現在の位置

平成26年度神奈川県川崎市・東京都調布市

1.視察出張委員
 委員長   戸田 龍起        委 員    杉  一
 副委員長  久村 真知子        〃    加藤 光博
 委 員   小西 彦治            〃    川上 八郎
   〃    保田 憲司            〃    北原  速男
   〃    西村 政明       (欠席  山本 恭子 委員 )

2.視察都市  神奈川県川崎市・東京都調布市
3.視 察 日  平成26年8月6日(水)~7日(木)
4.調査事項  下記報告のとおり


◎8月6日(水) 14:00~ 神奈川県川崎市

<子ども・若者の居場所づくりについて>

 初めに、NPO法人フリースペースたまりば理事長西野博之氏から説明を受けた後、質疑応答が行われた。その後施設内を視察した。

<施策の概要>
 「川崎市子どもの権利に関する条例」が2000年12月に制定、2001年4月に施行。2003年7月に子ども夢パークをオープン。その後2006年4月1日から指定管理者制度が導入され、「川崎市子ども夢パーク共同運営事業体」(公益財団法人川崎市生涯学習財団と特定非営利活動法人フリースペースたまりば)が受託し、管理及び運営を行っている。開所時間は、午前9時から午後9時まで。敷地面積は、9,871.76平方メートル。建物面積は、1,827.57平方メートルである。また、川崎市は夢パーク内に不登校児童生徒の居場所「フリースペースえん」を開設。運営は、「特定非営利活動法人フリースペースたまりば」が行っている。
 子ども夢パークは自分の責任で自由に遊び、ありのままの自分でいられるところを特色とし、屋外には、たき火や水遊びなどのできるプレーパークや広場がある。設置されている遊具は、当初から設置されていたものではなく、全て子ども達の手によってつくられたものである。フリースペースえんではいつ来て、いつ帰るか、講座や企画に参加するか、その日何をして過ごすかは自分で決める。「やらされる」のではなく、自分で「やる」のが基本。そして時には「やらない」ことも大事という方針で運営している。お昼ご飯は自分たちでつくることが基本。共同生活の中で、一緒にご飯をつくって食べるということが非常に大切である。

<質疑応答>
(問)西野さん自身がこの活動に取り組まれたきっかけや経緯は何か。
(答)昔にある子が「もう大人になれない」と訴えてきた。その子との出会い。また、他の子で無理心中にまきこまれた子どもがいた。その子との出会い。そのような出会いがきっかけに4畳半程度のアパートから活動を始めた。不登校やひきこもりの問題は全て命に関わることである。きちんとした情報提供が大切。
(問)この活動の中で行政機関も含めて仲間をふやしていくのはどのように行ったのか。
(答)最初は口コミである。その後記事で紹介されることや、講演を行うなどしていく中で、学校の先生や行政職員と勉強会などをするようになった。長年続けると関係機関との関わりはできてくる。仲間というのは、この子にとって今何が必要かと考えながら動くと必ず何かの出会いを生み関係が生まれる。
(問)スタッフの方と子ども達の距離感というのはどのようなものか。
(答)スタッフには、生きているだけでOKだよという価値観を共有できる方を採用している。一緒に生きていく仲間という意識は強い。ここでは、一見誰がスタッフかどうかわからないということがある。教え込み方の人はいない。一緒に考えていくスタッフである。親戚のお兄さん、お姉さん、おじさん、おばさんのような位置づけである。
(問)ここに来れば学校に出席したことになるということであるが、ここは登録制度か。
(答)子どもが体験をして子どもが行きたいという意思表明があった場合には登録となる。ただし、出席扱いになるからといって子どもが行きたくないのに親が行けというようなケースは登録させないようにしている。それは子どもにとってよくない。
(問)このような場所があるとの情報が届かない場合もあるのか。
(答)管理職まで情報が届いても、現場の先生まで届かない場合もある。まだまだ情報発信は必要である。福祉系の機関は情報が行き届いているが教育機関がまだ足りないと感じる。
(問)情報の発信の段階はどの段階か。本当に学校に行けなくなった段階か。
(答)日本全体の問題であるが、ほとんどの子どもは学校に行きたくなくても他の選択肢を知らずに我慢して通っている状態である。最初からさまざまな選択肢があると提示するにはまだハードルがあると感じる。
(問)ここのキャパシティーはどうか。
(答)実際は限界。今100人登録している。もともとは教育長の30人からということからスタートし、その後50人となり、結果的に現在100人となっている。
(問)適応指導教室との住み分けはどのようになっているか。
(答)教育委員会内ではまずは適応指導教室を案内するという流れが多い。他の事情が絡んで複雑化しているような場合にはここが紹介されることもある。
(問)性同一性障害の子どもは受け入れ可能か。どのようにここで過ごしているか。
(答)受け入れ可能である。そのままを受け入れて過ごしている。性転換手術をしたり戸籍を変更したりした子もいる。ここの最低限のルールは存在を否定しないということである。
(問)例えば、男の子がスカートはくというのも日常的な光景か。
(答)そうである。不登校の子どもにはコスプレの文化というものが浸透している。わりと今の子ども達は違う服装に対して拒否感をあらわさない。
(問)実際に子ども達が喧嘩になったケースはあるか。
(答)ある。ただ比較的フリースペース内での喧嘩というのは少ない。学校に行っている子ども達との間での喧嘩はありえる。私たちの介入のポイントは、存在を否定するような言葉が出た場合あるいは、力の差があまりにも大きいときに介入する。子ども達がどこまで戦うつもりがあるのかを見定めようとしている。
(問)子どもが遊ぶ遊具と施設との関係性は何か。
(答)遊具は全て手作り。そこに子どもが参加できる。そして子どもが達成感を得、自信をつける。
(問)相談コーナーの対応はスタッフがしているのか。また相談内容に対する他との連携の体制はどうなっているか。
(答)相談ルームは私が行っている。関係機関の連携は、日常から各セクションにパイプがあるので、大概の場合は対応できている。難しい場合は、関係機関を集めてのケースカンファレンスを行う。
(問)NPOの側から働きかけをして行政機関の側がきてくれるという体制をどのように構築したか。
(答)20年かかっている。最初の10年は相手にされなかった。今後この関係性を次の世代のスタッフにしっかりと受け継がしていくことが課題である。

