプラン・・・学校ごとに数値目標を設定

・学力向上プラン・・・学力調査の結果を踏まえ自校の実態を明らかにし、今後授業をどう改善していくか、生活の見直し等も含めてプランを立てるので、学校独自の教育プランができあがる。

・本県独自の教育活動・・・「白川文字学」を取り入れた漢字学習の推進

                     科学の芽を育てる理数教育

                      豊かなコミュニケーション能力を育む英語教育

教職員側に働きかける「授業名人」制度、大学院との連携、校内研究の中核となる先生を養成する「コアティチャー養成事業」など様々な取り組みを行っている。

○福井型18年教育

ゼロ歳から高校卒業の18歳まで連携した教育を行っている。保育所・幼稚園・小学校の連携の中で接続したカリキュラムを策定している。また、公私校種の枠を越えた研修の仕組みも構築している。さらに、小中連携では、小学校教諭が中学生を教える、また、中学校教員が小学生を教える取り組みや、弱点領域克服のため小中教員が協働して指導の系統性を考えながら教材開発や指導改善に取り組むなど、指導スキルや学習ルールの共有も行う。中高の連携では、中・高それぞれの公開授業に参加し、どのような教科書でどんな授業を行っているかを確認したり、中学校と高校の教員の意見・情報交換会を行い、教科ごとに教員が集まり中学校と高校を結ぶ授業に取り組むなど、さまざまに連携を図っている。

○「福井らしさ」について

中学校では、教科担任は学年をまたいで(1人の教師が1年1組と2年1組と3年1組を教えるという体制)教えることとなっている。それによって、3年間の見通しをもった指導ができる。

  

<質疑応答>

   (問)18年教育を進めるに当たって、現場教員の苦労や摩擦はないのか。

(答)現在は順調に進んでいる。小中連携は義務教育であり、地域の小学校から地域の中学校へ進むので、教員同士の情報交換は過去から行われていた。保・幼・小の連携は公立、私立、認定こども園等、それぞれ独自の教育が行われているものを一つに束ねるのではなく、共通の目的をもって進めてほしいということで働きかけた。実施当初は難しかったと聞いている。小・中・高の教員の交流は非常に多い。一番目の赴任校が高校であれば、次の人事異動では中学校に行くというように違校種に赴任することになっているので、小・中・高すべて経験する教員が多い。そこで知り合いができるので、交流自体もスムーズに進むのではないかと思っている。3年前までは小・中・高の一括で採用試験を行っていた。

   (問)部活の指導はどのようにしているのか。

(答)中学校では4時ごろに授業が終わって、6時半には下校するようにしている。土日はどちらかのみの実施。また、申し合わせで例えば月曜日は部活をしないといったことを決めている。中学校は生徒の目があって、顧問の先生が付いていないと、「なんでうちのクラブは先生がつかないんだ」という話になるので、クラブをしている時間は職員室に誰も先生がいないという状況である。

   (問)小中一貫や中高一貫教育についてはどのような方針でされているのか。

(答)昨年度、ようやく1校の県立中学校、県立高校が一緒になって中高一貫校としてスタートしたという状況である。

(問)福井県の学力が高い理由は何か。

(答)教員の資質に差があまりないことと、低位層の子ども達が少ないので学力テストの結果では平均的に学力が高くなることが理由ではないかと考えている。

(問)教員から見た少人数学級のメリットは。

(答)当然教員の目が行き届きやすくなる。実技や実験授業の際にも人数が少ない方がやりやすい。課題を抱えた保護者や子どもの対応の負担も少なくなる。また、クラス数が多くなることで目に見えないよい面がある。

(問)学習到達度別のクラス編成についてはどのように考えているのか。

(答)小学校での実施は難しいと考えているが、中学校では2つのクラスを3つの習熟度に分けて、教員3人で支援・学習するような施策を何校かで実施している。実施校は市町で選び、教員を1名増員している。それぞれの子供に合った学習ができることがメリット。

(問)福井県の子ども達にとっては「早寝・早起き・朝ごはん」といった基本的な生活習慣は既に身についている、当たり前のことなのか。

(答)比較的というところだとは思うが当たり前と認識している。3世代同居で祖父母が子供の面倒をみてくれる、宿題を見てくれるということも大きく影響しているのではないかと考えている。

(問)保・幼・小連携について、保育所を卒園した子供も幼稚園を卒園した子供も基本的なことが同じようにできることで、小学校の教育がスムーズに行えるという話があったが、保育所と幼稚園は全く違うものというイメージがある。それは幼稚園側に保育所が合わせていくということか。

(答) 県が標準的なカリキュラムを作成し、各園で活用していただいている。その場合独自でやっていても解釈がバラバラなので、保・幼・小で交流して考え方、ねらいを合わせるということである。

(問)教員の負担が大きいのではないか。

 (答) 何か減らせる仕事がないか今調査をしているところである。ただ、教員が自主的にやっているだけであって、そこまで多忙感はない。休日は自分の子供を連れてきて一緒に部活の指導をするという教員もいる。そこで交流を図りながら自分の仕事をし、子供にとっても親の働いているところを見る機会になるなどバランスが保てていると考える。

 

以 上

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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