◎8月7日(木) 10:00~ 東京都調布市

<学校給食におけるアレルギー対策について>

 初めに、調布議会事務局の宮川主幹からの歓迎あいさつを受けた後、戸田委員長が、視察を受けていただいたことに対するお礼を述べた。続いて、大和田教育長からあいさつを受けた後、教育委員会職員から説明がされ、質疑応答がなされた。最後に久村副委員長がお礼を述べた。

<施策の概要>
調布市は、アレルギー対策の事故後、調布市アレルギー事故再発防止検討員会を設置した。調布市アレルギー事故再発防止検討委員会報告書では、さまざまな対策が検討された。献立及び除去に関しては、ピーナッツ、そばの使用を完全に禁止している。また給食のプロセスとして、食物アレルギー対応献立表の統一使用、食物アレルギー対応カードの統一使用、トレイ・食器の色分け、給食室での配膳、おかわりルールにより一定期間おかわりを全面禁止する等を行っている。取組体制として、教育委員会の体制整備、医師会との連携等を行っている。また、緊急対応については、緊急時個別対応カードを作成し、それを基に迅速かつ適切に対応するようにしている。さらに、提携病院と、講義、シュミレーショントレーニング、ホットラインを含めたパッケージシステムで対応しており病院との間で覚書を締結している。給食指導としては、食に関する指導の全体計画を作成している。

<質疑応答>
(問)アレルギーの専用調理室は、ないとアレルギー対策として不十分という認識か。
(答)事故再発防止検討委員会の提言という重いものがある。そこで、別に調理室を設けなければならないとされている。その部屋がないと絶対にアレルギー対策ができないかというとそんなことはないと考える。ただ事故が起こっているので調布市としては順次整備していく予定である。対応は部屋がなくても今はしっかりできている。部屋の創設は1番お金がかかる問題である。
(問)教職指導とアレルギー対策について、中心的に対応をされている方はどなたか。管理栄養士か。
(答)アレルギー対応の中心になっているのはまずは栄養士。この栄養士がメニューをたてる。そして保護者の方ともどういった除去対応をしていくかを調整している。学校内でアレルギー対応委員会をつくり学校長や担任との情報共有が図られる。ヒューマンエラーが起こりやすい受け渡しの各過程でチェックが入る。アレルギーが起きた場合には養護教諭が対応する。
(問)生徒の対応は小学校、中学校で違うと思うが子どもの中で何か問題が起きるということはあるか。
(答)アレルギーがあることが特別なことではないということを小さい頃から指導している。中学校は自己除去をやっている。子どもの中でアレルギーに対する差別はない。
(問)食育の授業はどなたがされているのか。
(答)担任がしている。年間を通してしているが、調布では特に12月を命の月間として、アレルギーに関する授業を重点的にやっている。
(問)皮膚科や内科で判断が分かれるなど統一的な見解は難しいと思うが、医師会との連携はどのように図っているのか。
(答)医師間の個人差は大きい。調布市の方針と管理指導表については、各学校について対応を考える。管理指導表で疑義がある場合は保護者の方に対し、ドクターにこの部分をもう一度確認してくださいということで返却している。偏った考え方のドクターへの注意は医師会からもできない。保護者にアプローチするしかない。他の病院もあるという案内をしていくという対応をとっている。
(問)医師の診断がなくても保護者が希望すれば対応しているのか。
(答)要望だけの場合は一切対応していない。
(問)管理指導表がない場合は保護者が自己除去をやっている場合があるのか。
(答)そういった場合もある。それは食物アレルギーとは捉えていない。
(問)中学校の教員にとって配膳から片付け、アレルギー対応まですると、昼の時間が通常の授業以上に神経を使うということになると思うが教員の状況はどのようなものか。
(答)実際は非常に負担が重い。昼の時間は決まっているので、かなりタイトで厳しい状況である。担任だけではなく栄養士など複数の目で確認するということをしている。
担任だけではなく、組織でやるという意識が大切である。
(問)時間がかかり、給食が冷めていたりするという状況はないか。
(答)そういったことはない。
(問)除去対応のペーパーの統一が重要ということだが、事故ではどのあたりについてペーパーが違ったのか。
(答)学校のものと保護者がつくったものが違っていた。
(問)アレルギー対応に関して全体の統一的な考え方を学ぶ場が必要かと思うがどうか。
(答)おっしゃるとおりである。共通認識というものをしっかり持たなければならない。幼稚園や保育園の子ども達についてもしっかりやっていく必要がある。
(問)小学校に対するアレルギー対応の施設を作る場合にどういったことを一番注意すべきと考えているか。
(答)重篤な児童に配慮するということが一番大きい。そこに目を向けられるような施設や方針をつくるべき。また2本の柱である誤食防止と実際に症状が起こった時の緊急対応の整備が非常に重要である。
(問)救急搬送される場合、どこに搬送するのかの記載があるのか。
(答)ある。病院との連携がしっかりできているのですぐに連絡がとれる。

以 上

 

お問い合わせ先
市議会事務局
〒664-8503 伊丹市千僧1-1(市役所2階)
電話番号072-783-1344 ファクス072-784-8092

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